ガンダムTR-6［ウーンドウォート］とは (ウーンドウォートとは) [単語記事]

昔人がまだ宇宙に出たてのころ…

ある宇宙飛行士は
自分はカモメになったと言った

僕の心は飛べる

僕はガンダムになるよ

心はどこへでも行けるから

ガンダムTR-6［ウーンドウォート］とは、公式外伝『ADVANCE OF Ζ』に登場するモビルスーツである。

名称は植物の名と『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』に登場するウサギ「ウーンドウォート将軍」（新訳版ではウーンドワート将軍）に由来する。メカニックデザインは藤岡建機。

ガンダムTR-6とは

コンペイトウ技術局で開発が進められた可変モビルスーツ。
TR計画の到達点、決戦兵器：ガンダムTR-6［インレ］のコア・モビルスーツとなる機体であり、その構想とスペックは最終的に一兵器に許される領域を超越したものとなっていた。
そして、このTR-6こそ宇宙世紀のMS内である種の「最強」に近い存在だったのかもしれない。

少数精鋭のティターンズは多数の兵器を用意するよりも一機のモビルスーツで多大な戦果を挙げられる、すなわち一騎当千の機体を求めた。“ティターンズの威光と権限の象徴”として相応しいモビルスーツには、一年戦争時に地球連邦軍、ジオン軍双方から恐れられる活躍を見せたRX-78-2「ガンダム」が選ばれる。
このガンダム信仰とでも言うべき思想から生まれたのがTR計画の1号機、ガンダムTR-1［ヘイズル］であった。

そこから［インレ］のテストベッドの役割を持ったTR-5までのTR計画機が製造された。ただし最初のTR-1［ヘイズル］以外は俗に言うガンダムタイプではなく、ギャプランやハイザック、アッシマーに関連する機体である。
最終的にTR-1からTR-5までの開発・試験運用で得たデータをフィードバックし、ティターンズが持てる限りの技術を尽したガンダムTR-S［ヘイズル・フレア］が開発される。この機体は万能化換装システム「BUNNyS」を搭載し、単機単一兵器としての最強を求めたマルチロール機だった。

システムの有用性が実証され、後に既存機の規格の統一を図る「機種統合計画」が発動する。この計画を織り込んで開発されたのがTR計画の結晶「ガンダムTR-6［ウーンドウォート］」である。

ガンダムTR-6［ウーンドウォート］	ガンダムTR-6［ハイゼンスレイⅡ］
ガンダムTR-6［ウーンドウォート］［ウーンドウォート・ラーⅡ］ ARZ-124WD(レジオン鹵獲機) 建機形態各オプション・換装形態	ガンダムTR-6［ハイゼンスレイⅡ］［ハイゼンスレイⅡ・ラー］［ハイゼンスレイⅡ・ラー］第二形態［ハイゼンスレイⅡ・ラー］巡航形態［リハイゼ］
拠点防衛/侵攻・殲滅形態	ガンダムTR-6（バリエーション）
ガンダムTR-6 ギガンティック形態ガンダムTR-6［クインリィ］［フルアーマー・クインリィ］ガンダムTR-6［ダンディライアンⅡ］ガンダムTR-6［ファイバーⅡ］ガンダムTR-6［インレ］［サイコ・インレ］	ガンダムTR-6［キハールⅡ］［キハールⅡ］EWAC装備［アドバンスド・キハールⅡ］ガンダムTR-6［ギャプランⅡ］ガンダムTR-6［フライルーⅡ］ガンダムTR-6［ヘイズルⅡ］ガンダムTR-6［ハイザックⅡ］

ガンダムTR-6［ウーンドウォート］

GUNDAM TR-6［WONDWART］ガンダムTR-6［ウーンドウォート］
型番	RX-124 ARZ-124WD(RE-ZEON鹵獲機)
全高	-
重量	-
搭乗者	エリアルド・ハンターアリシア・ザビシンシアダイアナウェンディ　他
OS	強化人間人格型OS
武器	コンポジット・シールド・ブースターロング・ブレード・ライフルクロー・アームインコム or モビルビット Iフィールド・ジェネレーターブーストポッドバルカン×2 頭部バルカンポッドユニット(標準) ハイメガ粒子砲等と換装可各種オプション

TR計画の到達点にしてティターンズの最終兵器。万能化換装システム「BUNNyS(ヴァニス)」の中核となる量産可変機。

サイズと設定画のポーズの可愛らしさが相俟って小柄な女の子のような印象も受けるが、一方で機体形状からは想像できないハイスペックを持っている。

背骨の可動式パーツ「ドラム・フレーム」を核として上半身・下半身ユニットなど様々なパーツを装着していく。
しかし本領は整備性の向上を目的とした機種統合計画を反映した事にあった。ガンダムTR-6はこれによりティターンズの機体全てをたったの一機で補完できる。

機種統合計画を反映したTR-6用パーツは、いずれもティターンズ機の機能・設計を統合した物であり、ウーンドウォートがパーツを装着する事で全ティターンズ機の後継機に変貌する。

全てを補完する統合機/総合マルチロール機の到達点と言えるウーンドウォートだが、試作系列のガンダムタイプでありながら量産機として開発を受け、ティターンズの次期主力量産機となるべくして開発されている。
ガンダムTR-6とは様々なオプションを含めた換装システムの総称でありティターンズという組織の新たなフラッグシップ、象徴的な存在なのである。

先述通り、ウーンドウォートはあくまでも素体で、サイズは比較的小型化している。しかし多様なオプションを装着した変貌具合はもはや素体の愛らしい姿を残す事はない。
フルドドⅡを介した巨大パーツの接続により50m・100mを越え、最終的にモビルスーツの平均サイズを大きく上回る事から、より小型に思えるということもあるかもしれない。

TR-6の開発計画はコストなど度外視で、予算・リソースはティターンズへの優遇という形で賄われた。

莫大な費用の最たるものがTR-6専用の宇宙ステーションである。当時、ティターンズは地球圏の支配をより盤石な物とするために「地球圏の守護者」として≪ある究極のガンダム≫を開発し、地球の何処にでもそれを向かわせるプランを構築した。
それで終われば良かったのだが、果ては地球圏に留まらず“TR-6ひとつで外宇宙に進出する”という途方もないプランも構築されていたようだ。
そもそも、TR計画自体がその弩級兵器に帰結する開発計画であり、もはや組織全体を通り越して人類全体の発展問題にまで波及する程の壮大な構想だったと言える。

開発の裏ではTR-6のパイロットである「強化人間」の非人道的な実験も行われていた。ガンダムTR-6は最終的にサイコガンダム以上に、ティターンズという組織の“負”を凝縮させたMSとなっていったのである。
当初の開発思想がどうであれ、あらゆる可能性を秘めたガンダムTR-6が行き着いた先は、ティターンズのエゴイスティックの権化であった。

肥大化した太股部分はジェネレーター内蔵式でサイズに不釣り合いな高出力を誇る。装甲は必要最低限の物しか持たされておらず、フレームが剥き出しになるほど薄いがこの構造は拡張を意識しているためである。

「コンポジット・シールド・ブースター」
シールド・ブースターの発展型。シールドとしての機能はもちろんブースター、センサー、ビーム兵器、ジェネレータの機能を搭載したハイブリッドツールにしてガンダムTR-6のメインウェポン。
バレル両端部はフルドド同様「ロング・ヒート・ブレード」として格闘戦で扱う。さらに「ライフルモード」時には先端部をスリット状に展開させて高出力ビームを発射する。
サイコガンダム級大型格闘用アーム「クローモード」と呼ばれる可変機能を持つ。その巨大マニピュレーターからビームガンを放つ「アームモード」はギガンティック・アーム・ユニットの思想を受け継いでいる。
アームは「ウインチモード」として有線射出して遠隔操作し、偵察カメラやインコムのように使用する事も出来る。ウインチユニットを無線で遠隔操作できるサイコミュ案も…（モビルビット）。
盾としての性能も高く、「Iフィールド発生装置」を搭載している万能の複合兵装となっている。
「頭部（バルカンポッド、ハイメガ粒子砲など）」
中身はオーソドックスなガンダムフェイスで、これにバルカンポッドユニットを装着したのが通常のウーンドウォートである。頭部には多種多様なパーツが用意されており、フライルーと同系統のハイゼンスレイ用やアドバンスドキハール形態で装備するハイメガ粒子砲タイプが存在していた。
「プリムローズⅡ」
該当記事を参照。ガンダムTR-1［ヘイズル・アウスラ］のプリムローズから発展したパイロットの生還率を高める脱出用モビルポッド。胴体部（コア・ブロック）はプリムローズⅡが変形した物である。
「ブースター・ポッド」
ヘイズルの可動式ブースター・ポッドを改良した装備。ジェネレーターを搭載。
大気圏突入用冷却ガス噴射装置を内蔵。大気圏突入のMA形態時に冷却用耐熱フィールドを発生させる。
「ウェポンカーゴ」
ガンダムTR-6用のブースター付きウェポンカーゴ。カーゴにはガンダムTR-6［インレ］用の物も存在する。
搭載スペースはカートリッジ式で、搭載兵装案にはマイクロミサイル、Iフィールドジェネレーター、ビット、さらに核弾頭ミサイルやBC兵器、お風呂までも…。
オプション風呂付きガンダムは他に「ガンダムアストレイアウトフレーム」が存在する。外惑星間の移動は超長距離移動となるため、不可欠だったのだろう。
「MA形態」
モビルアーマー形態は戦闘機とは似つかない特異な形状をしており、従来のTMSと違って空力特性には乏しく、宇宙戦用としての性質が強い。

強化人間人格型OS

たとえどんな姿になっても　心には翼がついているから
何度でも　何度でもめぐりあえます
～ある囚われの実験体の少女～

ガンダムエース2003年7月号の掲載作『OVER THE MIND』で開発経緯が描かれた、地球連邦軍の次期量産機に搭載されるOSであり、強化人間のデータを宿した自己判断型システム。
TR-6に搭載されたのは「OVER THE MIND計画」（通称：3号計画）で開発された「強化人間人格型OS」と呼ばれるシステムである。

あれは　被験者となった強化人間の心を
戦闘を通して　データとして蓄積し続けていく
つまり……強化人間となったその者の命が潰える瞬間　完成されるシステムなんだ

物語では生命データ採取実験は、最終的に“僕”という強化人間の少年の「死」を以て終了（完成）予定であった。
つまり、ガンダムTR-6とは……。

AOZの姉妹作『OVER THE MIND』掲載から10年後に展開されたAOZ第3作目『A.O.Z. Re-Boot』ではまさにその作品のキャラクター達が登場する。
また、導入部で“僕”の詩的なモノローグを連想させる言葉がとある人物の口から語られている。

BUNNyS

ウーンドウォートはRX-78「ガンダム」の正統量産機、RX-81「ジーライン」を遥かに上回る豊富なパーツと拡張性の高さによって、様々な戦況に対応出来る究極のマルチロール型と呼べる機体である。

多種多様な形態は3号7式OS換装プログラム、通称「BUNNyS」で換装されている。
通常、換装システムを活用する為には母艦・基地に戻る必要があるが、ウーンドウォートは現場で即座に対応し得る換装システムを採用していた。

ガンダムTR-6［ウーンドウォート・ラーⅡ］

ウーンドウォート素体にフルドドⅡを装備した推力・武装の強化仕様。フルドドⅡのドラムフレームに、通常では不可能な大型パーツの接続が可能。

ラーⅡ形態、ハイゼンスレイⅡ・ラー形態がTR-6の各種大型モビルアーマー形態のコア・ユニットとなる。しかし単体でも戦闘能力は高い。

ガンダムTR-6［ウーンドウォート］レジオン鹵獲仕様

『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ -くろうさぎのみた夢-』に登場。型式番号：ARZ-124WD

アリシア・ザビを総帥とする火星ジオン残党軍「RE-ZEON」で運用されている漆黒のウーンドウォート。

レジオンに合流したティターンズ残党勢力よりもたらされた機体をベースに、数機が生産された。キハールⅡやリハイゼ等のベースとなっており、元のウーンドウォート同様豊富な換装形態を持つ物と思われる。TR-6用オプションパーツの色はレジオンのシンボル色の“赤”に統一している。

なお、作品の時系列は第1次ネオ・ジオン戦争後（U.C.0091年）だが、ティターンズがTR-6と共に火星ジオンへ合流したのはU.C.0080年代後期のレジオン建国戦争時である。

TR-6を開発ベースにしたレジオンの展望は、究極形態TR-6［インレ］の完成であった。

建機形態

ウーンドウォートはBUNNySによる万能換装システムを有する。
以下の二つはパイプライン事故で取った現地換装仕様だが、理論上パーツの組み合わせパターンは無限大に存在しており、あらゆる局面への対応が可能となっている。

ジオンマーズが起こしたパイプテロの際、ダイアナ機は凍結したローザックを救助する為、コンポジット・シールド・ブースターのサブ・アームで精密な換装作業を行い、リバウンド・ドックのクレーンを装備しパイプ除去に成功。
一方シンシア機はパイプ爆破の実行犯(冤罪)で逃亡しようとしたドナルド（ベルナルド・モンシア？）のノンブラビと交戦中に、ドリルテールをサブ・アームで奪い、交戦中に換装を成功させるという荒業を披露していた。

二機のガンダムTR-6鹵獲機は「BUNNyS」を使いこなし、一歩対応を間違えれば惨事を招いたであろうテロを(主にダイアナが)収束に導いた。
ローザックの脚部とリバウンド・ドックのクレーンを装着した前者の形態は「リバウンド・ドッグⅡ」と呼ばれる。

レジオン鹵獲仕様の形態一覧

ウーンドウォート鹵獲機の換装形態は、一部新規設計機を除き全て上記で解説した各形態に準ずる。

ARZ-124KH2 ガンダムTR-6［キハールⅡ］レジオン鹵獲仕様
鹵獲したウーンドウォートをベースに、入手したキハールⅡユニットのデータで製造したオプション形態。強化人間クローンで構成されたアリシア護衛部隊「アリス親衛隊」の少女たちが搭乗。リハイゼの護衛のみならずサブ・フライト・システムとしての役割を兼ねており、モビルスーツを載せて航行することも出来る。アリシア出撃時にはアリシア機の護衛随伴機として、彼女をサポートする。
アドバンスドキハールⅡの型番はARZ-124KH2。
ARZ-124HZ2 ガンダムTR-6［ハイゼンスレイⅡ］レジオン鹵獲仕様
黒いハイゼンスレイⅡ。ファイバーⅡのコアMSとなっていた機体である。
ちなみに、ラーⅡ仕様の型式番号はARZ-124HZR。
ARZ -124FV ガンダムTR-6［ファイバーⅡ］レジオン鹵獲仕様
レジオンに持ち込まれた当時の形態。「インレの翼」と呼ばれている。レジオン建国の礎・原動力となった。
ファイバーⅡの大型ブースターは「インレのゆりかご」と称される。
ARZ-124HZ2 ガンダムTR-6［ハイザックⅡ］レジオン鹵獲仕様
デチューン・一般MS形態の鹵獲仕様。…あれ？型番が

ガンダムTR-6［ハイゼンスレイⅡ］

機種統合計画におけるガブスレイの後継機。高速戦闘形態、ガブスレイ形態とも呼ばれる。
アドバンスド・ウーンドウォートという名が付けられていたが、後にハイゼンスレイⅡに改名している。

→詳細は「ガンダムTR-6［ハイゼンスレイⅡ］」を参照。

初代AOZに出るTR-6の戦闘形態は、本形態に支援用Gパーツ「フルドドⅡ」を装着した「ハイゼンスレイⅡ・ラー」という総合性能向上型であり、ゲーム『Gジェネレーションオーバーワールド』にて、TR-6全形態中(もちろんウーンドウォートやインレを差し置いて)唯一出演を果たした。

Ζ計画の可変機「Ζガンダム」等の対抗馬として設計された形態であり、大気圏突入能力や大気圏離脱能力も与えられた他、バウやZZガンダム同様に複数のコア・ブロック(とドラム・フレーム)が追加されている。

なお、レジオン総帥のアリシア・ザビ専用機「リハイゼ」は本形態を改修した第四世代機である。

ガンダムTR-6 ギガンティック形態

ラーⅡ形態（フルドドⅡ）に、サイコガンダム級MSの手足を装着した拠点防衛形態。
ガンダムTR-1［ヘイズル・アウスラ］のギガンティック・アーム・ユニットをベースに設計された巨大MS。

機種統合計画ではサイコガンダム系列の後継機的な役割を持つ機体で、サイコガンダム級MSの手足は武装ユニットとして使用される。

ガンダムTR-S［エルアライラー］の兄弟機ともいえる形態であり、関連機にサイコギャプラン等が存在する。

ガンダムTR-6［クインリィ］

5基のウェポンカーゴを装備した拠点防衛形態。
頭部ウェポンカーゴが冠を連想させる事から「クインリィ（女王）形態」とも呼ばれる。

コンテナには対艦大型ミサイルやマイクロミサイルを内装火器として搭載。高度な火器管制システムで大量の火器を制御しており、複数の目標を同時に捕捉・攻撃する。（マルチロックにはTR-6のOVER THE MIND計画OSが働く）
ウェポンカーゴは「OVER THE MIND計画OS」に対応した準サイコミュシステムが搭載され、マルチロックの他、オールドタイプでもオールレンジ攻撃が可能。

両肩にガンダムTR-6［アドバンスド・キハールⅡ］MA形態を計2機ジョイントしており、アドバンスド・キハールⅡはカーゴを装着したままMS形態に分離変形出来る。艦載機あるいは装着機の規模からガンダムTR-6［インレ］の規模縮小版といった感じで、インレを投入するまでもない作戦で使われる。

宇宙世紀0083年、ジョン・コーウェン中将主導で行われた「ガンダム開発計画」にて、本形態とコンセプトを同じくするガンダムが開発。そしてデラーズ紛争において「星の屑」を阻止するべく投入されたとの噂があった。そのガンダムは公式記録から存在を抹消されたらしく、半ば都市伝説の様に語られている。
グリプス戦役時代の連邦軍内では、当時を知る士官が記憶に留めているようだ。

ガンダムTR-6［フルアーマー・クインリィ］

拠点防衛形態にサイコガンダムの手足を接続した状態をフルアーマー・クインリィと呼ぶ。

背部の球状の装備、試作飛行システム「ダイダロスユニット」によりこの図体でも大気圏内の浮遊を可能とした。ダイダロスユニットに関しては後述のガンダムTR-6［ダンディライアンⅡ侵攻・殲滅形態］を参照。

実はギガンティック・ユニットやウェポンカーゴの準サイコミュシステムは、ガンダムTR-6をサイコガンダムの代わりに強化人間に搭乗させるというプランの下、搭載された機能である。
ガンダムTR-6［サイコ・インレ］同様、当初のオールドタイプが扱うプランから逸脱し始めていた事が伺える。

ガンダムTR-6［ダンディライアンⅡ］

TR-4［ダンディライアン］を発展させた大気圏突入モジュールを装備したMA形態。（※画像はMF形態）
コア・ユニットとしてウーンドウォートを内蔵し、素体に装備したフルドドⅡにダンディライアンのパーツを装着する。

機種統合計画ではバウンド・ドックのデザイン・機能を反映した後継機と見做されている。
また、ガンダムTR-S［ラブスカトル］とは兄弟機と言える関係であり、機能も非常に似通っている。

大気圏内外の高速戦闘において高い機動性を持つ。伸縮自在な大型クローは攻撃の他に、接地時の足やAMBAC肢としても機能している。

ガンダムTR-6［ダンディライアンⅡ］侵攻・殲滅形態

巨大ユニット「ダンディライアンⅡ」を装着し、換装を行った巨大MSあるいはMF形態。
カテゴリは「侵攻・殲滅兵器システム（invasion and destroy weapon system）」。敵地に侵攻し、強大な火力を用いて単機で目標を殲滅・破壊する殲滅・侵攻兵器というカテゴリがTR-6本来の姿である。

ダンディライアンⅡは、TR-6の最終形態［インレ］を構成する下部ユニットに使用される。

「試作飛行システム“ダイダロスユニット”」
ダンディライアンⅡが装備する巨大MA/MSを重力下で飛行させる為の浮遊/推進システム。
RX-107 ロゼットの不採用案（ダイダロス・ロゼット）から派生した装備であり、熱核ジェット/ロケット推進とホバー推進、ミノフスキー・クラフト技術などを併用している。ダイダロスユニット自体は巨大な球状のタイプと、ファイバーⅡが標準で採用しているタイプが存在する。

ガンダムTR-6［ファイバーⅡ］

ギャプランTR-5［ファイバー］の運用データを基に開発された長距離侵攻・高火力ユニット。
「侵攻・殲滅兵器システム（invasion and destroy weapon system）」にカテゴライズされる。

ガンダムTR-6［キハールⅡ］を搭載可能となっており、戦場まで運び戦闘ユニットとして展開する。キハールⅡだけでなくガンダムヘイズルやキハールなど、他のモビルスーツも搭載出来る。
弾道軌道による超音速侵攻で敵地に切り込み、圧倒的な火力とキハールⅡの展開を以て制圧する。

機種統合計画においては「メッサーラ」の後継機的な役割を持つとされ、同時に［ファイバー］の完成系となる。

「インレのゆりかご」とも呼ばれるファイバーⅡとインレ兼用の大型ブースターが用意されている。これはファイバーⅡ以上に巨大なユニットで、設けられた大型格納スペースに人員やMSを搭載する事が出来るようだ。
それだけでなく、ホバリングユニットや滞空装置としても機能し、大量の資源を搭載した上での長距離任務や惑星間移動も想定されている。
大出力ジェネレーターを搭載しており、アリシア・ザビはこれをレジオン建国の象徴や動力源としても利用した。

ファイバーⅡはTR-6最終形態［インレ］の上部ユニットとなる機体である。

「ハイパー・ロングレンジ・ビームキャノン」
ティターンズの実験機バイザックTR-2［ビグウィグ］のロングレンジ・ビームキャノンを改良したハイパー・ロングレンジ・ビームキャノンの通称。インレ、ファイバーⅡ、ダンディライアンⅡの主兵装。威力・射程はMSが単体で保有可能な物の中で最高クラス。バレルが長く、その為折りたたみ式。
「複合防御バインダー」
レジオンから“インレの翼”とも呼ばれるファイバーⅡ。そのバインダーはガンダムTR-6［キハールⅡ］を6機、各MSを最大2機搭載する。バインダー前半部は主にIフィールド・ジェネレータと拡散ビーム砲(スプレッドビーム)、後半部はプロペラント・タンクとバーニアで構成されている。
「艦載機」
複合防御バインダーにガンダムTR-6［キハールⅡ］を計6機搭載。通常のMSは2機搭載できる。

ガンダムTR-6［インレ］

TR計画の最終到達点、そして決戦仕様となる巨大兵器。
その実態は［ファイバーⅡ］と［ダンディライアンⅡ］の2機の侵攻・殲滅形態が合体した形態。

2機の巨大MAが合体したその全高は既に「100m」を超えており、グリプス戦役時における機動兵器の中では破格のサイズを誇る。
構想はグリプス戦役どころか宇宙世紀のトップクラスに名を連ねても不思議ではない程で、予定通り［ヘイズル・フレア］の量産を進めて［インレ］を投入していればティターンズの勝利は確実だったとされている。

→詳細は「ガンダムTR-6［インレ］」を参照。

実は［インレ］にも量産構想があり、［ウーンドウォート］の項で書いたような凄まじい運用プランも用意されていた。
さらに発展機・仕様変更機も存在する。サイコミュ、核ミサイル、BC兵器などを搭載した［サイコ・インレ］というやたら禍々しい形態はその最たるものだろう。

本形態での変貌具合はもはやガンダムタイプと言い難く、その様はまるで小規模な移動要塞のようである。

ガンダムTR-6［キハールⅡ］

型式番号：RX-124KH-2

試作アッシマーTR-3［キハール］のデータを基に開発された［キハールⅡ］ユニットを装着した形態。
機種統合計画におけるアッシマー系列の後継機である。

本機は決戦兵器、ガンダムTR-6[インレ]の護衛随伴機として開発された。

頭部カバー・メインカメラをキハールと同型の物に換装。頭部アンテナは回転式で通常は正面に向いている。
MS形態の脚部は足裏の表面積が小さいウーンドウォート素体から換装しておらず、歩行には適さない。そのためホバーユニットを装着しており、地上ではホバー走行で移動する。

キハールⅡは少なくとも6機は製造され、いずれもファイバーⅡ、インレの艦載機となる予定であった。
カラーリングはティターンズカラー（濃紺色）が目立つタイプと陸戦カラータイプ（TR-3と同色）がある。オレンジはキハール重力下仕様の色からも部隊内では地上用としての見方が強い。

「MA形態」: 大気圏内飛行時の空力特性を重点に置いた形態。
円盤状に変形する事で大気圏内や宇宙空間において、戦闘機にも勝る柔軟な運動性を得た。
姿勢制御用スラスターは2つに分割され、AMBAC制御のバインダーとして付け根から可動する。
「中間形態」: MAとMSの中間に位置する形態。バランスが取れた汎用性の高い形態である。
運動・機動性に優れており、マニピュレーターも使える。

［キハールⅡ］EWAC装備

早期警戒用センサーレドームを装着した電子戦仕様。
レドームユニットはブースターポッドを外して装着されており、キハールⅡの索敵能力を飛躍的に向上させた。

なおEWAC装備時は、基本的にMS形態に変形せず中間形態までで留める。

ガンダムTR-6［アドバンスド・キハールⅡ］

両肩にウェポンカーゴを装着した形態。MA形態でTR-6の「拠点防衛形態」の両腕部を形成する特殊機。

ウェポンカーゴの重量増加に対応するため、かかと部分にパーツを装着し接地を安定させた。パーツは接地板とハイゼンスレイⅡと同じ部品を接合した物。「履かせる」といった表現の方が伝わりやすいかもしれない。

ウーンドウォートのオプション「ハイメガ粒子砲」を標準装備しているため、火力も高い。
ハイメガ粒子砲はMS形態時は拡散型・近距離射撃戦用、MA形態時はカーゴの蓋を展開してバレルにし、ロングタイプの収束型と形態によって使い分ける。

ガンダムTR-6［ギャプランⅡ］

機種統合計画におけるガンダム系主力量産機の後継機。
ギャプランの両腕＋ムーバブル・シールド・バインダーと、ヘイズルの脚を接続した形態。

パーツ評価試験用の機体故に特化した性能はないが、不足のない戦闘能力を発揮できる。

ガンダムTR-6［フライルーⅡ］

機種統合計画における大気圏内外の戦闘を想定した可変MS。
ギャプランTR-5［アドバンスド・フライルー］のパーツとヘイズルの脚を装着した形態。

フルドドⅡ、スラスター、ウェポンカーゴを追加し、火力と機動性の向上を図った。両腕と中央のフロントアーマーに開放バレル式ビームキャノンを3基装備。ビーム・キャノンは長射程で遠距離からの一方的な射撃が可能。この形態は射撃形態とも呼ばれるが、腕が使えないため、格闘戦時は専用形態に変形する。

「バレル開放式ビーム・キャノン・ユニット」
フルドドⅡの主武装。プリムローズ搭載型ビームキャノンの強化仕様でフルドドⅡのサブアームに接続される。
ウインチ巻取り機やウインチワイヤーにより遠隔操作も可能。
「拡散メガ粒子砲」
背部メインスラスターに大型拡散メガ粒子砲を増設。
ある程度の仰角可動域を有しており、正面以外にも対応可能。
「クラッカー」
アドバンスド・フライルー同様、クラッカーを束ねるホルダーを装備している。

「格闘形態」: フライルーⅡの格闘戦対応形態。
腕部コンポジット・シールド・ブースターのクローモードを利用してMAのような運用方法を取る。

ガンダムTR-6［ヘイズルⅡ］

ダブルシールド保持タイプのブーストポッドを装備した形態。

ブーストポッドのシールド保持ラッチにコンポジット・シールド・ブースター2枚をジョイントする。ライフルモード時にバレルを前方にスライドさせて高出力ビーム・キャノンを放つ。

ガンダムTR-6［ハイザックⅡ］

機種統合計画におけるジオン系機種（ハイザックやマラサイ等）の後継機。

ウーンドウォートにハイザックの腕とマラサイの脚を取り付けた形態である。
ウーンドウォートからデチューンされており、（高性能のウーンドウォートと比較して）ロースペックだが、それ故に一般パイロットでも扱いやすくなっている。ハイザックやマラサイに慣れたパイロット向き。

ガンダムTR-6［ウーンドウォート］単語

ガンダムTR-6とは

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ガンダムTR-6［ウーンドウォート］