ガンダムTR-6[ウーンドウォート] 単語


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ウーンドウォート

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昔 人がまだ宇宙に出たてのころ…

ある宇宙飛行士は
自分はカモメになった と言った

僕はガンダムになるよ

心はどこへでも行けるから

『OVER THE MIND』
- ガンダムエース 2003.7 藤岡建機 -

 

ガンダムTR-6[ウーンドウォート]とは、公式外伝『ADVANCE OF Ζ』に登場するモビルスーツである。

元ネタは『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』に登場するウサギ「ウーンドウォート将軍」。更に元を辿ればシソ科やムラサキ科の植物に由来する。メカニックデザインは藤岡建機。

ガンダムTR-6とは

コンペイトウ技術局で開発が進められた量産型可変MS
TR計画の到達点、決戦兵器:ガンダムTR-6[インレ]のコア・ユニットとなるマルチロール機であり、その構想とスペックは最終的にMSの領域を超越したものとなっていた。
そして、このTR-6こそある種の「最強」に近い存在だったと言われている。

少数精鋭のティターンズは多数の兵器を用意するよりも1機の機体で多大な戦果を挙げられる、すなわち一騎当千の機体を求めた。“ティターンズの威光と権限の象徴”として相応しい機体には、一年戦争時に地球連邦軍、ジオン軍双方から恐れられる活躍を見せたRX-78-2「ガンダム」が選ばれる。
このガンダム信仰とでも言うべき思想から生まれたのがTR計画の1号機、ガンダムTR-1[ヘイズル]であった。

そこから[インレ]のテストベッドの役割を持ったTR-5までのTR計画機が製造された。
ティターンズはガンダムTR-1[ヘイズル]からギャプランTR-5[ファイバー]までの開発・試験運用から得たデータを全てフィードバックし、ガンダムTR-S[ヘイズル・フレア]を開発する。

ヘイズル・フレアは「万能化換装システム」を搭載しており、インレに到達する過程で派生した換装システムなど確かに要件は満たしていた。しかし軍部は万能化換装システムの有用性の実証に伴い、更なるアッパーバージョンの設計と既存機の規格統一を目的とした「機種統合計画」を要求する。
この計画を織り込んで開発された機体が、TR計画の結晶「ガンダムTR-6[ウーンドウォート]」である。

目次

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ガンダムTR-6[ウーンドウォート] ガンダムTR-6[ハイゼンスレイⅡ]
拠点防衛形態/侵攻・殲滅形態 ガンダムTR-6(バリエーション)

 

ガンダムTR-6[ウーンドウォート]

WONDWART
ウーンドウォート
型番 RX-124
ARZ-124WD(レジオン鹵獲機)
備考 強化人間人格型OS
プリムローズⅡ
搭乗者 エリアルド・ハンター
アリシア・ザビ
シンシア
ダイアナ  他
兵装 コンポジット・シールド・ブースター
ロング・ブレード・ライフル
ロング・ヒート・ブレード
モビルビット/インコム
大型クロー・アーム
Iフィールド・ジェネレーター
背部ブースター・ポッド
バルカン型/メガ粒子砲型
頭部バルカン・ポッド
ハイメガ粒子砲等と換装可能
各種オプション

TR計画の到達点にしてティターンズの最終兵器。
3号7式OS換装プログラム「BUNNyS(ヴァニス)」を軸とした万能化換装システムの中核となる量産型可変MS。
サイズと設定画のポーズの可愛らしさから女の子のようなイメージも持たれる一方で、機体形状から想像できないハイスペックを持っている。

その本領は、整備性の向上を目的とした機種統合計画にある。
計画を反映したTR-6用のパーツは、いずれも既存の連邦・ティターンズ機の機能・設計を統合し、ブラッシュアップしたパーツである。
ウーンドウォートはそれらの装着を前提としており、背骨の可動式パーツ「ドラム・フレーム」を核として、上半身・下半身ユニットなどの様々なオプションパーツを装着するという極端なユニット構造を採用している。

ウーンドウォートのパーツは、大半が保持用ラッチ付きの物であり、装甲は必要最低限、フレームが剥き出しになるほど薄い。その代わり換装システムの中枢機の機能・役割が与えられ、各部の多数のオプションラッチにあらゆるオプションの保持・接続が可能となっている。

ウーンドウォートが一定の専用パーツを装着、或はドラムフレームを介して接続すると既存機の性質を持った上位機に置き換えられる。
例えばハイゼンスレイⅡはガブスレイ、キハールⅡはアッシマー系やバイアラン、ファイバーⅡはメッサーラやギャプランTR-5[ファイバー]の性質を模倣しており、ぞれぞれが代替後継機の側面を持っている。

しかしここで挙げた形態すらバリエーションの一端に過ぎない。本機が搭載した準サイコミュ系の特殊OSを最大限に活用すれば、理論上あらゆる換装パターンを構築することが出来るし、それこそ細かなパーツの違いまでバリエーションとして列挙すれば、その数は無限に分岐する。
水中用や作業用、戦艦じみた100m超の大型機、TR-6は何にでもなれるしどこにでも行けるのである。

通常なら汎用機は限定環境下の戦闘に特化した機体に劣るが、ガンダムTR-6は万能化換装システムによってあらゆる環境化やミッションへの適合を実現し、「ティターンズの絶対的な勝利」を具現化した存在となった。
機体性質に縛られず全環境化への適合を可能とするガンダムTR-6は、全兵器を補完する統合機/総合マルチロール機の到達点であり、理想の万能機と言えるだろう。

本来この位置に納まる予定だったのはガンダムTR-S[ヘイズル・フレア]であり、そのアッパーバージョンでもあるウーンドウォートは「ティターンズの次期主力量産機」となることがロールアウト前に決まっていた。

ガンダムTR-6は様々なオプションを含めた換装システムの総称、そしてティターンズという組織の新たなフラッグシップ、象徴的な存在なのである。

TR計画の最終到達点

先述通り、ウーンドウォートはあくまでも素体で、サイズは比較的小型化している。しかし多様なオプションを装着した変貌具合はもはや素体の愛らしい姿を残す事はない。
フルドドⅡを介した大型パーツの接続により50m・100mを越え、最終的にモビルスーツの平均サイズを大きく上回る事から、より小型に思えるということもあるかもしれない。

TR-6の開発計画はコストなど度外視で、予算・リソースはティターンズへの優遇という形で賄われた。

莫大な費用の最たるものがTR-6専用の宇宙ステーションである。当時、ティターンズは地球圏の支配をより盤石な物とするために「地球圏の守護者」として≪ある究極のガンダム≫を開発し、地球の何処にでもそれを向かわせるプランを提唱した。
それで終われば良かったのだが、果ては地球圏に留まらず“TR-6ひとつで外惑星に進出する”という途方もないプランまで構築されていたようだ。
そもそもTR計画自体が当初よりその兵器に帰結する開発計画であり、もはや組織全体を通り越して人類全体の発展問題にまで波及する程の構想だったと言える。

開発の裏ではTR-6のパイロットである「強化人間」の非人道的な実験も行われていた。ガンダムTR-6は最終的にサイコガンダム以上に、ティターンズという組織の“負”を凝縮させたMSとなっていたのである。
当初の開発思想がどうであれ、あらゆる可能性を秘めたガンダムTR-6が行き着いた先は、ティターンズのエゴイスティックの権化であった。

武装・オプション
  • コンポジット・シールド・ブースター
     シールド・ブースターの発展型。シールドとしての機能はもちろんブースター、センサー、ビーム兵器、ジェネレータ、ウインチの機能を搭載した複合兵装にしてガンダムTR-6のメインウェポン。装備の際はリアシールドの蛇腹状可動アームを素体肩部ラッチに接続させ、グリップをマニピュレーターでホールドする。
    • バレル両端部はフルドド同様「ロング・ヒート・ブレード」として扱うことが出来る。「ライフルモード」時にはスリット状に割れた先端部からビームライフルを放つ。高出力モードでは先端部が左右に展開する。
    • サイコガンダム級大型格闘用アームへの展開機能(クローモード)を持つ。このような格闘モード時は長いバレルが邪魔になるため基本的に後部へスライドさせる形をとる。
    • 掌部にはビーム発生器が搭載されておりクローモードでの射撃も可能だが、ライフルモードの場合はバレルをクローで掴み、ビーム発生器と接続して射撃する。巨大マニピュレーターからビームガンを放つ「アームモード」の思想は、サイコガンダムやギガンティック・アーム・ユニットから受け継がれている。
    • アーム(先端部)はウインチ式で「ウインチモード」として有線射出して遠隔操作し、偵察カメラやインコムのように使用する事も出来る。さらにウインチユニットを無線で遠隔操作できるサイコミュ案も…(モビルビット)。
    • 盾としての性能も高く、「Iフィールド発生装置」を搭載している万能の複合兵装となっている。
  • 頭部(バルカンポッド、ハイメガ粒子砲など)
     中身はオーソドックスなガンダムフェイスで、バルカンポッドユニットを装着したのが通常のウーンドウォート。頭部には多種多様なパーツが用意されており、フライルーと同系統のハイゼンスレイ用やアドバンスドキハール形態で装備するハイメガ粒子砲タイプが存在する。
  • プリムローズⅡ
     該当記事を参照。ガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]のプリムローズから発展したパイロットの生還率を高める脱出用モビルポッド。胴体部(コア・ブロック)はプリムローズⅡが変形した物。
  • ブースター・ポッド
     ヘイズルの可動式ブースター・ポッドを改良した装備。バルカン、ジェネレーター、大気圏突入用冷却ガス噴射装置を搭載。大気圏突入時に冷却用耐熱フィールドを発生させる。
     他にハイゼンスレイⅡ等で使用されるメガ粒子砲タイプも存在する。
  • ウェポンカーゴ
     TR-6用のブースターオプション付きウェポンカーゴ。ガンダムTR-6[インレ]用の大型の物も存在する。
     外付けサイコミュ・ユニット、マイクロミサイル、Iフィールドジェネレーター、ビットやファンネル等のサイコミュ兵装、さらに核弾頭ミサイルやBC兵器、風呂なども積まれる。
     後述の様に特殊OSの自動制御でサイコミュ・オールレンジ兵装の使用やマルチロックが可能となっている。
  • MA形態
     モビルアーマー形態は戦闘機とは似つかない特異な形状をしており、従来のTMSと違って空力特性には乏しく、宇宙戦用としての性質が強い。『Gジェネジェネシス』だと空中適性はA。

強化人間人格型OS

ガンダムエース2003年7月号の掲載作『OVER THE MIND』において開発経緯が描かれた特殊OS。連邦軍/ティターンズの次期制式量産機「ガンダムTR-6」やその量産原型機「ガンダムTR-S」に搭載されている。

その実態は強化人間のデータを宿した準サイコミュ系の自己判断型システムで、「OVER THE MIND計画(通称:3号計画)」の産物である。AOZでは「強化人間人格型OS」と呼ばれている。

通常時は高度な火器管制システムとして機能し、ニュータイプや強化人間以外でもマルチロックや遠隔操作が出来るようになる。単体ではフル規格サイコミュに劣るものの、オプションのサイコミュユニットを介する事で、ビットやファンネル等のサイコミュ系無線遠隔兵装をOSが自動制御してくれる。

またOS搭載機でもNTや強化人間の搭乗(併用)は可能であり、その場合の戦闘能力は量り知れない。

OVER THE MIND

以下は漫画『OVER THE MIND』の、OSに関わる者達の描写である。

(博士)
あれは 被験者となった強化人間の
戦闘を通して データとして蓄積し続けていく
つまり……強化人間となったその者の命が潰える瞬間 完成されるシステムなんだ。

(実験体の少女)
たとえどんな姿になっても心には翼がついているから
何度でも 何度でもめぐりあえます

生命データ採取実験は、最終的に“僕”(強化人間の少年)の「死」を以て終了が予定されていた。

“僕”は宇宙での実験前にティターンズの女性軍人、ユスラ中尉と出会う。ユスラは博士から「彼ら(強化人間)に出会う事があったら夕陽を見せてやって欲しい」と頼まれていた(博士はこの研究への関与を後悔し、その償いもしくは同情から強化人間にせめて思い出くらいは作ってやろうと考えた)。

ユスラは博士の頼みを聞き入れる形で、“僕”を連れてアッシマーで出撃する。途中、ティターンズの妨害を受け、“僕”に操縦を替わって迎撃を試みた。しかしアッシマーは戦闘中にオーバーロードを起こして墜落してしまう(少年は文字通り機体と一体となっており、機体がオーバーロードした際に吐血している)。
二人は墜落したアッシマーの上で夕陽を見た。事情を知るユスラは泣きながら何度も少年に謝った。

時期は不明だが、ユスラは宇宙で“ガンダム”の起動テストに立ち会った。“ガンダム”はユスラに手を差し出し、彼女は涙を浮かべながら“ガンダム”の手を取った。
実験を経て完成した3号計画OSは次期主力量産機に採用されている。つまりガンダムTR-6とは…。

AOZの姉妹作『OVER THE MIND』掲載から10年後に展開されたAOZ第3弾『A.O.Z. Re-Boot』ではまさにその作品のキャラクター達が登場する。
また、導入部で“僕”や実験体の少女のポエムモノローグを連想させる言葉が語られている。

BUNNyS

ウーンドウォートはRX-78「ガンダム」の正統量産機RX-81「ジーライン」を遥かに上回る豊富なパーツと拡張性の高さによって、様々な戦況に対応出来る究極のマルチロール型と呼べる機体である。

多種多様な形態は3号7式OS換装プログラム、通称「BUNNyS」で換装されている。通常、換装する為には母艦・基地に戻る必要があるが、ウーンドウォートは現場で即座に対応し得る換装システムを採用している。

万能化換装システムは機種統合計画で完成した全MSに搭載予定で、採用したウーンドウォートは無人かつ自動での遠隔作業やフレーム、パーツ解析等の補助機能が備わっている。
ちなみに換装作業には股間部やコンポジットシールドブースターのサブ・アームを利用していた。

ガンダムTR-6[ウーンドウォート・ラーⅡ]

素体にGパーツ「フルドドⅡ」を装備した推力・火力の強化仕様。
ウーンドウォートは優れたパワーウェイトレシオによって素のままでも戦闘能力が高く、かつてのジム・ライトアーマーのような一撃離脱戦法を得意とする。その戦闘能力をさらに強化したのがこのラー形態である。

フルドドⅡのドラム・フレームには通常では不可能な大型パーツの接続が可能。ラー形態は単体での戦闘能力も高いが、本形態では大型パーツのコネクトに利用される。
ラーⅡ形態、ハイゼンスレイⅡ・ラー形態がTR-6の各種大型モビルアーマー形態のコア・ユニットとなる。

ガンダムTR-6[ウーンドウォート] レジオン鹵獲仕様

『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ -くろうさぎのみた夢-』に登場。型式番号:ARZ-124WD

アリシア・ザビを総帥とする火星ジオン残党軍「RE-ZEON」で運用されている漆黒のウーンドウォート。

正確な数は不明だが、レジオンに合流したティターンズ残党勢力よりもたらされた機体をベースに、ギガンティック・アーム・ユニット等のオプションと共に再生産されている。
キハールⅡやリハイゼ等のベースとなっており、元のウーンドウォート同様豊富な換装形態を持つ。TR-6用オプションパーツの色はレジオンのシンボル色の“赤”に統一している。

なお、作品の時系列は第1次ネオ・ジオン戦争後(U.C.0091年)だが、ティターンズがTR-6と共に火星ジオンへ合流したのはU.C.0080年代後期のレジオン建国戦争時である。

TR-6を開発ベースにしたレジオンの展望は、究極形態TR-6[インレ]の完成であった。

建機形態

3号7式OS換装プログラム「BUNNyS」で組まれた作業用形態。

以下の二つはパイプライン事故で取った現地換装仕様だが、先述通りパーツの組み合わせパターンは理論上は無限大に存在しており、あらゆる局面への対応が可能となっている。

  • ジオンマーズが起こしたパイプテロの際、ダイアナ機は凍結したローザックを救助する為、コンポジット・シールド・ブースターのサブ・アームで精密な換装作業を行い、リバウンド・ドックのクレーンを装備しパイプ除去に成功。
  • シンシア機はパイプ爆破の実行犯(冤罪)で逃亡しようとしたドナルド(ベルナルド・モンシア説が有る)のノンブラビと交戦中に、ドリルテールをサブ・アームで奪い、交戦中に換装を成功させるという荒業を披露していた。

二機のガンダムTR-6鹵獲機は「BUNNyS」を活用し、一歩対応を間違えれば惨事を招いたであろうテロを(主にダイアナが)収束に導いた。
尚、ローザックの脚部とリバウンド・ドックのクレーンを装着した形態は「リバウンド・ドッグⅡ」と呼ばれる。

 

ガンダムTR-6[ハイゼンスレイⅡ]

機種統合計画における「ガブスレイ」の後継機となる可変MS。
高速戦闘形態、ガブスレイ形態とも呼称されるガンダムTR-6の代表的な戦闘形態。

Ζ計画の可変機「ΖZガンダム」等の対抗馬として設計された分離構造を持つ次世代型可変機であり、大気圏突入能力や大気圏離脱能力も与えられた他、複数のコア・ブロック(とドラム・フレーム)が追加されている。

→詳細は「ガンダムTR-6[ハイゼンスレイⅡ]」を参照。

連載時にはアドバンスド・ウーンドウォート(次世代型ウーンドウォート)という名称で、初代AOZのムック第6巻・小説版にも収録されているが、電撃ホビーマガジン2010年1月号にてハイゼンスレイⅡへと改名する旨が発表された。

ゲーム『GジェネOW』に参戦した「ハイゼンスレイⅡ・ラー」は、本形態に支援用Gパーツ「フルドドⅡ」を装着した総合性能向上型である。
また、レジオン総帥のアリシア・ザビ専用機「リハイゼ」は本形態を改修した第4世代機となっている。

 

ガンダムTR-6[ダンディライアンⅡ]

TR-4[ダンディライアン]を発展させた大気圏突入モジュールを装備した大型の換装形態。
侵攻・殲滅兵器システム(invasion and destroy weapon system)」にカテゴライズされる。

機種統合計画ではバウンド・ドックの後継機の役割を持つ。またガンダムTR-S[ラブスカトル]とは姉妹機と言える関係にあたり、機能も似通っている。

⇒詳細は「ガンダムTR-6[ダンディライアンⅡ]」を参照。

飛行システム「ダイダロスユニット」の採用により重力下での機動性能も高く、大気圏内外の戦闘において高い戦闘能力を発揮できる。バウンド・ドック、TR-4を模した大型クローアームは伸縮自在で、攻撃にも接地時の足にもAMBAC肢にも変わる。重力下ではこのクローを歩行に利用するという。さらにクロー(爪)を収納することでソールにあたる接地面積を絞り、高い運動性能を得る。

ダンディライアンⅡはTR-6最終形態(インレ)の下部ユニットとなる。

ガンダムTR-6[ファイバーⅡ]

ギャプランTR-5[ファイバー]の運用データを基に開発された長距離侵攻・高火力ユニット。
侵攻・殲滅兵器システム(invasion and destroy weapon system)」にカテゴライズされる。

機種統合計画においては「メッサーラ」の後継機的な役割を持つとされ、同時に[ファイバー]の完成系となる。

⇒詳細は「ガンダムTR-6[ファイバーⅡ]」を参照。

ベースとなったファイバーのコンセプトは旧世紀の第二次世界大戦で確立されたV2や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の理論を応用したもので、察知が不可能な距離から打ち上げ、大気圏突入時に得られる引力作用で超音速域での侵攻を可能とさせた弾道軌道(放物線軌道)を描く独自の侵攻経路を指す。
しかし只でさえ困難を極めたこの弾道兵器の迎撃は“MS/MAという新機軸の兵器に運用理論を適用した”ことで更に困難となる。これを適用した兵器は単体が戦闘能力を持ち、敵基地の制圧を柔軟に運べるのである。

ファイバーⅡは従来の艦載兵器とも異なる“MS(戦闘ユニット)を搭載した大型可変機”であり、小型可変機「ガンダムTR-6[キハールⅡ]」を複数機搭載し、一個小隊以上の戦力を戦場まで運んで戦闘ユニットとして展開する。
運用法は従来の弾道ミサイルを兵器運用母艦に変えた物に過ぎないが、母機が巨大かつ強力なMSに変形可能で、今世紀のMSを軸とした戦闘に主力兵器として参加できる点は、大きな違いとして挙げられるだろう。

ファイバーⅡはTR-6最終形態(インレ)の上部ユニットとなる。

ガンダムTR-6[インレ]

TR計画の最終到達点、そして決戦仕様となる大型兵器。ガンダム・インレとも呼称される。
上記のファイバーⅡとダンディライアンⅡの2機の侵攻・殲滅形態が合体した弩級兵器である。

大型MS同士の合体によって既に100mを超え、グリプス戦役時の機動兵器の中では破格のサイズを誇る。MSという枠組みでも小型のウーンドウォートは、同世代最大級のガンダムタイプMSに変貌する事となる。

→詳細は「ガンダムTR-6[インレ]」を参照

電撃ホビーマガジン2015年7月号によると、元々インレの素体として開発された主力量産機はガンダムTR-S[ヘイズル・フレア]であった。しかしTR-Sの運用計画を棄却し、機種統合計画を優先したあまり主力量産機のロールアウトがグリプス攻防戦まで遅れ、ティターンズの敗北が決定的になった。
仮にインレが早期投入された場合、ティターンズは確実に勝利していたと言われるほど強大な機体だった。

実はインレにも量産構想があった。さらに発展機・仕様変更機も存在する。サイコミュ、核ミサイル、BC兵器などを搭載したサイコ・インレというやたら禍々しい形態はその最たるものだろう。

本形態での変貌具合はもはやガンダムタイプと言い難く、その様はまるで小規模な移動要塞のようである。

ガンダムTR-6[サイコ・ガンダムⅡ]

ラーⅡ形態(フルドドⅡ)に、サイコガンダム級MSの手足とウェポンカーゴ2基を装着した大型MS。護衛随伴機・拠点防衛形態で、クィン・マンサなど敵大型MSへの対抗策でもある。

サイコガンダム級MSの手足は「ギガンティック・アーム(レッグ)・ユニット」と呼ばれサイコガンダムMk-Ⅱと通常のサイコガンダムの物がある。このアームは準サイコミュ系の3号OSによって自動制御され、Mk-Ⅱ腕の場合は多連装ビーム砲ユニットとして機能し、切り離して遠隔操作することもできる。

リブートでガンダムTR-6[ウーンドウォート]サイコ・ガンダムⅡ形態 ギガンティック・アーム・ユニットとして改めて設定された(当記事では他形態に倣った表記とする)。
本作において、ガンダムTR-S[エルアライラー]やガンダムTR-1[ヘイズル・アウスラ]のギガンティック・アーム・ユニット装備が掘り下げられ、この形態もデザインを新たにしたリファイン版が設定されている。

新デザインはウェポンカーゴが股間部に1基追加(計3基となる)。さらに後部に浮遊用の球状ダイダロスユニットを搭載している。またボックス化されたサイコミュユニットと、ビットやファンネル等の遠隔操作兵装、Iフィールドジェネレーターをウェポンカーゴに搭載しており、OSの自動制御で一般兵でもサイコミュ兵装を操れる。

火星のレジオンではこのギガンティックユニットが複数機生産されレジオン建国戦争に投入された。

ガンダムTR-6[クィンリィ]

5基のウェポンカーゴやハイメガ粒子砲など、多数の高火力兵装を装備した攻撃的な拠点防衛形態。ウェポンカーゴがどことなく冠を連想させるため「クインリィ(女王)形態」と呼称される。

⇒詳細は「ガンダムTR-6[クインリィ]」を参照。

ガンダムTR-6[インレ]の簡易版的な形態とされ、両肩にガンダムTR-6[アドバンスド・キハールⅡ]MA形態を計2機接続している。コンテナに対艦大型ミサイルやマイクロミサイル、3号計画OSに対応したサイコミュユニットを搭載し、複雑化した火器を制御している。

クインリィにギガンティックアームを合わせたフルアーマークインリィと呼ばれる形態も存在する。

 

ガンダムTR-6[キハールⅡ]

試作アッシマーTR-3[キハール]のデータを基に開発された小型の可変MS。
飛行用パーツを装着した換装形態で、決戦兵器:ガンダムTR-6[インレ]の艦載機となる量産機。

パーツ・機能を統合する機種統合計画においてアッシマー系やバイアランの後継機の役割を持つ。

⇒詳細は「ガンダムTR-6[キハールⅡ]」を参照。

上半身に流線型装甲を外装として装着しているため、パッと見た感じの印象はウーンドウォートから大きく変わっている。ガンダム型からかけ離れたブレードアンテナ付き頭部カバーに目が奪われがちだが、よく見ると素体頭部ユニットのV字型センサーはそのまま露出し、ウーンドウォートの頭部が中から顔を覗かせている事が分かる。

脚部パーツは接地面積が狭い状態から未換装だが、肩部に装備した熱核ジェット内蔵型アーマーを主推進とするホバー移動にも対応しており、重力下での機動性はMS形態時でも高い。その下(腕部)を覆うスプレッドビーム付きの丸みを帯びたシールドでキハールⅡユニットは構成される。

EWAC装備、アドバンスドキハール等の換装形態も存在する。

ガンダムTR-6[バーザムⅡ]

『A.O.Z Re-boot』に登場する換装形態の一つ。形式番号:ARZ-154BZ2(火星仕様)

TR-6を連邦系主力量産機の代替後継機にした形態。TR-6を用いたバーザムの代替後継機とされる。
バーザム、TR-1、TR-Sの設計をフィードバックしており、シルエットはバーザムに寄せられた。フェイスはガンダム系でシールド一体型の大型ライフルを装備し、ヘイズル系の装甲・脚部形状になっている。

⇒詳細は「ガンダムTR-6[バーザムⅡ]」を参照。

今作で「バーザムはヘイズル・フレアとウーンドウォートの簡易生産機」の側面を持っていた事が判明。ヘイズル・フレアの開発の遅れからバーザムが生産され、アッパーバージョンのウーンドウォートに繋がる。

ガンダムTR-6[ギャプランⅡ]

ガンダム系主力量産機化を目的にした試作機。画像左がギャプランⅡ、右がハイザックⅡ。
ギャプランの両腕+ムーバブル・シールド・バインダー、ヘイズルの脚部、背部シールドブースター2基を接続した形態。手持ち火器にフェダーインライフルを携行している。

パーツ評価試験用の機体故に特化した性能はないが、不足のない戦闘能力を発揮できる。

ガンダムTR-6[ハイザックⅡ]

機種統合計画におけるジオン系機種(ハイザックやマラサイ等)の後継機。

ウーンドウォートにハイザックの腕部とマラサイの脚部を取り付けた形態。メガ粒子砲内蔵ポッドに換装されている他、フルドドⅡの強化パーツと開放バレル型ビームキャノンを搭載し、手持ち火器にアッシマー用ビームライフルを携行する。

ウーンドウォートからデチューンされており、(高性能のウーンドウォートと比較して)ロースペックだが、それ故に一般パイロットでも扱いやすくなっている。 ハイザックやマラサイに慣れたパイロット向き。

ガンダムTR-6[フライルーⅡ]

機種統合計画における大気圏内外の戦闘を想定した可変MS。
ギャプランTR-5[アドバンスド・フライルー]のパーツとヘイズルの脚を装着した形態。

フルドドⅡ、スラスター、ウェポンカーゴを追加し、火力と機動性の向上を図った。両腕にコンポジットシールドブースター、中央のフロントアーマーに開放バレル式ビームキャノンを装備している。
状況に応じて二つの形態をとれるがどれも射撃か格闘に傾倒しており、万能型のフライルーの機体特性とはかけ離れている。この形態にフライルーの名が与えられたのは機体レイアウトの類似性からである。

フライルーⅡは射撃形態とも呼ばれるが、腕が使えないため格闘戦時は専用形態に変形する。

  • 「バレル開放式ビーム・キャノン・ユニット」
    長射程ビームキャノン。プリムローズ搭載型ビームキャノンの強化仕様でフルドドⅡのサブアームに接続される。
    ウインチ巻取り機やウインチワイヤーによる遠隔操作も可能。
  • 「拡散メガ粒子砲」
    背部メインスラスターに大型拡散メガ粒子砲を増設。
    ある程度の仰角可動域を有しており、正面以外にも対応可能。
  • 「クラッカー」
    アドバンスド・フライルー同様、クラッカーを束ねるホルダーを装備している。
「格闘形態」
フライルーⅡの格闘戦対応形態。
腕部コンポジット・シールド・ブースターのクローモードを利用してMAのような運用方法を取る。

ガンダムTR-6[ヘイズルⅡ]

ダブルシールド保持タイプのメガ粒子砲内蔵型ブーストポッドを装備した形態。左腕部にはキハールⅡと同型の装甲が追加された。

ブーストポッドのシールド保持ラッチにコンポジット・シールド・ブースター2枚を搭載する。 ライフルモード時にバレルを前方にスライドさせて高出力ビーム・キャノンを放つ。

メディアミックス

原作初登場は2007年だが設定がある程度出揃うまでにも時間を要し、ある時期までゲーム出演等のメディアミックスが他のTRシリーズに比べ少なかった(ガンダムウォーには早期から参戦していた)。

2017年には人気ゲームへの本格的な参戦を果たし、今後のメディアミックスが一層期待される年となった。

立体化・キット化

『ガシャポン戦士NEXT』ではウーンドウォートとハイゼンスレイⅡが登場。

さらに2016年に発表された新ブランド『モビルスーツアンサンブル』において、ダンディライアンⅡとウーンドウォートの商品展開が予定されている。

Gジェネレーション

『GジェネOW』にハイゼンスレイⅡ・ラーが参戦。TR-6では初の家庭用ゲーム参戦である。

『Gジェネジェネシス』のDLCでようやくウーンドウォート、ハイゼンスレイⅡ・ラー、クインリィ、インレなどの形態が参戦。いずれの機体も空中適性を有し、射程や火力に優れ主力になり得る性能を持つ。戦闘ムービーにも力が入っているので必見。
ウーンドウォートは地形適性が宇宙B空中B地上Cとなっており、MS形態でも飛行できるため(上位互換のハイゼンスレイⅡがあるとはいえ)かなり使いやすい機体となっている。

ガンダムブレイカー

『ガンダムブレイカー3』の第6弾DLC"BUILD KINGDOM"に参戦。

ダンディライアンIIのコアユニットとして、そして同作のラスボスとして登場。
ガンプラを題材としたゲームでありながら、バンダイにて公式にキット化されてない本機をプレイヤー機体として使用可能というサプライズ登場。
なお、AOZ公式デラーのソラリュウ氏もダンディライアンⅡ関連で少しだけ製作に協しているようである。

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関連項目

  • ADVANCE OF Ζ
  • TR計画
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