スター・ウォーズエピソード6/ジェダイの帰還とは (スターウォーズエピソードシックスジェダイノキカンとは) [単語記事]

『スター・ウォーズエピソード6/ジェダイの帰還』（Star Wars: Episode VI Return of the Jedi）とは、「スター・ウォーズ」サーガの映画作品である。

1983年公開のリチャード・マーカンド監督作品。製作総指揮はジョージ・ルーカス。劇場公開時の邦題は『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』（Star Wars: Return of the Jedi）、英略称「RotJ」。

概要

1983年に劇場公開された、「スター・ウォーズ」サーガ映画第三作にしてスカイウォーカー・サーガの第六作。いわゆる「スター・ウォーズ旧三部作（オリジナル・トリロジー）」の完結作であり、ルーク・スカイウォーカーとダース・ベイダーの因縁の決着と邪悪に対する勝利を描く。

1997年には旧三部作の他二作『エピソード4/新たなる希望』『エピソード5/帝国の逆襲』ともども、リマスターのうえカットの追加、映像の修正・ブラッシュアップを行った『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐特別篇』（Return of the Jedi: Special Edition）が劇場公開された。以後はこの『特別篇』映像が本作のスタンダードとして扱われている。

前作『エピソード5/帝国の逆襲』同様、サーガの創作者ルーカスは製作総指揮を務め、監督はリチャード・マーカンドが担った。もともと制作時には「Revenge of the Jedi（ジェダイの復讐）」を題としていたが、公開直前になって「Return of the Jedi（ジェダイの帰還）」に変更された。この影響で日本語題名は『ジェダイの復讐』のままながく存置され、『特別篇』公開を経た2004年のDVD化時にようやく『ジェダイの帰還』に改題された。

あらすじ

遠い昔　はるか彼方の銀河系で・・・

ルーク・スカイウォーカーは、レイア・オーガナたち仲間とともに、惑星タトゥイーンで犯罪王ジャバ・ザ・ハットの囚われの身となっている友人ハン・ソロを救出する。その帰路、恩師ヨーダのもとを訪れたルークは、宿敵ダース・ヴェイダーが実父アナキンであることを確認し、レイアと自分が双子のきょうだいだと知る。老い衰えたヨーダは、ヴェイダーの対決こそ宿命だと告げて世を去った。

そのころ銀河帝国は、森林衛星エンドアの軌道で惑星を破壊する超兵器デス・スターの再建造を進めていた。暗黒面の力を操る邪悪な皇帝その人が視察に訪れるという情報を得た反乱同盟軍は、これを好機とみて勢力を結集。デス・スターの死命を制するエンドアの地表で素朴だが勇敢なイウォーク族の手を借りた戦いが始まるいっぽう、ルークは皇帝と対決するためあえて帝国軍に投降する。

ついに始まる第二デス・スターへの総攻撃。だがそれは反乱軍殲滅を狙う皇帝の罠だった。ルークはヴェイダーに打ち勝ち、皇帝の邪悪な誘いをはねつける。皇帝の力に苛まれる息子ルークの姿を見たヴェイダーはアナキンとしての善の感情を取り戻し、自らの致命傷とひきかえに皇帝を奈落へと突き落とした。反乱軍艦隊も戦力に優る帝国軍艦隊に打ち勝ち、デス・スターのコアに侵入して超兵器を破壊する。

邪悪な皇帝は斃れ、銀河にはジェダイが還った。ルークは最期に和解した父アナキンの遺体を火に焚べ、反乱軍は決定的な勝利を祝うのだった。

登場人物

ルーク・スカイウォーカー　Luke Skywalker - 演：マーク・ハミル: 銀河唯一のジェダイの騎士。反乱同盟軍の英雄。
宿敵ダース・ベイダーが実父であることを受け入れ、皇帝と対決する。本作より緑の光刃のライトセーバーを新調。前と同じ青い光刃の予定だったが、序盤の青空と噛み合わせが悪かったのだとか。作中前半で右手の義手を損傷し、以後のシーンでは右手に黒手袋をつけている^[1]。
ハン・ソロ　Han Solo - 演：ハリソン・フォード: もと密輸業者にして反乱同盟軍の将軍。＜ミレニアム・ファルコン＞の艇長。
色々あって延々とジャバへの借金を返せなかったせいで囚われていたが、レイア姫やルークたちに助けられる。ついでにレイア姫がジャバを殺したので、ついに踏み倒したわけである。第二デス・スター攻撃時には＜ファルコン＞をランドに貸し、エンドアでの地上攻撃を指揮。
レイア・オーガナ　Princess Leia Organa - 演：キャリー・フィッシャー: 反乱同盟軍のリーダー、レイア姫。今は亡きオルデラーンの姫君。
救い出したハンとともに、エンドアの地表で帝国軍と戦う。作中、ルークと双子のきょうだいと知らされた際に幼い頃に死んだ「本当の母親」の記憶について語っており、実母パドメがレイアの出生直後に死去した『エピソード3/シスの復讐』との整合が各方面を悩ませている。20年以上経っても未解決^[2]。
ランド・カルリジアン　Lando Calrissian　演：ビリー・ディー・ウィリアムズ: ハンの旧友の伊達男で、反乱同盟軍の将軍。
ハンが捕まった責任があり、彼の救出に尽力。第二デス・スター攻撃ではかつての愛機＜ミレニアム・ファルコン＞を借り受け、サラスタンのナイン・ナンを相方にゴールド・リーダーとして戦闘機部隊を率いる。ルークもレイアもハンもそれぞれ別の戦いに忙しい中、宇宙戦闘を頑張ったのはこの人。
R2-D2　Artoo-Detoo - 演：ケニー・ベイカー C-3PO　See-Threepio - 演：アンソニー・ダニエルズ: アストロメク・ドロイドのR2-D2とプロトコル・ドロイドC-3POの名コンビ。
R2がいつもどおりの渋い活躍をするいっぽう、金ピカの3POはイウォーク族に神として崇められる。
チューバッカ　Chewbacca - 演：ピーター・メイヒュー: ハンの相棒を務めるウーキー。通称「チューイー」。
ハンの救出からエンドア地表での戦いまで八面六臂の活躍を見せるが、肉食獣の本能に負けてうっかり罠に掛かるお茶目なところも。森林衛星エンドアとは相性が良い様子。
ヨーダ　Yoda - 演：フランク・オズ: ジェダイの長老。900歳になる老人。
年老いてダゴバの沼地に隠遁している。修行に戻ってきたルークにジェダイとしての成長を認め、ベイダーとの対決と「もうひとりのスカイウォーカー」を託して逝く。
ベン・ケノービ（オビ＝ワン・ケノービ）　Ben (Obi-Wan) Kenobi　演：アレック・ギネス: ジェダイの騎士。ルークの亡き師。前作に引き続き霊体としてルークの前に登場。
父アナキンの思い出を語り、双子のきょうだいの存在を明かす。『新たなる希望』で「ルークの父はヴェイダーに裏切られ殺された」と語ったせいで、整合性をとるために話が若干言い訳めいている。
アクバー提督　Admiral Ackbar - 演：ティム・ローズ: 反乱同盟軍艦隊を率いる提督。種族はモン・カラマリ。
ドドンナ将軍、リーカン将軍に次ぐ今作の反乱軍司令官枠。モン・カラマリ特有のイカ頭とガラガラ声が魅力。「It's a trap!（罠にはまった！）」という台詞はミームとして知られている。
モン・モスマ　Mon Mothma - 演：キャロライン・ブラキストン: 反乱同盟軍のリーダー。反乱同盟軍を政治的に指導する女性。
作中の登場シーンは第二デス・スター攻撃計画の概要説明のみと意外と短いが、レイア姫以外は軍事指揮官ばかり登場してきた反乱軍の政治指導者としてサーガ全体の重要人物となっている。
ウェッジ・アンティリーズ（アンティルス）　Wedge Antilles - 演：デニス・ローソン: 反乱同盟軍所属のXウイング・スターファイターのパイロット。
EP4から旧三部作皆勤賞の宇宙戦闘機乗り。コックピット以外のシーンのほうが少ない、宇宙戦闘シーンの名脇役である。本作ではレッド・リーダーとして中隊を指揮し、第二デス・スター攻撃に挑む。
ジャバ・ザ・ハット　Jabba the Hutt: ルークの故郷タトゥイーンに居を構えるギャングのボスで、種族はハット。
巨大なナメクジのような印象的な外見を持つ爬虫類種族。ジェダイのマインド・トリックが効かない特性を持つ。傲慢だが抜け目ない暴君であり、宮殿に炭素冷凍されたハンを飾り、美女を侍らせる。
ボバ・フェット　Boba Fett - 演：ジェレミー・ブロック: 賞金稼ぎ。顔を覆う独特のヘルメットを被り、背にジェットパックをつける。
EP5で捕らえられたハンをジャバのもとへ護送し、今作も登場。『帝国の逆襲』登場時のファンからの人気が制作側も想定外だったせいで、本作ではキャラ人気の割に驚くほど扱いが薄い。
ダース・ベイダー　Darth Vader - 演：デヴィッド・プラウズ／声：ジェームズ・アール・ジョーンズ （アナキン・スカイウォーカー　Anakin Skywalker - 演：セバスチャン・ショウ）: 帝国の実力者。作中では「ベイダー卿（Lord Vader）」とも呼ばれる。
恐ろしい黒い装甲服に身を包み、暗黒面のフォースを振るう、言わずと知れたSWの大ヴィラン。皇帝の命令に従い息子ルークを暗黒面に引き入れようとするが、想像を超えたルークの成長に気圧される。
ジャージャーロッド司令官　Moff Jerjerrod - 演：マイケル・ペニントン: 帝国のモフ（総督くらいの意味）。建設中の第二デス・スターの司令官。
第二デス・スターの建設と運用を差配する重役……だが『新たなる希望』のターキン総督ほど偉くはない。冒頭からベイダーに圧をかけられ、作中だいたい青ざめている、どこか気の毒な中間管理職。
皇帝　the Emperor　演：イアン・マクダーミド: 人間・男性。帝国の最高権力者。
黒いフードとローブに身を包み、暗黒面のフォースを操る邪悪な存在。汚い笑い声が素敵。「皇帝」とだけ呼ばれついに名前が出ない^[3]。マクダーミドは本作から皇帝/パルパティーンを演じる。

スタッフ

監督：リチャード・マーカンド
脚本：ローレンス・カスダン、ジョージ・ルーカス
原案：ジョージ・ルーカス
製作：ハワード・カザンシャン
製作総指揮：ジョージ・ルーカス
共同製作：ロバート・ワッツ、ジム・ブルーム
美術監督：ノーマン・レイノルズ
撮影監督：アラン・ヒューム
編集：ショーン・バートン、マーシア・ルーカス、デュウェイン・ダンハム
視覚効果：リチャード・エドランド、デニス・ミューレン、ケン・ラルストン
音響：ベン・バート
音楽：ジョン・ウィリアムズ
『特別篇』製作：リック・マッカラム
製作会社：ルーカスフィルム
配給会社：20世紀フォックス

本作の初出要素

ついに巨大な超兵器デス・スターに正面から挑むとあってか、過去作より同盟軍の規模が大きくなり、のちのドラマ『キャシアン・アンドー』などで主要な役割を占める政治家モン・モスマ、のちに続三部作で再登場するアクバー提督やニエン・ナンといったメンバーが初登場する。

メカニック面でも余慶を被っており、Aウイング、Bウイングといった印象的な宇宙戦闘機とともにモン・カラマリ・スター・クルーザーが初登場。ようやく帝国軍のスター・デストロイヤーに匹敵する規模の同盟軍宇宙艦が生み出された。対する帝国軍でも、宇宙戦闘機TIEファイターの上位機種、スマートなTIEインターセプターが初登場している。

音楽面では、ライトモティーフとして重々しい「皇帝のテーマ」が初使用。のちに『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などでもアレンジされる「Into the trap（わな）」も本作のスコアである。

また、実はルークの父「アナキン・スカイウォーカー」の名の初出は本作である。ただし、前作『帝国の逆襲』では2004年のDVD版以降、皇帝の追加の台詞でアナキンの名が出されるようになっている。

公開後の追加・変更

ジャバの宮殿シーンのスコア差し替え

『特別篇』以降、ジャバの宮殿での踊り子のシーンで流れる楽曲が「Lapti Nek (Jabba's Palace Band) （ラプティ・ネック（ジャバの王宮バンド））」から「Jedi Rocks（ジェダイ・ロック）」に差し替えられた。

「Lapti Nek」は作中のバンド、マックス・レボ・バンドによるハット語のポップソングである。「カノン」設定では曲名は「Fancy Man」を意味するとされる。『特別篇』ではさまざまなエイリアンのバンドメンバーが増やされ、ジェリー・ヘイ作曲の「Jedi Rocks」に変更された。

この変更には賛否両論（案の定、否のほうが多い）があるが、ルーカスはそもそもディスコっぽい「Lapti Nek」を好いていなかったらしいというマーカンド監督の証言もあり、ルーカス的には劇場公開版の中で気に入らない部分のひとつだったのだろう。

エンディングシーンの追加・修正

『特別篇』では、エンディングシーンの途中（ヴェイダーの火葬とイウォークの村の祝祭のあいだ）に、ベスピン（クラウド・シティ）、タトゥイーン（モス・アイズリー）、コルサント（インペリアル・シティ）で人々が皇帝の凋落を祝うシーンが追加され、全銀河が勝利を寿ぐ様子が描かれた。

さらに2004年のDVD版リリースからは、ベスピンとタトゥイーンのカットの間に『エピソード1/ファントム・メナス』で初登場したナブー（シード宮殿）での祝いのカットが追加され、コルサントのシーンには新三部作から登場したジェダイ聖堂、元老院ビルなどが背景に加えられている。

エンディングシーンのスコア差し替え

『特別篇』以降、エンドア地上でのエンディングシーンの使用曲が「Ewok Celebration（イウォーク・セレブレイション）」から「Victory Celebration（勝利のセレブレーション）」に変更されている。

元来の「Ewok Celebration」は素朴な演奏にイウォーク語の歌詞を組み合わせた曲で、歌詞の冒頭から取って「Yub Nub」の別名で知られる。映画で使用されているのは人間声による合唱だが、サウンドトラックではもっとやかましいイウォークボイスでの合唱版が収録されている。

『特別篇』から使用されている「Victory Celebration」は、「Ewok Celebration」に似た素朴な演奏を引き継ぎつつ、より祝祭的な雰囲気を増した曲となっている。おそらく上記した追加シーン40秒ほどにあわせて、曲自体を差し替えたものと思われる。DVD版でのナブーのカットの追加の際には、前奏を微妙に延長して対応されている様子。

『特別篇』公開から長く経っても、旧三部作リアルタイム世代を中心に「Ewok Celebration」を懐かしむ声が多い（逆に嫌う声もないではない）。ゲーム『レゴスター・ウォーズII』のように、『特別篇』公開後のゲームなのにちゃっかり「Ewok Celebration」を使用している例もある（のちの完全新作『レゴスター・ウォーズ：スカイウォーカー・サーガ』では「Victory Celebration」を使用している）。

アナキンの霊体差し替え

2004年のDVD版リリース以降、終盤に登場するアナキンの霊体の顔（首から上）が、マスクを取ったベイダーの素顔も演じたセバスチャン・ショウから新三部作で青年期のアナキンを演じたヘイデン・クリステンセンに差し替えられた。あわせてマスクを取ったヴェイダーの素顔も微妙にクリステンセン寄りに修正されている。これは『特別篇』における変更と思われがちだが、『特別篇』公開・ソフト化の段階ではショウのままで変わっていない。

ちなみに、この差し替えはクリステンセンが知らないところで行われたらしい。しかもエンディングクレジットも『特別篇』時のまま変えられておらず、依然としてアナキン役としてショウがクレジットされ（マスクを外した顔や霊体の身体はショウなので間違ってはいない）、クリステンセンはノンクレジットとなっている。勝手に差し替えたので確かに当人は演じていないのだが、なんか気の毒。

ルーカスは差し替えの意図として「アナキンは暗黒面に堕ちる前の若い頃の人格に戻った」むね述べたが、ファン、とくに新三部作より前、旧三部作からスター・ウォーズに触れた人々の中では大いに物議を醸している。年齢に対して若すぎて不自然、死の直前にライトサイドに立ち戻ったのだから元のままで良いはず、といった声があるいっぽう、ルーカスの意図に理解を示す声や、新三部作でクリステンセンの若アナキンに慣れてからいきなり別人になっても困惑するといった意見もある。

若い頃に顔が焼けた以上、アナキンが普通のショウの顔になったことがないことは確かであり、またショウはオリジナルの公開当時ですでに78歳と、流石に老人すぎる配役だった点も加味すべきではあろう。ちなみに1981年生まれのクリステンセンは、実年齢的にも作中経過時間的にも、2020年代後半にはEP6相応の年齢になる計算である。

話題

監督

監督はリチャード・マーカンド。イギリス人であり、スカイウォーカー・サーガ唯一の非アメリカ人監督となる。本作公開数年後の1987年に49歳の若さで逝去したため、歴代の「スター・ウォーズ」サーガ映画監督のなかでも影が薄い傾向にある。

前作の際にルーカスが全米監督協会（DGA）と対立し脱退したことで、本作の監督選びはDGAに掣肘された。ルーカスは本作を親友スティーヴン・スピルバーグに監督させたがったが、DGAがそれを阻んだのである。試行錯誤のすえ、ルーカスはDGAに縛られがちなアメリカ国内の監督ではなく、イギリスの気鋭の監督として評価していたマーカンドを選んだ。

ちなみに彼は、エンドアの帝国軍基地のAT-STパイロット、マーカンド少佐としてカメオ出演している。エンドアでの戦闘中にハンがAT-STの操縦士になりすますシーンがあるが、このときハンが着ていたのは機内に侵入した敵に昏倒させられたマーカンド少佐のコスチュームである。

タイトルロゴ

宣伝に用いるタイトルロゴには、Helvetica Black由来の太い字体を用いた前作とうってかわって、ローマン体（Times New Roman）によるシンプルかつスマートな「RETURN OF THE JEDI」のタイトルロゴが制作された。メインカラーも従来作と異なり赤が用いられている。

タイトルロゴにスマートなローマン体を用いるスタイルは、のちの新三部作にも受け継がれた。 1995年のVHS/LD再リリース、および1997年の『特別篇』では、旧三部作で印象を揃えるためか、『帝国の逆襲』と同様（『新たなる希望』は改題前のため「STAR WARS」ロゴのまま）にHelvetica Black由来の横長字体で水平の「RETURN OF THE JEDI」ロゴが新規作成された。

その後の各種リリースでは、「STAR WARS」ロゴとサブタイトルを組み合わせた、他作品と統一のフォーマットのロゴが適宜使用されている。

ノベライズ

他のシリーズ映画作品同様、ノベライズ作品が刊行されている（2014年以降「レジェンズ」に分類）。著者はジェームズ・カーン。原著は1983年刊行。

他作品のノベライズ同様、映画制作時の脚本をもとに執筆されており、撮影はされたが最終的に削除されたシーンなども多く盛り込まれている。ハン救出後にタトゥイーンの砂嵐を進む一行、皇帝からエンドア破壊の命令を受けるモフ・ジャージャーロッドといった場面が一例で、他にも様々な場面で映画より描写が詳細になっている。

ベン（オビ＝ワン）がルークのおじオーウェン・ラーズを兄弟（my brother）扱いする台詞がある（日本語訳では「弟のオーウェン」）が、これは脚本初期にあったベンとオーウェンの兄弟設定の残滓。映画からは削除されたが、その後もときおり二人を兄弟とする設定がみられた。最終的に『エピソード2/クローンの攻撃』でオーウェンはアナキンの母シミの結婚相手クリーグ・ラーズの連れ子とされ、アナキンの血縁のない兄弟、ルークの義理のおじということになった^[4]。

日本語訳

日本語訳書籍は3度にわたり訳と出版社を替えて刊行されている。固有名詞訳も版によって変わっており、古いものではカタカナ慣れ、スター・ウォーズ設定慣れした現代から見ると一種独特な漢字訳語などを見かけることもある。

『スター・ウォーズジェダイの復讐』（野田昌宏訳、角川書店。1983年）
公開当時の“宇宙軍大元帥”野田昌宏訳。翻訳作業は公開前・原著刊行前であり、初訳は情報未解禁の伏字入り原稿をもとに行ったという。国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能（要登録）。
『スター・ウォーズジェダイの復讐』（石田亨訳、竹書房。1997年）
『特別篇』公開時の新訳。当時スピンオフ小説の邦訳刊行の中心となっていた竹書房からの刊行。表紙にドリュー・ストルーザンによる『特別篇』のポスターを使用している。解説は高貴準三。
『スター・ウォーズエピソード6：ジェダイの帰還』（上杉隼人、吉田章子訳、講談社。2015年）
続三部作の公開に合わせた旧三部作・新三部作の新訳シリーズ。2004年の映画邦題の改題以降初めての新版であり、映画側の改題から11年越しにサブタイトルが「ジェダイの帰還」へと改められた。

スター・ウォーズレジェンズの邦訳小説（作中時系列順）
前作	本作	次作
シャドウズ・オブ・ジ・エンパイア[帝国の影] （3ABY）	エピソード6 ジェダイの帰還（4ABY）	バクラの休戦（4ABY）

脚注

*修理すれば外せるはずだが、一種のアイコンとなっているのか、本作の後を描いたイラストでも右手だけ黒手袋のことが多い。
*義母ブレハは設定上、オルデラーンの破壊まで生存している。
*実は映画で「パルパティーン」や「ダース・シディアス」という名が出るのは新三部作からである（パルパティーンはノベライズに記載があったがシディアスは完全に新三部作から）。ちなみに「シス」という用語が映画に登場するのも新三部作以降だったりする。
*このあたりの微調整のため「レジェンズ」では「オビ＝ワンは若い頃にフォースの未来視でオーウェンの姿を見、幼い頃の兄弟の記憶だと思い込んだ」という設定が生み出されている。

スター・ウォーズエピソード6/ジェダイの帰還単語

概要

あらすじ

登場人物

スタッフ

本作の初出要素