スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(原題:Star Wars: The Rise Of Skywalker)とは、2019年12月20日日米同時公開の映画である。監督は前々作『フォースの覚醒』の監督も務めたJ・J・エイブラムス。
ナンバリング作品の9作目となるエピソードⅨが冠されており、スター・ウォーズ続三部作最終作にして、『新たなる希望』から始まるスター・ウォーズシリーズ全9作の最終作となる作品。今作でスカイウォーカー家の物語は完結を迎えると銘打たれている。
前作『最後のジェダイ』からメインメンバーは続投したうえで、前作撮影後に亡くなったレイア姫役のキャリー・フィッシャーは映像出演するほか、旧三部作の人気キャラクターランド・カルリジアン役としてビリー・ディー・ウィリアムズがシリーズに復帰する。
特報・予告編ではルークによるモノローグを背景に、砂漠でTIE系列の戦闘機と生身で戦うレイ、修復されるカイロ・レンのマスク、ミレニアム・ファルコンを操縦するランド、地上に墜落したデス・スターのスーパーレーザーの残骸、抱き合うレイとレイア、整然と隊列を組むスター・デストロイヤーの大軍などの映像が流れた。
そして最後にオールドファンにも懐かしい銀河皇帝パルパティーンの笑い声が響き渡り、彼の復活を予感させるものになっている。
前作『最後のジェダイ』から一年後。ファースト・オーダーの最高指導者になったカイロ・レン。再建されつつあるレジスタンスと、レイアの下でジェダイの修業に励むレイ。そんな一触即発な状態の銀河にかつての銀河帝国皇帝パルパティーンの声が響き渡った。
その真相を追い、カイロ・レンは銀河を駆け回り、未知領域の惑星エクセゴルに辿り着く。そこには復活したシスの暗黒卿ダース・シディアスが強大な戦力を誇るファイナル・オーダーを率いてカイロ・レンを待っていた。
一方のレイも、ルークの遺したジェダイの書物からシスの信奉者の集う惑星エクセゴルの情報を得ていた。また時を同じくして、エクセゴルには強大な艦隊が準備されており、動き出すまでの時間は短いという情報もレジスタンスにもたらされた。
エクセゴルに先制攻撃をかけるため、レイ、フィン、ポーらはエクセゴルへの航路の情報を求めて銀河へ飛び出した。そして、カイロ・レンとレン騎士団もまたレイたちを追って行動を開始していた。
エピソード7のJ・J・エイブラムスが監督復帰したためか、作風は良くも悪くもエピソード8からエピソード7に回帰している。
観客の予想を裏切るような流れは少なく、旧三部作を彷彿とさせるシーンが多い。旧作リスペクトであろう砂漠の惑星でのスピーダーでのチェイスとジェットパックを利用した空中戦闘や、旧三部作キャラのカメオ出演、皇帝の復活と活躍などはまさに7の監督であるエイブラムスらしいと言えるだろう。その他見るべき点としては、復活した銀河皇帝パルパティーン演じるイアン・マクダーミドの怪演や、アダム・ドライバーによるカイロ・レンからベン・ソロへの帰還の演技は素晴らしい。
その一方でエピソード8での出来事を消化するために割と雑な処理をされるシーンも多い。それがよく分かるのが、エピソード8で最も論議を巻き起こしたハイパースペース特攻に関してで、ワンシーンでその使用を封印されている。また、同様に議論を巻き起こしたキャラクター、ローズも登場シーンは大幅に少なくなっている。
この回帰のためだろうか、公開直後の映画レビューサイトの評価では評論家からは低い評価、一般の観客からは高い評価と言うかい離現象を引き起こした。これは評論家からは高い評価を受け、観客からは低い評価を受けた『最後のジェダイ』と逆の反応である。
エピソード9である本作が公開されたことでディズニー製作によるスター・ウォーズ続三部作は完結した。
その評価が定まるまでにまだ時間はかかるだろうが、それでもこの三部作はそれぞれの作品でメインテーマがブレブレであった。7で過去作へのリスペクト、8で新しい事への挑戦、9で再び過去作へのリスペクト、とやりたいことに一貫性が見られない。
その上、7での伏線を8で消化するどころかあっさり覆し、逆に8で言及されたことを9でばっさり切り捨てるなど、三部作としての意義を問いたくなることも多い。この事がよく表れているのが主人公のレイの出自に関してである。
この悪い意味での行き当たりばったり感は、三部作の着地点を決めないままに監督を交代しつつ制作されたデメリットと言えるだろう。
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最終更新:2025/12/07(日) 17:00
最終更新:2025/12/07(日) 17:00
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