セイバータイガーとは、『ZOIDS』シリーズに登場するトラ型高速戦闘用ゾイドである。
発売当初はサーベルタイガーという名称を付けられていたが、1999年の復刻の際にその名前が商標登録に引っかかると言う事で、設定を一部アレンジしてセイバータイガーという名前に改められたという経緯を持つ。
本稿では“サーベルタイガー=セイバータイガー”として両方まとめて記載する。
セイバータイガー SABER TIGER |
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基本情報 | |
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型式 | RHI-003 EZ-005 |
所属 | ゼネバス帝国 ガイロス帝国 |
モチーフ | 虎型 |
スペック | |
全長 | 15.6m |
全高 | 9.1m |
全幅 | 5.7m |
重量 | 78t |
最高速度 | 200.0km/h(サーベル) 240.0km/h(セイバー) |
サーベルタイガーの武装 | |
セイバータイガーの武装 | |
ゾイドテンプレート |
ゼネバス帝国が開発した史上初のトラ型高速駆動大型ゾイド。
中央大陸戦争においてサーベルタイガーという名称で呼ばれ、後に作られるセイバータイガーの前身となった。
当時は時速数百km/hの移動能力を有するゾイドと言えば、あくまで小型か中型ゾイドのみであったが、このサーベルタイガーはEPZ-1レッドホーンと同クラスのサイズでありながら時速200km/hを叩き出すという従来の常識を打ち破るとんでもないゾイドであり、“戦場の紅い稲妻”として恐れられた。
大型クラスであるがゆえ、単騎でRBOZ-1ビガザウロやRBOZ-4ゴルドスといった敵大型ゾイドと張り合える出力を持ち、いままでに無く巨大で鋭利な四肢の爪と牙による格闘能力および全身に配された各種兵装による高火力が両立されているのも特徴で、その高い機動性を持って相手に急速接近し、翻弄しつつ豊富な武装で殲滅するという戦法を得意としている。
ただ速いだけでなく運動性や俊敏性にも優れており、森林や市街など入り組んだ地形の場所でもその機動力を遺憾なく発揮する事が可能であり、さらにこう見えて隠密性も高くゲリラ戦などの奇襲戦法を仕掛けられるほどの多機能性を有している事からEMZ-24ヘルキャットを僚機としての高速集団戦法は当時のゾイドの戦いの在り方を根本から変えるものとなった。
格闘能力こそRBOZ-3ゴジュラスよりは下回るが、機動性と運動性においては遥かに上を行っており、集団で挑めば十分に対抗可能となっている。
いざロールアウトするや共和国軍は今までのゾイドの常識が通用しないサーベルタイガーへの対抗手段を見いだせず、戦場ではさんざん翻弄され、そして共和国軍では「遭遇したら極力交戦は避け、直ちに空軍に支援を求めよ」という指示を出し、単騎でのサーベルタイガーとの戦いを禁止したほどである。
しかし、サーベルタイガーの攻撃に耐えられるRBOZ-5ウルトラザウルスを開発した事でその優位性は揺らぎ、帝国軍は中央大陸からの撤退を余儀なくされた。
ZAC2041年、ゼネバス帝国軍が中央大陸に再来した際にも帝国軍の主力機となったが、その時には共和国軍が対抗機種のRPZ-3シールドライガーを開発していたため優位性は完全に失われていた。
しかし、帝国軍は諦めずサーベルタイガーの強化に着手し、火力と機動性を同時に高めたグレートサーベルを生み出してこれに対抗、さらに共和国軍もシールドライガーを強化させてまた対抗していった。
その後、ゼネバス帝国が滅び、ガイロス帝国が台頭してからはDPZ-13ジーク・ドーベルやDPZ-16ガル・タイガーと言った新型機に取って代わられた。
しかし、これらの後継機が失われたZAC2099年の第二次大陸間戦争において再びこのサーベルタイガーの必要性を迫られた帝国軍はサーベルタイガーの動力機関の出力アップと冷却装置の改造といった全面的なパワーアップを施し、さらに名称も改めてEZ-16“セイバータイガー”として生まれ変わった。
このセイバータイガーは最高速が40km/hも向上している事から最高速度もシールドライガーに迫る域に達し、火力面においてはシールドライガーを上回るようになり、そして西方大陸での戦争では因縁のライバルであるシールドライガーをはじめとする共和国高速戦闘部隊と交戦するなど、各戦線で火花を散らしていった。
しかし、この頃になるとセイバータイガーほどの強化では戦況の打破が難しくなっていき、なおかつオーガノイドシステムの研究が進み、それを導入したEZ-26ジェノザウラーやEZ-36ライトニングサイクスの登場により一線からは退いて行った。
それでも扱いやすく信頼性のある機体という事でか一般機はその後も長らく使われ続け、他にも特別士官用のセイバータイガーSSや皇族専用機のセイバータイガーゴールドなども作られている。
ZAC2036年ロールアウト。その凄まじい機動力と戦闘力を持って共和国軍を圧倒し続け、共和国軍も「空軍の支援があるまで、サーベルタイガーとの交戦を避けよ」という司令を出したほどで、このサーベルタイガーが現れるや共和国兵士の士気もガタ落ちとなり、ほとんどの者は敗戦を考えるまで共和国軍は追い詰められた。
特にダニー・ダンカン操縦のサーベルタイガーは低空飛行のサラマンダーを叩き落とし「空飛ぶ虎」の異名を得るほどの活躍をし、その優位性は揺るぎないかと思われたが、共和国軍がウルトラザウルスを開発すると形成が瞬く間に逆転。機動力はともかく攻撃力という点でウルトラザウルスを倒すことが出来なかったサーベルタイガーの不利はそのまま帝国軍の不利とつながり、帝国軍はバレシア湾から暗黒大陸へと遁走する羽目になった。
(その際ダニー・ダンカンはゼネバスをヨハン・エリクソンのウルトラザウルスの攻撃から庇い、戦死している)
その後、バレシア基地に残された大量のサーベルタイガーはそのまま共和国軍に接収されてシールドライガー開発の参考にされた。
ZAC2041年のゼネバス帝国の再上陸して以降の戦いでは、対抗機種であるシールドライガーとコマンドウルフが開発された事を受けて武装の追加によるグレートサーベルへの強化を果たされ、帝国補給線の警備を担当し、その後も同じように改良を加えられたブラキオスとブラックライモスと共に帝国最強部隊として編成される事となり、同じく強化された共和国軍Mk-2部隊と戦った。
第一次大陸間戦争においてはより高性能な純ガイロス製高速ゾイドに押されてあまり出番が無かったが、第二次大陸戦争には全面的な性能の強化がなされてセイバータイガーとして戦線復帰を果たす。
オリンポス山の帝国研究所基地を守っていた1機が共和国軍のシールドライガーとコマンドウルフで構成された独立第二高速戦闘大隊と交戦、単騎ながらその性能を見せつけて圧倒するも、一瞬の隙を突かれて撃破された。
その後には帝国軍の次期主力ゾイドの座をかけて改良型があのジェノザウラーとの対抗試合に望んだが、瞬く間に敗れ去り、これ以降はオーガノイドシステム搭載ゾイドが両軍の主流になった。
それからはあまり活躍の機会が無かったが、暗黒大陸戦ではシュバルツ搭乗のセイバータイガーSSが鉄竜騎兵団のライガーゼロイクスと交戦するがあえなく敗北、帝国首都での最終決戦ではプロイツェン操るブラッディデスザウラーとルドルフのセイバータイガーゴールドの激戦が繰り広げられている。
『ゾイド -ZOIDS-』から『ゾイドジェネシス』まで全シリーズに登場。
当然ながらアニメシリーズに登場するのは全てセイバータイガーである。
『ゾイド -ZOIDS-』ではレイヴンの最初の乗機として初登場。
オーガノイドのシャドーとの融合、さらにレイヴンの優れた操縦技術と相まってバンのシールドライガーを圧倒したが、マウントオッサの戦いではレイヴンの無理な操縦、ダメージが残っていたにも関わらずシールドに突進したことが祟って大破した。
その後はアサルトタイプ仕様のスティンガースペシャルと三銃士仕様の他、シュバルツ専用のセイバータイガーSS及びルドルフ専用のロイヤルセイバーなどが登場し、色々な場面で活躍した。
チーム・ブリッツ等の初戦の相手で、当初は強豪チームと言われていたが、敗戦を重ねてランク落ちするなど扱いは悪くなる。その後は何とかランクを上げてロイヤルカップに出場し、チーム・ブリッツと戦おうとしたが、ジャッジマンが「チーム・にゃんにゃん」と間違えてしまったことでセイバータイガーがこけてシステムフリーズ。チーム・ブリッツの不戦勝となってしまった。
あるチームはRD等チーム・マッハストームに勝利する活躍を見せ、中盤では強力な迷彩機能を持つセイバータイガーホロテックが現れ、その機能を生かしてキラースパイナーやボルドガルドをも不意打ちでとは言え撃破している。
その後セイバータイガーホロテックはシグマのレオストライカーに倒された。
集められた有志にこのセイバータイガーを使用するものが多く、必然的に討伐軍最多のゾイドとなった。
序盤ではバイオゾイドとの戦闘では敵の弱点である口腔を狙い撃ちする事でリーオの弾無しでバイオゾイドを撃破するという戦法を見せている。
アニメ同様レイヴンが乗る最初の機体。
だがその出番はアニメに比べて圧倒的に短い。
バンとレイヴンがバンの父親の前で初邂逅した直後に登場。父親の愛機であるコマンドウルフの亡骸をなぎ倒し、そのままバンの村を襲った。
この時はまだレイヴンは乗っておらず、ただシャドーのウィルスによって暴走していただけ。よって力はそう大した事はなく(レイヴン曰く整備不良だったとの事)、村の少女チロルが飼っていた子馬ゾイド、ポニーの死に激昂したバンとジークによってあっけなく倒されてしまう。
だがその後すぐシャドーと合体したレイヴンが融合した事により復活。融合前より格段に上がった力をもってバン達を追い詰めた。しかしいざ止めを刺そうとした所で村の大工が乗るブラキオスの足止めをくらい、彼等を逃がしてしまう。
手こずりつつもブラキオスを倒したレイヴンは再度バンに襲いかかるものの、謎の少女フィーネの力によって蘇ったコマンドウルフに乗ったバンの予想外の反撃を受ける。
それでもなお有利に戦闘を進めたレイヴンとセイバータイガーであったが、最後はバンとコマンドウルフによる”最後の技”、ラグナレク・ファングの前に敗北。セイバータイガーは爆発炎上してしまった。
グレートサーベル GREAT SABER |
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基本情報 | |
---|---|
型式 | EPZ-003 |
所属 | ゼネバス帝国 ガイロス帝国 |
モチーフ | 虎型 |
スペック | |
全長 | 15.8m |
全高 | 11.5m |
全幅 | 5.7m |
重量 | 90.0t |
最高速度 | 240.0km/h |
武装 | |
ゾイドテンプレート |
サーベルタイガーに可変型ミサイルポッドや空力向上用のウイングを搭載した改良機。
装備に追加により火力と機動性能が格段に強化されており、シールドライガーに対して再び優位性を築き上げ、後に同じように強化された帝国ゾイドで構成された帝国最強部隊の主力となった。
セイバータイガーSS SABER TIGER SS |
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基本情報 | |
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型式 | EZ-016 |
所属 | ガイロス帝国 |
モチーフ | タイガー型 |
スペック | |
全長 | 15.6m |
全高 | 10.8m |
重量 | 103.0t |
最高速度 | 195.0km/h |
武装 | |
ゾイドテンプレート |
カール・リヒテン・シュバルツ専用のセイバータイガーで、短砲身のガトリングユニットを搭載した機体。
アサルトタイプよりも重武装で機動性も落ちているが、そこはシュバルツの卓越したテクニックでカバーしている。
アニメの対ジェノブレイカー戦では高速機動隊を引き連れ、シュバルツ機ともう1体以外が荷電粒子砲の直撃を受け全滅。
対デススティンガー戦ではロブ・ハーマンのシールドライガーと共にデススティンガーのEシールドを破り、ビームガトリングガンを撃ったが、デススティンガーには通用せず撃破された。
バトストでは鉄竜騎兵団のヨハン・ホルスト・シュタウフィン軍曹が搭乗するライガーゼロイクスと戦ったが、そのステルス機能を捉えきれず敗北、シュバルツも重傷を負ってしまった。
セイバータイガーゴールド SABER TIGER GOLD |
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基本情報 | |
---|---|
型式 | EZ-016 |
所属 | ガイロス帝国 |
モチーフ | タイガー型 |
スペック | |
全長 | 15.8m |
全高 | 11.5m |
全幅 | 5.7m |
重量 | 90.0t |
最高速度 | 260.0km/h |
武装 | |
ゾイドテンプレート |
皇族専用機である黄金のセイバータイガーで、装備はアサルトタイプと同様のもの。
その性質上かパイロットの生存性が徹底的に引き上げられており、その性能も従来機を上回る。
バトストではルドルフが乗りプロイツェンのブラッディデスザウラーと交戦し、その圧倒的性能差に追い詰められるが、帝国を守るために最後まで奮戦、ブラッディデスザウラーの爆発力の軽減に尽力した。
ゾイドフューザーズに登場。
先天的な透明化能力を持った突然変異型のセイバータイガー。普通の光学迷彩と違っていかなる環境にも適応して瞬時に姿を消す機能を有している。
アニメではレーダーにも映らず、さらに自身の光の屈折率を変えて残像を生み出す事もできるようになっている。
こちらがサーベルタイガー。
ここからセイバータイガー。
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最終更新:2024/04/24(水) 04:00
最終更新:2024/04/24(水) 04:00
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