セ・パ交流戦とは、パ・リーグのボーナスステージである。プロ野球セ・リーグの球団とパ・リーグの球団が対戦する交流戦である。単に「交流戦」と呼ばれることが多い。
正式名称は「日本生命セ・パ交流戦」。毎年5月から6月にかけて開催される。
以前からパ・リーグの方が交流戦の開催を要望していたが、巨人戦の放映権料に頼っていたセ・リーグの球団が巨人戦の減少を理由に難色を示したため実現せずにいた。しかし2004年オフの球界再編騒動をきっかけに歩み寄りがなされ、2005年から開催されるようになった(とはいえ今でもセの各球団は交流戦の試合数減をことあるごとに要求しており、現状維持を求めるパとは平行線が続いている)。
2005年・2006年は1カード3試合×2カード×6球団の全36試合制だったが、2007年からは1カード2試合×2カード×6球団の全24試合制になっている。交流戦の成績はそのままペナントレースの成績に組み込まれるが、それとは別個に交流戦の成績のみで最も勝率が高かったチームが「交流戦優勝」として表彰される。
交流戦で勢いに乗るチームもあれば、交流戦で一気に失速するチームもあり、ペナントに与える影響は大きい。リーグ全体の勝敗は2009年まではほぼ拮抗していたが、2010年・2011年・2013年にはパ・リーグが大きく勝ち越し、特に2010年は交流戦の上位6球団をパ・リーグ6球団が独占した。セ・リーグが勝ち越したのは2009年のみであり、また交流戦優勝チームは2011年まで7年連続パ・リーグの球団であった(2012年に読売ジャイアンツがセ球団初の優勝)。
交流戦期間中は2連戦が続くため日程に余裕があり、各球団にとってはこの間先発投手の頭数が少なくて済む。
セ・リーグの主催試合では指名打者制は採用されないため、普段打席に立たないパ・リーグの投手が打席に立つ。ちなみに2013年現在、交流戦で本塁打を打った投手は全てパ・リーグの投手である(ジェレミー・パウエル、岩本勉、松坂大輔、リック・ガトームソン、大隣憲司、アルフレッド・フィガロの6人)。
2014年は交流戦10周年のとして選手会からの提案もあり、セ・リーグの主催試合では指名打者制度を採用、パ・リーグの主催試合では指名打者制度を採用しないという入れ替えを実施した。その為、パ・リーグのフライチャンズ球場で打席に立つ投手やセ・リーグの主催試合で指名打者選手の登場するという普段の試合では見られない光景が実現した。
2011年までは予告先発はパ・リーグ主催試合でも行われていなかったが、2012年にセ・リーグが予告先発を導入したことにより、同年から交流戦でも全試合で予告先発が導入された。
24試合の為、ペナントレースと比較して2チーム以上が同率順位で終わるというケースを珍しくない。2010年度以前は同率時は勝ち数も同じ場合は昨年度の交流戦順位で上位の球団が上になるルールであった(例:2008年度はソフトバンクと阪神が同勝率・同勝利数であった為、昨年2007年度の順位が上位であったソフトバンクが上位となり優勝となった)。
2011年度は細分化され、
1.勝ち数が多い球団を上位
2.同率チームが2チームかつ、セ・パ別リーグのチームの場合は直接対決の成績優秀チームが上位
3.3チーム以上同一・2チーム同率が同リー又は直接対決が五分五分の場合はTQB(1イニング平均得点から1イニング平均失点を減じた数値)の高いチームが上位
となった。この為、同率で並びそうな場合は直接対決で勝ち越したり、できるだけ得点を取りかつ失点を減らす事も要求されるようになった。
2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | ロッテ | ロッテ | 日本ハム | ソフトB | ソフトB | オリックス | ソフトB | 巨人 | ソフトB | 巨人 |
2位 | ソフトB | ヤクルト | 巨人 | 阪神 | ヤクルト | 西武 | オリックス | 日本ハム | 楽天 | ソフトB |
3位 | 阪神 | 阪神 | 横浜 | 日本ハム | 広島 | ソフトB | 日本ハム | ロッテ | 巨人 | オリックス |
4位 | 巨人 | 中日 | ロッテ | 巨人 | 中日 | ロッテ | 中日 | 中日 | 日本ハム | 中日 |
5位 | ヤクルト | ソフトB | 中日 | 楽天 | 巨人 | 楽天 | 西武 | 西武 | ロッテ | DeNA |
6位 | 横浜 | 西武 | オリックス | 広島 | 日本ハム | 日本ハム | ヤクルト | 広島 | オリックス | ロッテ |
7位 | オリックス | 日本ハム | 楽天 | 中日 | 西武 | 巨人 | 巨人 | オリックス | 阪神 | 日本ハム |
8位 | 西武 | 楽天 | ヤクルト | オリックス | ロッテ | 阪神 | 阪神 | 阪神 | 広島 | 西武 |
9位 | 中日 | 広島 | ソフトB | ヤクルト | 阪神 | 中日 | 楽天 | 楽天 | 西武 | ヤクルト |
10位 | 日本ハム | 横浜 | 阪神 | ロッテ | 楽天 | 広島 | ロッテ | DeNA | 中日 | 楽天 |
11位 | 広島 | 巨人 | 西武 | 西武 | オリックス | ヤクルト | 横浜 | ソフトB | ヤクルト | 阪神 |
12位 | 楽天 | オリックス | 広島 | 横浜 | 横浜 | 横浜 | 広島 | ヤクルト | DeNA | 広島 |
順位 | 球団名 | 勝利 | 敗戦 | 引分 | 勝率 | G差 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 福岡ソフトバンクホークス | 155 | 98 | 11 | .613 | ---- |
2 | 読売ジャイアンツ | 140 | 115 | 9 | .549 | 16 |
3 | 千葉ロッテマリーンズ | 137 | 113 | 14 | .548 | 16.5 |
4 | 北海道日本ハムファイターズ | 139 | 116 | 9 | .545 | 17.0 |
5 | 中日ドラゴンズ | 133 | 122 | 9 | .522 | 23 |
6 | オリックス・バファローズ | 128 | 128 | 8 | .500 | 28.5 |
7 | 阪神タイガース | 126 | 128 | 10 | .496 | 29.5 |
8 | 埼玉西武ライオンズ | 128 | 132 | 4 | .492 | 30.5 |
9 | 東京ヤクルトスワローズ | 124 | 134 | 6 | .481 | 33.5 |
10 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 117 | 143 | 4 | .450 | 41.5 |
11 | 広島東洋カープ | 105 | 149 | 10 | .413 | 50.5 |
12 | 横浜DeNAベイスターズ | 102 | 156 | 6 | .395 | 55.5 |
交流戦の動画は、特に2007年以降、年度別リンクタグがつけられており、そこから交流戦の動画を辿ることができる。
→07交流戦リンク
→08交流戦リンク
→09交流戦リンク
→10交流戦リンク
→11交流戦リンク
→12交流戦リンク
→13交流戦リンク
ドアラブームの火付け役である「ドアラ グッドウィルドームに立つ!」が2007年の交流戦(中日対西武)の際の映像だったこともあってか、交流戦でのマスコット同士の交流の動画も多い。最近はバファローベルがセ・リーグのマスコットのセクハラ被害に……。
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最終更新:2024/04/25(木) 18:00
最終更新:2024/04/25(木) 18:00
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