ダニエル・J・ダービーとは、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」第3部「スターダストクルセイダース」の登場人物である。
DIO配下のスタンド使い。同じくDIOの配下であるテレンス・T・ダービーの実兄で、彼とは10年上の31歳。七三分けのような髪型に口ひげ、そしてスーツ姿という紳士然とした格好をしているが、顔には目元から頬にかけて無数の横線が入ったような彫りがある。
特技はポーカーを始めとする各種ギャンブル系のゲーム。しかし、まともな勝負ではなく周到な仕込みによるイカサマを用いての勝負を得意とし、例えそれを指摘されても「バレなければイカサマとは言わないのだよ」と平然と言い放ち、さらにゲームに負けた人間の魂を自分のスタンド「オシリス神」で取り出してギャンブル用のチップに変えてはそれをノートホルダーに入れてコレクションしているという卑劣かつ猟奇的な趣味の持ち主。
反面、敵との勝負においては武器はおろかスタンドも使用せず本当にゲームだけで渡り合うという他のスタンド使いとは一線を画した人物であり、承太郎に対してもDIOのためではなく生粋のギャンブラーとして戦いに来たとしている。
それでいて承太郎をして「スタープラチナの動きを持ってしてもコイツの目を盗む事は不可能」と言わしめるほどの優れた観察力、分厚い本を見ずに開いても指の感触だけでそこがだいたい何ページ目なのか数えられ、さらにカードセットをシャッフルしても今どこにどのカードが来ているのかを把握できる計算力、そして数年前の物事も賭けに関するものなら分単位で覚えていられる記憶力など賭け事において圧倒的に有利な能力を数多く持っている。
性格も一見すると紳士的だが、余裕がなくなると心の中で悪態をついたり、名前を間違えられるとムキになって訂正を求めたり、さらに一度疑念が湧くとなかなかそれを取り去る事ができないという非常に神経質な所がある。
それでもその緻密に計算されたゲーム運びから承太郎には「暴力は使わないが、今まで出会ったどのスタンド使いよりも危険な奴」と恐れられ、アヴドゥルからも「真に強い男だ」と評されている。
ちなみにテレンスとはそれほど相性が良くなかったのかほとんど頭が上がらず、また彼のガールフレンドに手を出したとして彼から手酷い暴行を受けた事もあるなど、兄としての威厳は全くなかった様子。
この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
エジプト・カイロ(正確にはその手前のギザ)のとあるカフェにてDIOがアジトとしている建物を探す承太郎一行に「その館を知っている」と言って近づき、その場所を教える代わりに自分とのギャンブル勝負を持ちかける。
最初はポルナレフとカフェの近くにいた猫に投げた2つの魚の燻製のうち、右と左のどちらを取るかで勝負をする。
ポルナレフの右という予想に対してダニエルは左を選択、猫はダニエルの言った通り左の燻製を先に取った事でポルナレフを打ち負かし、彼の魂をオシリス神で奪ってチップに変える。ここで先の勝負に使った猫も自分が用意したもの、そして自分もまたDIO配下のスタンド使いの一人である事を明かし、改めて承太郎一行に勝負を挑む。
次にジョセフと酒で満杯になったグラスに順番にコインを入れてそれを溢れさせた方が負けというゲームを行う。ジョセフもまたコインを入れる瞬間に水を足すというイカサマを使って勝負を有利に進めていたが、こちらもダニエルの方が一枚上手であり、チョコの欠片をグラスの下に挟みそれを直射日光で溶かして水の傾き(張力)を調整するという方法でジョセフに勝利し、彼の魂をもチップに変えてしまった。
最後に承太郎とポーカーで決着を付ける事になったが、カードを配る際にセカンドディールというイカサマをしようとしたためそれを見抜いた承太郎に指をいくつか折られてしまう。今度は無作為に選んだ子供にカードを切らせるものの、実はその子供もダニエルが事前に用意した仕掛け人で、承太郎には勝ち目のないクズカードを回して彼を追い詰めるが、承太郎は土壇場に来て配られたカードを一切見ず、しかもアヴドゥルの魂も賭けて勝負に出ると宣言、あまつさえダニエルの挑発に乗りここにいない花京院の魂、さらには自分の母の魂すら賭けるとし、その代償としてダニエルにDIOのスタンドの情報も教えてもらうと要求。ダニエルは当初こそハッタリだとたかをくくっていたものの、承太郎の揺るがぬ態度とスタープラチナの予想外の動きに翻弄(一応スタープラチナが何かしている事はうっすらとだが見抜いていた)されて疑念がドンドン膨らんでいき、精神的な余裕を失っていく。
ヒイイイイイイイイ
言ってやるゥゥゥゥ
おれは最強のバクチ打ちだァァァァァァ
受けてやるゥゥゥ
コールしてやるうゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
コール! コール コール! コール! コール! コール!
コール コール コール コール コール コール コール
コールと言うぞォォ~~っ
半ばパニックになりながらもコールしようとするダニエルだったが緊張と恐怖のあまり声が出なくなり立ったまま気絶。
精神的に敗北した事でオシリス神の効果が解けてポルナレフとジョセフは生還するが、自身はショックの所為か幼児退行し、再起不能(リタイア)となってしまった。
ちなみに承太郎側のカードは当初の彼の読み通り本当に何も揃っていないクズカードばかりで、これは真っ向勝負だろうがイカサマ込みだろうがギャンブルではまずダニエルに勝てないと判断した承太郎のハッタリだけで相手を降ろさせるための作戦であった。
決着後も承太郎は「たった一人で俺達四人を一度に倒そうとしたんだから大した奴だぜ」とこのダニエルが想像以上の強敵だった事を認めており、後に戦った弟のテレンスが自分とジョセフが仕掛けたトリックに最後まで騙され続けた事に対して「お前の兄貴ならこんなイカサマなんなく見破ってただろうな」と彼と兄を比較している。
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最終更新:2024/04/18(木) 17:00
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