デスティニーガンダムとは、TVアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するMSである。
| デスティニーガンダム(Destiny Gundam) | |
| 型式番号 | ZGMF-X42S |
| 所属 | ZAFT |
| 建造 | プラント |
| 生産形態 | ワンオフ機のはずだった |
| 全高 | 18.08m |
| 重量 | 79.44t |
| 主機関 | ハイパーデュートリオンシステム |
| 装甲材 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
| 兵装 | ・MMI-GAU26 17.5mmCIWS×2 ・MX2351 ソリドゥス・フルゴール ビームシールド発 生装置×2 ・RQM60F フラッシュエッジ2 ビームブーメラン×2 ・MMI-714 アロンダイ トビームソード ・M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲 ・MMI-X340 パルマフィオキーナ掌部ビーム砲×2 ・MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル ・対ビームシールド |
| 特殊装備 | ニュートロンジャマーキャンセラー ミラージュコロイド ヴォワチュール・リュミエール |
| 搭乗者 | シン・アスカ |
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の主人公機。
インパルスガンダムから得られたデータを基に、ギルバート・デュランダル最高評議会議長主導の下プラントの工廠で開発された次世代セカンドシリーズの機体。
パイロットはシン・アスカ。
「一機で複数機分の戦力を有することで、どんな状況下においても戦闘をこなすことが可能な機体」が開発コンセプトであり、フォースシルエットの機動性、ブラストシルエットの高火力、ソードシルエットの近接攻撃力を集約した形となる。
かつてのストライクガンダムの統合兵装パック「I.W.S.P.」の発展形といっても差支えないかもしれない。
公式で、コンセプトが「全部載せラーメン」と言われている。
V2ガンダムのような光の翼を持ち、Gガンダムを思い起こさせるような掌部の武装が搭載され、ガンダムF91の如く移動時に残像を出したりもする。機体性能では申し分ない。全部のせと言いつつ若干格闘寄りのチューンになっているのは、元々シンが格闘戦に適正があったからのようだ。
デザインに関しては主人公機?という疑問符が付いてしまうかなりヒール(悪役)デザインとなっている。
よく言われるのはガンダムMk-Ⅱなんて目じゃないくらい悪い目つき(血涙のような隈取りまである)、全体的に鋭角的、攻撃的にデザインされた各部装甲、悪魔のような赤い羽等。
シンの主人公転落とあわせ、明らかにワルモノデザインされたデスティニーをいかがなものか、と思う人も少なくないが、反面こういった真っ向ヒール!と言うガンダムも少ない為、良くも悪くも「まとも」なデザインであるフリーダム系統よりデスティニーのデザインを好む人もいる。でもビーム砲はあまりにもただの棒じゃないかという話もあr
しかしMGでは珍しい複数バージョンでの発売から見るに、かなりの人気機体であることは間違いない。
SEEDシリーズおなじみ、OSの頭文字から。
[MOBILE SUIT NEO OPERATION SYSTEM Ver.1.62 Rev.29]
・Gunnery
・United
・Nuclear-
・Deuterion
・Advanced
・Maneuver System
DESTINY-MSVの設定ではインパルスガンダムの3つのシルエットの性能を集約した高性能シルエット「デスティニーシルエット」を装着した「デスティニーインパルスガンダム」から派生した機体とされる。
デスティニーシルエットは確かに火力、機動力、近接戦闘能力の全てにおいて高い水準を持つシルエットになったが、欠点として他のシルエットとは比較にならないほどのエネルギー消費量(1回の戦闘で何度も戦艦からデュートリオンビームでエネルギーを補給しなければならない)と変形、合体によってMSとして運用するインパルスガンダム本体の繊細な内部構造に対して、負荷がかかりすぎた。
そのため、急遽インパルスに変わる強固なMSを製造し、それにデスティニーシルエットと同等の性能の武装を施すことで生まれた機体がこの「デスティニーガンダム」である。
エネルギー問題は後述のハイパーデュートリオンにより解決、さらにコアスプレンダーへの変形合体機構を廃することで武装の運用に耐える耐久性を確保した機体となっている。
インパルスガンダム等から得られたデータを元にしただけあって、武装のほとんどがインパルスガンダムのそれをベースに発展させた物になっている。
ビームライフル以外は機体に標準で装備されている固定武装となっているが、反面、CIWS(いわゆる牽制用の対空機銃)以外は使用時に腕部マニュピレーター(手)を使わなければならないため、腕を破壊されてしまうと武装の多くが使用不能になってしまう欠点がある・・・とよく言われているが、そもそもそこまで機体が破損した場合撤退するのが普通である(あるに越したことはないが)。
パルマフィオキーナ掌部ビーム砲はそのままビーム砲として機能するとともに、相手を掴んで至近距離から撃ち込むといった芸当もできる。主に後者の使い方が多く、ビーム砲として使われたのは僅かなメディアミックス作品のみ。
肩部に搭載されたフラッシュエッジ2ビームブーメランはソードシルエットのフラッシュエッジの発展型。ビームブーメランだけでなく、手に持った状態でビームサーベルとしても使用できる。
アロンダイトビームソードはソードシルエットのエクスカリバーの、高エネルギー長射程ビーム砲はブラストシルエットのケルベロスをそれぞれ発展させた物になっている。普段は2つに折りたたまれた状態で背部にマウントされ、使用時に展開する。
推進システムにはスターゲイザーガンダムに使われている技術の一部を用いたヴォワチュール・リュミエールの類似システムが使われており、「光の翼」と呼ばれる現象を起こす。さらにミラージュコロイドを用いた技術の応用により、高速機動を行いながら自機の残像を発生させることも出来る。
装甲材はヴァリアブルフェイズシフト装甲を使用しているが、機体本体の出力が向上しているため、防御力はインパルスに比べて上昇していると思われる。
他にもハイペリオンガンダムの光波防御帯「アルミューレ・リュミエール」の発展型であるビームシールドを掌部に装備するなどの工夫が盛り込まれている。
デスティニーが武装が大火力ないし近接戦闘に寄っているのは、ひとえに連合の戦力傾向に合わせた機体であることが大きい。
作中での戦争(非公式には「第2次連合・プラント大戦」という呼称がある)での連合の戦力は、ザムザザー・ゲルズゲー・ユークリッドなど大型のモビルアーマーが数多く投入されており、極めつけにデスティニー投入直前にデストロイガンダムが非常に大きな被害を叩き出してしまった。
これらモビルアーマーは射撃武器に対して効果的な防御装置を持っていることが多く、射撃武器で致命傷を与えることは難しい。これに対抗するためには、素早くモビルアーマーに接近し、防御装置を無視した近接戦闘の一撃で致命傷を与える必要がある。
そのため、連合との決戦に臨むためのデスティニーは近接戦闘に偏った武装が与えられ、防御装置をすり抜けるためにパルマフィオキーナを装備されたのだろうと推測できる。実際、作中では複数のデストロイガンダムをアロンダイトやパルマフィオキーナで沈めている。
ただしその代償として、武装は対モビルスーツ戦になると取り回しに難のある武装が多くなってしまっている。
本編での初登場は35話。しかし、初出撃時のミッション内容が量産型のグフイグナイテッドで脱走したアスランの追撃という地味なものだったり、玩具CMや児童誌で散々煽っていたストライクフリーダムとの対決はまともに行われないまま、最終回でインフィニットジャスティスに一方的に達磨にされるなどあんまりな扱いを受けていた。
連合との決戦でデストロイガンダムの編成を壊滅させたり、月面に設置された大量破壊兵器レクイエムを攻略するなどの見せ場こそ用意されていたが、前者は場面場面にアークエンジェル側の描写がカットインして戦闘に集中させてくれないというオマケつきである。
機体には核エンジンとデュートリオンビーム送電システムのハイブリッド機関(ハイパーデュートリオンシステム)を搭載しており、基本的にはエネルギー切れはないはずなのだが、第42話でエネルギー残量がイエローゾーンにまで達していた描写については、製作者曰く「ストライクフリーダムというデスティニーと互角に戦える存在が急に現れたため、調整しきれていない部分に互角以上に戦った影響が顕著に表れた結果である。」と述べているが、機体調整が不十分の状態で引き渡しを行った側(ぶっちゃけデュランダル議長)にも問題があるだろう。常識的に考えて。
この話については未だに明確に説明しきれていない。
ゲームではPS2用ソフト「機動戦士ガンダムSEED DESTINY~GENERATION of C.E.~」が初出と思われる。
スーパーロボット大戦シリーズでは毎回グラフィックの力の入れ方が異常で、スパロボオリジナルの必殺技「フルウェポンコンビネーション」が実装されている。さらにスーパーロボット大戦UXではついにルナマリアの乗ったインパルスガンダムとの合体攻撃が登場。第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇においては、スパロボ特有のif展開で生存したレイのレジェンドガンダムとルナマリアのインパルスで、先述のデストロイガンダムを沈めたコンビネーションが「ザフトレッド・コンビネーションⅡ」として再現されるなど、Zシリーズ開始以降は良好な扱いを受け続けている。
特にスーパーロボット大戦UXでのクロスオーバーが衝撃的かつ高評価だったためか、UXにおけるデスティニーはクロスオーバー相手の蒼穹のファフナーの命名則とかけあわせ「マークデスティニー」などと言われることも多い。詳しくは単語記事参照。
ただし、この名称はあくまでUXでのみ通用するものなので、他の作品、特にファフナー側でマークデスティニーなどと叫ぶのはご法度である。
また、プラモ等の立体化商品でもシリーズ屈指の出来の良さを誇り、それもシンが主人公であるが故なのかもしれない。
余談だが、これとは別個に生産された機体がハイネ・ヴェステンフルスに譲渡される予定だったという設定があり、装甲がオレンジ色(ハイネのパーソナルカラー)になったハイネ専用デスティニーガンダムが存在する。初出はCDのおまけに付属したガンプラであり、いくつかのゲーム作品に登場している。
その設定によると、選抜されたパイロットとデスティニーガンダムにより、圧倒的な力で敵に畏怖を与えるための部隊「コンクルーダーズ」を結成する予定があったらしく、その中にハイネも含まれていた故に彼用に調整されたデスティニーの開発が進んでいたが、ロールアウト直前に彼が戦死したためお蔵入りになったという経緯である。
つまり、デスティニーは少数ながらも複数機作られる計画ということになってしまったのだ。
遂にワンオフ機という設定すら奪われたシンは泣いていい。
ガンプラを扱ったホビーアニメであるガンダムビルドファイターズトライにおいては、ライバルとして立ちはだかったイズナ・シモンが弟の作ったガンプラとして使用。
素組みであるにもかかわらず、ボクサー経験をガンプラに落とし込んだ己の技のみで勝ち進み、トライファイターズの前に立ちはだかり、主人公であるカミキ・セカイと死闘を繰り広げた。
ただの強敵の枠を超えたその活躍により、公式でもデスティニーの扱いは少しは報われたと思いたい。
シモンの傾向のためか、このデスティニーはボクサータイプの動きが目立つが、格闘技一辺倒なセカイとは違いちゃんと武器も多用しており、素組みによる火力査定の低下を加味してかビームライフルと高エネルギー長射程ビーム砲の同時射撃を多用していたりと芸が細かい。パルマフィオキーナの使い方を間違っているがガンプラだし大丈夫だろう。
ちなみに、同番組放送開始前後から、同番組に登場するモビルスーツを選抜するための「モビルスーツ総選挙」が行われていた。
当期は中間発表でベスト10にランクインしていたのだが、その直後にデスティニーとシモンがOPに登場、ライバル相応の格として扱われることが確定した。早い話が勝ち逃げである。にも関わらず、そのまま最終発表においてもベスト10から退くことはなかった。
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最終更新:2025/12/10(水) 05:00
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