「トトリのアトリエ ~アーランドの錬金術士2~」(以後トトリのアトリエ)とは、
株式会社ガストより2010年6月24日に発売されたプレイステーション3用ソフトである。
シリーズナンバリングは『A12』。FF13の発売の影響でPS3所有者がかなり増えたためか、
初動売り上げはシリーズ前作『ロロナのアトリエ』のほぼ倍と、かなり好調であった。
シリーズ通して間違われやすいが、「錬金術師」ではなく「錬金術士」。
おそらく「鋼の錬金術師」が著名すぎるためと、MS-IMEで変換すると師のほうしか出ないためと思われる。
概要
株式会社ガスト開発・販売中の、アトリエシリーズアーランド編の第2作。
ロロナのアトリエ、アルトネリコ3に続いてのPlayStation3参入第三作目。
ディレクターは前作「ロロナのアトリエ」に引き続き岡村佳人が担当している。
錬金術士育成シミュレーションとロールプレイングゲームを組み合わせた独自のゲームスタイルが売り。
前作「ロロナのアトリエ」に引き続きMAPキャラとして3Dモデルが用いられているが、
本作以前のロロナのアトリエやアルトネリコ3とは異なり、立ち絵と同様の頭身の3Dモデルとなっており、
さらにモデリングが岸田メル氏の絵に近くなっているなど、発表の段階から好意的に受け止められている。
なお、3Dモデル作成はロロナと同じSIGE氏で、アルトネリコ3ではモデラーのntnyとディレクターの土屋暁が一丸となって大暴走したのに対して、本作ではロロナのアトリエと同様のイクサ方式で作成されており、頭身が上がったこともあって、立ち絵イラストそのままの再現度となっている。
ちなみに最終版の宣伝ムービーではntny氏も参加して全編3DCGでありながら不自然な点も無くトトリのアトリエの世界観を映し出し、ネット界隈でも高く評価された。
前作「ロロナのアトリエ」から五年後の、王制から共和制となったアーランド共和国を舞台とし、
前作主人公ロロナも新主人公トトリの師匠として登場するなど、前作『ロロナのアトリエ』との繋がりも密接。
引き続き登場するキャラクターも多く、単品でも楽しめるが、前作をプレイしていればより楽しめること請け合いの内容となっている。
ストーリー
この国には、冒険者というお仕事がある
アーランドがまだ共和国になる前・・・
もっと色んなところに行けるようになろうと、
辺りを冒険したり、開拓しようとしたりしたのが始まり
でも、アーランドの騎士の人達はみんな弱くて、
一般の人達にそのお仕事を手伝ってもらうようになって
それがだんだん制度化されて、今ではちゃんとしたお仕事になってる
ちなみに、わたしのお母さんも冒険者
結構活躍したらしくて、そこそこ有名人みたい
でも・・・
もう何年も帰ってきてないし、何の連絡もこない。
お父さんとおねえちゃんは、多分もう・・・って思ってるみたいだけど、わたしはまだ・・・
主な登場人物
- トトゥーリア・ヘルモルト(Totooria Helmold) CV:名塚佳織
通称トトリ。本作の主人公・旅の錬金術士ロロナの弟子。13歳。
行方不明になっている凄腕の冒険者の母をいつか探しに行きたいという思いから、自らも冒険者となる。
気が弱く素直な性格。しかし率直過ぎる発言をよくすることで、他人に精神的ダメージを与えてしまう事が多いことからファンの間では専ら毒舌家扱い。しかし本人には何ら悪気は無い。
- ロロライナ・フリクセル(Rororina Fryxell) CV:門脇舞以
通称ロロナ。前作の主人公であり、トトリの師匠。22歳。
ホムンクルスのホムを連れて行方不明になった自らの師匠アストリッド(前作記事参照)を探して旅をしている。
錬金術を広める為の旅でもあるのだが、その説明は極めて感覚的・アバウトなものであり、
今の所、ロロナの指導で錬金術を修得出来たのはトトリ一人だけである。
今作では、ロロナのアホの子具合が加速している。そのためか何故か今作の方が声が幼く感じるファンも多い。
- ジーノ・クナープ(Jeeno Knab) CV:三瓶由布子
トトリの幼なじみで、最強の冒険者を目指す少年。14歳。
礼儀作法に乏しく、誰彼構わず考えなしに暴言を吐く為、トトリをハラハラさせている。
トトリにも負けないくらいに暴言が多い。
- ミミ・ウリエ・フォン・シュヴァルツラング(Mimi Houllier von Schwarzlang) CV:井口裕香
通称ミミ。アーランドのとある名家出身の冒険者の少女。14歳。
冒険者の免許をアーランドに取りに行く際に知り合い、トトリを自らが雇うに値する錬金術士であるかどうか、
見極める為と称して冒険の手助けをしてくれる。自らが貴族である事を誇りとしており、
常にそれに恥じない行動を心がけているが、怒りっぽく一度怒ると我を忘れてしまう。
- ツェツィーリア・ヘルモルト(Cecilia Helmold) CV:今井麻美
通称ツェツィ。トトリの姉で、ヘルモルト家の家事全般を受け持っている。18歳。
真面目でしっかり者だが、ケンカの時は口調が幼くなったり数日にわたって拗ねたりと、子供っぽい部分もある。
かわいいものが好きであり、トトリとちむが特に大好き。
- グイード・ヘルモルト(Guide Helmold)
トトリとツェツィの父親。37歳。のんびりだらしない性格で、娘二人にも頭が上がらない。
極めて影が薄く、家にいても気付かれないのがもっぱら。
誰かに話しかける度に、「居たの!?」と驚かれるのが定番のやり取り。
特に仕事もせず、釣り等をして一日中ダラダラしている。
しかし、以前やっていた仕事が、ストーリー中である重要な役割を果たすことになる。
- ステルケンブルク・クラナッハ(Sterkenburg Cranach) CV:小杉十郎太
通称ステルク。前作に続いて登場。33歳。国が共和制になり騎士が御役御免となった為、
国をほっぽり出して行方不明になっている元国王のジオを探している。
強面であり、向き合うだけで初対面の人間を恐怖させるが、本人はその事を痛く気にしている。
自分の年齢も気にしているが、ジーノには「おっさん」呼ばわりされてしまっている。
ロロナとの掛け合いは前作から変わらず名物となっている。
- メルヴィア・ジーベル(Mervia Siebel) CV:新谷良子
身の丈程の巨大な斧を片手で振り回す、生まれついての怪力が武器の先輩冒険者。18歳。
冗談や悪ノリを好む明朗快活な女性。普段は手を抜いており、滅多に本気は出さない。
ツェツィからはメルヴィと呼ばれ、幼馴染・親友・悪友の間柄である。
トトリにはメルお姉ちゃんと呼ばれ慕われている。
- マーク・マクブライン(Marc Mcbrine) CV:千葉進歩
異能の天才科学者プロフェッサー・マクブライン。22歳。
他人に名前を↑のように(傍線部)呼ばせている。後に『マークさん』でも可になった。
飄々としており、その言動は概ね絡みづらいものであるが、子供達からは人気がある。
ロロナにはなぜか「クマさん」と名前を略されており、そのことを大変嫌がっている。
- クーデリア・フォン・フォイエルバッハ(Cuderia von Feuerbach) CV:喜多村英梨
前作に引き続き登場。21歳。身長139.8cm。
ロロナの親友。今作では冒険者ギルドの受付嬢をしており、作中でもお世話になることが非常に多い。
トトリの母親には何度も散々な目に遭わされた模様。前作より大人の女性らしく落ち着いているものの、
体型と身長はほとんど変わっておらず、いまだにそのことについて触れると怒り出し、手がつけられなくなる。
なお、唯一身長がミリ単位まで設定されているキャラである。
- フィリー・エアハルト(Filly Erhard) CV:大垣理香
前作に登場したエスティの妹。21歳。
婿探しの旅に出てしまった姉の代わりに、やむを得ず受付嬢になった新人受付嬢。
しかし内気で人見知りな性格が災いし、仕事のミスがかなり多い。
姉と同じく、他人の色恋沙汰を見るのが好きであるが、興味を持つのは百合だけである。
- ギゼラ・ヘルモルト(Gisela Helmold) CV:飛志津ゆかり
トトリとツェツィの母。数年前に突然行方不明になってしまっており、
この人物の行方を探し出すことが今作の最大の目標。
- ちむ CV(男):三瓶由布子 CV(女):谷井あすか
ロロナがトトリの為に作ったホムンクルス。最大5体まで持つことができ、作成時に性別を選ぶことができる。
オリジナルであるホムと違って会話は出来ないが、表情はかなり豊か。
パイ命のロロナが作ったためか、パイがエネルギー源であり、パイが無くなるとやる気を無くす仕様。
エンディングによってはトトリの手で大量生産されるに至る。
名前決定時に「おまかせ」を選ぶと、トトリのネーミングセンスが炸裂し、男女別でとんでもない名前になる。
ちなみに、ちむの材料に関するシーンでは、よくコメントに「せいえ・・・」と流れてしまう。
(このことに関しては前作の1シーンで、とある本に書いてあったことが原因である。)
まさかのMAD巡回
2010年7月5日、キャラクターデザイン担当の岸田メル氏がTwitterで以下のようなツイートをした。
誰だよこんなもん発売日に投稿したの… http://www.nicovideo.jp/watch/sm11169545
あとなんで兄貴動画好きなことばれてるんだ!!
俺が触れるのは野暮かもしれないけどこれには抗えなかった。仕事に戻ります!
ここでメル氏に視聴されたのがこの動画。
見ての通り、レスリングシリーズのトトリのアトリエMADである。作者は販促のつもりで作ったらしい。
レスリングシリーズの界隈ではこのようなことを「ダーク♂公認」と呼ぶ。
これらのツイートがなされてから、わずか一日で約7000再生だったこの動画の再生数が10000再生を突破。
その後も再生数は伸びに伸び続け、現在は30000再生を越えている。
岸田メル先生の効果、恐るべし。まさかうp主もお目にかかるとは思っていなかったであろう。
なお、何故岸田氏が兄貴動画が好きということがバレていたかという理由なのだが、
これは岸田氏のHPである迷子通信の日記の2009年7月27日のログに掲載してあった写真中に、
ロロナのアトリエ時の等身大タオルの横に兄貴Figmaが写りこんでいたため。
岸田メル氏がいかにしてこの動画に辿り着いたかは、いまだ謎のままである。
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関連コミュニティ
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公式HP
関連項目
- 株式会社ガスト
- 岡村佳人
- 岸田メル
- アトリエシリーズ
- ロロナのアトリエ(前作)
- メルルのアトリエ(次作)