トータス重突撃戦車とは、第二次世界大戦中にイギリスが開発した重戦車である。
開発完了とほぼ同時に大戦が終結したため、6両が試作されたに留まった。
トータス重突撃戦車(Tortoise Heavy Assault Tank)は、要塞化された陣地(例:ジークフリート線)を突破するために開発された重戦車である。
砲塔を持たない『突撃戦車』で、正面を向いた戦闘に特化している。前面装甲厚は228~250mmにも及び、その主砲である32ポンド砲(口径94mm)の威力はヤークトティーガーの12.8cm砲に匹敵するほどであった。
重装甲と高火力を両立した車両だが、その代償として重量は79トンにも及び、最高速度は19kmしか出なかった。名は体を表すとはいうが、この車両に『亀(トータスとはリクガメを指す)』と命名する英国人のセンスは流石としか言いようがない。
戦後にドイツに輸送されて各種試験が行われたらしい。意外に機械的信頼性は高く、砲の性能も十分だったようだ。いかんせんコンセプトが時代遅れであり、同様のコンセプトをもつT28重戦車(米)同様、後継が作られることはなかった。
試作車両のうち1両が現存しており、レストアされてイギリスのボービントン戦車博物館に保管・展示されている。
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最終更新:2025/12/09(火) 20:00
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