ドラゴンクエスト(第1作) 単語

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ドラゴンクエスト

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ドラゴンクエスト』とは、エニックス(現:スクウェア・エニックス)が発売したファミリーコンピュータファミコン)用ソフト

略称は『ドラクエ1』、『DQ1』。niconicoでは「ドラクエ1exit_nicovideo」のタグがよく使われている。

タイトル画面 ドラゴンクエスト
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売 エニックス(現スクウェア・エニックス
開発 チュンソフト
発売日 1986年5月27日
価格 5,500円(税別)
その他 北米版タイトルは『Dragon Warrior』。

ストーリー

かつてアレフガルドの地は闇に閉ざされていたが、伝説勇者ロトが闇の支配者である魔王を打ち倒し、から授かった「の玉」によって魔物たちを封じ込める。

その後、の玉はアレフガルドの統治者であるラルス1世の手に渡り、平和な時代が続いていた。しかし、どこからともなく現れたの存在「竜王」がラルス16世からの玉を奪い去ったことで、アレフガルドは再び魔物跳梁跋扈する土地となってしまう。アレフガルド平和を取り戻すため、幾多の勇者たちが竜王を打ち果たさんと立っていったが、一人帰ることはなかった。

だがそんな中、偉大な予言者ムツヘタがこう告げた。

「この地のどこかにロトの血を引く勇者が現れ、竜王を滅ぼすであろう」

その予言通り、今ここにロトの子孫が現れ、アレフガルドを救うために立とうとしていた…。

概要

日本家庭用ゲーム機では初ともいえる本格的ロールプレイングゲームRPG)である(ちなみにファミコン初のRPG1985年8月6日発売の『ドルアーガの塔』とされるが、これは現在視点だとRPGとは言い難い)。

プレイヤー伝説勇者ロト」の血を引く者として、「竜王」にさらわれたローラ姫を救い出し、竜王を倒して物語舞台アレフガルド」の地に平和を取り戻すため立つ。このアレフガルドは『ドラゴンクエストI 悪霊の神々』、『ドラゴンクエスト3 そして伝説へ…』にも登場しており、「ロト勇者」の系譜をたどる一つの物語となっている。

ドラゴンクエスト』という題名の由来は、ロゴパッケージにある通りドラゴンの王「竜王」であるが、後のシリーズ作品ではドラゴンラスボスを務めることはくなった。

シリーズから「勇者魔王を倒すために立つ」という形式が所謂RPGの「王道的展開」「お約束」とされるようになるが、実は竜王は本作で一度も魔王と呼ばれていない(2のボス破壊神信仰の官とその破壊神魔王と呼ばれる存在は3で初登場するため、おそらく3のによるもの)。

最弱の敵「スライム」は、1作から最弱である(日本スライム=最弱のイメージが植え付けられた原因。もともとのスライムは火で焼けない、で切れないという最強に近いモンスターである)。1作にはその強化版として「スライムベス」も存在する。

を開けるための使い捨てであり、後半の町で購入する。また、洞窟内部は暗闇に支配されており、「松明」や「レミーラ呪文」と言った明かりをす手段を用いないと満足探索が行えない等、続編には受け継がれなかった本作限りの要素が存在する。

週刊少年ジャンプとの関係

本作は、当時毎週600万部強売れていた『週刊少年ジャンプ』のライターだった堀井雄二ゲームデザイン、同じくジャンプ看板作品『ドラゴンボール』の作者である鳥山明キャラクターデザイン、ザ・タイガースなどに楽曲提供の傍らフジテレビ人気番組に携わったすぎやまこういち作曲を担当し、ヒットゲームドアドア』の開発者として知られる中村光一率いるチュンソフト開発、という強スタッフであった。彼らによる本作の制作過程は、『ドラゴンクエストへの道』という漫画作品でまとめられている(ただし、漫画では脚色が入っている)。

なお上記の中心人物らの他にも、堀井と同じく『週刊少年ジャンプ』のライターだった宮寛、チュンソフトに所属していた内藤寛高橋之など、その後のゲーム業界で存在感を示していくことになる多数の人材が開発に関わっていた。

当時『ジャンプ』に『ドラクエ』の情報が逐次掲載されたことで読者を中心に徐々に人気が高まり、ファミコン自体が大人気だったこともあって、本作は149万本の大ヒット。その結果エニックスゲーム会社として大成功し、次々に続編が制作されていくこととなった。

様々な制約

発売当時は機械仕様に制約が多く、本作は特にソフト容量がたった512Kbit(64KB)と厳しかった。そのため(後述の「RPGの敷居を低くする」的もあるが)仲間概念実装を見送られ、最後まで一人旅である。

容量節約のため、主人公を含め登場するキャラクター全員常にこちら側を向いた絵しかない。横に歩く時もこちらを向いているので「カニ歩き」とも評される。別のキャラクターに隣接しても「その方向を向く」という事が出来ないため「はなす」コマンドいちいち方角定があったり、階段の登り降りにも「かいだん」を選択しなければならないなど、いろいろと不便であった。

使える文字も制限しており(いわゆる「よく使う20文字カタカナ」)、その制限の上で登場する町・モンスター呪文などの名前が決められている。

音楽も実は8曲しか入っていない上に、すぎやまへのオーダーがマスターアップギリギリだったため納期が1週間ほどしかなかったという(ただし、すぎやまく「1週間は納期がある方、過去に受けた仕事では30分で作ってくれなんてオーダーもあった」とのこと)。有名なあの「序曲」は、基本のメロディーラインを5分ほどで作ったという。

再開(記録)方式

ファミコン版では今でいうセーブがまだできず、ラダトーム王様から聞くことができる「ふっかつのじゅもん」によるパスワード式だった。この形式はドラクエ2まで続いたが、2でゲーム内容の充実により必要な文字数も52文字と倍以上に増してしまったことや、バッテリーバックアップ方式が発明されたことにより、ドラクエ3以降は止された。

非常に不便な再開方法のため、ドラクエ1の移植でもこの形式を採用しているのはかなり初期のMSX版とMSX2版のみである。ただし、Wiiの『ドラゴンクエストI・II・III』ではいつでも中断セーブできるためか「ふっかつのじゅもん」方式も再現しており、ファミコン版のものがあればそのまま使える。

ここがすごいぞ!ドラクエ1作目!

当時海外ではウィザードリィウルティマローグ世界三大RPGがすでに存在していたが、日本ではRPGというジャンルの知名度はまだまだ低かった。コンピュータRPGマイコン用のゲームが基本で難易度が高く、どちらかといえばアメリカ嗜好な画面構成やグラフィックで、情報量も多いなど、いわゆるヘビユーザー向けのジャンルだった。そのため、マイコンよりは低年齢層向けで、アクションシューティングスポーツが基本だったファミコンとは縁のジャンルだと思われていた。

そこで、『ウィザードリィ』や『ウルティマ』の大ファンファミコンRPGをと考えていた堀井は、まず『ポートピア連続殺人事件』で、それまでのマイコンADVでは当たり前だったコマンドワード方式をめたコマンド選択式を採用して、選択肢を選ぶ遊び方をファミコンに持ち込んだ。

そして『ドラゴンクエスト』の開発スタートすると、

  1. クリスタルソフトが『夢幻心臓シリーズで採用していた、『ウルティマ2Dフィールドと『ウィザードリィ戦闘画面スタイルを採用した。しかしこの際に『夢幻心臓シリーズや『ウルティマシリーズで採用されていたマップの一部しか見せない方式は採用せず、画面いっぱいにフィールドマップを表示し、先の見えない不安の演出よりも、広大地図の上を冒険している感を重視した(ダンジョン内は先の見えない不安感を重視した)。
  2. パーティー制の採用も検討されていたが、ROM容量の問題や、新規市場ユーザーにいきなり情報過多の中で多くの操作をさせるべきではないという判断から見送り、2作から採用した。
  3. モンスターデザインは、他のコンピュータRPGアメリカナイズされているか記号性を重視したそっけないものだったのに対して、プロデューサー千田幸信の差配もあって、既に大人漫画家であった鳥山明を起用し、モンスターキャラクター単体で個性的で記憶に残るものにした。
  4. それまで高難易度が当たり前だった先達のコンピュータRPGと違い、難易度を下げる努をした。有名なのがゲームチュートリアルの話である。開発当初はスタート地点がの外で、試遊したユーザーが装備を何も身に着けずに歩きまわってモンスターに殺されるという事態が多発したため、「何をすれば良いのかを理解させてから外に出そう」ということになった。そこでまずスタート地点をの中に設定し、取扱説明書の難解な説明文を読まなくても、から出ていく過程でなりにいるNPCに話しかけさえすれば「話す」「調べる」「とる」「とびら」といった基本的なコマンド具・武器・防具の使い方などを一通自然に習得できるよう工夫した。その一方でをこえると強いモンスターがいるという法則等を用いて、ユーザー側でも難易度コントロールできるゲームバランスに仕上げた。
  5. 音楽に、ヘビゲーマーで有名だった作曲すぎやまこういちを起用。これまた大ヒットとなったクラシックアレンジ音楽サントラ日本人ファンタジー観の形成に大きくを与えたほか、ゲーム音楽に対する一般の認識をめさせた功績は大きい。

といった工夫を凝らすことにより、それまで一般ユーザー層にとってはハードルが高く手が出しにくかったコンピュータRPGを新たな市場層に向けて大衆に受け入れられやすいものにした。結果、ファミコンコンピュータRPGジャンル確立させ、今も続くシリーズの礎となった。

移植・リメイク

MSXMSX2・スーパーファミコンゲームボーイWii携帯電話3DSといった様々なハードウェア向けに移植リメイクをされている。

ゲームボーイ版やスーパーファミコン版では『ドラゴンクエストI・II』として、Wii版では『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』として、続編ソフトと合わせた商品となっている。

移植作の他、本ゲームストーリーを元にアレンジされた『剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣』や、本作のif世界的なストーリーを描いた『ドラゴンクエストビルダーズ』などの関連作品もいくつか存在している。

楽曲一覧

No 曲名 英名 ピコカキコ ピコカキコレス
1 序曲 Overture March
441
ドラゴンクエスト#57
2 ラダトーム Château Ladutorm
1795
ニコニコ大百科:ピコカキコヘルプ#68
3 の人々 People
1667
ドラゴンクエスト(第1作)#9
4 広野を行く Unknown World
1668
ドラゴンクエスト(第1作)#10
5 戦闘 Fight
2032
ドラゴンクエスト(第1作)#14
6 洞窟 Dungeons
2027
ドラゴンクエスト(第1作)#13
7 竜王 King Dragon
2005
竜王(ドラゴンクエスト)#1
8 フィナーレ Finale
1139
ドラゴンクエスト(第1作)#2

関連動画

シナリオ神がドラクエ1の勇者に優しくりかけた。


中2の人が頑って耳コピした。


第1作のBGM集


TASさん日本語版ドラクエ1を攻略する。


TASさんがドラクエ1を最速攻略する。

関連商品

ゲーム

CD

書籍関連

関連コミュニティ

関連項目


ドラゴンクエストシリーズ
ナンバリング作品 I / II(悪霊の神々) / III(そして伝説へ…)
IV(導かれし者たち) / V(天空の花嫁) / VI(幻の大地)
VII(エデンの戦士たち) / VIII(空と海と大地と呪われし姫君) / IX(星空の守り人)
X(目覚めし五つの種族) / XI(過ぎ去りし時を求めて)
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