ニコニコ静画(-せいが)とは、画像・イラストを投稿できるニコニコ動画関連のサービスの一つである。
2009年11月14日「ニコニコ大会議全国ツアー in 仙台」で発表され、発表後まもなく導入されたニコニコ動画のサービスである。
お題作成者の趣旨に沿った画像を投稿していく画像掲示板機能「お題」コーナーと、自分で描いたイラストを自由に投稿できる「イラスト」コーナー(旧名:「描いてみた」コーナー)の二つで成り立っていたが、「お題」コーナーは既にサービスが終了している(後述)。
サービス開始時は、ニコニコ静画「」というバージョン名(?)でスタートし、「お題」コーナーしか存在していなかったが、2010年3月5日のニコニコ静画「」からニコニコ静画(W)へのバージョンアップとともに、「描いてみた」コーナーが追加され、二本柱体制となる。「お題」「描いてみた」の二本柱だから、ダブルという意味で(W)なのかもしれない。
ちなみに、このバージョン名のようなものは2011年5月ごろにひっそりと姿を消した。
2011年4月28日からはニコニコ静画のメインコンテンツとしては「描いてみた」コーナーが据えられ、「お題」コーナーの扱いが極めて小さくなってトップページ右下から行ける別ページ扱いとなる。そして「描いてみた」コーナー名もいつのまにか「イラスト」コーナーへと改名。
この「お題」と「イラスト」は、同じニコニコ静画にあるコーナーの一つであるが、全く異なるシステムを持っているといっても過言ではないため、本記事でも別々に説明している。下記リンクをクリックすると、それぞれの説明にジャンプする。
その他として漫画コーナー「ニコニコで漫画を描いてみた」とアダルト向けイラストコーナー「ニコニコ春画」がある。この春画はR-15レベルの画像までがセーフで、いわゆるR-18画像はアウトといった基準となっている。
2011年11月8日におこなわれたリニューアルにより電子書籍を扱うコーナー「ニコニコ静画(電子書籍)」が加わり、「お題」と「ニコニコ春画」は「イラスト」コーナー内に移動、「ニコニコで漫画を描いてみた」は「ニコニコ漫画」と改名された。 ニコニコ静画(電子書籍)では漫画誌等を立ち読み的に試読出来るサービスが全面に押し出され、多くの出版社から作品が提供されている。
2011年3月13日から「ニコニコ漫画」は「マンガ」コーナーと改められ、既存の掲載漫画作品「ニコニコ漫画(公式)」の他にユーザーが投稿できる「ファンコミック」カテゴリが登場した。
2016年5月31日には、ニコニコ静画開始時からのサービスであった「お題」コーナーが終了した。
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「お題」コーナーでは写真画像も取り扱うので本来はイラストコーナー内にあるのはおかしいのだが、配置場所がなくてしかたなくイラストコーナー下にリンクが置かれていた。
この件については2011年12月12日にニコファーレで行われた「『原点回帰』ニコニコ動画5周年記念新サービス発表会(仮)」でユーザーから質問され「2012年中に写真を扱うコーナーを設けそこで扱う」と回答している。「お題」で扱われているのは写真画像だけではないのでそれでは不十分なのですけど・・・なんとかうまい方法を考えて欲しいものであった。
2016年5月31日、ついに「お題」コーナーのサービスが終了する運びとなった。ここまで不遇な(?)扱いを受けていながら、サービス開始から7年という長きにわたり地道に運営していたことはある意味奇跡なのかもしれない。よく長く続いたものだな、と言えるのではないだろうか。
知り合いが動画投稿サイトを運営しているネットの妖精「kawango」が、Twitter上で発言したのが初出。思いつきでの発言なので、実現される可能性は低いだろうと思われていた。
対抗してニコニコ静画とかいうサービスでもつくるのはどうか? RT @koizuka @tasukuchan: そいえば、pixivのタグにニコニコ大百科へのリンクをつけて、と言ってスルーされたことを思い出した!それはいいけど麻雀やりたいぜ。
(webから 2009年11月10日17時台)
その後、2009年11月14日に仙台で開催された「ニコニコ大会議全国ツアー in 仙台」において、生放送終了と同時に公開されることが発表され、同日17時頃に導入された。
というのが簡単なあらましであり、実はこのニコニコ静画の大百科記事の初版は、本発表される4日前の段階で作られているのであるが、その背景にはこのTwitter上で流れたネタ発言を元にしたという経緯がある。
初版の段階ではあくまでネタ記事であり、内容も現在の記事とは大きく異なっていた。ちなみにそのニコニコ静画の記事初版はこちらを参照。それ以前にも「ニコニコ静止画」なるタグ及び記事は存在していたことを記しておく。
実際の経緯は以下のようだと推測される。
ということなので、この記事の初版編集者は、ネタなのかどうなのかを十分知った上で記事作成したと考えるのが自然だろう。
お題を投稿することでお題付きの画像掲示板スレッドを作成し、お題に沿った画像をアップしたり、その画像についてコメントできたりするコーナーである。ニコニコ静画のサービス開始時はメインコンテンツであったが、トップページからのリンクが消えるなど窓際に追いやられた後、2016年5月をもってサービスが終了した。→「お題」コーナー(跡地)
スレッドの構造 |
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スレッドごとに1つのスライドショーとして閲覧できるのが特徴。
お題の作成は一般会員・プレミアム会員ともに可能だが、一般会員は投稿設定が出来ず、常に「制限無し」となる。プレミアム会員はお題作成時にそのお題における画像投稿者を「お題作成者のみ」「制限なし」から選択可能。「お題作成者のみ」設定とした場合は後述の@BGMによるBGM指定が出来るのもお題作成者のみとなる。お題作成者はこの投稿設定をお題スレッド上で後から変更することも可能。
スライドショー再生では、画像掲示板上で画像ごとに付けられたレスがそれぞれの画像が表示されているタイミングでコメントとして流れ、スライドショー再生中に入力されたコメントはそれぞれの画像へ付けられたレスとして画像掲示板上に格納される仕組みである。ニコニコ静画によるスライドショーは、一般のスライドショー動画と違い、視聴者側で再生速度調整や画像ごとのページ送り・巻き戻しが可能となっている。
スライドショー上で表示されていくコメントは、画像投稿者のコメントはshitaコマンド相当で画面下部に表示され、画像へ付けられたレスはデフォルトのコメントのように上部を流れていくようになっている。
スライドショーのBGMはコメントにより設定可能。「@BGM smXXXXXX」のようなフォーマットで@BGM対応動画を指定することによりその動画のBGMがスライドショー中に流れるようになる。
掲示板のコメントに書かれるsmXXXXXXとnmXXXXXXは、ニコニコ動画の動画再生ページへと自動リンクされる。同様にsgXXXXはニコニコ静画の別のお題へと自動リンクされる。
ニコニコ静画にアップロードされている画像は拡大表示状態のURLが固定ではなく、一定期間ごとに変動する。他所にURL等を貼る場合には拡大表示状態のURLではなく、サムネ+コメント表示のURLを貼るほうがよい。
各お題には、タグが10個まで登録可能である。お題作成者により、5つまでタグロックが可能となっている。
お題は、動画と同じようにマイリストに追加できる。マイリストコメントも記入でき、動画のマイリストコメントのように他のユーザのマイリストコメントを見ることも可能である。
お題コーナーのジャンル・カテゴリは、下の一覧表のような構成となっていた。
カテゴリ設定が可能なのはお題作成者のみ。タグにカテゴリ候補となるワードを追加してそこからカテゴリを指定する。複数のカテゴリ候補タグが設定されている場合はそのうち1つを選択してカテゴリとする。
ジャンル | カテゴリ候補タグ |
---|---|
総合 | ※「R-18」カテゴリ以外の全てのお題が該当 |
エンタメ | エンターテイメント |
ニュース | |
スポーツ | |
音楽 | |
アニメ・ゲーム・漫画 | アニメ |
ゲーム | |
漫画 | |
生活 | 動物 |
料理 | |
乗り物 | |
風景 | |
自然 | |
その他 | 描いてみた |
モバイル | |
ニコニコ生放送 | |
テスト | |
その他 | |
R-18 | R-18 |
これは他の画像投稿サイトにも通じる問題であるが、他人の作った画像を貼りつけることは知的財産権を侵害する行為である。そのため、ニコニコ静画の利用規約(リンク)の第4条には
利用者は、コンテンツ及び書き込みコメントが、第三者の著作権・商標権・特許権・意匠権を含む知的財産権その他一切の権利を侵害しないこと及び次条の禁止事項に該当しないことを運営会社に対し表明・保証するものとします。
と記載されており、他者に権利を帰属する画像、テキストの無断使用は認められていない。
ニコニコ静画を利用している時点で、ユーザーは全員この規約に同意しているはずなのだが…。
その上、あまつさえニコニコ静画のお題コーナーにはインポート機能が実装されていた。
これは他のサイトに記載されている画像、及び文章を丸ごとニコニコ静画に引き込み、保管する行為である。
当然のことながらこれは上記の知的財産権の侵害に当たる行為であり、本来ならば使用を認められない行為である。
なんであるの?この機能。
さらに、恐ろしい事にこのインポート機能、インポート元のURLを記載し、ワンクリックで転載元にジャンプ出来るという機能も有している。これはつまり、無断転載を行ったうえで、転載元のサイトへニコニコ静画のユーザーを送り込む行為であり、転載元のサイトに多大な負荷をもたらす恐れがある。そればかりか、流入したユーザーによって無断転載が発覚する可能性があり、悪くすれば権利問題に発展しかねない。
ニコニコ静画はサービス開始当初、ニコニコ静画「」という名前であり、ロゴにも「」が表示されていたが、「」といえばとしあき・・・そしてファビコンにましますニコニコテレビちゃん様のマスコットキャラクターの頭部には・・・やはりあのサイトをかなり意識していると考えていいのだろう。
なお、当然のことながら使用規約には「知的財産権を侵害する画像の転載、インポートを禁ずる」旨の情報が記載されている。つまり、著作権や肖像権に触れる画像をニコニコ静画に投稿する行為は認められていないということ。投稿が許されるのは著作権、肖像権を持たない画像か、それらが自己に帰属する画像(要するに自作)のものに限られる。
ぶっちゃけると、お題コーナーを『画像掲示板+コメントシステム』とするなら、このイラストコーナーは『イラスト投稿コミュニティ+コメントシステム』である。
このコーナーではお題コーナーのようにテーマはなく、1枚ずつの画像を自由に投稿できる(名目上の画像の題名は付けられるが、まとまりとしてのものではない)。
ただし、このコーナーの対象となる画像は「自分で描いた画像」だけであり、写真画像や第三者が制作した画像、第三者の制作した画像を素材とした画像は対象外とされている。
お題としてのまとまりがないかわりに動画ごとに付けられるタグにスライドショー再生ボタンがあり、同じタグの付いている画像をまとめてスライドショーとして見ることが可能となっている。従来のお題付き静画のスライドショー化を縦軸と見るなら、「イラストコーナー」は横軸でのスライドショー化といえるだろう。
イラストコーナーではJPEG、PNG、GIFの3種類の画像ファイル形式のイラストを投稿することができる。
プレミアム会員限定の機能ではあるが、URLとイラストついたコメントをそのままにしてイラストだけ別のものを再投稿することができる機能もある。これを利用して、たとえば未完成のイラストの投稿し、コメントでアドバイスを受けた後に完成版に差し替えるといったこともできる。
お気に入りのイラストは、イラストコーナー版マイリストと言える機能である「クリップ」にブックマークしておくことができる。ニコニコ動画のマイリストのように、クリップの公開・非公開の設定を変更することもできる。イラストの上にある統計データのクリップ数の数字に貼ってあるリンクから、そのイラストを登録している公開クリップの一覧を見ることができる。
イラストコーナーのジャンル・カテゴリは、下の一覧表のような構成となっている。
カテゴリ設定が可能なのはイラスト投稿者のみ。投稿時にカテゴリの候補から選択して指定する。
流血表現や露出の多いイラストを投稿するときは、カテゴリを「R-15」に指定して投稿することにより、そのイラストをTOPページに表示させないようにすることができる。
「R-15」カテゴリで投稿された作品は2011年8月11日からはじまったニコニコ春画側で取り扱われる。
ジャンル | カテゴリ |
---|---|
カテゴリ合算 | ※全てのイラスト |
創作 | オリジナル |
似顔絵 | |
ファンアート | アニメ |
ゲーム | |
キャラクター | |
殿堂入り | 東方 |
VOCALOID | |
艦これ | |
R-15 | R-15 |
イラストコーナーで人気のあるイラストは、ニコニコ静画イラストランキングを利用することで探すことができる。
ランキングは閲覧数、コメント、クリップ数が考慮されていると思われるが、詳しいポイントの計算方法は不明である。
ランキングの分類はいくつか用意されており、投稿された全てのイラストのランキングである「総合」のほかに、各ジャンルごとのランキング、各カテゴリごとのランキングがあり、それぞれのジャンル・カテゴリに対して「毎時」「デイリー」「週間」「月間」「合計」のそれぞれの集計期間のランキングを見ることができる。また、集計期間には「新着」というものもあり、こちらでは投稿されてから24時間以内のイラストのみのランキングを見ることができる。
また、ニコニコ動画の動画ランキングページの右側には、ニコニコ静画イラストランキング出張所というものがあり、こちらを利用すると動画のランキングと同じページでイラストのランキングも見ることができる。
2011年1月25日をもって、ニコニコ動画ランキング画面における、静画ランキング表示にも変更が加えられた。
計15件表示されるように改変され、さらにジャンル毎に区別されるようになった。
上から順に
表示される。
つまり、今までのランキングで言うなら1~5位の位置に「創作」が、6~10位の位置に「ファンアート」が、
11位~15位の位置に「殿堂入り」が位置するようになった。
なお、この改変後の殿堂入りジャンルへのマイナス補正がどうなったかについては不明である。
ニコニコ動画:GINZAにバージョンアップしてからは上記の各ジャンルから3件ずつ表示となっている。
主要サービス | 動画 - 静画 - 生放送(公式/ユーザー) - チャンネル(ブロマガ) コミュニティ - 広告 - 実況 - コモンズ - アプリ - モバイル 大百科 - 市場 - 直販 - ニュース - ニコニ立体 |
施設・イベント | 本社 - カー - ファーレ - ミュージカル - 超会議 - 町会議 |
関連サイト | niconicoトップ - インフォ - ヘルプ |
niconicoテンプレート by ニコニコ動画のサービス一覧 |
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最終更新:2024/04/24(水) 00:00
最終更新:2024/04/24(水) 00:00
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