ハーフ・アンブレイクとは、アニメ・漫画「遊☆戯☆王ゼアル」に登場するカードである。
遊戯王OCGには登場していない。
九十九遊馬が度々使用する罠カード。アニメZEXAL初期のテキストは以下の通り。
通常罠
※アニメ「遊☆戯☆王ゼアル」第62話による
自分フィールド上に存在するモンスター1体を対象に発動する。
対象モンスター1体はこのターン戦闘では破壊されず、
そのモンスターとの戦闘で発生するプレイヤーへのダメージを半分にする。
自分モンスター1体を戦闘破壊から守り、ダメージを半減する。
初登場は第6話(アニメ・漫画共に同じ)のVS徳之助戦。
「ベビー・トラゴン」を対象に発動され、徳之助に奪われた「No.17 リバイス・ドラゴン」、「No.39 希望皇ホープ」の攻撃から守った。
アニメではその後も登場している。具体的には、第21話のVSオボミ戦、第27話のVS国立カケル戦、第28話のVS油圧ショーベェ戦、第38話のVSゴーシュ&ドロワ戦、第49話のVSⅢ戦、第62話のVSシャーク戦、第67話のVSトロン戦、第70話のVSDr.フェイカー戦、第77話のVS神宮寺守戦、第93話のVS羽原夫妻戦(話数カウントは公式サイトで用いられている無印・Ⅱの通算話数に従った)。忘れたころに再登場することが多い。
アニメでは、Ⅱ移行後あたりからテキストが以下のように変更された。
通常罠
※アニメ「遊☆戯☆王ゼアルⅡ」第93話による
フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
このターン、選択したモンスターは戦闘では破壊されず、
そのモンスターとの戦闘によって発生するプレイヤーへの戦闘ダメージは半分になる。
大きな変更点としては、相手モンスターも対象にできるようになったということがある。
旧テキストで矛盾が生じるプレイングがされたのはVSDr.フェイカー戦で、テキスト変更もこれがきっかけであると思われる。
このときは、フェイカーの「No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon」を対象に発動することで、Heart-eartH Dragonの、戦闘ダメージを相手に肩代わりさせる効果による自分たちへのダメージを軽減した。
VS羽原夫妻戦でも、相手の「超巨大空中宮殿ガンガリディア」を対象に発動し、直接攻撃によるダメージを半減した。
ダメージを半分受けてしまうことと、守れるモンスターが1体だけであることから、初期は「和睦の使者」のほうが使いやすいと言われることも多かった。
しかし、遊馬の使用する「CNo.39 希望皇ホープレイ」は、ライフが1000以下でないと使用できないことから、ある程度ライフを減らす必要があり、そのためには半分のダメージを受けるこのカードにも意義がある。他にも遊馬はライフを半分払うなどのカードを採用しており、ホープレイ入手以後は、ホープレイのためにライフをあえて減らす戦術をとっていると思われる(ライフを減らしてピンチを演出したいという制作上の意図もあるだろうが)。
遊馬も「バトル・ブレイク」(アニメ版)など、それなりに強力な防御カードを使用していないわけではないが、制作の都合もあってか、その成功率はかなり低い。
VSDr.フェイカー戦では、フェイカーの「No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon」が遊馬の「No.39 希望皇ホープ」を攻撃した際、Heart-eartH Dragonを対象にこのカードが発動された。このときの遊馬の台詞から考えると、このカードで半減できるのは、対象モンスターの戦闘によって(モンスターのコントローラーが)受けるダメージだけであるのだと思われる。そのため、ホープではなくHeart-eartH Dragonを対象に「ハーフ・アンブレイク」を発動する必要が生じた。
| タイミング | Dr.フェイカー | 遊馬&シャーク&カイト |
| 攻撃宣言 | Heart-eartH Dragonでホープへ攻撃 ↑「ハーフ・アンブレイク」 |
ホープが攻撃を受ける ←「ハーフ・アンブレイク」 |
| ダメージ計算 | Heart-eartH Dragonの攻撃力0 Dr.フェイカーへ2000ダメージ※1← ↓「ハーフ・アンブレイク」効果適用 Dr.フェイカーへ1000ダメージ |
ホープの守備力2000 ←Dr.フェイカーへ2000ダメージ※2 |
| 同上 | ↓Heart-eartH Dragonの効果適用 遊馬&シャーク&カイトへ1000ダメージ→ |
→遊馬&シャーク&カイトへ1000ダメージ 「エスケープ・ルアー」効果適用↓ 遊馬&シャーク&カイトへ500ダメージ |
この場合、最終的には遊馬たちがダメージを受けているが、ホープ側が受けるのではなく、Heart-eartH Dragon側が受けるはずのダメージが遊馬たちに向かっているだけであるため、ホープを対象に「ハーフ・アンブレイク」を発動した場合は、ホープ側が受けるダメージが存在しないため、半減されないということだと思われる。
ちなみに、「エスケープ・ルアー」は単に自分への戦闘ダメージを半減する効果であったため、どのような経緯でも最終的に自分へ向かう戦闘ダメージは半減できる、ということであると思われる(これに関して、Heart-eartH Dragonのダメージが効果ダメージ扱いされている場面もあり、矛盾がある。詳細は「No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon」の脚注を参照)。
わざわざHeart-eartH Dragonを対象に「ハーフ・アンブレイク」を発動したことから、このときは与えるダメージを半減させることはできなかったと思われるが、VS羽原夫妻戦では、「超巨大空中宮殿ガンガリディア」が遊馬へ直接攻撃する際に、ガンガリディアを対象に発動され、ガンガリディアから遊馬へのダメージを半減した。このときは、「ハーフ・アンブレイク」を適用させるモンスターが遊馬のフィールドにいなかったため、相手のガンガリディアを対象にしてダメージ半減効果を適用させたということになる。
このときは、「ハーフ・アンブレイク」の対象になったガンガリディアが与えるダメージを半減したことになり、前述のDr.フェイカー戦でわざわざHeart-eartH Dragonを対象に「ハーフ・アンブレイク」を発動する必要が無くなってしまう(ホープを対象に発動した場合、「ハーフ・アンブレイク」でダメージを半減するタイミングが※1から※2へ移動する)。
ただ、ガンガリディアのときの羽原海美は、「自分が受けるダメージを半分にする効果」と説明しているため、アニメでの効果の扱いは、対象モンスターが行う戦闘によって(「ハーフ・アンブレイク」の発動者から見て)自分へ向かうダメージが半分になるとも考えられる(上記「エスケープ・ルアー」に近い)。
新旧どちらのテキストも、半減できるのは「そのモンスターとの戦闘によって発生するプレイヤーの戦闘ダメージ」である。この記述を素直に受け取るならば、プレイヤーは自分でも相手でも、とにかくそのモンスターの戦闘によって発生するダメージは全て半減するととれる。それから考えると、ガンガリディアでの扱いのほうがテキストに忠実で、Dr.フェイカー戦においての扱いのほうが特殊であろう(対象モンスターを守る、という単純なイメージで考えれば、Dr.フェイカー戦での扱いのほうがしっくりくるが)。
もっとも、遊戯王OCGは、テキストが同じでも処理が違うなど、テキストから読み取れない内容が多く、遊戯王OCG事務局の裁定によって、同じカードの効果が(テキストに変化がなくとも実際の処理が)大きく変わることもあるため、WDC終了後(Dr.フェイカー戦より後)に裁定変更があったと考えれば、上記の疑問も全て解決する。
ちなみに、漫画版ではテキストの簡略化のためもあってか、最初から、対象モンスターに自分・相手の制限がない。ダメージ半減に関しても「ダメージを半分にする」としか書かれていない(これだと、「ダメージ・ダイエット」のように全てのダメージを半減できると取れないこともないが)。
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最終更新:2025/12/09(火) 17:00
最終更新:2025/12/09(火) 17:00
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