バーサーカー(Fate/Zero)とは、Fate/Zeroの登場人物である。CV:置鮎龍太郎
バーサーカーのサーヴァントで、マスターは間桐雁夜。
サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事も参照。
概要
間桐雁夜が召喚したサーヴァント。触媒は不明(アニメ版では何らかの聖遺物を用意したとある)。黒い全身鎧を身に纏っており、さらに姿を滲ませブレさせる黒い霧に覆われていることから中身も外見も正確に伺うことが出来ない。
バーサーカーのクラスの特性として狂化して理性をなくしているため、絶叫したり無言で襲いかかってきたりすることはあってもまともな言葉を喋ることは無く、得体の知れない存在として描かれている。
短期間でマスターにするために刻印虫による肉体改造を行ったものの、魔術師としての格および経験的に不利な間桐雁夜の勝率を少しでも上げるため、と称して間桐臓硯が雁夜に詠唱を追加させ、意図的に「狂戦士」として召喚させたが、
実際のところは魔力を生成するのに刻印虫の苦痛を伴わなければならない雁夜にとって魔力を馬鹿食いするバーサーカーというクラスは最悪な選択(歴代聖杯戦争ではバーサーカーのマスターは全て魔力切れで自滅している)であり、桜を助けるという英雄的自己犠牲思考を持っている彼への嫌がらせである。
意思の疎通がまともに図れないこともあってマスターの間桐雁夜は彼を完全に戦いの道具として割り切ってこき使っているが、バーサーカーもその法外な消費魔力を彼から情け容赦なく吸い上げて負担をかけているのである意味対等な関係と言えるだろう。
そんな彼だがセイバーに対して何故か強い憎しみを抱いており、マスターの命令を無視するどころか戦闘中に目の前の相手そっちのけで突如彼女に向けて攻撃を仕掛けることもある。その理由は現時点では不明だが、彼の生前と何らかの関係があるのだろうか…?
クラスの特性上ステータスが引き上げられており、さらにスキルにより本来失われるはずの技術の冴えを狂化していても問題なく発揮できる、力に加えて技も併せ持つ技巧派の狂戦士。
作中では自身が握ったものを全て自身の宝具にすることが出来るという異質な宝具で多くの武器を自在に操り、戦いを盛り上げる。
その特性上撃ち出してきた宝具を掴み取って逆利用出来るためアーチャーとの相性が良く、作中で彼と戦うシーンは燃えパートとして多くの読者から熱く支持されている。アニメ14話ではアーチャーの搭乗していた古代インド戦闘機船ヴィマーナに対抗して何と自衛隊のF-15J戦闘機を宝具化(超高機動(その場で反転すら可能)サイドワインダー&スパローミサイル・三次元推力偏向ノズル・VTOL機能を後付け)するという荒業による変態的アクロバット挙動で空中戦を繰り広げた。(アニメでは描写されていないが、原作ではパイロットは高G負荷による内臓破裂で即死している。)
視聴者「これがマクロス/zeroか…」「いや、エースコンバット/zeroだろ」「むしろ、アーチャーのエアライドだな」「板野サーカスかよ」「あれは…ジャムだ」「おい、聖杯戦争しろよ」
宝具には自身の素性を隠すという特性のものもあり、マスターならば一目見れば知ることができるはずの彼のステータスを知ることが出来なかった。
アニメ版では彼は手書きにCGを重ねるという手法で描かれており、黒い鎧と赤く光る目元の隙間、そして立ち込める黒い霧によって他のサーヴァント達と比較してもその異質さが際立っている。
ステータス・スキル・宝具
※この項目は隠蔽されていますので、ドラッグして閲覧して下さい(一部ネタバレ注意)
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ステータス
筋力A 耐久A 敏捷A+ 魔力C 幸運B 宝具A
スキル
- 狂化C…幸運・魔力以外のランクアップの代償に複雑な思考が出来なくなり、言語能力を失う。
- 対魔力E…狂化によってランクダウン。無効化は出来ずダメージを多少削減する。
- 精霊の加護A…武勲を立てうる戦場限定で、危機的状況に追い込まれた時幸運を手繰り寄せることが出来る。
- 無窮の武練A+…如何なる精神状態でも十全な武芸を見せる。このスキルのおかげで狂化していても優れた技の冴えを見せることが出来ている。
宝具
- 騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)
- 自身が触れた武器を魔力で侵食し自身の宝具とする能力。
- それが宝具ならそのランクを維持、それ以外のもの(鉄パイプ等)はDランクの宝具となる。
- ただの物でも宝具に格上げされた時点で通常兵器より強力なものになり霊体のサーヴァント相手にも効果があるので十分役に立つ。魔力を通した結果性能が元の物と大きく変わることもある。
- 自身の宝具とした武器はすぐに自分の手足のように自由に扱うことができる。(彼の時代に存在しなかった銃火器は元より、戦闘機も自由に操れる武器扱いなので問題なし)
- 己が栄光の為でなく(フォー・サムワンズ・グロウリー)
- 自分の正体を隠蔽する能力。
中身を滲ませる黒い霧で外見を隠すだけでなくステータスをも隠蔽するこの宝具の影響でマスターたちは彼の能力すら知ることが出来なかった。
本来は他人に変装する能力だが狂化しているため隠蔽に劣化している。
狂化中は自力で使うことは無理だが、令呪を使用した場合に限り発動することが可能。
- 無毀なる湖光(アロンダイト)
- 円卓の騎士の中でも最強と呼ばれていた彼の正体に密接に関わる、他二つの宝具を封印することで解放可能になる真の宝具。対人宝具、ランクA++。
- セイバーの武器『約束された勝利の剣』の兄弟剣であり、同じく人ならざる者によって鍛えられた神造兵装。いかなる打撃にさらされようと刃毀れしない無窮の剣。
- 剣を抜いている間全パラメーターが1ランク上昇、全てのST判定の成功率2倍になる。さらに龍属性を持つ英霊に限り追加ダメージを与えるという効果も持つ。他の聖剣に比べて一見地味ではあるがガウェインとの決闘では日輪の熱線を顕す『転輪する勝利の剣』を持つ上、『聖なるなる数字』により一定の時間帯は力が三倍になる彼の猛攻を凌ぎ切り最終的に打ち勝つなど使い手の技量と合わせれば凄まじいまでの力を発揮する。
真名
その真名はランスロット。武勇、忠節、立ち振舞い全てに優れた円卓の騎士最強の『湖の騎士』。そして同時にアーサー王の妻である王妃ギネヴィアとの不倫が円卓を、キャメロットを、アーサー王を破滅へと導くきっかけとなった『裏切りの騎士』。
アルトリアは彼を騎士としても王としても友として厚く信頼し、ギネヴィアと彼の不義の恋も自分では救えない王妃を彼になら任せられると黙認した。そして事実彼も心から王に仕え、王妃の心の支えであり続けた。
しかしアーサー王の失墜を企むモードレッドの策略により不倫が衆目に晒されたことでアルトリアは王妃を断罪せざる得なくなり、ランスロットも愛する女を見捨てられず、ギネヴィアの処刑において彼女を救わんと処刑場に乱入して騎士たちを斬殺した事件をきっかけに両者は袂を分かち、それが円卓の分裂を、モードレッドの大々的な謀反を、アーサー王が戦死するカムランの戦いを招く。破門の身ながらもアーサーを救わんと駆けつけようとするも王妃処刑の事件の際に弟を殺されたことでランスロットを憎むガウェインに拒まれたことでそれも叶わなかった。
アルトリアはそんな彼に対しても誰も間違っておらず正しくあろうとした故の悲劇として、最後まで恨むことも怒ることもなく彼もまた自分の王道を理解してくれている盟友と信じ続けていた。しかし第四時聖杯戦争においてバーサーカーとして顕現し狂化したランスロットの憎悪と迷いを目の当たりにしたことで、聖杯問答で生まれた「自分の王道は本当にキャメロットを救うのに正しかったのか?」という疑念に「間違っていた」と結論づけてしまう。
実際のところはランスロットもアーサー王を一切恨んでおらず、アーサー王の王道を心から敬い続けた円卓の騎士における『アーサー王燃え派』の筆頭。騎士としての忠節、男としての恋の狭間において色々な意味で無理して頑張った結果として最悪の結末を招いた後でさえも、王に対してただの一度も、ほんの僅かな憎しみさえも懐くことはなく、王への忠節を欠いた自分への怒りと罰を求めるほどであった。
だがそうして生きた結末が、愛する女に悲しみを与えただけだったことへの無念は抱いており、「もし自分が騎士ではなく理なき獣なら、畜生道に堕ちた鬼ならば、あるいは愛する女を救えたのではないか」という願望がバーサーカークラスとして彼を顕現させた。
要は真面目君が自分を変えてみようと一念発起して酒飲んで暴れてみたかったような話。しかしそんな場に運命の悪戯によりアーサー王が現れたことで豪快に話が拗れることになる。ランスロットとしてはまさか死んだアーサー王が時間軸に留まり救国を求めているなんて事態を、ましてや狂化により理性を失っている状態で把握できるはずもなく、生前の無念を正常な理性では決して抱けない、狂った理不尽な憎悪として彼女に発散してしまい、余計な誤解を招くことになった。
その間の悪さは作者いわく「さしずめランスロットの起源は『傍迷惑』とでもいったところだろうか」と称されてしまうほど。本人は「王の腕に抱かれて、王に看取られて逝くなど……はは、この私が、まるで……忠節の騎士だったかのようではありませぬか……」と割と満足して消滅したがもう少し王をフォローしてから消滅してください。マジで。
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