ピーナッツ(漫画) 単語


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ピーナッツマンガ

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『PEANUTS』(ピーナッツ)とは、チャールズ・M・シュルツによるアメリカ合衆国のマンガである。
1950年10月2日から2000年2月13日まで、アメリカの新聞紙上で連載された。

概要

怒りんぼだったりおバカだったり、個性的な子どもたちが独自の哲学を胸にゆるく生活するショートコミック。
噛み砕いて言えば、アメリカの『コボちゃん』や『ののちゃん』のようなもの。

子供達の社会を描くため、親や先生など、大人は存在していても登場は一切しないのが特徴。

女性の社会進出を雪だるまで例えたり、戦地で亡くなった人物を偲んだりと、新聞漫画として政治的なネタを扱うこともある。

日本語訳は主に詩人の谷川俊太郎が手がけており、本作に頻出するアメリカの常套句「Good grief」(直訳で「素晴らしい苦悩」)を初めて「やれやれ」と翻訳したのが彼である。

親しみやすいキャラクターや世界観は、今なお世界中で愛され続けている。
日本でも数多くの商品展開がなされ、ホテルや博物館、多数のイベントが開かれるなど、世界最大の市場規模を持つ国だとされる。

よく誤解されているが、この漫画の主人公はスヌーピーではなくチャーリー・ブラウンである。そもそも日本では『スヌーピー』という作品だと思っている人が多く、関連サイトや関連商品でも『ピーナッツ』より『スヌーピー』が大きく掲載されていることが少なくない。日本版公式Twitterも『peanutjapan』ではなく『snoopyjapan』である。

登場キャラクター

チャーリー・ブラウン Charlie Brown

主人公(笑)。基本的にフルネームで呼ばれている。タイトルも本来は『Good Ol' Charlie Brown (キミはいいヤツ チャーリー・ブラウン)』とする予定だったが、出版社により副題に変えられたらしい。

髪型は前髪と後ろ髪がチョロっと生えた程度にしか描かれないが、これはデフォルメであり一応金髪の想定で、スキンヘッドではない。
黒いギザギザの入った黄色い服をよく着ている。ジャイアンの服と同じ柄。

鉛筆削り機に袖を巻き込んだり、クラスでの自己紹介を廊下でしてしまったりと、日常生活で何度もヘマをしてしまうダメ少年。

少年野球チームの監督兼ピッチャーだが、相手チームの脱衣打球やライトの使えなさにより毎回敗北を喫している。(一度だけ勝った時は、実際に新聞やテレビでニュースになるほど世間を騒がせた。)

赤毛の女の子に恋をしており、機会を見つけてはお近づきになろうとするが、そもそも話せたことすらない。

スヌーピーは心の拠り所ではあるが、当のスヌーピーはチャーリー・ブラウンの名前を覚えておらず、「丸頭の男の子」と認識している。

冴えない点を強調されつつも、スヌーピーへの愛や、サリーへの面倒見の良さなど、心優しさも人一倍で、友達は決して少なくない。また、ペパーミント・パティやマーシーなど複数の女の子に慕われるモテ男でもある。

父親が床屋という設定は、作者の父親と同じ。

某所では夢から覚め現実を見るよう諭してくるAAが貼られたりするが、言っていないセリフである。

スヌーピー  Snoopy

もはや作品タイトルよりも有名な、チャーリー・ブラウンが飼っている犬。犬種はビーグル。

初期は普通の犬の見た目をしていたが、回を重ねるに連れ口の部分が大きく出っぱったコミカルな顔になり、「実は歩けた」という一発ネタから二足歩行に特化した体型へとデザインがじわじわ変更され、現在のよく知られた姿となる。

犬なので人と会話することはないが、考えていることは読者にわかるようになっている。また、口頭での会話ができないだけで筆談は可能。

普段は自堕落な生活をしており、必要以上のご飯をせびっては寝る生活をしている。この生活について非難されたとき、彼の哲学が光る。
また、犬小屋の屋根の上で寝ている姿やタイプライターを打つ姿が有名だが、中に入らないのは閉所恐怖症のため。(その割にはポストの中に平気で隠れていたり、別の時には「見晴らしがいいから」と説明したりと、その辺はわりと適当にされている。また、一発ネタで犬小屋の地下にある巨大なガレージへ入るときもある。)

変身願望があるのか、医者や弁護士など、「世界的に有名な〇〇」のコスプレをよくする。レッドバロンと戦う軍人「フライング・エース」か、サングラスがキマっている学生「ジョー・クール」あたりが有名か。
上記に加え、ゴルフやテニスなど何らかのスポーツをしている姿が多いのは、スポーツ好きの作者の趣味。

ピザやチョコチップクッキーなど、おおよそ犬が食ったらヤバそうなジャンクフードを好物としている。

弱点は隣の家の猫。スヌーピーの犬小屋を一掻きで半壊させるほどのパワーを持つ。

デイジーヒル子犬園で一緒に産まれた兄弟が5人おり、一時期は唯一の姉妹「ベル」や不細工な兄弟「オラフ」がグッズで人気を博していた。

実は初めての飼い主はチャーリー・ブラウンではなくライラという少女であり、引っ越し先の都合で手離された後に出会ったのがチャーリー・ブラウンである。

作者曰く「ピーナッツが成功した要因はスヌーピーに想像力を持たせたこと」。

ウッドストック Woodstock

スヌーピーの親友の黄色い鳥。性別はオス。登場から3年ほどは名前がなく、初期は「ヌケサク鳥」と呼ばれていた。何の鳥かは不明。

渡り鳥を自称しているが、冬場を越すため南へ渡ろうにも、ロクに飛ぶこともできない上、そもそも南向きがわからないため、冬はそのままスヌーピーとアイスホッケーに興じるなどしている。

喋るときは「ヽヽヽ」で喋るため、読者には何を言っているのかわからないが、スヌーピーには通じている。

ビルやオリビエ、コンラッドなど、同種の仲間が何羽かおり、グループでスヌーピーと外人部隊になったりキャンプに向かったりしている。

ルーシー Lucy Van Pelt

黒髪の女の子。本名はルーシー・ヴァン・ペルト。

ガミガミ屋さんであり、チャーリー・ブラウンやスヌーピー、ライナスに何かといつも怒っている。
「世界は私の周りを回っていると思っていた」と発言するほどの女王様気質。

チャーリー・ブラウンの野球チームではライトを務めているが、全く役に立たない上、「太陽が眩しかった」「未来が眩しかった」などすぐ言い訳をする。

受診料5セントの「心の相談室」(様相はレモネード・スタンド)を開いており、患者席には大体落ち込んだチャーリー・ブラウンが座っている。

年に一度、チャーリー・ブラウンにボールを蹴らせようとして、そのすんでのところでボールを引っ込め転ばせる、というお約束回がある。

シュローダーに惚れており、彼が弾くピアノには大体彼女がよりかかっているが、たまに彼を怒らせてピアノごとひっくり返されることも。

サリー Sally Brown

金髪の女の子。チャーリー・ブラウンの妹。

学校、勉強、スポーツ、キャンプなど、嫌いなものが多すぎるワガママ少女。

頭の回転が早く、何かにかこつけては兄に宿題をやらせているが、兄への敬意はまるでない。

ライナスを溺愛しており、「わたしのかわいいバブーちゃん」と呼んでは嫌がられている。

余談だが、彼女の前髪のカーリーヘアがなくなった場合、サリーちゃんのパパとほぼ同じ髪型になる。

ライナス Linus Van Pelt

黒髪の男の子。ルーシーの弟。

チャーリー・ブラウンのよき相談相手で、子供とは思えない大人びた発言が目立つ。
その反面、親指を咥えるなど、赤ちゃんのような行動をよくとり、中でも彼が肌身離さず持っている毛布は「安心毛布」「ブランケット症候群」としてポピュラーな精神疾患の名前になるほど。

サンタクロースを信じない代わりに、ハロウィンの夜にカボチャ畑に現れて子供たちにプレゼントをくれるカボチャ大王の存在を信じている。

毛布をめぐってルーシーやスヌーピーから散々な目に遭わされたり、サリーのワガママに振り回されたりと、チャーリー・ブラウン同様かわいそうな描写が多い。

シュローダー Schroeder

金髪の男の子。

おもちゃのピアノを弾きこなす天才ピアニスト。ベートーヴェンを敬愛している。
ピアノを弾く際、空間上にピアノ譜が描かれるが、これは音のイメージではなく実際に具現化しているもので、よくスヌーピーに変形させられている。

ルーシーの求愛にウンザリしているが、ルーシーが転校していなくなった際は気になってしまった。

チャーリー・ブラウンの野球チームではキャッチャーを務めているが、本音は帰ってピアノを弾きたいため、あまりやる気はない。

ペパーミント・パティ Peppermint Patty

そばかすの女の子。本名は「Patricia Reichardt (パトリシア・ライクハート)」。
「パティ」というキャラクターが別で存在するためか、彼女も基本的にフルネームで呼ばれている。

スポーツ大好きだが、勉強の成績はいつもDマイナスのアホの子。授業中も大体寝ている。
活発な性格だが、見た目にコンプレックスがあったり、メイクイーンに選ばれて素直に喜んだりと、女の子らしい描写も多い。

フランクリンを介してチャーリー・ブラウンと出会ってから彼に恋をするようになり、「チャック」と呼びながら積極的な(というかめんどくさい)アプローチを度々しかけるが、あしらわれている。

マーシー Marcie

眼鏡の女の子。

ペパーミント・パティの同級生だが、ペパーミント・パティのことを「sir (先輩、先生)」と呼び慕っている。

勉強はできるがスポーツは苦手で、ペパーミント・パティとは逆の立場だが、チャーリー・ブラウンに恋をしていることは共通しており、彼の前でだけはライバル関係になる。

真面目故にズレた言動が多い。

リラン Rerun Van Pelt

ルーシーとライナスの弟。
リランとは「再放送」の意味であり、ルーシーが二度目の弟をこのように言い表したことからライナスが名付けた。

幼いながら色々なものに怯えており、ママの自転車の後ろで社会の恐ろしさを学んでいる。

犬を飼うことに憧れており、機会を見てはスヌーピーを飼おうとするが、ママに止められている。

フランクリン Franklin

チャーリー・ブラウンの親友。
出番は多くないがコンスタントに登場し、おじいちゃんの話をよくしている。

読者からの「黒人のキャラを出してみてはどうか?」という手紙に応え、1968年に生み出されたキャラクター。当時は白人の子供と黒人の子供が一緒に遊んでいる絵を描くということ自体が衝撃だった。

ヴァイオレット Violet

チャーリー・ブラウンとルーシーの幼馴染み。
初期はレギュラーの風格だったが、新キャラが登場するにつれ出番が激減した。

ピッグペン Pigpen

常に汚れている少年。悲しき事情で綺麗にさせてもらえないとかではなく、単純に「周囲の汚れを吸収する能力」の持ち主。
自身が汚れていることに「ホコリ」をもっている。

スパイク Spike

スヌーピーの兄。カウボーイハットと半開きの目と垂れ下がったヒゲが特徴。
訳あって砂漠で1人寂しく暮らしている。寂しすぎてサボテンを親友としており、大勢のサボテンと謎のパーティを開いたりしている。

赤毛の女の子 The little red haired girl

チャーリー・ブラウンの初恋相手。名前も出なければ姿も登場しないが、ちゃんと存在はしている。

2015年公開の映画『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』において素顔が初めて描かれた。

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関連リンク

関連項目

  • スヌーピーミュージアム
  • ピーナッツホテル
  • ピーナッツ☆
  • 哲学
  • 漫画作品一覧
  • アニメ作品一覧
  • ピーナッツの哲学的なセリフ一覧
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