ファイナルファンタジーVIとは、スクウェア(現スクウェア・エニックス)がスーパーファミコン向けに1994年4月2日に発売したゲームソフト。略称はFF6、FFVI。
ファイナルファンタジーシリーズの本編第6作目であり、そしてシリーズ最後のスーパーファミコン用タイトルである。
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概要
これまではただの戦闘手段の一つでしかなかった「魔法」をストーリーと世界観の中心に持ち込んでいる。
今作ではそれに関連し、魔石システムを採用。キャラクターはそれぞれ魔石を装備して戦闘をこなして行くことで、対応した魔法を習得する。
プレイヤーキャラクターの人数はFF史上最多の14人(隠しキャラ含む)であり、そのキャラクター数の多さを生かし、3パーティに分かれて攻略するダンジョンや、敵の大群と戦うイベントも存在する。フルメンバーだと2人お留守番になるのは言わない約束。
当時では最高レベルの2Dグラフィックや音楽も魅力のひとつである。
あまり知られていないが、各キャラクターは瀕死時に一定の確率(1/16)で必殺技を発動することがある。
またバニシュデスや機械装備などのバグやバランスブレイカーの多さでも話題となった。
ファイナルファンタジーシリーズとしての特徴
これまでのシリーズタイトルは中世ファンタジーをベースにした世界観がフォーマットになっていた。
しかし今作は本格的に機械文明を導入した作品である。
一応、飛空船などのメカニック的存在は初代のFF1から登場しており、FF3では戦艦クラスの船で飛んだり、FF4では宇宙船まで登場したりと、SFを感じさせる要素は登場していた。
が、今作でのオープニングは、
「蒸気機関による掘削によって蒸気が立ち込める炭鉱に、ロボット兵器である魔導アーマーが進軍する」
という情景から始まり、それまでの作品と明確に異なる本作のカラーを与示している。その後の7、8でもこの傾向は強く継続されていく事になる。
メインストーリーは群像劇であり、他の作品と違って明確な主人公が設定されていない。
また「物語の進行に応じて操作キャラクターが代わり、視点が切り替わる」という手法もこの作品から始まった。
他にもアルテマウェポン(武器、及びモンスター)やコマンド入力技やスロットなど、その後の作品でも登場・活躍する要素が多く初登場した。特定条件でのキャラ固有技や、ビックス&ウェッジも本作が初登場である。
本作も他のFFシリーズと同じくBGMの評価が高く、特にストーリー前半のフィールドBGM「ティナのテーマ」、ストーリー後半のフィールドBGM「仲間を求めて」、ボス戦の1つである「決戦」、全4楽章で構成され、形態チェンジごとに次の楽章に進んでいくラスボス戦BGM「妖星乱舞」等が代表的な人気曲となっている。
1999年3月11日にはプレイステーションに、2006年11月30日にはゲームボーイアドバンスに移植された。ゲームボーイアドバンスのゲームソフトとしては最後のタイトルである。また、SFC版がWiiのバーチャルコンソールで、PS版がPS3・PSPのゲームアーカイブスで配信されている。
システム等
メインキャラクターすべてに「オリジナルコマンド」と呼ばれる独自のコマンドが1つ設定されており、これがキャラクターの個性付けとなっている。基本的にキャラクター独自の手段で敵を攻撃するコマンドであり、これが強力かどうかも、キャラクターの使い易さを決める指標である。
単純に強いのがエドガーとマッシュのフィガロ兄弟、使い込めば強いのがガウと言った所だろうか。
RPGの難易度としては、わりと簡単・楽な部類に入るゲームである。
しかし一部には妙に凶悪な「隠しザコ」が存在し、「暇だからうろついてみた→エンカウント→事故って死ぬ」と言うケースが結構ある(特に後半)ものの、「隠しボス」や「裏ボス」といったやりこみ要素を存分に叩きつけるような強敵が少なく、ラスボスのHPも低い(SFCのハード性能上の仕様)為、難易度は低い。
特に前述の強ザコ達を軽くあしらえるプレイヤーには「ラスボスが弱くて拍子抜け」と言う話もよく聞かれる。
魔石
ストーリー前半に登場する魔石が重要な役割を持っており、これを装備する事で召喚獣(幻獣)の召喚、魔法の習得、レベルアップ時にちから+1等のステータス上昇ボーナスを得る事が出来る。
特に重要なのはレベルアップ時のボーナスであり、
本作における「ちから」「まりょく」「すばやさ」といったステータスは、魔石のレベルアップボーナスを用いない限り成長しないのである(装備品で変動させる事は出来る)。
これを知らないと、いつまで経っても通常攻撃や魔法の威力が伸び悩んでしまう事になる。
この為、一般的なプレイでは「きかい(ドリル)」や「必殺技(ばくれつけん、むげんとうぶ)」等のレベル依存で威力が大きく変動するオリジナルコマンド(後述)や、アルテマウェポンやバリアントナイフ等の自分のHP依存で攻撃力が変動する武器などが活躍し易い。
こうしたシステムの為、やりこみプレイヤーの中にはストーリー後半で入手できる、ボーナスの優秀な魔石を手に入れるまでは低レベルプレイを行い、強力な魔石を入手してから一気にレベルを上げる、などといった手段が取られる事がある。
またそこまでせずとも、レベルアップのタイミングを見計らい、優秀な魔石をパーティ内で使い回すだけでも十分に効果的である。
魔法の習得に関しても(一部キャラを除いて)全て魔石を装備し、戦闘で勝利する事で得られる「魔法修得値」を溜めることで修得することが出来る、という、前作FF5のアビリティ習得システムに近いものになっている。こちらも魔石によって覚える魔法、修得速度に違いがあり、強力な魔石ほど強力な魔法を素早く修得できる傾向にある。
本作の召喚獣である「幻獣」の召喚についてだが、基本的に前述のオリジナルコマンドや、育ってしまえばキャラクターによる物理攻撃や魔法攻撃の方が強力であることが多い。この為、サポート系の幻獣以外(=攻撃系の幻獣)はあまり強力さはなく、あくまでキャラクターを育成するためのパーツとしての側面が強い。
一般的に、ストーリー前半では魔法が強く(敵の魔法攻撃で大ダメージ~即死したりする)、キャラクターが育ってくると物理攻撃の方がぶっちぎる。
ここらへんのバランス調整のため、FF6はかなり簡単な部類のRPGと分類されている。
その他本作の著名なテクニックや裏技
- なんでも装備
- 本来装備できないアイテムを装備できてしまう裏技。
手順は、「装備させたい箇所に『最強装備』コマンドを実行しても何も装備されない状態にする(≒装備可能なその箇所の武具を全て売り払う)」、「装備させたいアイテムをアイテム乱の一番右下に置く」、「最強装備コマンドを実行する」。
「げんじのこて」無しで二刀流をするのは序の口、頭に武器を装備したり、ポーションで敵を殴ったり、かなりやりたい放題できる(やりすぎるとフリーズの危険もあるが)。ただしこの技の最も有名なところは、これで本来エドガー専用の攻撃アイテムである「きかい」を装備すると防御力が大幅に上昇、殆どの攻撃を無力化できてしまうと言う事。きかいの中でも「ドリル」が最も効果が高かったため、「機械装備」「ドリル装備」と覚えているも多いだろう。
発売当初から攻略誌等にも取り上げられた著名な裏技であるが、防御無視の攻撃を防げない為、これだけに頼ってストーリーを進めるとラスボス付近で詰むので注意が必要である。またその必要手順の関係上、アイテムコンプを目指してプレイする場合は実質的に実行不可能な裏技。
あまりにも有名なネタだった為か、なんと「ディシディアファイナルファンタジー」に登場してしまった。
- バニシュデス
- 対象の姿を消し、物理攻撃に無敵になるが魔法が必中になる「バニシュ」と言う魔法を敵にかけ、その上で即死魔法であるデスを使う事で、敵を一撃(バニシュを含めると2回)必殺する戦法。なんとボスにも効いてしまう(バニシュ自体が効かない敵を除く)。RPG初心者向けの救済措置なのかもしれない。
なおデスでなくてもデジョンでもブレイクでも、相手を一撃でリタイヤさせる魔法なら何でもいいのだが、ブレイクは石化そのものに耐性を持っている敵が少なくなかった事から好まれず、デジョンは習得可能になる時期が遅いため、最も使われたのはデスである。
- これはどうも開発者から意識的に作られた公認されたテクらしく、常時バニシュ状態で「この戦法で倒してくれ」と言わんばかりの強ザコ「ねむれるしし」等も存在している。なお、GBA版ではこの敵にちゃんとデス耐性がついているため、SFC版の既プレイ者が同じように倒そうとすると反撃のメテオで死ねるので注意。またボスの多くにも同様にデス耐性がついたため、GBA版ではボスを瞬殺してサクサク進める事は出来なくなっている。
- ちなみに、アンデットに対してデスを唱えると「デスが必中して死亡した瞬間に復活する」為、こういう手合いにはデジョンが有効である。ただし、倒すととある魔石を落とすボスにバニシュ→デジョンを行うと魔石を入手できなくなってしまう。しかしリフレクで跳ね返すと普通に手に入る。どういうことだ。
- モグタン将軍
- 前述ほど著名ではないが、やりこみプレイヤーに知られた技。
- 特定の手順を踏む事で、セリスが仲間になるイベントをスルーする事が出来る。こうすると後に本来セリスが登場するシーンで何故かモーグリのモグタンが仲間になってしまう、と言うバグ。何で将軍なのかというと、カイエンが
「マランダを滅ぼした悪名高いモグタン将軍!」
と怒る台詞から。
- タイムアタック等に重宝される裏技だが、モグタンは序盤スポット参戦するゲストキャラクターなので物凄く弱いのが悩みどころである。
- 回避率バグ
- 前述のバグに比べると結構マイナーだが、実は本作の戦闘バランス全てに関わっているバグ。
- 実は本作の「物理回避率」はプログラムの設定ミスで全く機能しない飾りステータスになっており、全ての回避率が「魔法回避率」で算出されている。この為、魔法回避率を最大にするように武器、防具などを装備する事で、物理、魔法のどちらの攻撃についても100%回避出来てしまうという物凄い技。
ドリル装備と比べると、チートでアイテム生成でもしない限り後半にならないと必要装備が揃わず実行不可能な点、そもそも魔法回避率を大きく上げる防具を装備できるキャラは限られている点において気軽さが無いが、所持アイテムの条件などを満たさなくてもいいという縛りの緩さ、達成してしまうと1ダメージすら受けなくなるのでHPを強制的に1にする技を受けても致命傷にならない点、そして「防御を無視する攻撃」よりも「回避不可能な攻撃」の方が圧倒的に少ない点で勝る。特に状態変化などの補助技は回避するしか無い。
- あばれる+クリティカルバグ
- このバグは他のバグのように有効利用法があったりタイムアタックに役立ったりする訳ではなく、純粋にデータ破壊してカオスなバグワールドを体験するためのものである。セーブデータ破損の危険が少なくないため、実行は自己責任で。
ガウにモンスター「ガード」を覚えさせ、アクセサリ「くんしょう」を使って「アルテマウェポン」を装備させた状態で「あばれる」で「ガード」を選択。特殊攻撃の「クリティカル」を出したらバグワールドスタート。
ガウのような何かが画面内を飛び交ったり、謎の剣を取り出して斬り付けたりするのは序の口。画面下部のウィンドウの中身がスロットの如く回転しだしたりすることさえある。なおこの状態のガウが最後の敵にトドメを刺すとほぼフリーズ確定なのだが、このガウはずっと俺のターンとでも言うかのように好き勝手に動き続けるため、プレイヤーの操作によってフリーズを回避するのは難しい(できない訳ではない。運良く他の味方キャラが動いてくれて、それで戦闘を終わらせられれば戦闘画面を抜けられる事もある。抜けてもバグったままだが)。
- タイムスリップバグ
- こちらも純粋にゲームをぶっ壊してカオスを楽しむためのバグ。あばれるクリティカルよりは危険度が少なく即フリーズすると言ったような事はまず無いが・・・。
オペラ劇場のイベントの際の屋根裏のネズミどもを全て倒してしまわずに、1匹以上残してある事が条件。ゲーム後半の世界崩壊後になったら、このオペラ劇場まで来て屋根裏のネズミと戦闘し、負ける。すると、何故かゲーム前半のオペラ劇場イベントの失敗時の台詞が表示され、オペラ劇場の外にほうりだされる。この時、世界が崩壊前の状態に戻っている。
崩壊前に戻りはしたものの、フラグ管理のデータはめちゃくちゃになっているため、各所でストーリー進行度がちぐはぐになっている。飛空挺は消えてなくなっているので他所の地域に飛んで行く事は出来ないが、フィガロ城まで歩いて行って砂漠地下を一度潜ってもらえば世界だけは崩壊後に逆戻りする。フラグ近辺はめちゃくちゃだし、飛空挺は行方不明のままだが。
ちなみに劇場の外に放り出された時、パーティメンバー全員が戦闘不能の状態になっているため、下手にフィールドを歩いて敵に出くわすと、戦闘開始直後に全滅する。
- ダメージオーバーフローバグ
- バグと言うよりは仕様の限界。ゲーム中で与えられるダメージは一撃につき9999が限界だが、内部計算ではそもそも65536以上の数値を扱えないため、これを超えるとダメージが0に戻ってしまう。
と言ってもそんな桁違いのダメージを叩き出すのは困難であり、ゲーム内で実現する方法は実質的には魔力を140以上(目安)のキャラでアルテマを撃つことだけである。これをやると魔力を極めたキャラの最強魔法なのに500とかいう数字が見られる。
ちなみに魔力140と言うのは、素のステータスの限界値である128まで魔力を鍛えたキャラに魔力増加効果を持つ各種装備・アクセサリをゴテゴテ付けた状態。ほぼ限界値と言えるレベルである。
なお、PS版では機械装備が出来なくなり「強制装備(通常装備のみなんでも装備可)」に変更されたが、それ以外のバグはほぼSFC版から未修正のまま。 GBA版では回避率がきちんと機能するようになる等、ほとんどのバグが修正されているが、「モグタン将軍」など一部のバグのみそのまま残されている。
登場人物
プレイヤーキャラクター
- ティナ・ブランフォード
- 帝国に操られていた少女。洗脳装置「操りの輪」によって思考を停止させられ、他人の命令のままに動くロボットと化していたが、ナルシェの氷漬けの幻獣強奪作戦の失敗により帝国の支配から逃れ、操りの輪を外される。自我や思考を取り戻すが、あまりに急に戻ったためか、しばらくは記憶を失っている状態になってしまう。「魔導」の力を持ち、世界から失われたはずの「魔法」を使う事が出来る。序盤は貴重な魔法の使い手。
ストーリーの中核を担うキャラであり、あえて主人公を決めるならと言う話において最も名前が挙がるキャラ(発売前の雑誌ではティナを指して「女主人公」と表記した雑誌もあった)が、後半では必須加入キャラではない。ただし再加入させなくてもエンディングには必ず出てくるあたり、やはり特別な位置づけのキャラ。
- ロック・コール
- 世界を股にかけるトレジャーハンター。
「泥棒ではない」
が口癖だが、敵のアイテムを「ぬすむ」事が出来る。「ぬすむ」はアクセサリ装備で攻撃しながら盗む「ぶんどる」にバージョンアップ可能。ある秘宝を求めている。前半においては高い参入率を誇り、事実上主人公に近い。また「ぬすむ」で貴重なアイテムを入手でき、ステータスも優秀。だが、後半再加入の条件が厳しいのがネック。
- モグ
- ナルシェの炭鉱に住むモーグリ。本作ではモーグリの集落一同で戦闘まで行ってくれる。モグは踊りによって自然を操る事が可能で、全8種のフィールドで戦闘を行う事で踊りを修得する。覚えた踊りは別のフィールドでも使う事が出来るが、踊っている間は自動行動になる上に時々モグが転んでしまって効果が発動しない事があり、さらに効果自体もランダム性がある為に安定度に欠ける。
通常モーグリは人語を話さないが、この「モグ」は夢に出てきたラムウ(幻獣の一体)に人語を教えてもらったらしく、語尾に必ず「クポー」が付くものの、人語をしゃべれる。
加入はストーリー前半部分の終わり際だが、完全な任意イベントなのでスルーしたまま後半に突入する事もできる。そうした場合でもちゃんと仲間にする事ができるが、世界崩壊後では消滅してしまう地形があるため、踊りを全種類覚えさせるには崩壊前に仲間にする事が必須(SFC版・PS版のみ)。
一人称は「ボク」だが、ウーマロに威張る時だけ「オレ」と言う。
- エドガー・ロニ・フィガロ
- 砂漠の機械王国、フィガロの若き国王。様々な機械を使いこなして戦うマシーナリー。趣味は女性を口説くこと。ストライクゾーンはかなり広く、自分の世話係の婆ややフィガロ城内を走り回る女の子も口説いた実績(成否は別)を持つが、リルム(10歳)は流石に口説く直前で理性が働いた。
「きかい」はストーリー序盤から後半まで幅広く活躍する優秀なコマンドである。ちなみに、フィガロ城で彼を先頭にしておくと半額で買い物が出来る。王様パワーだ!
- マッシュ・レネ・フィガロ
- エドガーの双子の弟。国を出て格闘家ダンカンに師事し、モンクとなる。格闘ゲームのようなコマンド入力で技を繰り出す「ひっさつわざ」が使える。「ひっさつわざ」には優秀な技が多く、エドガーと共に長期間の活躍が見込める。
- 上記の通りエドガーとは双子のはずだが、口説いた女性がのぼせ上がってしまう事もある程にイケメン優男であるエドガーに対し、マッシュはティナに初対面の際に熊と間違えられた。オルトロスもマッシュには殴られただけで「キンニクダルマ嫌い」と怒るが、エドガーにはボウガンで蜂の巣にされようとも特に怒らない。「裂けた大地に挟まれようとも俺の力でこじ開ける」と豪語する程に肉体を鍛え上げた結果の体格の違いのせいと言う事にしておこう。
なお、彼の本名はマシアスであり、マッシュは愛称である。
- シャドウ
- 名の知れた暗殺者。「金のためなら親友さえも殺しかねない」と、その冷徹さは有名。常に愛犬インターセプターを連れている事以外、その素性は謎に包まれている。その正体については殆どが隠しイベントで推測するのみ。「なげる」で忍術アイテムや手裏剣、武器を投げる事が出来る他、攻撃を受けた際インターセプターが自動ガード、反撃を行う事がある。
前半はギルを支払う事で任意加入させるキャラ、またはイベントで一時同行するのみのキャラで、正式に参入するのは後半。しかしその前のイベントで死亡し、仲間に出来なくなってしまう事がある為に注意が必要。本腰を入れて育成できるようになるのは後半参入以後。
ちなみに「とうぞくのナイフ」を装備できるので、「ぬすむ」自体が可能なロックとゴゴ以外で唯一、「ぬすむ」事ができるキャラ。
- カイエン・ガラモンド
- ドマ王国の侍。敵対する帝国からドマを守り続けていたが、毒攻めにあって国と妻子を失い、帝国への復讐に燃える。ガウから初対面で「ござる」と呼ばれる程、ござるな喋り方をする。ドマは機械があまり発達していなかった為、機械技術には疎い(でも鉄道はあったらしい)。
様々な効果を持った「ひっさつけん」を使える。その効果はマッシュの必殺技にも引けを取らないほど強力だが、出す方法が「ゲージが溜まるのを待つ」と言うものであったため、コマンド入力で即座に出せるマッシュに比べ、ゲージを溜めている間はパーティ全体が行動できないのが困りもので使い勝手では劣るとされる事が多い。なお、この「ひっさつけん」はそれぞれの技にプレイヤーが好きな名前を付けられる(漢字を使用可能!)ため、尖ったセンスを爆発させたプレイヤーも多いだろう。(婉曲表現)
- ガウ
- 獣ヶ原に住む野生児。モンスターがひしめく獣が原で何故人間の少年が一人生活しているのかは謎だが、獣が原の付近に理由に関係があると思われる変人が住んでいる。
初めて仲間になる際の動機は「食べ物に釣られた」からである。帝国に因縁を持つ訳でも何でも無いが、野生児とは言え会話はちゃんと可能であり、仲間になってマッシュらの目的を知った上で同行し、後半の再加入の際は別に食べ物で釣らなくてもこちらの姿を確認するとすぐに仲間に戻ってくる。
「たたかう」コマンドを持たず、「あばれる」によって行動パターンを覚えているいずれかのモンスターになりきって戦うキャラ。魔法は普通に使える。獣ヶ原は「それまでプレイヤーが遭遇したザコモンスターが全て出現する」という特殊なエリアである。この獣ヶ原のモンスターの群れに「とびこむ」事でモンスターの技を習得し、「あばれる」でオート行動になって敵の技を使う事が出来る。慣れないと使いづらいが、強力なモンスターの行動を覚えれば物凄い強力。あばれるによってしか繰り出せない技も存在する。
ちなみにストーリー中盤で一時的にプレイヤーと協力関係になるもののケフカに謀殺されてしまうレオ将軍の固有技「ショック」は、ガウの暴れるで終盤のあるモンスターを使うことで再現可能。
- セリス・シェール
- 「常勝将軍」の異名を持つ、帝国の女将軍。他国に攻め入って滅ぼすなどの戦果をいくつも挙げており、その関係でセリスの名前を聞いて敵愾心を露にする人間も少なくないが、最初にロックと出会った時点では「帝国のやり方についていけず、レジスタンスに寝返ろうとした」として制裁を受けているところであった。
ケフカと同じく人為的に魔導の力を注入された人造魔導士でもある。ケフカと比較して魔力は弱いが、精神面での異常は特に抱えていない。これは技術が進歩し副作用を抑える技術が確立された後の「作品」であるか否かの違いである。
上記のようなクールなキャラクターながら、著名なオペラ女優と瓜二つだったために(割とノリノリで)オペラの主演を務めてしまったりもする。ティナと同じく最初から魔法が使える他、魔法を剣で避雷針のように吸収する「まふうけん」が使える為、強力な魔法を使ってくる敵には有利。後半のメインキャラクター。
なおSFC版発売直後の頃に「死んだレオ将軍の技を受け継いで、固有コマンドが魔封剣からショックに変わる」と言う噂が流れた事があるが、これはデマ。固有コマンドは最後まで魔封剣のままであり、ショックを受け継ぐのはセリスではなくガウである。
- セッツァー・ギャッビアーニ
- ギャンブラー。世界で唯一と言われている飛空艇のブラックジャック号を所有する。このブラックジャック号の内部には賭博場が設置されている。
「スロット」のリールを揃えることで様々な技を繰り出す。後半で手に入る専用武器「イカサマのダイス」は、知る人ぞ知る凶悪武器。なお、アクセサリを装備することで「スロット」を「ぜになげ」に変えることが出来る。
- ストラゴス・マゴス
- サマサの村に住む魔導士の子孫で、青魔導師である。長年様々なモンスターを研究する老人で、敵の技を覚えることができる。両親を亡くした孫娘リルムの育て親。敵の技を味方が使っても覚える事が出来るため、ガウやリルムと相性が良い。
- 居住地のサマサの村は魔導士の村であり、そこに住む村人は魔導士の子孫であるために普通に魔法が使える。ストラゴスもその例に漏れず、イベントでは火事を鎮めるために魔法を撃つシーンがあるのだが、仲間になった時点では彼は普通の魔法を一切覚えていない。青魔法のアクアブレスは最初から覚えているので、撃ったのはそちらだろうか。
- リルム・アローニィ
- ストラゴスの孫娘。敵の姿を空中に「スケッチ」することで敵の技を1回ランダム発動させられるピクトマンサー。セッツァー同様、特定アクセサリを装備すると、スケッチより強力な「あやつる」を使うことができる。10歳児にしてやんちゃな性格で、唯一の家族であるストラゴスをじじい呼ばわりして憚らない。が、その実深い家族愛で結ばれている。
- 彼女もサマサの村の住人だが、彼女はストラゴスの実の孫ではなく、魔導士の血筋ではない。彼女の本当の親は誰なのか明確に語られる事は無いが、いくつか暗示するシーンはある。また、彼女の初期装備である「形見の指輪」は彼女専用装備かと思いきや、もう一人だけ装備可能なキャラクターがいる。
- ウーマロ
- 雪男。割と序盤からナルシェの炭鉱でちらちら顔を出すのを見ることが出来るが、実際に遭遇できるのは終盤。いわゆる「バーサーカー」であり、コマンド入力が出来ず、魔石が装備できず、装備品も制限が厳しい。戦闘中に味方を投げて攻撃したり、ふぶきを起こしたりと地味に芸達者。MPはあるが戦闘方法の関係上意味は無い。
遭遇時に襲ってきてそのまま戦い、力関係を示す事になるが、モグがいない場合はそれ以上話が進まない。モグをつれてくると、一行に負けてうずくまっているウーマロに対し「オレの子分」宣言をするため、これによって仲間になる。
イエローチェリー(実際にある回復アイテム)が大好物で、戦闘中に追い詰められるとイエローチェリーを食べて「元気100倍!」とパワーアップするが、こちらが手持ちのイエローチェリーを与える事も可能。その場合、戦闘開始直後であってもいきなり元気100倍が発動する。ガウのように食べ物に釣られてくれたりはしない。
- ゴゴ
- 前作に登場した「ものまね士」。本作では本人が仲間に加わる。ストーリーには一切関わらない隠しキャラであり、ウーマロのようにチラ見せも無い。わざわざ辺境に足を運んでそこのモンスターと戦い、一見普通の即死技に見える技でパーティ全員がやられるまで待つという手順を踏まないと、ゴゴがいる場所に来ることさえも出来ない。ダンジョン侵入に成功したらしたで、引っかかると即ゲームオーバー扱いになる凶悪トラップが随所にあったりなど、ひたすら手間がかかる。ただしゴゴの元ににたどり着きさえすれば、話しかけるだけで仲間になってくれる。「世界を救うと言うものまねをしてみよう」とはあまりにも話が分かるゴゴである。
固有コマンド「ものまね」が出来る他、前作のものまね士と同じく、自分の戦闘コマンドを任意で組み換える事が可能。このため、他のキャラクターのオリジナルコマンドを(わざわざ戦闘中にものまねせずとも)複数使う事が出来る。ティナの「トランス」やガウの「あばれる」などの特殊なものは使えないが、「とうぞくのこて」等の固有コマンドを別の固有コマンドに変えるアクセサリは全て装備可能。
魔石を装備できないので魔法の習得ができないが、パーティ内の誰かが覚えている魔法はゴゴも自動で覚える。魔法の持ち主とパーティが分かれると忘れる。「おどり」「ひっさつわざ」「あおまほう」等の覚えて数を増やしていく固有コマンドの技は、コマンドの持ち主が覚えている数に倣う。
その性質から自由度が極めて高い反面、ステータスは最低レベルな上に魔石での底上げが不可、さらには武器防具も最低限のものしか装備できない。自由度は低いが素の能力は非常に高いウーマロとは逆の性質を持っていると言える。
前作で特定条件において使って来たメテオが「おしおきメテオ」として瀕死必殺技扱いになっている。
その他のキャラクター
- ビックス&ウェッジ
- 洗脳されたティナを連れて、帝国に反抗する炭鉱都市ナルシェへ攻め入った帝国兵。機動兵器「魔導アーマー」による侵攻でナルシェの警備であるガードやモンスターを蹴散らしたが……
- 以後、スクウェア製のRPGの多くで様々な形で顔を出すちょい役常連コンビであるが、本作が初登場である。
- レオ
- 帝国の将軍。帝国に忠誠を誓う正々堂々とした武人。皆伝の証を固定装備しており、4回連続攻撃と専用技「ショック」で敵を蹴散らしていく。モヒカンだが。
- ケフカ・パラッツォ
- 帝国の将軍で、セリスと同じく人工的に魔導の力を注入された魔導師。だがその影響で精神に問題が出ており、数々の卑劣な作戦を実行する狂気のナルシスト。道化師のような姿をしており、序盤から登場して悪党役からコメディリリーフまで務める。特徴的な笑い方が印象に残るが、やっていることは残虐。
- ガストラ
- ガストラ帝国皇帝。失われた魔導の力を世に復活させ、その魔法の力で最強の軍団を作り上げ世界征服を目論む。
- ある事件を機に強大な魔導の力の脅威を思い知り、主人公らに和平を求めてきた。
- ……かに見えたが、結局それも演技であった。最終的に自らも高位魔法を身につけたが、諸事情によりその威力を発揮出来ず悲惨な最期を遂げる。
- GBA版リメイクにより初めて天野絵の顔グラフィックが登場したが、ドット絵は正面からも左右側面から見ても、どう考えてもタレ耳の犬にしか見えない。"犬の最高権力者"繋がりで、稀に「魔法陣グルグル」の闇魔法結社総裁が引き合いに出されることも。
- オルトロス
- タコ。まるっきりタコ。どうみてもタコ。タコ以外の何者でもない。しかし、本作屈指のコメディリリーフである。イベントで自称していたので、通称は「オルちゃん」。
- 元はレテ川をうろついていたタコ型モンスターだが、その後度々パーティの前に現れては邪魔をする。
- タコの癖に喋れる事はおろか、戦闘中にもいちいち喋り、かわいこちゃんが好みと(文字通り)触手(もといタコ足)を伸ばしてきたり、セッツァーに倣って犯行予告状を出したり(1回スルーされたが)、どこからか手に入れてきた錘をオペラ劇場の屋根裏に運び込み、落とそうとしたり(重くて上手く行かなかったが)、女の子を泣かせた事に動揺したり(うそなきだったが)、果ては帝国に雇われた上に自分も用心棒の先生を雇ったりと、その多芸な活躍に関しては枚挙に暇がない。
- お笑い担当としては人気も上々なのだが、何故か用心棒のテュポーン大先生のほうが後発作品へのゲスト出演が多い(戦い方が特徴的だからだろうか)。本作のストーリーはシリアス展開や陰惨な話が多く、ともすれば暗くなりがちな本作の空気をギャグでぶち壊してくれる、一服の清涼剤とも言える(大体、話が重くなってきた辺りで出てきてくれるし)。
- 後にFF13-2のDLCにてテュポーン大先生と共にゲスト参戦。CVは小野坂昌也。
GBA版の違い
新規魔石4種類と、その魔石に対応する追加魔法4種類が追加。
それに伴い、世界崩壊後でもモグの「水のラプソディー」が習得可能になった他、魔石オーディンをライディーンに変化させても素早さボーナスが得られるようになった。
追加ダンジョン「竜の巣」「魂の祠」の追加。
それに伴いクリアデータのセーブが可能になっており、ラスボスから盗んだアイテムなどのデータも引継げるようになった。そのため、魔石ラグナロックか武器のラグナロクのどちらかを選ぶシーンで後者を選ぶ必要がなくなった。
また、SFC版・PS版において1つのセーブデータで1つしか入手できない最強クラスの装備・アクセサリが、追加モンスターやボスから複数入手できるようになった。
各種バグの修正
PS版移植においても修正されていなかった「機械装備」や「ステータスオーバーフロー」等の致命的バグが修正された。また、ステータスの最大値が128から156に引き上げられている。
社会情勢に伴う一部演出変更
セリスの拷問シーンのカット・拘束ドットの削除を初め、性的・暴行表現を想像させる演出・セリフ・シーンがマイルドな修正を受けている。
関連動画
プレイ動画
MAD
歌ってみた
描いてみた
演奏してみた
関連お絵カキコ
ドットについては「ドット絵:ファイナルファンタジー」の記事も参照。
ティナ
ロック
セリス
リルム
マッシュ
ケフカ
その他
ピコカキコ
関連商品
関連コミュニティ
関連項目