ヘキサギアとは (ヘキサギアとは) [単語記事]

破壊も創造もすべておまえが決めろ

ヘキサギアとは、コトブキヤの展開するキットブロックである。

概要

コトブキヤが展開する1/24スケールのメカ「ヘキサギア」とそのパイロット及びメカニックとなる「ガバナー」のプラモデルキット。コンセプトはキャッチコピーのとおり「スクラップ&ビルド」、組換えである。ヘキサギアおよびガバナーのデザインはMORUGA氏が担当。カバーデザインも氏によるものである。また、キットにはイラストカードが付属する。

多くのヘキサギアはビークルモードから動物を模したゾアテックスモードへの変形ギミックを持ち、コクピットにガバナーを搭乗させることができる。またガバナー自体も単なるパイロットフィギュアというわけではなく、組み立て式の可動フィギュアとして優秀な可動範囲を誇り、ハンドパーツや武器も付属している。

組み立てたヘキサギアはブロック単位で分解することが可能であり、各所に空いた六角形の穴に同じく六角形のジョイントやポリキャップを付けることでブロック玩具のように組み換えることができる。その六角形の汎用ジョイント群のことをヘキサグラムといい、これを用いたヘキサギアの構築や組み換えはヘキサグラムシステムと呼ばれている。付属のヘキサグラムを使用することで3ミリ穴や3ミリ軸に変換することができるため、フレームアームズやMSGを始めとする同社製品との互換性も有している。もちろん軸さえ合えば他社のキットでも問題ない。

後述するようにかなり細かい世界観・設定があるが、まずは気軽に触って楽しむことをおすすめする。ヘキサギア同士だけでなく、前述したコトブキヤ製品との組み合わせも推奨(スケアクロウの取説で突然アキ子との遊び方が載ってて驚いたユーザーも多い)。

他、何故かメガハウスのデスクトップアーミーと組み合わせて飾られることが多い(コラボしているわけではないが、コトブキヤショップやイベントのブースでは頻繁にみられる)。
キットは色付、一部パーツは塗装済みなのでそのまま楽しめる。もちろん塗装も可能だが、フレーム部分は組換え前提のためABS樹脂を使用しており、塗装はお勧めしない(組換えする場合特に負荷がかかるため、塗装すると割れる危険性が高い)。塗装する際はプライマーを塗るなど工夫しよう。
公式サイトにはカスタム作品投稿システムが実装されており、世界観に関係ない作品を投稿する「フリービルド」、指定されたボスを討伐するためのヘキサギアを投稿する「ミッション(期間限定)」の2つに参加することができる。

ストーリー

種々の燃料資源が枯渇して後ににようやく現れた、新たなる産業基盤の礎。
激甚な汚染と引換に創出される、無尽蔵のエネルギー凝集パッケージ。
ヘキサグラムと呼ばれたそれの登場は、世界の産業の拠所を急速に転換させ、古い経済主体と
国境線を破壊し尽くして、企業の名の下に世界を組み替えてしまった。
国家とその連合体制は衰退し、かわって巨大複合企業体が残存都市を中心に代理統治を始める。
しかし、歪に変形していく繁栄の昏睡の中で、世界の人口は既にその過半を失いつつあった。

人類は文明再建の一つをヘキサギアと呼ばれる工業規格に託した。
これはヘキサグラムを前提に規定された次世代の工業規格であり、
基礎フレームレベルの高い換装自由度によって優れた状況適応性を持っていた。
次第に停止していく旧来の機材に代わって最も安定した動力付き大型機械となったヘキサギアは、
地上においてその活動分野を広く拡大していく。
しかし、世界の再建を目指した筈の規格は、いつしか燻り続ける火種にくべられた焚物と化してしまう。
純軍事目的のヘキサギアが次々と現れる。新時代の戦争と共に。
ゾアテックスなる獣性を内に秘めて。

都市の深奥に構築されたもう一つの再建。救世のために設えられた遠望の視座。
人工知能サナト。
繁栄の永続を願って造られた知性は人類に寄り添い、長い探求と思索の末に何かを失う。
サナトの導く世界の再整備は不可解な領域へと歩みだし、方策は人の思惑と行き違う。
最大規模の複合企業体『MSG』の失陥から拡がる、全方位への敵対性社会侵蝕がもたらす
急速すぎる異形の戦渦。

逼塞する人類社会はサナトとの戦争に臨み、己の形をも順応させていく。
屹立する結晶炉と、それらを取り巻く要塞都市。
雲を突き抜けて聳え立つジェネレーターシャフトの威容。
残された都市に閉塞する人々と、大地に滲む透き通った汚染の影。
廃墟を駆け抜けるヘキサギアの群。

そしてサナトの構築に深く関わった科学者は、最後に自ら手がけたヘキサギアをある人物に託して姿を消した。
最後に彼の遺した言葉だけが記録にあり、人々はその言葉を追って彼の足跡を辿り始める。

―「破壊も創造も、すべておまえが決めろ」―

(ヘキサギア公式サイトより引用)

用語

より詳細な設定は公式サイトの世界観設定資料集を参照。

ヘキサグラム
- 「出力」「停止」「再生」を繰り返す再生型エネルギー資源。
- キットでは正六角形の中心に3mm穴/ピンがあるパーツ。
ヘキサギア
- ヘキサグラムを前提に開発された次世代の工業規格、及びその規格によって構築された機械そのものを指す。古い規格/技術でもヘキサグラム規格を追加すればヘキサギアと呼称される。つまり戦車だろうがFAだろうがFA:Gだろうがガンダムだろうがヘキサグラムつければヘキサギアと言い張ることができる。
ガバナー
- ヘキサギアの構築に長けた兵士たちの呼び名。
- 主に生身の人間が着るアーマータイプと、情報体の義体として内部の肉体に相当する部分をすべて機械に代替したパラポーンが存在する。
- 中身は違うが外見上の差異は無いため、商品名ではアーマータイプのポーンA1をパラポーンとして扱っても設定上は問題ない。
ゾアテックス
- 自己認識機能を搭載したAIが戦闘時に自分が何某かの獣であると錯覚し、機体構成に合わせて最適な行動を取るプログラム。
ヴァリアントフォース(VF)
- MSGの有する最大の軍事機関。
リバティー・アライアンス(LA)
- ヴァリアントフォースに対抗する企業同盟軍。
ヘテロドックス
- ヴァリアントフォースとリバティー・アライアンスのいずれにも属さない者たち。
- 傭兵、両陣営からの脱走者などの様々な個人または集団を一括りにヘテロドックスと呼んでいる。
- 中にはゾアントロプス・レーヴェのように独自の技術力を保有する者も存在する。
MSG
- ヘキサギアの世界における最大の複合企業体。
- SANATによって最初期に電子的に制圧され、管理下に置かれた。
- モデリングサポートグッズの略ではないはず。
KARMA(カルマ)
- ヘキサギアの機体制御を司る人工知能であり、ガバナーを補佐するバディ的な存在。
- リバティー・アライアンス側の運用するヘキサギアすべてに搭載されている。
  一方、ヴァリアントフォース側のヘキサギアではSANATにより機能が制限されている。
SANAT(サナト)
- MSGの中心、ジェネレーターシャフトの深奥に設置された人工知能。
- その最上位の命題は「人類種の保存と存続」であるとされ、人類を情報体へと転換する「プロジェクト　リ・ジェネシス」を掲げ
  対立する勢力への軍事的侵攻も厭わない。
- ただし、あくまで人類種の保存と存続を目的とした行動であるため、環境汚染を引き起こす兵器の採用は行わない傾向にある。

ラインナップ

ガバナー

LA側が青。VF側が赤。両陣営またはヘテロドックスが紫。

ガバナー　アーマータイプ：ポーンA1
- リバティー・アライアンス側のガバナー。
- 武器はソード、ライフルが付属。
- Ver1.5からは手首以外の軟質パーツがPS素材に変更、素材変更に伴い一部のパーツが新規設計された。
- また首の前後可動も追加されている。

ガバナー　パラポーン：センチネル
- ヴァリアントフォース側のガバナー。
- 武器はハンドアックス、シールド、ショットガンが付属。
- Ver1.5の変更点はポーンA1と同様。
- ちなみにヘキサギア宣伝担当としてセンチねる君なる人物が存在する。

ガバナー　ライトアーマータイプ：ローズ
- リバティー・アライアンス側の女性ガバナー。
- 武器はガンナイフ、軽量型ブレードが付属。細身な体型のため、武器と持ち手が一体化している。
- もちろん他のガバナーが使うための持ち手と一体化していない武器もついてくる。

ガバナー　パラポーン：イグナイト
- ヴァリアントフォース側の騎士風のガバナー。
- 武器は両肩から伸びるアームに懸架されたスタニングランスとアタックバックラー。

ガバナー　パラポーン：LATミラー
- ヴァリアントフォース側のガバナー。
- ライトアーマータイプ：ローズのバリエーションで素顔の頭部が付属。
- 生身の人間を模した潜入任務タイプであり、設定上はライトアーマータイプ以外のミラーも存在する。

ガバナー　パラポーン：エクスパンダー
- ヴァリアントフォース側のマッドマックス風のガバナー。
- 武器はハンドガン2丁及びガトリングブレード2丁。ガトリングブレードは合体も可能。

ガバナー　ゾアントロプス・レーヴェ
- ヘテロドックスのガバナーであり、これまで人型には発現できないとされてきたゾアテックスを発現していると思わしき個体。
- 武器はグラムカッターが1セット付属。

アーリーガバナーVol.1
　アーリーガバナーVol.1　密林戦仕様
アーリーガバナーVol.2
- まだ汚染が深刻で無かった最初期の頃のガバナー。
- Vol.1もVol.2も素体は共通であり、付属頭部と付属武器が異なる。なお頭部は複数付属するが未塗装。
- Vol.1には各種銃器にハンドナイフ、チェストリグやアリスパックが付属。
- Vol.2にはロケットランチャーやスコップ、火炎放射器のほか、通信機や手斧などの小物が付属。
- ハンドサイン用に表情の付いた各種手首パーツも付属。
- 密林仕様はメインカラーがオリーブとなり、頭部の肌色部分が塗装済みとなる。

ガバナー　エクスアーマータイプ：白麟角
- リバティー・アライアンスの白堊理研によって肉体を強化された侍風のガバナー。
- 背部に一対の拡張義肢を装備し、サブアームとしての機能以外に胸部に装備することで人馬形態をとれる。
- 武器は荷電式大型戦術刀（レーザーブレード）1本とライトウェイトブレード2本。

ガバナー　エクスアーマータイプ：ケツァール
- リバティー・アライアンスの白堊理研によって超感覚的知覚を強化された狩人風のガバナー。
- 武器は戦術複合弓と戦術洋弓銃(ボウガン)。
- 左肩に装備するセキュリティ・ブランケット(マント)は大きく表情の付いたアクション用のものも付属する。