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ミスターメロディ

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ミスターメロディとは、2015年生まれの日本の競走馬である。

馬名の由来は「曲名」。同馬が誕生した2015年に他界したナタリー・コールの「Mr. Melody」が元になっていると思われる。NONA REEVESのMr. Melody Makerではないと思う。多分。

主な勝ち鞍
2018年:ファルコンS(GⅢ)
2019年:高松宮記念(GⅠ)

概要

父Scat Daddy、母Trusty Lady、母父Deputy Ministerという血統の米国産馬。父は早世したが、米三冠馬ジャスティファイなど多くの活躍馬を輩出した種牡馬。母は活躍馬ではないが祖母が重賞馬、曾祖母がGⅠ馬。牝系には重賞馬こそ少ないがファミリーは多い。母父はフレンチデピュティなどの父として日本でも名の知られた名種牡馬である。

2歳11月にダートでデビューし快勝。自己条件を連続で2着としてこのシーズンを終える。

翌年、一呼吸置いて条件戦を楽勝しOPに昇格。ここで陣営は芝初挑戦となるGⅢファルコンS出走を決める。ここまでダートとはいえ4戦2勝2着2回と安定していたので4番人気に支持され、先行待機から余裕で抜け出し重賞初制覇を決める。勢いに乗って挑んだNHKマイルCは外枠が響いたか、はたまた距離の壁か4着。

夏競馬を回避し、結局半年の休養を経てOPオーロCで復帰。距離と実績を見込まれ1番人気となるが最後の伸びが今一つで4着。GⅡ阪神Cは2番手につける競馬をするが11番人気のダイアナヘイローに逃げ切られ2着と惜敗する。

4歳初戦、前走好走したコースの阪急杯。割れた1番人気に支持されるが、またも直線で伸びず自己最悪の7着。曰く、直線で内からぶつけられたことが響いたという。

態勢を立て直し、初の6ハロン戦となるGⅠ高松宮記念に出走。前年のスプリント王ファインニードルの引退で混沌とした情勢の中、やや実績不足ながら3番人気に評価される。中京での実績と2枠3番が支持されたのだろうか。しかし重賞1勝馬で前走7着なのにロジクライとかナックビーナスより人気するとは…。

3番枠から好ダッシュを決め、インコースの4番手という絶好位を確保。直線まで前を壁にしてじっと待つ。迎えた直線、いつもならドン詰まるユーイチが前が開いた瞬間を突き、馬群の間から一気に伸びる。先に抜け出していた2年前の覇者セイウンコウセイを捉え、半馬身振り切って勝利。念願のGⅠタイトルを手にした。ちなみに2着セイウンコウセイ(12番人気)と3着ショウナンアンセム(17番人気)の影響で3連単は4,497,470円というGⅠ史上5位の大波乱となった。

鞍上の福永祐一は高松宮記念3勝目。実はこのレースの5日前に、19年前に同レースを制したキングヘイローが死亡。97年、当時2年目の祐一はキングヘイローにデビュー戦から騎乗し連戦連勝、98年のクラシック候補と期待されながら皐月賞2着、ダービーは暴走して14着と無冠。その後高松宮記念では柴田善臣の手に渡ったキングヘイローにクビ差差し切られ、後々まで「一番悔しかったレース」と語るなど、若かりし日の祐一に大きな経験を残した馬であった。そのキングヘイローが天に召された直後に、ユーイチが高松宮記念を勝つという出来すぎのようなストーリー。祐一は「後押ししてくれた形になった。いい報告ができるかな」と天国の相棒に勝利を捧げた。

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