世界樹の迷宮IV 伝承の巨神とは (セカイジュノメイキュウフォーデンショウノキョジンとは) [単語記事]

この記事は発売直後のゲームについて取り扱っている。
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『世界樹の迷宮IV 伝承の巨神』とは、アトラスから2012年7月5日に発売された3DダンジョンRPGである。ハードはニンテンドー3DS。前作『世界樹の迷宮III 星海の来訪者』（2010年4月1日発売）以来約2年ぶりの新作となる。

概要

ニンテンドー3DSからは初となるシリーズタイトル。任天堂の岩田聡社長によると「3Dダンジョンゲームは裸眼で3Dを楽しめるハードと相性がいいのではないか」というユーザーの声に応えて開発が始められた。

ディレクターは『HOSPITAL.』ディレクター、『ペルソナ4』バトルプランナーなどを務めた金田大輔、美術背景には『天空の城ラピュタ』『火垂るの墓』『もののけ姫』等ジブリ作品の美術監督を務めた山本二三(にぞう)を迎えている。キャラクターデザイン、モンスターデザイン、サウンドコンポーザーは今作でもそれぞれ日向悠二、長澤真、古代祐三が担当。なお、BGMはシリーズ初の楽器による生演奏となっている。

今作では気球艇に乗って大空を進み、地上に点在する迷宮を冒険しながら世界樹を目指す。シリーズで初めて難易度設定が導入され、シリーズ経験者向けの「NORMAL」のほかに初心者向けの「CASUAL」が用意されている。グラフィック面ではモンスターが従来のドット絵から3Dモデルに変更。動きあるスピーティなバトルシーンを実現している。

6月22日より体験版が無料配信された。なお体験版のデータは製品版に引き継ぐことが出来る。

職業

今作では一部Ⅰ・Ⅱの職業が復活したほか、新しい職業も登場。現在判明しているうち、ゲーム開始時に選択できる職業は以下の通り。今回もスキルツリー形式であるが本人のレベルによるキャップがあり、Lv20と40になるまで習得できないスキルがある。前作に引き続きサブクラスが習得できるが、前作と違い本職が習得できる半分のスキルレベルまでしか習得できない（固有スキル、採集・料理スキルも習得不可）

ソードマン: 剣・突剣を武器に戦うパーティーの切り込み隊長。Ⅰ・Ⅱの同名職とステータスは似ているものの、スキル特性は大幅に異なり、今作では「切り込み隊長」の触れ込みに相応しく、自身が攻撃した敵に味方が攻撃するとダメージ・命中率が上昇する固有スキル『剣士の心得』をはじめ、複合属性で攻撃し、さらに味方が同対象を攻撃すると同属性の追撃が発生する『リンクフレイム/フリーズ/サンダー』など他人に先んじることで効果を発揮するスキルが多いが、自身の素早さはそこまで高くはない。Lv20以降は単純に攻撃力が高い剣用/突剣用のスキルも覚えられる。
必ずターン開始時に発動する攻撃スキル『ソニックレイド』や防御力低下と引き換えに数ターン最速行動＋攻撃力上昇する『ヴァンガード』などを使っていきたい。
フォートレス同様守備力が高い盾が持てる貴重な職業であり、敵の攻撃力を削る盾スキルが習得可能なのも魅力。サブにするとソードマンよりAGLが高いクラスだとスキルが使いやすい、また、盾が持てるようになる。
メディック: 回復を担当する衛生士で、Ⅰ・Ⅱの同名職と同様に回復スキルのエキスパート。
単体・複数のHP回復は当然として、封じや状態異常の回復、蘇生、緊急時の自動回復や自動蘇生などその回復スキルは多岐に渡る。
一定時間だけ自身の回復スキルの効果を上昇させる『集中治療』や、常時発動で使用者を問わずスキルによるパーティのHP回復量を増加させる固有スキル『医術師の～』なども追加されており、パーティに入れることで安全が確保しやすくなる。
また、攻撃力や防御力も実はそこそこあり、杖・鎚による強烈な打撃でスタンさせる『ヘヴィストライク』も健在。
今回は他にも槌スキルが習得できる上サブクラスもあるので、殴りメディは以前より育成しやすくなっている。
サブクラスにする場合は魔法職なら自前のTECで普通に回復役ができ、物理職の場合はリフレッシュやフルヒーリング、オートリザレクトなどTECに依存しないものを活かしたい。
フォートレス: 頑丈な鎧と大盾を身に着けた騎士で、Ⅰ・Ⅱのパラディン、Ⅲのファランクスに相当する、シリーズ伝統の防御特化職。足は遅いが物理防御力が高く、自分や味方を守るスキルを多く習得するのも同様。
これまでの防御職が後列可だったのが変だと思ったのか、前列時に限り攻撃を受けるたびにTPが回復する固有スキル『城塞騎士の心得』を持ち前列に置くと強くなるように調整されている。
今作では、自分にターゲットを向ける『挑発』、味方を庇い代わりにダメージを受ける『ディバイドガート』等お馴染みのスキルに加え、味方の防御力を上げる補助技『防御陣形』、味方のステータス異常を一回防ぐ『聖なる加護』など色々なものを防御可能である、ただし今回は属性ガード系のスキルは使用できない。発動までに攻撃を受ければ受けるほど威力を増す攻撃スキル『リベンジスマイト』等も持つが、回数依存なので裸にしても意味はない。
自身のSTRは高くないが高威力の鎚を装備できるため、攻撃力もそれなり。様々な効果を持つ槌スキルが使用可能。サブにすると防御面を強化できるがやはり『壁役』となると本職に敵うものはいない、『先制挑発』は厳禁。
ルーンマスター: 属性攻撃に長けた術士で所謂『魔法使い』、Ⅰ・Ⅱのアルケミスト、Ⅲのゾディアックに相当する。
炎氷雷の三属性の技を使用できるが、今作ではスキルごとに攻撃範囲が異なる。; という特徴がある、炎は拡散→全体→単体と安定して強く、氷は貫通→ランダム→全体と広範囲で拡散しやすく、雷は前一列→単体→ランダムと癖があるが高威力。Lv40以降究極無属性攻撃『始源の印術』も習得できる。
他には相手の属性攻撃への耐性を下げ、逆に自分たちの耐性を上げる『○○の聖印』、属性攻撃を強化する『ルーンの輝き』、同列への属性攻撃をたまに無効化する『ルーンの盾』、弱点を突くとさらに大ダメージを与える『ルーンの導き』、『属性攻撃ブースト』など、非物理攻撃のスペシャリストである。
TPを底上げ出来る『TPブースト』、確率次第でTP消費が0になる『TPカット』などのスキルも魅力。
スキルは優秀なものが揃っているが脆く、打撃に関してもからっきしなのでTP管理が重要な職業と言える。
サブにするとパッシブスキルで非物理面を大きく強化できるが、印術を武器にできるクラスは限られる。
スナイパー: 遠くの敵を狙い撃つ弓の使い手。Ⅰ・Ⅱのレンジャー+ダークハンター、Ⅲのバリスタ+ファーマーに相当し、打たれ弱いが攻撃力の高い後衛アタッカー。
その役割に相応しい高威力・広範囲スキルの他、必殺率を向上させるスキルや味方を含めて命中率を向上させるもの、さらに各種部位封じと封じた敵に対して効果のあるスキルも持つ。
攻撃力重視と縛り重視、育成方針によってその姿を大きく変える職業である。
エンカウント率を低下させるスキルやドロップアイテム入手率を上げるスキルもあり、パーティにいれば探索や素材の入手が楽になるのも嬉しい所。
サブにすると弓が使えるようになるが、逆に弓が無いと殆どのスキルが使えないのが弱点。
ナイトシーカー: 敵にステータス異常を浴びせて倒す刺客。Ⅰ・Ⅱのダークハンター、Ⅲのシノビに相当するが「封じ」は持たない。
メディックより打たれ弱いが特殊な攻撃が可能な軽量アタッカー。
　状態異常の敵に対するダメージが劇的に上昇する固有スキル『夜賊の心得』と、低燃費かつ遠隔の状態異常スキル『盲目/麻痺/睡眠/呪い/猛毒の投刃』も備えるため、敵にステータス異常にして刈り取るのが基本となるが、『猛毒の投刃』に関してはそれ単体で凄まじい火力を発揮する。
剣スキルも充実しているが、そのターン無傷ならもう一回攻撃が出る『ディレイスタブ』やステータス異常を受けた敵に対して威力が上がる『シャドウバイト』などステータス異常で敵の動きが止まっている時に効果的なスキルが揃っている。
そのほか、所謂二刀流が可能になる『追影の刃』や武器スキルがたまに2回発動する『追影の残滓』、投刃が全体化する『スプレットドロー』など手数を増やすものも多く、その攻撃力はかなり凄まじい。; また、圧倒的なAGLを持つため先手を打って敵を無効化することが重要、とにかく殴られてはいけない。
相手を状態異常に追い込むことによって真価を発揮できるため、仲間やサブクラスとの組み合わせによって強さが大きく変わる職業と言える。サブクラスでは投刃が遠距離攻撃として普通に便利で、『追影の残滓』が色々なスキルを超強化したりと面白い挙動をする。
ダンサー: パーティーをサポートするスキルを持つ踊り手。Ⅰ・Ⅱのバードに相当するが攻撃力もかなりある。
武器は剣やナイフの他後列からでも威力が下がらない弓が使えるため、前後列どちらでもこなすことが出来る。
ダンスは、回復系のワルツ、補助系のタンゴ、追加攻撃のサンバの3系統に分かれており、その効果対象はそのターン中ダンサーと同列に配置されている味方を対象とする。ダンサーや味方が移動すれば対象もその都度変わる。しかも今作では戦闘中に隊列変更してもターンを消費しないため、前後列への移動による立ち回りが重要となる。回復役や補助役として使う場合、ピンチを立て直すメディックとは逆にピンチの発生自体を防ぐ事前対策的な運用になる。また、サンバ系列は味方の攻撃に追撃したり、自分の攻撃に味方が追撃するようにできるため、これによって猛ラッシュを見舞うなど攻撃的な運用も可能である。
今回の踊りは強化枠をダンサーしか消費しないため、他の仲間の邪魔をすることなく強化を行うことが出来るのも大きな売り。高いAGIに加え比較的バランスのよいステータスを持っており、意外と万能。; また、最速行動を約束する『クイックステップ』もサポート手段として見逃せないスキルである。
また、ダンスは武器に依存しないためサブクラスとしても有用、ワルツ系があるとその列を守れる。

さらに、ゲームを進め条件を満たすと次の職業を選択することができるようになる。

ミスティック: 状態異常・縛りのスキルに特化した後衛職。独特の肌、髪、眼の色をした未開の地の術師。場に "方陣" を張ることで一定時間継続的に敵に状態異常を付加することが出来る弱体化の達人。
"方陣" は数ターン自動的に維持しつつターン終了前に縛り・状態異常を試みる技であり、すぐに成功せずとも維持し続けることで術者の手を塞ぐことなく弱体化を狙うことが出来る。また "方陣" の解除により攻撃や回復をも行う。
敵の攻撃力を下げる『魅了の邪眼』、防御力を下げる『衰身の邪眼』も味方の強化枠を使わないため地味に便利。
相手の縛り・状態異常耐性を初期値に戻す『解魔の札』はデバフ職垂涎のスキル。
状態異常成功率を上げるスキルもあるため、ナイトシーカーとの相性は抜群。
打点は低く耐久面も脆いため単体ではか弱い職業だが、仲間とのコンビネーションによっては素晴らしい活躍が見込める。サブクラスとしては手が空きやすいという点ではスキルを有効に使いやすい。
モノノフ: 未開の地に住む獣人の武士。モフモフ。刀と棍棒を武器とし、間断なく敵に攻撃を与え続ける攻撃特化職。
行動するたびにHPとTPを失う代わりに自らの戦闘力を高める "羅刹" の能力を持つ。
減ったTPは通常攻撃時にTPを回復する固有スキル『武士の心得』で回復可能。
そのほかは様々な効果や範囲の各種攻撃スキルを備えており、安定した打点の高さとそれを活かすスキルを備えているのが売りだが、反動でダメージを受けるスキルが多く守備力もさほどではないので運用には注意が必要。
また致死ダメージを一回だけ耐えて自身の体力を回復させる『食いしばり』などアトラスおなじみの技も。
サブクラスとしては『食いしばり』が便利で、『羅刹』での強化や『羅刹解除』でのTP回復が使える。
？？？: ロマン溢れる破壊力を持つ、重装備可能な前衛攻撃職。発売後も？？？なのは名前自体がネタバレなため。; 特殊な技術を用いた両手持ち専用武器 "砲剣" を操る騎士。
ステータスはAGIとLUK以外は概ね高めで、取り分けSTR値は非常に高い。
砲剣を発動して攻撃する○○ドライブ、という文字通り桁違いの破壊力を誇る攻撃を何種類か持つが、ドライブは一回使用すると８～９ターン使用できなくなるデメリットを持つ。ドライブ以外では、攻撃しながらオーバーヒートを短縮するスキルや、特定条件でTPを回復するスキル、ある程度ドライブを使うと使用可能になる3ターンドライブが打ち放題になるスキルなど、ドライブ発動を補助するスキルで構成されている。
瞬間火力を引き出すことにかけてはトップクラスだが、鈍足なこととスキル発動前に守備力が下がることも難点。
特性を活かすには、オーバーヒートを起こすターンを短縮する各種スキルや他の仲間との支援が重要である。
砲剣は重いため他に武器が持てなくなるが剣スキルも使用できるので、サブは剣が使えるクラスが良い
本職の片手間にロマン砲を撃てるので大幅な火力アップになる。