令和3年7月豪雨 単語


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令和3年7月豪雨とは、2021年7月1日以降に発生した豪雨災害のことである。静岡県熱海市で大規模な土石流が発生したことから「熱海豪雨」とも呼ばれている。

概要

梅雨前線が、2021年6月末から7月上旬にかけて西日本から東日本に停滞した。梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が次々と流れ込み、大気の状態が不安定となったため、西日本から東北地方の広い範囲で大雨となった。7月3日にかけて、梅雨前線本州に停滞した。7月1日には伊豆線状降水帯が発生し、日降量が300ミリえる大雨となった。7月2日から3日にかけては、東海地方から関東地方南部を中心に断続的にが降り、静岡県の複数の地点で72時間降量の観測史上1位の値を更新するなど記録的な大雨となった。この大雨により静岡県熱海市で大規模な土石流が発生したほか、河川の増や低地の浸が発生した。

7月4日以降、梅雨前線は次第に北上し西日本から東日本日本海側でもとなった。特に7月7日は、中国地方日本海側で線状降水帯が発生し、日降量が300ミリえる大雨となった。7月8日は、広島県を中心に日降量が 200ミリえる大雨となった。7月9日から10日にかけては、九州南部を中心に雷を伴い猛や非常にしいが断続的に降り、9日からの総量が鹿児島県さつま町500ミリえる記録的な大雨となった。このため、気象庁は10日5時30分に鹿児島県5時55分に宮崎県6時10分に熊本県大雨特別警報を発表した。7月12日は全的に広く大雨となり、青森県三重県島根県鳥取県で1時間降量の観測史上1位の値を更新するなど記録的な大雨となった。

熱海土石流

7月3日熱海市伊豆山地区で発生した大規模土石流により、災害関連死1人を含む28人が犠牲となった。豪雨によるこの土石流災害は、当初はいわゆる「自然災害」だと思われていたが、の大半は人為的に作られた「盛り土」であったことが後の調判明し、業者がずさんな工事をして「違法な盛り土」を造成していた可性があることがわかった。そのため、後に訴訟沙汰にまで発展した。すなわち、この土石流災害は「」というより「人災」と呼ぶべきものであったということである。

熱海市以外の土砂災害

令和3年7月豪雨では、熱海市のほかにも、神奈川県滋賀県鳥取県島根県広島県高知県など、全各地で土砂崩れが発生している。ただし、熱海土石流のように人的被害を出す土砂災害は、静岡県以外ではほとんど発生しなかった。

被害状況

総務省消防庁によると、令和3年7月豪雨による全被害状況は以下のようになっている(2023年2月15日現在)。

人的被害

住家被害

  • 全壊 59棟(うち熱海市で53棟)
  • 半壊 118棟
  • 一部破損 356
  • 床上浸 515棟
  • 床下浸 2,455棟

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