伊豆急行線

伊豆急行線［いずきゅうこうー］とは、伊豆急行株式会社が保有する鉄道路線である。

概要

静岡県伊東市の伊東駅と、同県下田市の伊豆急下田駅を結ぶ。建設・開業時には、旧・国鉄などからの条件として「要求があった時は、国鉄路線としての買収に応じること」という旨の覚え書きが取り交わされていたという（ネコ・パブリッシング刊「伊豆急100形 -誕生からラストランへ-」より）。

観光路線という性質に加え、海岸線に山がせり出す区間、路線南部では山に分け入って下田の町を目指す路線取りをしているため自然災害を受けやすく、またその復旧・保安・維持管理費用も嵩むために、運賃は比較的高額。

普通列車の日中の運用は、伊東駅からJR東日本・伊東線に乗り入れ、東海道線・東海道新幹線と接続する熱海駅まで直通運転する列車がほとんどである。
ほか、東京方面（東京駅・池袋駅・休日は大宮駅にも）に直通する特急列車「踊り子」「スーパービュー踊り子」「リゾート踊り子」が走る。詳細は「踊り子(特急)」を参照のこと。

また、伊豆急行は東京急行電鉄が設立した子会社であり、普通列車用の現用車両（後述）は東急からのお下がりである。

2010年3月13日より、交通系IC乗車カードとしてSuicaを導入（PASMO協議会加盟ではない）したため、Suica及びSuica互換のIC乗車カードでの利用が可能となった。ただし、伊豆急行線の発売箇所ではMy Suica、Suica定期券の発売、Suicaの払い戻し、紛失等による再発行は行わない（伊豆急行線内完結、および網代・熱海・小田原方面へ連絡するSuica定期券自体はJR伊東駅で発行可能。Suicaの紛失時使用停止手続き、再発行登録は伊豆急行線内各駅の係員配置時間内に可能であるが、乗車券類の購入充当、使用履歴の出力および印字は取り扱わない）。

駅一覧

普通列車は各駅に停車するので省略　●：停車　○：一部臨時停車　┃：通過　※：列車交換が不可能な駅

特急	駅名	乗り換え路線		所在地
●	伊東駅 いとう	JR東日本	伊東線(普通列車は熱海駅まで・ 特急列車は東海道線直通)	静岡県 伊東市
┃	南伊東駅 みなみいとう			静岡県 伊東市
○	川奈駅 かわな			静岡県 伊東市
┃	富戸駅 ふと			静岡県 伊東市
┃	城ヶ崎海岸駅※ じょうがさきかいがん			静岡県 伊東市
●	伊豆高原駅 いずこうげん			静岡県 伊東市
┃	伊豆大川駅 いずおおかわ			静岡県 賀茂郡東伊豆町
┃	伊豆北川駅※ いずほっかわ			静岡県 賀茂郡東伊豆町
●	伊豆熱川駅 いずあたがわ			静岡県 賀茂郡東伊豆町
┃	片瀬白田駅 かたせしらた			静岡県 賀茂郡東伊豆町
●	伊豆稲取駅 いずいなとり			静岡県 賀茂郡東伊豆町
○	今井浜海岸駅※ いまいはまかいがん			静岡県 賀茂郡河津町
●	河津駅 かわづ			静岡県 賀茂郡河津町
┃	稲梓駅 いなずさ			静岡県 下田市
┃	蓮台寺駅 れんだいじ			静岡県 下田市
●	伊豆急下田駅 いずきゅうしもだ	下田ロープウェイ	下田ロープウェイ (寝姿山ロープウェイ)(新下田駅)	静岡県 下田市

車両

• 伊豆急100型
  • 2002年に一度全車が引退した同型式であるが、同社創立50周年記念と社長の一存で、保管されていたクモハ103号の1両のみ2011年秋に復活、車籍復籍。主に会員制のイベント列車で運転される。保安装置の都合で、JR伊東駅構内に乗り入れることができないため、上述したイベント列車は主に南伊東駅・伊豆高原駅を発着駅とする。
• 伊豆急8000系
  • 元東急8000系(1両のみ8500系のデハ8700形がある)　3両編成、もっぱら普通列車に使用。
• 伊豆急2100系（「リゾート21」）
  • いずれも、2013年夏現在の現況を記す。3編成が活躍中、JR乗り入れの特急運用は8両編成、普通運用は中間の「ロイヤルボックス（JRの「グリーン車」に相当）」車を外して7両編成、南武線経由立川までの臨時乗り入れ運用は6両編成となる。
• JR 185系
  • 「踊り子」　7・10両編成
• JR 251系
  • 「スーパービュー踊り子」　10両編成

関連動画

関連項目

• 鉄道関連項目一覧
• 鉄道事業者・路線一覧
• 駅名一覧
• 夏色キセキ