光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-とは (ヒカリノヨンセンシファイナルファンタジーガイデンとは) [単語記事]

『光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-』(欧米版: Final Fantasy: The 4 Heroes of Light)とは、スクウェア・エニックスが2009年10月29日に発売したニンテンドーDS用のゲームソフトである。

概要

光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-
ジャンル	RPG
対応機種	ニンテンドーDS
発売元	スクウェア･エニックス
開発元	マトリックス
発売日	2009年10月29日
プレイ人数	1人 (1～4人)
希望小売価格	5,695円 (税込5,980円)
CERO	A (全年齢対象)
セーブデータ数	1
その他	DSワイヤレスプレイ対応 (2～4人)

2006年に発売した『ファイナルファンタジーIII』(DS版リメイク)、2007年に発売した『ファイナルファンタジーIV』(DS版リメイク)を経て培われたノウハウを活かし「クラシックなファンタジーRPGを今の技術で」というコンセプトのもとに製作された。

そのコンセプトに違わず、剣と魔法の王道ファンタジーな世界観、シンプルなシステム、8bitサウンドを意識したBGM、デフォルメされたグラフィック、高めの難易度など、主にFC時代のRPGを思わせる要素がふんだんに盛り込まれており、逆に現在のJRPGで一般的なムービーシーンやドラマチックなイベント演出、派手な攻撃エフェクトなどは排されている。

開発当初は「ファイナルファンタジー外伝」というサブタイトルはついておらず、全くの新規タイトルとして製作されていた。そのためか、FFシリーズに限らずFC時代のRPG、特にドラゴンクエストシリーズを思わせる要素が各所に取り入れられており、FFよりもむしろドラクエに近いと評するものも少なくない。

プロデューサーの浅野智也氏がまんだらけの発売記念特番で語ったところによると、ファイナルファンタジー外伝として発売したのは開発の進行具合を見てそれなりのクオリティで出せることを確信したことと、過去の聖剣伝説のように1作目はファイナルファンタジー外伝として売り出し、2作目から独立したシリーズとして成立させたいという狙いがあったという。

ちなみに浅野智也氏の次回作であるブレイブリーデフォルトは本作の続編ではないが、本作の続編構想から開発コンセプトを改めたところから出自している。

スタッフ

プロデューサー: 浅野智也 - 代表作: FF3(DS), FF4(DS) etc.
ディレクター:
- 時田貴司 - 代表作: FF4, 半熟英雄, ライブ・ア・ライブ etc.
- 籔田浩昭 - 代表作: FF3(DS), FF4(DS)
シナリオ: 紅玉いづき - 代表作: ミミズクと夜の王, ガーデンロスト, 毒吐姫と星の石 etc.
キャラクターデザイン & アートディレクター: 吉田明彦 - タクティクスオウガ, FFT, FF12 etc.
BGアートワーク:
- 宮本由香 - 代表作: FFT, ライブ・ア・ライブ, スーパーマリオRPG etc.
- 藤野友美 - 代表作: FFTA, FFTA2, FF3(DS) etc.
モンスターデザイン: 政尾翼 - 代表作: タクティクスオウガ運命の輪, ロードオブアポカリプス etc.
プログラムリーダー: 高柳新平 - 代表作: FF4(DS)
グラフィックリーダー: 田村仁 - 代表作: FF4(DS)
ミュージック: 水田直志 - FF11, パラサイト・イヴ2 etc.
ミュージックアレンジメント & シンセサイザーオペレート: 鈴木光人 - The 3rd Birthday etc.
サウンドディレクター: 神谷智洋 - FF4(DS), マリオバスケ3on3 etc.

キャラクター

主人公

ブランド (Brandt): 14歳の少年。正義感が強く、明るく大らかで大雑把なアホの子。負けず嫌いでジュスカやキリンジュに対抗心を燃やす。先頭以外にすると蛇行しながらついてくる。動物状態はイヌ。すっぴん状態ではHPは4人中最大、ステータスは力>精神>知性。

アイレ (Aire): ホルンの第二王女。好奇心旺盛で明るいムードメーカーだが、王女ゆえのワガママがすぎることも。先頭以外にするとついてくるのが遅い。動物状態はネコ。すっぴん状態ではHPは4人中最小、ステータスは知性>精神>力。

ユニータ (Yunita): ホルンの新米女兵士。実直でストイック。なんでも1人で背負い込むところがあり、アイレに心配されている。第一部では寝てる間にブランドやジュスカに置いてかれたりウルペスで身ぐるみを剥がされるなどの不遇キャラっぷりを発揮する。キリンジュに想いを寄せいている節がある。動物状態はウサギ。すっぴん状態でのステータスは精神>力=知性。

ジュスカ (Jusqua): 現実的でクールな少年。面倒事を嫌うが実は人一倍面倒見がよく、2人の女性陣を差し置いて本作屈指のツンデレキャラである。ウルペスの4商人に商才を認められている。動物状態はニワトリ。すっぴん状態でのステータスは力=知性=精神。

サブキャラクター

北の魔女 (Louhi, Witch of the North): 本名はロウヒ。ある契約の対価としてアイレを攫う。グリプスに変身することが出来る。

キリンジュ (Krinjh): グーラを興した月の民の生き残り。グーラを緑化するため王の命を受け恋仲のアリアーヌと共にエルバから世界樹の苗を持ち出すが・・・。砂漠で迷った主人公たちを助けてくれる。ユニータが想いを寄せいている節がある一方でブランドから対抗心を持たれている。固定クラウンは魔法剣士でまほうけんのアビリティが使える。主人公たちのレベルが低いとかなり頼れる存在だが、プレイヤーが初めて出会うアイテム持ち逃げ野郎であることから恨みを買うことに。

アリアーヌ (Ariadne): エルバの民の女性。恋人のキリンジュを信じてエルバから世界樹の苗を持ち出したことで、エルバを追われた。そのキリンジュからも裏切られたと思い込み、キリンジュを砂漠から出すまいとグーラの砂漠に呪いをかける。

リリィベル (Lilibelle): リベルテガラスの中に閉じ込められていたところをアイレに偶然助けられたエルバの民。助けたアイレには見えるが嫌々ついてきたジュスカには見えない。アイレに恩返しをしたいと思っている。小さくてゲーム中ではほとんど見えないがイラストではベルを肩からさげ、黄緑色の髪を2つに結んだ妖精のような姿をしている。

ピオーネ (Pione): リベルテに住む芸術家。品評会に向けて思いあぐねていたところでリリィベルと出会い、その美しさに感銘をうけ作品に品評会の間だけ入ってもらうことを提案する。

サウザンド (Thauzand): ウルペスの商人を仕切る武器商人。元は神官であったが病気で娘を亡くし、薬を買えなかったことを後悔して信仰を捨てた。店を貸してくれたり船を用意してもらったことから、ジュスカは親方と呼び恩義を感じている。

エリス (Eilith): サウザンドの娘。流行病にかかり死亡した。

トルテ (Torte): 大賢者を夢見るインビディア出身の少年。伝説の白魔法によって封印されていた悪魔を解き放ってしまったことでエルバの女王の怒りを買いネズミの姿に変えられてしまう。が、別段ネズミの姿に不都合を感じていない様子である。固定クラウンは賢者でれんぞくまのアビリティを使える。

ウィツィロ (Arboroc): 世界樹を守る大白鷲。かつて悪魔をその身に封じ込めたことから暴れだし、世界樹にもその影響が出始めている。

リコッテ (Rekoteh): インビディアの族長の娘でロランの妹。スペルビアで独りきりのロランを心配している。兄と違い英雄としての力を持ってないことで父親から冷遇されている。固定クラウンは踊り子でおどるのアビリティが使える。動物状態は青いネコ。

ロラン (Rolan): 300年前に魔王を倒したとされる英雄ロランの末裔。クリスタルの啓示をうけ、ドラゴニアとしてはまだ少年だが既に数百年の間スペルビアで独り人々の闇を自身の中に抑えこんできた。しかし人々の期待や欲望に疲れ果て、人間不信に陥ったことで英雄としての力を失い闇を抑えきれなくなって暴走。闇の氾濫を招いてしまう。固定クラウンは勇者でふみこむのアビリティが使える。動物状態は紫のイヌ。

シド (Cid): ホルンの風車小屋にいる情報屋。プレイ時間、バトル回数、宝箱収集率、最大ダメージ、歩いた歩数、調べた回数等の冒険の記録を教えてくれる。飛空艇が登場しないので本作のシドは飛空艇とは無関係。

ネミングウェイ (Namingway): エルバの西にある祠に住む魔法の研究者。魔法の名前を変えてくれる。

冒険家 (Adventure): 旅の先々に現れる謎の男。町中やボスの手前に必ずおり、話しかけるとセーブしてくれる。要するにセーブポイント。人間が踏み込むと植物に変えられてしまうエルバにも普通にいる。動物状態で相棒のキツネに話しかけると行き先のヒントをくれる。浅野Pの次回作であるブレイブリーデフォルトの体験版にもナビゲーターとして登場する。

世界設定

風の故郷ホルン (Horne): 主人公たちの生まれ故郷。牧畜や稲作が盛んな自然豊かな国。羊が大切にされており、扱い方を知っていれば生きていけるとのこと。14歳で成人とされる。魔法が禁じられている。

魔法王国グーラ (Guera): 月の民によって興されたとされる国。月砂漠と呼ばれる砂漠の中にある。かつてはエルバとの交流もあったらしい。

芸術の都リベルテ (Liberte): アイレとジュスカが難民として受け入れられた港町。自由を愛する海賊たちがうろついている。リベルテガラスが名物。クジラのような島の上にある町と浅瀬を隔てて港があり、夜になると浅瀬に渦潮が発生して町に行けなくなる。が、ある方法で夜の町に行くと開発室になっており町人がスタッフになっている。