全体主義 単語


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ゼンタイシュギ

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全体主義とは、思想/政治体制のひとつである。

概要

「個人よりも全体(団体、国家、社会、人類など)を優先するべきである」そして「個人は全体のために貢献すべきである」と言う考え方を指す。対義語は個人主義。

程度はさまざまだが、ほぼ全ての国家において「全体主義な部分」は含まれている。例えば「個人に税金を納付させ、それを元にしてインフラ整備などの公共の利益に資する事業を行う」「公共の福祉のために、それに反する権利は制限する」といった、ほぼ全ての国家で普遍的に行われている活動も全体主義的と言えないことはない。

また、個人の利益を追い求めずに全体に奉仕することは、ときに美徳として称揚されることもある。「滅私奉公」という言葉がその典型だろう。また、行き過ぎた個人主義が批判されることもある。

しかし「全体主義」ととりたてて言う場合には、そういった「全体の優先」「個人の抑圧」と言った部分が極端である、または著しく強制的である場合を指して言うことが多い。つまり、現在のところ「全体主義」と言う言葉は概ね、批判の意味を込めた言葉となっている。

全体主義であると批判される体制は様々だが、例えば

  • 共産党独裁国家:ソビエト連邦など、他多数
  • ファシスト党独裁国家:ナチスドイツなど
  • 国家総力戦体制に入った国家:国家総動員法下の大日本帝国など、他多数

がよくそのように言及される。

全体主義国家は「一党独裁的である」「権力への批判が制限され、思想・言論・表現の自由がない」といった特徴を持ちやすい。

歴史的に共産主義国家が全体主義的なものとなりやすい理由としては、そのほとんどが源流としているマルクス思想の中に「プロレタリアート独裁」、つまり「革命で労働者階級が政権を握った後、彼らによる独裁政治を行うことが必要であり、許容されるのだ」といった内容が含まれていることに一因があるかと思われる。

関連項目

  • 公共の福祉
  • 共産主義 / カール・マルクス
  • ファシズム / ナチス・ドイツ
  • 軍国主義
  • 国家総力戦 / 国家総動員法 / 大政翼賛会
  • 検閲 / 思想・表現の自由 / 言論の自由
  • アネクドート:ソビエト連邦の全体主義的な点を皮肉ったものも多い。
  • 無政府主義(の一部) / リバタリアン党:全体主義の逆で、政府などの権力による統制を(時に、他者から見て極端と思われるほどに)最小化しようとする思想/政党。
  • ディストピア
  • 1984年(小説)
  • パラノイア(RPG)
  • 同調圧力
  • 集団思考(集団心理)

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最終更新:2025/12/10(水) 07:00

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