全員参戦 単語


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ゼンインサンセン

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全員参戦(ぜんいんさんせん, Everyone participates the battle)とは、ある集合に属する全員が戦いに参加することである。転じて、多数のキャラクターが戦いに参加する、またはしてきた作品において、その中の全員が参加することを表す。

概要

現実の戦争において、全員が戦闘に参加する、というのは「兵站や指揮系統まで含めて参戦せざるを得ない」という極めて末期的な状況であり、敗北は必至である。

ゲームにおいては、今までに登場したキャラクターが全員参戦するというのは、(よほど黒歴史にしたいキャラがいない限りは)ファンにとって夢のような出来事である。
しかし、データ容量や開発の都合、声優・モーションアクターの手配や版権、表現の自主規制など様々な理由により、全員の参戦はそこまで簡単ではないというのも常である。
これは、キャラクターが多ければ多いほど、幅が広ければ広いほど難しくなる問題である。

それゆえに、「全員参戦」は、オールスターゲームにおいてはそれだけで一つのステータスとなる。

大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL

→大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL

大乱闘スマッシュブラザーズシリーズは、約20年の歴史を通して様々なゲームキャラクターとオールスターバトルを繰り広げてきた。

参戦ファイターは2作目『大乱闘スマッシュブラザーズDX』の時点で25人と膨大な数になっていた。
そのため、公式から「次回作があるならばキャラを減らす」旨が明言されていた。

そして、3作目『大乱闘スマッシュブラザーズX』が発表されたとき、初期の段階で「DXのファイターは誰かは必ず消える」と改めて明言され、シリーズで初めて参戦ファイターの削除が行われた。

これ以降は、ファンの間でもファイターの何人かは不参加となることが暗黙の了解となり、「誰が新規参戦するか」という話題と共に「誰がリストラされるか」が関心事となった。

4作目までで、参加経験のあるファイターが60人を超えている中で、第5作目のNintendo Switch版スマブラでは果たして何人参戦できるのかが注目された。

これまでの経緯から、他ファイターのコンパチや他社からの参戦ファイター、4作目特有のシステムに直結しているMiiファイターなどがリストラ候補に挙げられた。
一方、Nintendo Switchの他ソフトのように、WiiU版に多少の追加要素があるだけの移植作品の可能性も考えられた。その場合、新奇性はないがリストラの可能性は少なくなる。

このように多種多様な憶測が飛び交う中、2018年E3において、第5作『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』の発表が行われた。

発表順

『スマブラSP』の発表がなされたニンテンドーダイレクトでは、始めに「今作における参戦ファイターをまとめた映像」が流された。一見「これまでを振り返ってみましょう」という体裁でありながら、これこそが本発表最大のサプライズであった。

この際の発表順が、ファン心理を突いた巧妙なものであるため、発表順とそこから推測される制作者側の心理誘導を以下にまとめる。
「スマブラの反応シリーズ」動画などでサプライズの大きかった部分については黄背景で示す。
リストラの理由になりがちな「他社枠」「コンパチ(元コンパチは元コンパチと表記する)」については色を変えて示す。
以下はネタバレのため、未視聴の方は、ここから下を読む前に上記動画または公式のYouTube・ニコニコ生放送を視聴することを推奨する。

No. ファイター 解説
01 マリオ
04 サムス 発表が番号順でないことを示す
一部ファイターがリストラされるのではというミスリード
06 カービィ
14 クッパ
03 リンク 『ブレス オブ ザ ワイルド』仕様に変更
爆弾がリモコン、弓が二連弓に
02 ドンキーコング
07 フォックス 『スターフォックス零』仕様に
20 ファルコ 元コンパチ 同上
21 マルス
17 ゼルダ 『神々のトライフォース』仕様に変更
16 シーク
45 むらびと
27 メタナイト
24 ミュウツー
38 ソニック 他社枠
任天堂とセガの蜜月から他社枠の中ではリストラの可能性が低い
13 ピーチ キノピオが通常必殺技以外でも登場
08 ピカチュウ ボルテッカーの仕様が変更
15 アイスクライマー 復活
前作リストラの理由がマシンスペックなので復活は有力視
投げハメ対策済み
64 インクリング 新規参戦
参戦は事前発表あり。スマブラでの仕様を一通り見せる
11 キャプテン・ファルコン 元コンパチ
29 ゼロスーツサムス
47 Wii Fit トレーナー
-- ポケモントレーナー 復活(ゼニガメ・フシギソウ・ポケモントレーナー)
アイスクライマー同様、マシンスペックがリストラの理由だったので復活有力候補
33 ゼニガメ
34 フシギソウ
35 リザードン
10 ネス 元コンパチ
37 リュカ 前作『for』では当時のインタビューでの桜井氏の「未来のないシリーズは優先度が下がる」という発言からリストラの要因になったという見方が一般的だったが、後にDLCとして復活したのはGBAのVCでMOTHER3が配信されたためと思われる
60 リュウ 他社枠
23 ガノンドロフ 元コンパチ 『時のオカリナ』仕様に戻る
32 アイク 『蒼炎の軌跡』『暁の女神』両バージョン使用可能
61 クラウド 他社枠
任天堂ハードでの展開がほとんどないことなどから前作の参戦自体が奇跡であったという見方が強く、前作他社枠の中では有力リストラ候補
31 スネーク 復活 他社枠
コナミ・小島プロダクションをめぐる事情や、前作でリストラされたことから復活からは最も遠いと思われていたファイター
シャドーモセス島とおぼしき背景から光学迷彩で登場することで、下記の要素と合わせて、本発表最大のサプライズを演出する
全員 登場
EVERYONE IS HERE
最も参戦が難しかったファイターの紹介を以て、本作では過去作の全ファイターが登場することを満を持して発表する
英語では「IS HERE」の解釈に幅があるため、次以降の紹介順でこれを確実にするという演出になっている
12 プリン 元コンパチ
毎回参戦しているが、毎回リストラ候補に挙がるポケモン
19 ピチュー 復活 元コンパチ
ピカチュウのコンパチであることと意図的に弱く設定されていることから、復活の可能性がまず考えられなかったファイター
プリンとピチューの発表によって、間違いなく文字通り「全員」登場することを強調している
25 ロイ 元コンパチ
リュカと同様の理由で前作『for』でDLCとして復活したと思われる
40 ピクミン&オリマー
36 ディディーコング
41 ルカリオ
21' ルキナ コンパチ(今作ではダッシュと公式が表現) 
ここで「'」(海外ではε)という意味深な表記が登場
56 ルフレ
63 ベヨネッタ
50 ゲッコウガ
26 Mr.ゲーム&ウォッチ 技がより原作に忠実に
18 ドクターマリオ 元コンパチ
42 ロボット
59 ダックハント
28 ピット
28' ブラックピット 元コンパチ
54 パルテナ
62 カムイ
58 クッパJr. 色替えでクッパ七人衆も続投
43 トゥーンリンク
22 こどもリンク 復活 元コンパチ
トゥーンリンクの直後に出すことで、「トゥーンリンクとこどもリンクが同一視されて事実上リストラ」という可能性を払拭
39 デデデ
48 ロゼッタ&チコ
51 Miiファイター 格闘タイプ Switch本体でMiiがあまり活用されないことや、はたして彼らを参戦ファイター扱いしていいのか、ということから「全員登場」の枠に含まれない可能性を払拭
52 Miiファイター 剣術タイプ
53 Miiファイター 射撃タイプ
30 ワリオ
49 リトル・マック
55 パックマン 他社枠
本作は制作がバンダイナムコエンターテインメントであることからリストラの可能性は低い
57 シュルク Miiverseのディレクターズルームでの桜井氏の「本来『スマブラ』に出られるキャラではなかったが、頑張って参戦させた」という発言から不安要素も懸念されていた
44 ウルフ 復活
独自モーションである事と元々の人気の高さから前作での不参戦を惜しまれた一方、同作のインタビューで桜井氏が「未来のないシリーズは優先度が下がる」という発言をしており、当時のスタフォシリーズの停滞ぶりがリストラの要因になったという見解が一般的だった。しかし後にスタフォシリーズの新作が発売されウルフが次作のスマブラで復活できるか否かが注目を集めていた。
そこに「全員 登場」という告知にスネークやピチューなどの復活が絶望視されていたキャラクター達の参戦により、復活の期待が鰻登りしていく中で満を期して登場。ウルフの参戦発表を以て『for』で不在だったキャラが全員参戦となり、視聴者は本当に歴代全てのファイターが参戦することを確信することとなった
46 ロックマン 他社枠
全員登場を再三強調し、先に同社のリュウを見せた上で満を持しての公表。最後の切り札にブルースとフォルテ追加
大乱闘
スマッシュブラザーズ
S P E C I A L
09 ルイージ 元コンパチ(ルイージ)
リストラはあり得ないので満を持してのオチ担当
忘れていませんでした?
05 ヨッシー
全 員 参 戦

このように、見事な視線誘導により「全員参戦」のインパクトをこれでもかと強調し、E32018のハナを飾った。

本発表は、プレゼンテーションや広報においていかに印象を強めるかの教科書としても優秀なので、ビジネスの分野で活躍したい人は何度も見て研究するといいかもしれない。

「待たせたな。」

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本当にな。

東方非想天則

『東方緋想天』頒布時、(弾幕アクションとしての)前作『東方萃夢想』から紅美鈴のみ登場しなかった。
しかし、『東方非想天則』にて復活。『萃夢想』では追加パッチゆえ存在しなかったオリジナルストーリーも作られた。
これにより、『非想天則』は、『萃夢想』系統のキャラクターが全員参戦したといえる。

東方Project全体のキャラクターが全員参戦したゲームは現在も作られていない。

ポケットモンスターシリーズ

『ルビー・サファイア』発売時、すなわち第2世代と第3世代の間に「リストラ」があった。

『金・銀』までで251種類ものポケモンのデータがあったが、これを『ルビー・サファイア』は一旦整理し、新ポケモンを含めて202種類が「ホウエンずかん」に登場した。
このため、GBCとGBA間に通信機能がないことを理由に、一部ポケモンがリストラされるのではという憶測がファンの間でささやかれた。

しかし解析により、これまでに登場したすべてのポケモンがデータ上収録されていることがのちに判明し、『ルビー・サファイア』に登場しなかったポケモンも『ポケモンコロシアム』『ファイアレッド・リーフグリーン』『エメラルド』などで順次解禁された。

最終的には、幻のポケモンを除くすべてのポケモンが、第3世代のいずれかのソフトで手に入るようになった(ルギア・ホウオウは当時幻のポケモン扱い)。

第4世代以降は、以前の世代のソフトからポケモンを転送できるのが通例となったため、「全員参戦」という意識はユーザーの間にあまりない。

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関連項目

  • オールスター
  • 大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
  • スマブラの反応シリーズ
  • リストラ
  • ダッシュファイター

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