初雪(艦これ)とは (ハツユキとは) [単語記事]

「明日から本気出す・・・から、見てて」

初雪（はつゆき）とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん～艦これ～」に登場する、大日本帝国海軍の特I型（吹雪型）駆逐艦3番艦「初雪」をモデルにした艦娘である。

ん、概要なら・・・頑張れる

長い黒髪と前髪ぱっつん、ジト目が特徴。かろうじて聴き取れる程度の小声でぼそぼそとしゃべる。
基本的に言葉数も少なく無気力な対応が多い。被弾すれば帰りたがるし、お風呂に入れば引きこもる。言動の端々から若干ダメな感じが漂ってくるが、その不器用さが庇護欲を刺激してやまない。一緒にこたつに入ったまま余生を送りたくなる。
こんな彼女であるが一応頑張ろうという意志はあるらしく、活躍した際などに見せる輝きも見過ごせない。データ的に姉妹艦より格段劣っている部分もないので、疑いようもなくやればできる子なのだ。お礼もちゃんと言えるし。頑張ろうとする初雪を褒めて伸ばすのは我々提督だと思えば、これはもう修造ばりの応援をしつつ暖かく見守る他ないだろう。頑張れ、明日から頑張れ。
つついた際に普通に拒絶されるが、嫌がられてるのになんでか可愛く感じる、というか正直興奮する。フィヒ・・・

他の吹雪型駆逐艦と別段ステータス的な違いはなく、序盤で手に入りやすいごく普通の駆逐艦と言える。
そのため駆逐艦の数が揃ってきた提督の目には燃1弾2鋼7や雷撃値+1としか映らないことも多いのだが、旗艦に据えて育ててみると案外ドハマりするかもしれない。事実そういった報告は複数存在する。

史実・・・です。・・・よろしく。

特型駆逐艦の3番艦として、舞鶴工作部にて1927年 4月12日起工。1928年 8月1日に「第37号駆逐艦」から「初雪」に改名され、神風級駆逐から名を受け継ぐ。同年9月29日に進水。3月30日に竣工し、姉妹艦の吹雪・白雪・深雪と共に第二水雷戦隊第11駆逐隊に編入された。特に白雪とはタッグを組むことが多かったようだ。

1935年 9月26日、第四艦隊に所属して演習中に大型台風に遭遇。有名な第四艦隊事件である。
この事件で、初雪（及び同型艦の夕霧）は艦橋の付近から艦首が切断されるという大損害を被り、他艦と併せて計54名の殉職者を出す。翌日、重巡羽黒に曳航されて大湊にて応急修理、舞鶴で艦首部分を新造修復されることに。修理期間は翌年7月14日にまで及んだ。引きこもりはこの辺りが理由かもしれない。
余談ではあるが、龍驤の艦橋圧潰を始めとして多数の艦がズタボロで帰ってきたこの事件を受け、海軍は各艦艇の強度チェックや補強を徹底することになった。その結果として荒天に強くなったのも、第二次大戦で日本海軍艦艇が活躍した一因と言えるだろう。ついでに造船技術も向上する結果となったため、決して骨折り損では終わらなかったと言える。

日中戦争では白雪と共に上海上陸作戦や杭州湾上陸作戦、北部仏印進駐作戦などに参加。

太平洋戦争においては、マレー作戦支援やバタビア海戦、ミッドウェー海戦を始め数々の作戦に従事し戦果を挙げた。
1942年 10月11日のサボ島沖夜戦では姉妹艦の吹雪と重巡古鷹が沈没。古鷹の乗員を救助して帰還する途中、航空機の爆撃により救援に来ていた叢雲も失う。この際初雪は叢雲乗員の収容と叢雲の雷撃処分を行ったとされるが、同型艦の白雲がやったとする資料もあり、どちらが事実かは筆者にはわからなかった。（この時、航行不能となった叢雲救援のためにやってきた朝潮型駆逐艦、夏雲も空襲で沈没。一晩で3隻の駆逐艦が失われた中、幸運にも生還した）

その他にもガダルカナルで輸送中に空襲で至近弾を受け舵を損傷したり、カビエンでうっかり暗礁にぶつかり小破したり、クラ湾海戦で敵艦の砲撃を3発ほど受けて人力操舵に追い込まれたりと痛い目にも遭ったが、いずれも修理されて持ちこたえ、四度戦線に復帰した。

最期は1943年 7月17日、ブイン沖にて皐月・夕凪らと共に輸送任務中、米軍機120機あまりによる空襲を受け沈没。
同年10月15日に除籍され、その幕を閉じた。

戦後においては、海上保安庁の巡視艇「はつゆき」を経て、海上自衛隊のはつゆき型護衛艦のネームシップ「はつゆき」に、その名前は引き継がれた。
海自初のオールガスタービン艦にして、充実した哨戒ヘリ運用能力を有するシステム化DDの第一世代であり、2010年 6月25日に除籍されるまで、28年間の生涯と海の守りの務めを無事に全うした。