参議院とは、衆議院とともに日本の国会を構成する議院である。上院に相当する。定数は242人。
現在の第一党は民主党(管直人代表)で、参議院議長は西岡武夫(民主党より選出。しかし、議長という立場に立つと無所属扱いとなる)。(2010年11月22日現在)。
便宜上大日本帝国憲法下での上院で、現在の参院の源流にあたる貴族院についても取り扱う。
戦前の大日本帝国憲法の下では、衆議院議員が選挙で選ばれたのに対し、貴族院議院は選挙で選ばれるのではなく天皇によって任命された。皇族や華族、侯爵や伯爵などが選任されたほか、学者・高額納税者などといった者たちが天皇の任命を受けた。その中には10人程度、朝鮮や台湾出身の名士などが含まれていた。
2ちゃんねらーがこよなく愛するみずぽたんは残念ながら旧憲法下では議員にはなれなさそうである。
終戦後公布された日本国憲法の下では、戦前の貴族院に代わり参議院が設置された。
ちなみにマッカーサーは最初は一院制(衆議院のみ)を考えていたようである。
院内会派は民主党・新緑風会:106名、自民党:83名、公明党:19名と続く。(2010年11月22日現在)
任期は6年で、解散もないため衆議院に対していくつかの優越が認めている。
そのかわり参議院には貴族院の流れをくむ「良識の府」として政争の加熱しがちな衆議院をチェックすることが望まれている。だが比例代表制などの導入で参議院は衆議院同様の政党同士がしのぎを削る場に堕ちてしまった。
前述のチェック機能も即断即決が要求される場面では邪魔な場合もあり、小泉純一郎元首相は参議院で郵政民営化関連法案が否決されたため衆議院を解散して民意を問うという行動に打って出た。
上項の通り、良識の府としての面を失い、衆議院と同様に政争の場としての色合いが強くなった状態では、参議院が存在する意義が揺らぎかねない。
参議院の必要性、デメリットが浮き彫りになったのが、2007年第20回参議院選から2009年第45回衆議院選挙までの期間に発生したのが記憶に新しい、「ねじれ国会」である。
2007年の参議院選挙では民主党が圧勝し、民主党を中心とする複数の党で過半数の議席を獲得した。
しかし、その前年に行われた衆議院選挙、いわゆる『郵政解散総選挙』では、自民党が圧勝しており、結果、
衆議院では与党が過半数を獲得し、参議院では野党が過半数を獲得しているという特異な事態に陥った。
上院と下院の勢力が異なることは、諸外国ではよくあることだし、日本でも衆議院と参議院の勢力が違うことは過去に何度かあった。
しかし、いわゆるこのねじれ国会の状態においては、「良識の府」としての参議院の役割は無視され、衆議院を通過した与党の立法を参議院で野党が否決し、衆議院での再審議において可決……という非効率的な立法体制を生み出してしまった。参議院は、衆議院の決断を別の面から考え、審議するという本来の役割は失われ、単に衆議院の決定へ対抗するだけの場になってしまうのである。
立法そのものに関しては、参議院で否決されても衆議院において再可決し成立させられるため、問題ない。
しかし、この場合問題となるのは立法にかかる時間である。
遅かれ早かれ通過するはずの法律を、無駄に参議院で否決した場合、結局その再審議のために時間だけが浪費されることとなる。そうすると、国会審議の効率が落ちると共に、円滑な政策執行が妨げられるのだ。
それだけでなく、衆議院(もしくは参議院)で可決し送付した法案を参議院(もしくは衆議院)で60日間議決しないことを「みなし否決」というが、送付された議院が法案を審議せず、みなし否決となると、60日間も法案が宙ぶらりんとなる。
2007年の参院選後の与党(自民党など)からすれば、野党(民主党など)が反対する法案を可決するためには、衆議院の審議に加え、参議院でみなし否決となる60日を待つ必要があった。
結果、国会では与党と野党の足の引っ張り合いだけが白熱し、肝心の政策や立法が非常に非効率的になってしまい、「良識の府」としての参議院の意義は皆無となり、ただ時間を浪費して政治を妨害するだけの存在にさえなってしまう。審議して否決するならともかく、2ヶ月近く法案を放置し、参議院での否決(みなし否決を含む)の後に衆議院で再可決というのは、どう考えても時間の無駄ではないか?
このため、上記の期間には「参議院不要論」すら一部の極端な論者から飛び出し、衆参二院制の可否について問題となった。
とはいえ、参議院を廃止することは事実上不可能と考えられる。なぜなら、参議院を廃止するためには、憲法を改正する必要があるが、そのためには、衆参各議院の3分の2以上の賛成による発議と国民投票で過半数の支持を得ることが必要である。
自分のクビを切るために、3分の2以上の参議院議員が、参議院を廃止する憲法修正案に賛成するだろうか?
2009年の衆議院選で民主党が圧勝し与党となったのでこの状態は解消されたが、2010年夏の参議院選で民主党が敗退し自民党を中心とする野党が過半数を握ったので、民主党が(大連立の際の自民を含めて)野党と連立を組めなければ、再びねじれ国会になる。しかも、今度は衆議院での再可決ができない(2010年7月12日現在)。
ニコニコ動画では政治カテゴリにおいて衆議院の予算委員会での質疑応答の様子を撮影した動画が多数アップロードされている。
その他現職の参議院議員の政治活動の様子も閲覧できる。
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最終更新:2024/04/25(木) 04:00
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