叡王戦(えいおうせん)とは、将棋のタイトル戦である。ドワンゴ主催。2015年より一般棋戦として始まり、2017年の第3期よりタイトル戦となった。タイトル戦の中での序列は竜王・名人に次ぐ3位。
叡王と挑戦者による七番勝負が3〜5月に開催される[1]。持ち時間は1時間、3時間、5時間が各2局ずつ、6時間が1局で、順番は対局者によって決められる。詳しいルールは公式サイトを参照。
予選は段位ごとに棋士を分けて行なうトーナメント方式で実施され、本選トーナメント出場者16名を決定する。予選枠は九段5名、八段3名、七段・六段・五段2名、四段1名の計15名+シード者1名。持ち時間はチェスクロックの1時間、切れたら1手1分。1日に2〜3局の対局が行なわれる。女流棋士1名、アマチュア棋士1名も四段予選に参加する。
16名による本戦トーナメントは11月~12月にかけて開催される。持ち時間はチェスクロックの3時間、切れたら1手1分。本戦トーナメントの優勝者が挑戦者となる。
予選トーナメントの注目局と準決勝以上の対局、そして本戦トーナメントと七番勝負はニコニコ生放送で生中継される。
様々な物議と論争を巻き起こした電王戦FINALの終了より2ヵ月後、2015年6月に「電王戦に関する新展開」が発表された。
その内容は、
というものであった。かつて取り沙汰されていた“電王戦タッグマッチ”の公式戦化ではなく、プロ棋士がタイトルを懸けて戦う新棋戦という形になり、併せて谷川浩司・森内俊之の両永世名人、佐藤康光永世棋聖、現役タイトルホルダーとして糸谷哲郎竜王のエントリーなども発表された。
その後、6月18日に新棋戦名として“叡王戦”が棋戦候補名から投票にて選ばれた。
これに勝ったものは電王と戦うのだから、人間の王と意味にしたい。ならば、人間しか持たない、知恵や叡智を競う将棋の頂点に相応しい称号を考えた。「叡」という字には、明らか、聡明、物の道理に通じた、という意味(ニコニコ大百科による)がある。将棋の道理を人間とコンピュータがどちらが理解しているか、という意味もこめて。(埼玉県 32歳 男性)
優勝者は“叡王”を冠し、翌年の春頃に開催される電王戦の人類代表としてコンピュータ・プログラムの代表、“電王”との2番勝負に臨む。予選枠は九段が4名、八〜五段が各2名、四段が1名を基本枠とし、タイトル保持者数を勘案して決められた。第1期は九段6名、八段3名、七段・六段・五段2名、四段1名。本戦トーナメントも決勝以外の持ち時間は予選と同じで、決勝は持ち時間5時間(昼・夕休憩あり)の3番勝負。
第1期には159名のプロ棋士中154名が参加。この棋戦のみ、称号ではなく段位で呼称された(例: 郷田真隆王将ではなく郷田真隆九段)。
優勝賞金などは非公表だったが、日本将棋連盟の棋戦情報ページでは一般棋戦の中で一番上に記載されており、優勝賞金1000万円の朝日杯将棋オープン戦よりも高額であることが示唆されていた。
2017年5月20日に行なわれた第2期電王戦第2局終了後の記者会見において、叡王戦が公式タイトル戦に昇格することが発表された。タイトル戦の誕生は1983年に昇格した王座戦以来34年ぶりであり、新聞社以外が主催するタイトル戦は史上初めてである。
| 期 | 開催年 | 優勝者 | 準優勝者 |
|---|---|---|---|
| 1 | 2015年 | 山崎隆之 八段 | 郷田真隆 九段[2] |
| 2 | 2016年 | 佐藤天彦 九段[3] | 千田翔太 五段 |
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/09(火) 18:00
最終更新:2025/12/09(火) 18:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。