『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』とは、原作:小林立、作画:五十嵐あぐりによる漫画である。
『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)にて2011年9月号より連載中。
概要
『咲-Saki-』のスピンオフ作品。
奈良県の女子校・阿知賀女子学院に通う高鴨穏乃らが、かつての親友・原村和と再戦するためにインターハイを目指す美少女麻雀物語。
「side-A」の名の通り、全国大会Aブロック側の試合をメインとした物語である(本編の清澄高校はBブロック側)。
全国大会準決勝までは概ねハイライト描写が多く、実質準決勝から本当の戦いが始まる。
登場人物
「咲-Saki-」も参照。
奈良県代表。10年前に赤土晴絵らの活躍により一度インターハイ出場を果たしているが、その際は準決勝にて敗退。その後麻雀部は廃部となるも、穏乃たちによって復活。コーチに赤土を迎え、再びインターハイ出場を果たした。
- 高鴨穏乃(たかかも しずの) - 声:悠木碧
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(小学校:奈良) - 阿知賀女子学院中等部 - 高等部
1年生。ポニーテールで明るく行動的な阿知賀編の主人公。愛称は「しず」。
素肌に直接丈の長いジャージ(上のみ)を愛用しており、その際どさは作中随一である。当然はいてない。
転校しインターミドル個人戦王者となってしまった和の背を追い掛け、今は無くなってしまった阿知賀女子学院麻雀部を再結成し全国大会出場を目指すこととなる。
「友達になろうよ――――和!」
- 新子憧(あたらし あこ) - 声:東山奈央
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(小学校:奈良) - 阿太峯中学校 - 阿知賀女子学院高等部
1年生。人懐っこく社交的なデジタル派。偏差値70の晩成高校に余裕で合格出来ると豪語するほど頭脳明晰。穏乃や和とは小学生時代からの親友であったが、古豪麻雀部を有する晩成高校への進学を見越して阿太峯中学校に進学し、穏乃とはしばらく疎遠となっていた。
穏乃からの電話をきっかけに、阿知賀女子学院高等部へ入学し共に県予選突破を目指すことを決意する。
阿太中時代に穏乃の身長を追い越し、髪を伸ばす等大きな身体的成長をみせた。
「遊ぶんだ…和と!!」
- 松実玄(まつみ くろ) - 声:花澤香菜
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2年生。温和で頼れる黒長髪の少女。実家は旅館を経営しており、昔はよくそこで宥や灼と麻雀を打っていた。阿知賀こども麻雀クラブでNo.1の実力を持ち、ドラに愛される余り全てのドラが手牌に集まって来る。その異能っぷりは「阿知賀のドラゴンロード」と評されるほど。
こども麻雀クラブが開かれていた阿知賀の麻雀部部室跡を一人で二年以上毎週掃除し、いつか皆が戻って来る事を夢見ていた。
監督曰く、阿知賀編麻雀シーンの主役キャラとのこと。
「だって、私がいつも通りなら…いつか来るかもしれないから」
- 松実宥(まつみ ゆう) - 声:MAKO
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3年生。玄の姉でピンクのマフラーがトレードマークの小動物系。
極度の寒がりで、夏でも手袋やマスクをしている程。麻雀の力量は玄と同等らしく、赤い色の入っている「あったかい色の牌」が集まるという能力を持つ。
かつて穏乃・憧・玄の通う阿知賀こども麻雀クラブに自分も入りたいと思っていたが、既に中学生の身であった為言い出せずにいた。同好会から正式な部活へ昇格させるべく玄に誘われ、四人目の部員となった。
「どどどうしよう… すごく、うれしい……っ」
- 鷺森灼(さぎもり あらた) - 声:内山夕実
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2年生。黒のショートカットで落ち着いた雰囲気のある玄のクラスメイト。実家のボウリング場を手伝っている。小さい頃から赤土晴絵に憧れを抱いており、サインの代わりに彼女から貰ったネクタイを大切に保管していた。
幼稚園年長の頃、松実姉妹の実家である旅館でよく大人達を相手に麻雀を打っていたらしいが、赤土が第一線から退いた為小1の頃から麻雀とは離れていたようである。玄の誘いには当初乗り気で無かったが、赤土の近況を聞き「名前貸し」程度に五人目の部員となる。
新入りで年長者でないにも関わらず部長を任されている。その理由は赤土曰く「一番しっかりしているから」
「子供と戯れるあの人なんて見たくない…もっと凛として強いところを見ていたかった」
- 赤土晴絵(あかど はるえ) - 声:進藤尚美
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阿知賀女子学園麻雀部OG。
当時県大会30連覇を誇る晩成高校を破りインターハイに出場するなど当時エースとして活躍し「阿知賀のレジェンド」と呼ばれた。インハイで小鍛治健夜(現プロ)に何らかのトラウマを植え付けられ、それが未だに打牌に悪影響を及ぼしている模様。
大学生時代には阿知賀こども麻雀クラブ講師、その後福岡の実業団チームに所属。その実業団チームも会社の業績不振により消滅、現在は離職し持っていた教員免許を生かして阿知賀女子学園麻雀部の顧問に就任している。
「私も連れてってくれないかな…インターハイ」
過去40年間で39回のインターハイ出場を果たしている奈良県の代表常連校。しかし今大会では阿知賀女子に奈良県代表の座を譲ることとなる。偏差値70を誇る進学校でもある。
- 小走やえ(こばしり やえ) - 声:今野宏美
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3年生。県予選では先鋒を務める。片結び片ドリル片リボンという風変わりな髪型で、気品溢れる強豪晩成高校のエースポジション。
コンビニで棚からパンを取ろうとする穏乃の指のマメから練習量を見抜いた上で、「私は小3の頃からマメすらできない」と格の違いを示してみせた。
・・・が、団体戦一回戦でいきなり阿知賀女子学院と激突し、見せ場の無いまま松実玄のドラゴンロードの前にあえなく撃沈。にわかには信じ難い光景であった。
(彼女自身は+15400点のプラス収支で終わらせている事、初戦でぶつからなければ恐らくその初見殺しの能力に対策が取れたであろう事を小走先輩の名誉の為に付け加えておく。)
「お見せしよう…王者の打ち筋を!」等、登場期間は短いながら強力な印象と数々の迷名台詞を残した。
「ニワカは相手にならんよ」
- 岡橋初瀬(おかはし はつせ) - 声:津田美波
- 1年生。阿太中時代の憧のチームメイト。中学時は憧と同程度の実力であったが、強豪ひしめく晩成高校ではベンチ入りも叶わず応援席に埋もれてしまっている様である。
漫画版では県大会後の出番はないが、アニメ版では県大会後も憧関連で登場シーンが追加され出番が大幅に増えている。
北大阪代表。全国屈指の激戦区である北大阪地区を11年連続、過去35回制している強豪中の強豪。今大会では第4シードで、2回戦にて阿知賀女子とあたることとなる。
- 園城寺怜(おんじょうじ とき) - 声:小倉唯
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先鋒・3年生。日常的に病院へ通わなくてはならないほど体が弱い。竜華によく懐いている。
穏乃・憧・玄とは浜松での移動休憩中に偶然遭遇し竜華と共にうなぎドッグを食べた仲。
病気で去年のインターハイ出場を逃したが、今年は竜華に促され共に戦う決心をする。阿知賀編でのメインライバルキャラであり、いつ倒れるとも知れないリスクを背負いつつも裏主人公とも言える活躍を見せる。
一巡先を見る者。
- 清水谷竜華(しみずだに りゅうか) - 声:石原夏織
- 大将・3年生で千里山の部長。怜の世話を良く焼いている。
玄との再会に運命を感じ応援しているらしいが、「多くの龍に好かれる」ドラゴンロードの影響は不明。
- 江口セーラ(えぐち せーら) - 声:能登有沙
- 中堅・3年生。
学ラン・短パン姿に違わぬ快活な性格。
公式戦では(そういう試合規定なのか船久保の趣味なのか)渋々制服のスカートを履かされている。
バスガデルデー
- 二条泉(にじょう いずみ) - 声:松永真穂
- 次鋒・1年生。ミニスカートにヘソ出し、脇までカットした制服が特徴的。
下級生ながらしっかり者で、仕切りの能力も高い。
- 船久保浩子(ふなくぼ ひろこ) - 声:manami
- 副将・2年生。
眼鏡の似合うチームのツッコミ兼参謀役。怜からは「フナQ」と呼ばれている。
- 愛宕雅枝(あたご まさえ) - 声:久川綾
- 麻雀部監督。
その名字と容貌から姫松高校の愛宕姉妹との関連性が疑われている。
ちなみに、怜、竜華、セーラ、泉の担当声優は全員StylipSのメンバーである。
福岡県代表。北部九州最強の高校と謳われる。準決勝で阿知賀女子・千里山女子・白糸台と対戦。
- 花田煌(はなだ きらめ) - 声:新井里美
- 先鋒・2年生。
高遠原中学校麻雀部での和と優希の先輩にして部長。「すばら」が口癖。
初登場は本編「咲-Saki-」の短編。長野から福岡の新道寺に入学した。
「すばらですっ!」
- 安河内美子(やすこうち よしこ) - 声:
- 次鋒・3年生。
- 江崎仁美(えざき ひとみ) - 声:
- 中堅・3年生。
- 白水哩(しろうず まいる) - 声:鹿野優以
- 副将・3年生。新道寺の部長を務める。
- 鶴田姫子(つるた ひめこ) - 声:大亀あすか
- 大将・2年生。
西東京代表。インターハイ出場は3年連続。過去2回の大会でいずれも優勝を掴んでおり、今大会では史上初の3連覇に向けて特に大きな注目を集めている。準決勝で阿知賀女子・千里山女子・新道寺女子と対戦。
- 宮永照(みやなが てる) - 声:中原麻衣
-
先鋒・3年生。現個人戦王者にして白糸台全国二連覇の牽引力。牌に愛された子。
宮永咲の姉だが、弘世には妹の存在を否定しており、取材に来た記者にも同様に「私には妹は居ません」と語る。
本作のラスボスとも言える存在、本編よりも逸早く麻雀シーンのお披露目となったが、圧倒的な強さを誇る。
- 弘世菫(ひろせ すみれ) - 声:斎賀みつき
- 次鋒・3年生。
- 渋谷尭深(しぶや たかみ) - 声:
- 中堅・2年生。
- 亦野誠子(またの せいこ) - 声:
- 副将・2年生。
- 大星淡(おおほし あわい) - 声:
- 大将・1年生。
兵庫県代表。強豪揃いの兵庫県を制し、1回戦では茨城・静岡の代表校を圧倒。2回戦にて阿知賀女子・千里山女子・越谷女子と対戦する。
- 椿野美幸(つばきの みゆき) - 声:廣田詩夢
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チームの先鋒を務める三年生。
特徴は口癖である「もー」。衝撃を受けたり凹んだりすると語尾につくらしい。「やだこれもー。」
2回戦以降も幾度か登場している。
- 依藤澄子(よりふじ すみこ) - 声:森優子
- 次鋒・2年生。緑髪の落ち着いた物腰の少女。
- 古塚梢(ふるづか こずえ) - 声:高森奈津美
- 中堅を務める3年生であり、劔谷高校麻雀部の部長でもある。麻雀だけでなく茶道も嗜む眼鏡っ娘。
- 「よろしくお願い申し上げます」
- 森垣友香(もりがき ゆうか) - 声:進藤尚美
- 副将・1年生。帰国子女であり、語尾に「でー」とつける口癖がある。
- 「ヤッパ正座無理デース!」
- 安福莉子(やすふく りこ) - 声:巽悠衣子
- 大将・1年生。花飾りの付いたカチューシャが特徴。友香と仲が良い。
埼玉県代表。過去4回連続でインターハイ初戦敗退を喫しており、今大会で遂に2回戦進出を果たした。2回戦では阿知賀女子・千里山女子・劔谷と対戦する。
- 新井ソフィア(あらい ソフィア) - 声:中島愛
- 先鋒を務める3年生。ドレッドヘアが特徴的である。
- 浅見花子(あさみ はなこ) - 声:本多真梨子
- 次鋒・3年生。×印のついた帽子を被っている。
- 水村史織(みずむら しおり) - 声:山口理恵
- 中堅・1年生。オシャレ好きでマイペース。
- 宇津木玉子(うつぎ たまご) - 声:真堂圭
- 副将・3年生。王冠の様な帽子を被り、王様のような喋り方をする。
- 八木原景子(やぎはら けいこ) - 声:高本めぐみ
- 大将・2年生。赤いバンダナとかんざしが特徴。
その他
- 原村和(はらむら のどか) - 声:小清水亜美
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(小学校:東京) - (小学校:奈良) - 阿知賀女子学院中等部 - 高遠原中学校 - 清澄高校
咲-Saki-本編のメインキャラクター。東京からのおっぱいフリフリ転校生。
穏乃と憧に誘われ阿知賀こども麻雀クラブに所属しており親しく付き合っていたが、再び親の転勤に伴い穏乃たちとは疎遠となる。
高遠原中学に転校後インターミドル個人戦で全国優勝を成し遂げ、TV中継を観ていた穏乃と憧に阿知賀麻雀部再興のきっかけを与えた。
尚、和自身は全国大会時の出場校に阿知賀が出場していることにまだ気づいていない。
「そんなオカルトありえません」
- 宮永咲(みやなが さき) - 声:植田佳奈
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咲-Saki-本編の主人公。通称「魔王」「清澄の白い悪魔」。
- 阿知賀編での登場は少ないが、穏乃達とは全国大会抽選会直前に廊下ですれ違い、その迫力に一同が気圧される一幕があった。但し咲の方はそもそも穏乃達を知らないため気づいていないものと思われる。
- 小鍛治健夜(こかじ すこや) - 声:後藤沙緒里
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プロ雀士。気弱な外見・性格やいじられキャラとは反面に、「Grandmaster」「史上最年少八冠」「リオデジャネイロ東風フリースタイル銀メダル」等の称号・経歴を持つ、日本最強のプロの一人。阿知賀編では準決勝から解説を務める。
20年10年前のインターハイ準決勝で、阿知賀女子学院のエース赤土晴絵にトラウマを植え付けるほどの圧倒的な試合運びをした。阿知賀編のテーマの一つは「赤土晴絵の再起」であり、その意味では裏のラスボスといえる。
「アラサーだよっ!」
- 三尋木咏(みひろぎ うた) - 声:松岡由貴
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プロ雀士。着物と扇子を着用している。麻雀雑誌『WEEKLY麻雀TODAY』No. 232で表紙を飾っており、実力・容姿ともにプロトップクラスであると思われる(そのときのキャッチコピーは「迫りくる怒涛の火力」)。全国大会Aブロック一・二回戦の解説を務める。
分析力は非常に高く、実況対象となる選手たちの戦績の下調べも怠らないようだが、口癖の「わかんねー」「知らんけど」で実況と視聴者を煙に巻いている。どうやら穏乃たちの地元の子供たちにとっては彼女の試合解説は不評のようである。
「わかんねー、全てがわかんねー」
- 針生えり(はりう えり) - 声:藤田由美子
- 全国大会Aブロック一・二回戦の実況担当。
生真面目な性格も相まって三尋木プロに振り回されることが多いが、目尻に刻まれたシワとの因果関係は無い…と思われる。
- 新免那岐(しんめん なぎ) - 声:巽悠衣子
- 岡山県代表・讃甘高校の先鋒で部長を務める3年生。何故か試合中も二振りの日本刀を提げている。
- 寺崎遊月(てらさき ゆづき) - 声:高森奈津美
- 富山県代表・射水総合高校の先鋒で部長を務める3年生。白にマークの入ったキャップがトレードマーク。昨年、個人戦15位の実力者。
- 森合愛実(もりあい まなみ) - 声:原紗友里
- 福島県代表・裏磐梯高校の先鋒で3年生。特技はスキーのスポーツ少女。
- 熊倉トシ(くまくら とし) - 声:茂呂田かおる
- 岩手県代表・宮守女子高校の顧問をつとめる女性。以前は福岡の実業団で監督をしており、阿知賀でこども麻雀教室を開いていた赤土晴絵をスカウトした。しかしチームが会社の経営悪化によって廃部になり、その後宮守女子へ赴任した。大会期間中も晴絵に接触し、プロ入りを勧めている。
- 荒川憩(あらかわ けい) - 声:三宅麻理恵
- 北大阪・三箇牧高校の2年生。前年度全国個人戦第二位の実力者。今年の団体戦では北大阪大会で千里山に敗れ全国行きは叶わず。
穏乃達との練習試合の中で「宮永照は人じゃない」と語った。
- 新子望(あたらし のぞみ) - 声:夏樹リオ
- 憧の姉。赤土晴絵とは麻雀部同期であり現在でも親友である。
- ギバード桜子(ぎばーど さくらこ) - 声:大亀あすか
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阿知賀こども麻雀クラブに通っていた少女。
モブキャラの中でもその風貌と声質で異様な存在感を放つ彼女に心奪われた人もきっと多いはず。
「あ゙ご゙ぢ゙ゃ゙ん゙だ゙ア゙ア゙ァ゙゙ァ゙ア゙~~~~~」
テレビアニメ
2012年4月より、テレビ東京系ほかにて放送された。
ニコニコ動画でも4月17日から最新話を一週間無料配信中。(※第1話無料)
地上波での放送は12話で一度終わり、Aブロック準決勝最後までをネット配信で3話、全15話という形で完結させる予定である。
スタッフ
主題歌
- オープニングテーマ「MIRACLE RUSH」
- 作詞:こだまさおり / 作曲:山口朗彦
- 歌:StylipS
- エンディングテーマ1「SquarePanicSerenade」
- 作詞・作曲・編曲:ZAQ
- 歌:高鴨穏乃、新子憧、松実玄、松実宥、鷺森灼(悠木碧、東山奈央、花澤香菜、MAKO、内山夕実)
- 第2話・第5話~第7話・第12話で使用。
- エンディングテーマ2「Futuristic Player」
- 作詞・作曲・編曲:ZAQ
- 歌:橋本みゆき
- 第3話・第4話・第8話~第11話で使用。
放送局
各話リスト
ラジオ
「咲らじ-阿知賀女子学院麻雀部-」の項を参照。
公式チャンネル
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第1話無料配信中
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