宇佐見菫子(うさみ すみれこ)とは、東方Project第14.5作目『東方深秘録 ~ Urban Legend in Limbo.』に登場するキャラクターである。
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『東方深秘録 ~ Urban Legend in Limbo.』登場のキャラクターであり、同作の最終ボスを務める。
東深見高校一年に所属している高校生。人智を超えた現象を起こす本物の「超能力者」。
非公認オカルトサークル「秘封倶楽部」の初代会長で、同名のオカルトサークル「秘封倶楽部」メンバーの宇佐見蓮子を思わせる名前と服装をしている。
目的は幻想郷と「外の世界」を隔てる博麗大結界(常識の結界)を破壊し、完全に繋げることにあった。
彼女は孤独だった。
自身の才能と、ネットで知識を得た若者にありがちな全能感に驕り、「自分は他の人間より優れている」と中学の頃から思っていた(しかし当人いわく、容姿には自信が無いらしい)。
超能力を持つというだけで実際普通の人間とは違うと言えるのだが、加えて成績も良かったらしい。まず間違いなくこれらの要素が拍車をかけているのだと思われる。
「友達を必要とする人種にとっては有益だ。群れたがる奴らにとってな」。
菫子は友達という存在に対してこう思っていたので、当然ながら友達の一人も作っていない。菫子に言わせれば『必要が無かったので友達を作らなかった』らしい。
当時から友人も作らず一人で超能力やオカルトの研究を始めていた様子。特にこことは異なる世界の存在が彼女を強烈に惹きつけ、憧れを植え付けた。
現実的に考えれば中二病を酷く拗らせただけの無惨な、だが当の彼女にとっては充実した中学生活だった。
そんな生活も高校に進学して一変する。
菫子が選んだ東深見高校は、地元から少しばかり離れた私立の進学校。生徒も各地から集まり、一新された人間関係を構築するために彼女のもとへと多くの人が集まった。
しかし菫子は未だ自分の全能感に驕っていた。むしろ月日が経ってより高まったのかもしれない。他の人間は違う種族である、ゆえに「自分と普通の人間関係を築き、同レベルに引きずり込もう」と企む悪魔のような物だと、そう自分に言い聞かせた。
聡明な彼女は人を追い払う為に「あえて」人を集めた。それが「世界の秘密を自らの足で曝く」事を理念とした非公認オカルトサークル「秘封倶楽部」である。
菫子の目論見通り、以後友達になりたいと言う面倒な者は現れなかった。
菫子は自身の知識と研究から、少しなら幻想郷に入る事も可能だった。幻想郷に何度も「影」が来ていたらしく、神子が目撃したと発言している。最初に霊夢が接触したのも菫子の影である。
まず「オカルトボール」を幻想郷にばら撒き、七つ集めれば願いが叶う等の噂を流布させた。
オカルトボールとは、外の世界の物質で構成された霊験あらたかなパワーストーンである。幻想郷と「外の世界」を隔てるのは博麗大結界すなわち「常識の結界」であり、「外の世界」から霊力の高い物が干渉すると非常識との境界が揺らいでしまう。
餌に釣られてオカルトボールを七つ集めた者は、結界を内側から破壊しながら「外の世界」へ向かう。
全ては世界の深秘を曝くと謳う、秘封倶楽部の目的を成就するための手段だった。
マミゾウEDにおいて、マミゾウは菫子に「罠」を仕掛けた事を華扇に明かす。
外の世界に出向いた際、わざと負けて幻想郷版オカルトボールの偽物(タヌキが変化した物)を菫子に渡し、華扇が正式な手順で幻想入りさせる手筈だという。
こうして菫子は狸に化かされた挙句、自らが考案した方法外で幻想郷に入ってしまい、自力で「外の世界」に帰る手段を失ったのだった。
菫子が幻想郷に現れてすぐ、その場に居たこいしと戦闘になり、戦闘後しばし幻想郷中を闊歩する事に(どうもこの時スマホを落としたらしい。こいしが拾い、さとりにそれは何かと聞かれていた)。
どうでもいい事だが、菫子が幻想郷に入って最初に出会ったこいしのオカルト名はメリーさん、そして秘封倶楽部のマエリベリー・ハーンも宇佐見蓮子から同じ愛称で呼ばれている。制作側が意図した邂逅かどうかはさておき、「宇佐見」「メリー」「秘封倶楽部」という単語が奇跡的に出揃ったシーンとなる。
道中、妖怪や一部人間に再勝負を挑まれるもこれを撃退。神子の力を借りて、一時的にだが「外の世界」への帰還に成功する。
霊夢最終ストーリーにおいては、追い詰められた彼女が最終的な手段としてオカルトボールの力を開放し、自ら結界を破壊する鍵となろうとしたが、霊夢に阻まれて計画は潰えた。
なお、菫子が仕掛けたのは「外の世界」のオカルトボールだけである。ストーリー中、神子EDで一つだけ「月の都」のオカルトボールが混じり、それが何らかの意味を持っているかもしれないという事は示唆されていた。霊夢は「幻想郷じゃない別の所」と繋がる可能性を危惧していたが…。
今回の騒動の中心人物である菫子だが、具有化する都市伝説には全く関わっておらず「月の都」のオカルトボールが混じっていた事も一切関知していない。
深秘録では明かされなかったが、もしかすると菫子の行動すら利用しようとした者が居るのかもしれない。
霊夢に敗北した後。拘束され処遇をどうするかで揉めていたが、最終的には魔理沙とマミゾウの温情もあり、口外無用を条件に「外の世界」への帰還を許された。
それから数日後。
幻想郷での出来事を自らの内に閉じ込めた結果なのか、「夢の中」でのみ幻想郷に来られるようになった。
詳しい理屈は不明だが、ひとまず幻想郷の住人にはなれたようだ。
しかし、あまりにも幻想郷が楽しい物だから、一日の大半を寝て過ごすようになり、日常生活にも支障をきたした。ただ幻想郷のおかげで内面に変化が生じ「友達を作るのも悪くない」と思うようになったという。
名称と活動理念を同じくする秘封倶楽部(音楽CD)との関係は現時点では不明。
音楽CDの方は京都に遷都が行われて東京が少々寂れ、月面ツアーが企画される程度には近未来のため、現実世界に近しい菫子の世界とは年代的にかなり開いていると予想される。
宇佐見姓と容姿から宇佐見蓮子とは何らかの関係があると考えられるが、深秘録のラストで身に付いた「境界を越える能力」もマエリベリー・ハーンを連想させるような力である。
メリーは菫子と類似した力を持ち夢の世界(幻想郷)に入る事が出来る。メリーが記したメモが東方本編から遡ること“数百年前の迷いの竹林”で発見、東方求聞史紀で未解決資料として公開された事もあった。
メリーは「夢の中」の物質を現実に持ち出す事も可能としており、『体に炎を纏う少女』と接触した際に入手した紙切れや『紅いお屋敷』で御土産に貰ったクッキー、イザナギプレートから発見した伊弉諾物質などを現実に持ち込んでは蓮子を困惑させていた。
『鳥船遺跡』では蓮子とメリーが異生物に襲撃されてかすり傷を負い、ビジョンを共有している蓮子は現実では無傷だったが、メリーの方は菫子と同じく現実に怪我を持ち越した。
蓮子とメリーを強く意識させるキャラ設定、さらには秘封倶楽部の初代会長という肩書きで界隈に衝撃を残し、秘封の世界観に大きな一石を投じる形となった。
思わぬ形で東方本編初登場となった秘封倶楽部だが、菫子の存在を加えた設定面の考察や二次創作、これからの東方と秘封の展開において一層活躍が期待される。
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