『宇宙の騎士テッカマンブレード』とは、タツノコプロ製作のテレビアニメである。
テレビ東京系で1992年2月18日から1993年2月2日まで放送された。
連合地球暦192年、地球は謎の宇宙生命体ラダムの侵略に晒されていた。宇宙開発基地であるオービタルリングを占拠された人類に打つ手は無く、地上におけるラダムの支配圏は徐々に拡大していった。
そんな中、外宇宙開発機構に所属するノアルとアキは巨大なクレーターの中心で謎の青年を発見する。彼は「テッカマンブレード」と呼ばれる超人へと変身しラダムと対等に渡り合う力を持っていたが、自身は記憶喪失だと主張してその素性は知れなかった。
デンジャラス・ボーイ=Dボウイと名付けられた青年は疑念と好奇の目を集めるが、ラダムと戦える力を持つのは彼のみ。
かくして外宇宙開発機構はテッカマンブレードを中心とする「スペースナイツ」を結成し、ラダムへの反抗を始めるのだった。
1975年に製作された『宇宙の騎士テッカマン』に「ブレード」を足しただけのタイトルだが、作品内容は大きく異なっており、リメイクや続編といった関連性は存在しない。
またOVA『DETONATORオーガン』ともデザインなどが近似しているが、これはオーガンが旧作テッカマンのオマージュとして製作された作品であり、さらにその影響を受けて本作が誕生するという流れで発生した現象である。
ストーリーにおいては今でも類に見ない程の鬱展開を多分に盛り込まれており、主人公のDボゥイはアニメ史上屈指の不幸主人公とまで呼ばれ、あまりにも救いがないストーリーにスタッフが「人でない」と罵られるほどの重い脚本ではある。 が、そんな中でもラダムと戦い続けるDボゥイの姿には誰しも胸が熱くなることだろう。
ちなみにロボットぽい外見をしていてもロボットではなく変身ヒーローに相当する。スーパーロボット大戦への参戦には首を傾げる人も多いだろう。
※ネタバレストーリー大筋(ドラッグ反転)
・幼いころに弟の不注意で火事により母親が死亡。(焼き尽くされて、灰になってボロボロ崩れる母親を見る)
・家族と知人と総出で宇宙探索船に乗って旅立ったら地球外生命体ラダムにまとめて拉致される。
・肉体が不適だという事で早期に解放というか排除されていた父親により改造システムから救出される。正し最後の仕上げ(後述)こそ免れたものの脳まで完全に改造済み。一方の父も半端な改造の影響で余命僅か。
・その父親に 洗脳された兄弟妹、知人友人を地球を破滅させる大罪を負わせないように全て殺すように言われ、名前を捨てる 。
・地球側の戦力と合流しても自分の過去を何一つ語らなかったため、最初は信用されない。付けられた呼び名は「D( デンジャラス )ボゥイ」。
・でも変身したら30分間しか意識を保てず、それ以降は改造により脳に刻み込まれたラダムの本能に従う暴走状態になってしまう 。
・変身時間が30分を過ぎて暴走してしまったため、バケモノ扱いされて連合軍に捕まって実験対象に 。
そんな苦難を乗り越えて仲間達との友情を深めた末に、ラダムに洗脳されなかった妹と再会するが、妹も改造に適してなかったので余命僅か 。
・その妹は兄を守るため弟に殺される 。
・さらには自分も 度重なる変身のために肉体が崩壊し余命半年とされる 。
・一気に戦いを終わらせる為にパワーアップする手段「ブラスター化」が提示されるが、余命が1ヶ月になるというもの。もちろん実行。
・でもいざパワーアップしてみたら余命問題を解決。よかった・・・
・負担が全部脳細胞にいってただけでした 。このせいで徐々に記憶を失う。
・かつての戦友の事を忘れたり、 変身方法すら忘れたりする 。が、仲間のフォローで乗り切る。
・ラダムへの怒りすら忘れるのを恐れ、かつての自宅に戻り、家族との楽しかった思い出を振り返り、弟と10年前に埋めたタイムカプセルを空け、ラダムへの怒りと憎しみを心に更に深く刻みつける 。
・双子の弟と対決し、 自ら手を下す 。この際、家族が洗脳されたのは小型の敵に寄生されたためと知る。
・その後、 人間としての自分を捨て、恋人に別れを告げる 。
・が、最後に残った兄との決着の前に、限界が来て 全ての記憶を失う 。
・それでも消えなかったラダムへの「怒り」と「憎しみ」、憎悪の感情だけで復活。 すでに人間としての意識はなくなっている 。
・なので、最終話BパートのDさんの台詞はほとんどが「うおおおおおっ!!」か「ラダムゥゥゥゥゥゥッ!!」。
・相棒のサポートロボ・ペガスが兄からの攻撃をかばい破壊される。その際のペガスのセリフは「Dボゥイ……」とまるで自我があるかのよう。
・最後に残った家族である兄に手を下す 。 これで友人、家族全てその手で殺したことになる。
・地球に帰還するも、自我も記憶も全て失い完全に廃人になっていた。でも 全部忘れてしまう事自体が彼に与えられた救い と言われる。
テッカマンブレード・完
救いは無いんですか?
崩壊している。毎回登場人物が変わると言われるほど。
OPのみ大張正己によるバリバリな作画だが、それが本編で本編ではほとんど見られない。
ラダム側のテッカマン。噛ませ役として名高い。
スペックにおいてはブレードの宿敵エビルをも上回っているのだが、ブラスター化(二段変身)の当て馬にされてしまった。
「ふっ、いくら進化したと言えどこの至近距離からのボルテッカではひとたまりも…… なにっ!?」
アニメとは大きく異なる内容の漫画版にも登場する。仲間のセイバー、アックスと一緒に噛ませをしている。
しかしこちらはコラ素材として多用され、鬱クラッシャーズなどでの活躍が目覚しい。
「セイバー、アックス、ボルテッカだ!」
1994年から1995年にかけて全6巻が発売された。いわゆる黒歴史である。
テレビ版の10年後を舞台とした続編であり、新生スペースナイツにおいて新たに誕生した三人の地球製テッカマンの戦いを描く。 ……なのだが、『I』とは余りに作風が違いすぎる為に完全否定される作品である。
なんといっても元気で明るい16歳の少女ユミ・フランソワが憧れのテッカマンに変身して頑張る青春ドラマであり、Dボゥイの悲痛な戦いを見てきたファンにとってその差は衝撃的だった。
とはいえ売り上げが悪い訳ではなかった様で、当初3巻のみの予定だったが最終的に6巻まで製作された。後半は新生テッカマン唯一の男性であるダービットを主軸に据え、脚本もシリアス分を増した。
Jにおいて『I』が参戦、Wでは『II』も含め登場することになった。
特にWにおいてはシナリオの時系列を入れ替えられ、『I』の物語の中に『II』の出来事が組み込まれるという展開になっている。名シーンはそのまま生かし、迷シーンは名シーンに昇華するなど、良質な改編でおおむね評価は高い。原作は苦笑いするしかなかったIIの大化けっぷりは一見の価値あり。
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最終更新:2025/12/07(日) 19:00
最終更新:2025/12/07(日) 18:00
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