宇宙戦艦ヤマト2202とは、アニメ『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品『宇宙戦艦ヤマト2199』の続編作品である。
概要
2016年3月31日に公式サイトが設立された。
正式なタイトルは『宇宙戦艦ヤマト starblazers 2202 愛の戦士たち』である。なおstarblazersとは宇宙戦艦ヤマトの北米再編集版のタイトルである。白色彗星帝国との戦いを描いた『さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち』『宇宙戦艦ヤマト2』のベースとした『宇宙戦艦ヤマト2199』の新たな物語を描いていく。
新たなスタッフとして『宇宙戦艦ヤマト復活編』にて演出、『宇宙戦艦ヤマト2199』にて絵コンテ、演出を担当し、『蒼穹のファフナー』『ブレイクブレイド』などで知られる羽原信義を新監督、『機動戦士ガンダムUC』『終戦のローレライ』で知られる小説家福井晴敏を脚本に迎えることとなった。
また『宇宙戦艦ヤマト2199』でもメインスタッフであった、キャラクターデザイナーの結城信輝氏、メカデザインの玉盛順一郎氏、音楽の宮川彬良氏の続投も発表された。
全7章による劇場限定上映の他に限定版通常版のBlu-ray販売、インターネットTV、バンダイチャンネルでの映像配信が行われる。
第一章『嚆矢編』は2017年2月25日より公開。第二章『発進篇』は2017年6月24日公開。
第三章『純愛篇』は2017年10月14日公開予定。
ストーリー(公式サイトより)
時に西暦2202年。 あの壮大な片道16万8000光年にも及ぶ
イスカンダルへの大航海から宇宙戦艦ヤマトが帰還して、既に3年——。
〈コスモリバース・システム〉により、かつての青い姿を取り戻した地球は、
ガミラス帝国とも和平条約を締結。 復興の傍ら、防衛のためと
最新鋭戦艦アンドロメダを含む新鋭艦隊の整備が進められていた。
イスカンダルのスターシャの願いも虚しく、地球は軍拡への道を歩み始めていたのだ。
はたしてこれが、かけがえのない数多くの犠牲の果てに
ヤマトが成し遂げた、本当の平和なのだろうか?
宇宙の平穏を願う女神テレサの祈りが、ヤマトを新たな航海に誘う。
いま、宇宙を席巻するガトランティスの脅威が、地球に迫っていた——。
キャラクター紹介
ヤマトクルー
- 古代進(CV.小野大輔)
旧ヤマト戦術長。現在は地球連邦防衛軍の第二護衛艦隊所属の「ゆうなぎ」の艦長を務めている。
沖田艦長とスターシャの約束を反故にし軍備拡張を一途をたどる現在の地球連邦政府の方針に疑問を感じている。
- 森雪(CV.桑島法子)
旧ヤマト船務長。地球連邦防衛軍のチーフナビゲーター。古代とは婚約を結び、結婚を控えている。
今作では2199では明かされなかった過去についても描かれるとのこと。
- 島大介(CV.鈴村健一)
旧ヤマト航海長。現在は地球連邦防衛軍輸送艦隊勤務。現在の防衛軍の方針に疑問を持ち軍から去ることを考えていた。
- 真田志郎(CV.大塚芳忠)
旧ヤマト副長兼技術長。現在は地球連邦政府の科学局所属。地球帰還後は波動砲の是非をめぐり古代と対立した模様。
- 徳川彦左衛門(CV.麦人)山崎奨(CV.土田大)榎本勇(CV.津田健次郎)
旧ヤマト機関長、応急長、掌帆長。ヤマト再建計画に携わる
- 南部康夫(CV.赤羽根健治) 相原義一(CV.國分和人)
旧ヤマト砲雷長、通信長。現在は古代の下でゆうなぎの砲術、通信担当として任務に就いている。南部君は2199でのかつてエリート意識や過激や思想の抜けた立派な士官になった模様。中の人も大喜びである。
- 山本玲(CV.田中理恵)
旧ヤマト航空科要員。今作ではスポーツアパレル「アンダーアーマー」社とコラボレーションが行われ、劇中のパイロットスーツなどにロゴが施されている。月面基地で不在がちな加藤三郎隊長に代わってコスモタイガーⅠに搭乗し新人育成にあたっている。
- 加藤三郎(CV.細谷佳正)
旧ヤマト航空隊隊長。同じヤマトクルーの原田真琴と結婚し長男翼が生まれたが、遊星爆弾症候群を発症し月の療養施設に預けている。
地球連邦政府、地球連邦防衛軍
- 藤堂平九郎(CV.小島敏彦)
2199の時にはヤマト計画本部長という文官だったが、現在は地球連邦防衛軍の統括司令長官の職に就いている。
- 芹沢虎鉄(CV.玄田哲章)
地球連邦防衛軍の統括司令副長。アンドロメダなどの波動砲搭載艦を就役させる<波動砲艦隊構想>を推進している。
- 土方竜(CV.石塚運昇)
旧国連宇宙軍空間防衛総隊司令官。沖田の遺志と古代たちの意志を汲んで波動砲艦隊構想に反対した結果左遷。第11番惑星の外洋防衛師団の司令官の任についている
- 山南敬(CV.江原正士)
旧きりしま艦長。2202年には地球連邦航宙艦隊総旗艦アンドロメダの艦長に就任した。
- 斎藤始(CV.東地宏樹)
旧空間騎兵隊第5連隊隊員。2202年の時点で月面基地の部下であった永倉志織と共に第11番惑星にて第7連隊隊長として警備任務に就いていたが…。
ガミラス
- クラウス・キーマン(CV.神谷浩史)
ガミラス帝国の地球駐在武官。階級は中尉。バレル大使の密命を受け古代に接触する。名字のキーマンは旧作「ヤマトよ永遠に」のアルフォン少尉の初期設定名でもあり本作でも重要な役であるとのこと。
- ローレン・バレル(CV.てらそままさき)
月のガミラス帝国地球大使。ヒス副総統と同タイプの制服を着用している。
帝星ガトランティス
- ズォーダー(CV.手塚秀彰)
戦闘国家・帝星ガトランティスの大帝。今作では寡黙で哲学的な思想に浸る人物であるとされている。「愛」という言葉や概念を非常に重視している模様。テレサのメッセージが地球へ向けられたと知り、太陽系侵攻のために兵を向けることを決心する。
- シファル・サーベラー
帝星ガトランティス・丞相。軍事・内政・運航のすべてを司る。
- ゲーニッツ
遊動艦隊司令長官。
- バルゼー
第七遊動機動艦隊司令長官。
その他
- テレサ(CV.神田沙也加)
宇宙に伝えられた伝説の女神。現時点では「さらば」と同じの服をまとわない姿で地球にメッセージを送っている。彼女の力を得た者はどんな願いもかなえられるという伝説の女神。
メカ紹介
地球防衛軍
- 宇宙戦艦ヤマト
イスカンダルから帰還し地球をコスモ・リバースシステムで蘇らせた後は休艦状態だったが、地球連邦政府の方針転換により海底ドッグで大改装中。喫水線のラインが変更され、パルスレーザー機銃が増設された。波動砲も再装備され蓋も取り外されている。また微妙な違いだが艦橋窓のカラーリングが2199の緑色から青色に変更されている。
- アンドロメダ
地球連邦防衛軍の最新鋭宇宙戦艦。形式名は<Advanced Ability Armament-001>で前衛武装宇宙艦と名称された。全長は440mでヤマトより大型のスケールを有する艦であり、復興中の短い建造期間や異様に高い完成度に関して不明点も多い艦でもある。
- アルデバラン、アキレス
アンドロメダ級戦艦の2番艦(AAA-2)と4番艦(AAA-4)で1番艦アンドロメダの同型艦。カラーリングがそれぞれ異なる。アルデバランのカラーリングはOVA「YAMATO2520」の地球艦隊を彷彿とさせる。
- アポロノーム、アンタレス
アンドロメダ級戦艦の3番艦(AAA-3)と5番艦(AAA-5)。艦橋上後部に艦載機発着区画が増設された空母型。艦橋に「宇宙戦艦ヤマト復活編」の戦艦ブルーノアと同じ左右斜め前方への発進用の射出口があり24機の艦載機同時発艦が可能となっている。艦載機搭載機数は180機。(戦艦型は36機)
- 金剛改型宇宙戦艦、村雨改型宇宙巡洋艦
ヤマト就役以前の国連宇宙軍の主力だった航宙戦闘艦。波動エンジンを搭載し空間跳躍が可能となり武装も強化された。ガミラス艦隊と共同戦線を張っている姿が確認されている。なお古代進が艦長の金剛改型47番艦ゆうなぎは一時公式ホームページにて駆逐艦と記されていたが後に戦艦に訂正され、所属が第二護衛駆逐艦隊とされた。
- ドレットノート級宇宙戦艦
2章より登場する旧作における主力戦艦。全長は250mで同型艦14隻とアンドロメダ級5隻が木星宙域にて演習を行っている。艦種名は前衛航宙艦(量産型武装システムD1)であり拡散波動砲1基、30.5センチ3連装ショックカノン3基等を武装として備える。
- コスモタイガーⅠ
名称は「試制艦載戦術戦闘機」で次期主力戦闘機として試作されたが量産に至らなかった機体。デザインは小林副監督が手掛け、復活編のコスモパルサーや旧作のシームレス機の意匠が施された大型複葉機となっている。劇中では山本玲が搭乗する。
- コスモタイガーⅡ
名称は「1式空間戦闘攻撃機」でキャノピーが緑色な点以外はほぼ旧作そのままのデザインとなっている。通常のCGモデルに加え、名アニメーター金田伊功が手掛けたパースの効いたフォルムをオマージュした「バージョンK」モデルも存在する。
- 100式空間偵察機
月面でコスモタイガーⅠとともに飛行しているシーンがある。機体上面に「安全第一」と記されており軍用機ではないのかもしれない(100式の原型は民間の惑星調査機SR91)。
ガミラス
- ゼルクート級一等航宙戦闘艦
「星巡る方舟」のシャンブロウの模様に酷似したカラーリングの同型艦が3隻以上就役している模様。対火焔直撃砲用と思われるシールド<<ガミラス臣民の壁>>を展開しているが…。
- デストリア級航宙重巡洋艦
前作から登場したガミラス軍の主力艦艦艇。地球艦隊と対ガトランティス共同戦線を張る。
- ケルカピア級航宙高速巡洋艦
同じく前作から登場したガミラスの軽巡洋艦。地球艦隊と対ガトランティス共同戦線を張る。
- 空間格闘戦闘機DWG262 ツヴァルケ
ガミラス主力戦闘機。白いカラーリンングの機体がガミラス月面大使館に配備されており、キーマンが操縦する。
帝星ガトランティス
- メダルーサ級殲滅型重戦艦
「星巡る方舟」でダガームが旗艦としたメガルーダの同型艦。本作でも火焔直撃砲の火力は健在な模様で地球、ガミラス合同艦隊相手に猛威を奮っている。火焔直撃砲は原型は滅んだ異種族文明から盗掘した武器であったが、メダルーサ級ともども量産化されている。
- ナスカ級打撃型航宙母艦
「星巡る方舟」でダガーム率いるグダバ遠征軍に配備された「キスカ」の同型艦。ガトランティスの主力空母であり今作にも多数登場。
- ラスコー級突撃型巡洋艦
同じく前作から引き続き登場。ガトランティス航宙艦隊の中核をなす巡洋艦。
多数の速射輪胴砲塔のほかに、艦橋基部両舷に計10基のミサイル発射管を装備している。
- 前期ゴストーク級ミサイル戦艦
本作初登場。PVで大型ミサイルを発射している場面で初のお披露目。旧作の惑星破滅ミサイルを搭載したゴーランド艦に相当する。ちなみにPVが公開された当初はラスコー級巡洋艦の雷撃型と思われていた。
- カラクルム級戦闘艦
旧作「さらば」「2」の大戦艦に相当する大型戦闘艦。全長520mとメダルーサ級やアンドロメダ級さえ凌駕する巨体を持つ。雷光回転砲という火焔直撃砲とは異なる大威力兵装を有する。ガイゼンガン兵器群という一般的な宇宙戦艦とは異なる兵器であることが示唆されている。
スタッフ
- 原作:西崎義展
- 製作総指揮:西崎彰司
- 監督:羽原信義(XEBEC取締役)
- 副監督:小林誠(復活編DC 監督代行)
- シリーズ構成、脚本:福井晴敏、岡秀樹
- キャラクターデザイン:結城信輝
- メカニカルデザイン:玉盛順一郎、石津泰志
- CGディレクター:木村太一
- CGスタジオ:サプリメイション
- 音楽:宮川彬良
- 音響監督:吉田知宏
- アニメーション制作:ジーベック
- 製作:宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会
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関連項目
- 宇宙戦艦ヤマト
- さらば宇宙戦艦ヤマト
- 宇宙戦艦ヤマト2199
- 宇宙戦艦ヤマトシリーズの関連項目一覧
- アニメ作品一覧