寿司 虚空編とは、小林銅蟲による巨大数を扱った漫画である。裏サンデーU-2リーグにて連載中。
概要
寿司屋を舞台に、ただひたすらに大きな数(自然数)を作ろうという巨大数論が繰り広げられる。ねとらぼで「漫画と数学を鈍器にして殴りかかられた感じです」と紹介されたり、同作者のねぎ姉さんとはまたベクトルの違うシュールでエキセントリックな雰囲気を醸し出す作品になっている。ただし入稿前に査読を通しており、数学的な内容は正確である。ふぃっしゅっしゅ氏の考案した巨大数「ふぃっしゅ数」(バージョン7まである)を理解するのが当面の目標と思われる。
後述の名言集のように台詞回しが秀逸で、数学的な内容がわからなくとも、大きな数のあまりのやばさに目眩を起こしてみたり、なぜ人々が巨大な数を追い求めたくなるのかその精神が伝わったりするかもしれない。数学を扱っているが内容は初等的(簡単とは言っていない)で、5話までの時点で必要となる前提知識は足し算、掛け算、べき乗(3^4=3×3×3×3)程度である。紙とペンを用意して根気よく考えれば文系の人でも十分理解できる(はずである)。
登場人物
- 親方
寿司屋の店主。どんな寿司を提供しているのかは定かでない。かなりの巨大数ジャンキーであり、解説の途中でトリップしてしまうことも。『テトレーション(ba = a^a^...^a (b回))のレベルでどうにか書けるような数には興味が失せてしまった』らしい。
「数が大きいこと」を恐れる必要なんてどこにもねえ… 「数が大きくないこと」 こいつを何よりも恐れなきゃあ ダメだ
- マシモ
寿司屋店員。親方の聞き手として巨大数の世界に触れる。
僕は 「巨大数というものをたくさんの人に説いて回りたい人」なんだと 思います
- 孑孑うるか(ぼうふら-)
親方の一人娘の霊。巨大数の素養があり、親方の説明をサポートする。
やってることは1+1だけど 爆発的に展開するのよ!
- ふぃっしゅっしゅ
一連の巨大数「ふぃっしゅ数」の考案者。異世界に棲んでいるが、最近リアル世界に復活し活動を再会したようだ。3話にて腕だけ召喚される。
名言
1話
- さて 私たちが日常生活で使うどんな数よりも べらぼうに大きい数について考えていこう
2話
- 「数が大きいこと」を恐れる必要なんてどこにもねえ… 「数が大きくないこと」 こいつを何よりも恐れなきゃあ ダメだ
- イメージをイメージで超えていけ
- 生きる、そしてやっていくことによって人生はまばゆい輝きを放ちやがて大いなる存在と一体になる
- やってることは1+1だけど 爆発的に展開するのよ!
3話
- 私たちはその姿を決して見ることができないけれど間違いなくここに存在しているの 最高よね 漏らしそうだわ
4話
- より大きな数を! そこに意味はないが理由はある!
- 数学に「好奇心」ではなく「恐怖」を感じている人間は多い お前は太陽の下にモグラをあばき晒し殺して回ることになるわけだ
- 人間はモグラじゃありません! 本人が「自分はモグラだ」と思い込んでるだけです
5話
- 「数学の本質はその自由性にある」 我々もそうありたいものだな
- 危機感を肴に飲む酒はまずいんだが そのまずさがまたしびれるんだ
- どうですか皆さん 模様って綺麗でしょう
- こう
各話で扱われる内容
- 第1話: ハイパー演算子、グラハム数
- 第2話: ふぃっしゅ数ver.1(定義のみ)、アッカーマン関数(B(m,n))
- 第3話: S変換、S2変換、SS変換、ふぃっしゅ数ver.1
- 第4話: 巨大数論の考え方、巨大数の階層
- 第5話: コンウェイのチェーン表記、チェーンとグラハム数の比較
関連リンク
関連項目