山本昌広(ウマ娘)とは (カイセツノヤマモトマサとは) [単語記事]

山本昌広(ウマ娘)とは、アニメ『ウマ娘プリティーダービー ROAD TO THE TOP』に登場する、やたらガタイのいい解説者である。CV：山本昌広

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 https://twitter.com/rkUmWpq3h39pi73/status/1647579349305155584

概要

ナリタトップロード、アドマイヤベガ、テイエムオペラオーが三強を形成した1999年のクラシック三冠を題材にした配信アニメ『ウマ娘プリティーダービー ROAD TO THE TOP』に登場するレース解説者。

女性の実況アナウンサー（CV：本泉莉奈）とともに、作中のレースの解説をしている。なお、作中では名前は出ておらず、キャストでも単に「解説」と表記されている。また、声優としてのクレジットはプロ野球時代の登録名「山本昌」ではなく、本名の山本昌広でされている。

『ウマ娘』のアニメでは、テレビシリーズの第1期・第2期とも元騎手で現競馬評論家・リポーターの細江純子を本人役の解説者として起用しており、またスペシャルウィークの1998年日本ダービーを描いた第1期の第5話では武豊をゲスト解説者としてやはり本人役で登場させていたが、『ROAD TO THE TOP』での山本昌という意表を突いた起用は競馬ファン兼野球ファンの間で大きな話題となった。あまり演技らしい演技の必要のない解説者役とはいえ、落ち着いたアフレコぶりも評判である。

ちなみに現実の1999年では、山本昌はバリバリの現役投手であり、先発の一角として中日ドラゴンズのセ・リーグ優勝に貢献しているが、皐月賞の4月18日、日本ダービーの6月6日はいずれも登板していない（皐月賞・ダービーとも2日後の火曜日の試合で先発している）ため、現役だとしても解説は可能だったことになる（？）。菊花賞の11月7日には既にシーズンが終わっているため解説に支障はない。弥生賞の3月7日には浜松でオープン戦があったようだが、ここに登板していたかどうかは未確認。

アニメ本編での出番・台詞

『ウマ娘』のゲームではレース中に解説者がコメントを挟むが、『ROAD TO THE TOP』では実際の競馬中継と同様、レース中に喋るのは実況アナのみで解説者は黙っている。

第1話・弥生賞

実況アナの隣に座っている姿が映るが台詞なし。

第1話・毎日杯

実況「テイエムオペラオーゴールイン！　3連勝で見事重賞初制覇です！」

解説「ハードなローテーションの中、素晴らしい結果ですね」

第1話・皐月賞

実況「さあ、今年もこの日がやってきました。クラシック三冠レースの初戦、皐月賞です」

解説「いやー、待ちに待ったという感じです」

実況「そうですね。本日は雨が降っておりますが、例年にもまして大きな盛り上がりを見せています。注目はなんといっても、1番人気アドマイヤベガと、2番人気のナリタトップロード」

解説「人気的にこの2人が抜けていますね」

実況「中山レース場、芝2000m。今年の皐月賞は※17名で行われます」
※ワンダーファング（幸英明）、ゲート内で暴れ負傷し発送除外

解説「クラシック三冠の初戦、皐月賞！　彼女たちにとっては一生で一度きりの挑戦です」

実況「アドマイヤベガ、今ゲートに収まりました」

解説「さすが1番人気、落ち着いていますね」

実況「そしてナリタトップロードもゲートに向かっています」

解説「調子も良さそうですね。2番人気ながらすごい歓声です」

第2話・日本ダービー特集

実況「全てのウマ娘にとっての夢舞台、日本ダービーがいよいよ目前に迫って参りました。世代最強を決めるレースで栄冠を掴むのはいったい誰なのか」

解説「皐月賞はナリタトップロードとアドマイヤベガの一騎打ちかと思われたところに、テイエムオペラオーという伏兵の登場でね」

第2話・日本ダービー

実況「ついにこの日がやって参りました。若きウマ娘たちが世代の頂点を目指して競う、クラシック戦線の最高峰、日本ダービー！　今年の注目はなんといっても、あの3人の激突でしょう！」

解説「はい、テイエムオペラオー、アドマイヤベガ、そしてナリタトップロード。誰が勝ってもおかしくありません！」

第3話・京都新聞杯

実況アナの隣に座っている姿が映るが台詞なし。

史実

1984年から2015年まで32年間、50歳まで中日ドラゴンズ一筋でプレーし、NPB歴代タイ記録の実働（一軍出場したシーズン数）29年をはじめ、史上最年長ノーヒットノーラン、史上最年長での通算200勝など数々の記録を打ち立てた元プロ野球選手（投手・左投げ）。

本名は「山本昌広」だが、チームに同じ山本姓の選手がいたためスコアボードには「山本昌」と表記され、1996年に山本姓の選手が彼ひとりになってからも「山本昌」を登録名として引退まで使用した。

1965年神奈川県生まれ。日大藤沢高校から1983年のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。背番号は入団から引退まで「34」をつけ続けた。

プロ3年目の1986年に一軍初登板を果たすも、4年目までは全く結果を出せずにいた。5年目の1988年、春キャンプの会場だったアメリカにそのまま野球留学という形で残ることになり、ここで代名詞となるスクリューボールを習得。帰国後、そのスクリューを武器に一軍で5勝0敗の成績を残して優勝に貢献、以降は先発ローテの一角としてチームに欠かせない存在となる。

1993年には17勝5敗、防御率2.05の成績を挙げて最多勝・最優秀防御率のタイトルを獲得。翌1994年には19勝を挙げ2年連続最多勝を獲得、沢村賞を受賞する。その後2年は故障に苦しんだが、1997年には復活して18勝を挙げ3度目の最多勝と初の最多奪三振を獲得した。

以降は投手タイトルの獲得こそないものの、左の先発として毎年安定した成績を残し、ほとんどの選手が引退する40歳を過ぎても先発ローテの一角を担い続けた。2006年9月16日の阪神戦では最年長記録となる41歳1ヶ月5日でのノーヒットノーランを達成。2008年8月4日の巨人戦では、42歳11ヶ月にして史上24人目の通算200勝を完投で達成した。

2009年以降は故障も相次いでさすがに衰えを隠せなくなったものの、2013年には48歳にして5勝を挙げるなど活躍し、数々のNPB最年長記録を打ち立てた。50歳を迎えた2015年限りで現役を引退。通算219勝165敗、防御率3.45。2022年には野球殿堂入りを果たしている。

その現役生活の長さゆえ、「衣笠祥雄から大谷翔平まで対戦したことがある」「赤ん坊の頃に抱っこした同僚の息子がプロ入りして後ろを守っていた」「約90年の日本プロ野球史の1/3の期間で現役」という冗談みたいな記述が全てただの事実である。
ウマ娘で言うとミスターシービーが三冠を達成した年にドラフト指名され、キタサンブラックが菊花賞を勝った年に引退しているので、現時点でウマ娘化された競走馬のほぼ全ての現役時代を現役プロ野球選手として過ごしている（全く重なっていないのはマルゼンスキーとデアリングタクトのみ。サトノダイヤモンドは山本昌の公式戦最終登板の1ヶ月後のデビューだが、2016年にも引退試合のため一時的に選手登録されているのでそれも含めればカバーしている）。

引退後は主に野球解説者・野球評論家として活動している。

ラジコン、昆虫採集、競馬など現役時代から多趣味で知られ、特にラジコンは地元名古屋で数々の大会に優勝し、2002年には全国大会で4位入賞。また、同僚の山崎武司と一緒に主催していた大会は世界チャンピオンが参戦するレベルになるなどすさまじい熱の入れようで「本業がラジコン、趣味が野球」とまで言われた。
競馬はもともと『ダービースタリオン』シリーズを熱心に遊んでいた（本人曰く1992年頃からだそうで、SFCの『全国版』からか。競馬雑誌で『ダビスタ』を語る際に乱数調整の話から始めるガチ勢）が、野球のツキを使ってしまわないようにとリアルで馬券は買わないようにしていたらしい。しかし現役晩年に二軍暮らしが長くなった頃から馬券を買うようになり、その頃から一口馬主を始めたという。
会員であるサンデーサラブレッドクラブ（サンデーレーシング）では、アルアイン・シャフリヤール兄弟の出資者として知られる。競馬番組にもよく出演しており、フジテレビの「みんなのKEIBA」にも不定期出演。出資馬のシャフリヤール（鞍上・福永祐一）が勝った2021年の日本ダービーでの出演（佐々木主浩も同席）の際には、喜びの余り天井に頭をぶつけた。

なお、アニメの解説者は前述の通りやたらとガタイがいいが、実際の昌さんも（投球フォームのせいかあまり長身というイメージがないが）身長186cmという長身である（現役時代の登録数値。実際は188cmあるという話も）。
また、現役時代の1998年、シーズン前にCBCテレビの「サンデードラゴンズ」で立てた公約（10勝）を達成できなかったため、罰ゲームとしてチームメイトとともに中京競馬場の芝コースを走ったことがある。

詳細は当該記事へ→山本昌

年表

年	プロ年数	監督	野球界での出来事 (主に中日・本人関係)	競馬界での出来事	この年生まれたプロ野球選手
1983	0	近藤貞雄	ドラフト5位で指名	ミスターシービーが三冠馬達成	金子千尋高橋聡文
1984	1	山内一弘		シンボリルドルフが三冠馬達成中央競馬でグレード制導入	浅尾拓也吉見一起
1985	2			シンボリルドルフが七冠達成	大島洋平堂上剛裕
1986	3		プロ初登板	メジロラモーヌが牝馬三冠達成	ダルビッシュ有涌井秀章
1987	4	星野仙一		武豊デビュー	祖父江大輔平田良介
1988	5		立浪和義がプロ入りドジャースのキャンプに参加スクリューボールを習得プロ初先発・初勝利プロ初完投・初完封	タマモクロス、オグリキャップの台頭	マー君世代
1989	6		プロ初セーブ	平成三強世代の激突	菅野智之中田翔
1990	7		登録名が山本昌に	スプリンターズステークスがGIに	小川泰弘杉谷拳士
1991	8			トウカイテイオーが二冠達成中央競馬でゼッケンに名前が入るように	菊池雄星木下拓哉
1992	9	高木守道	山本昌の恩師アイク生原が永眠	ミホノブルボンの活躍 TM対決	千賀滉大山田哲人
1993	10		最多勝、最優秀防御率達成	BNWのクラシック戦線ベガが牝馬クラシック二冠達成ナイスネイチャが3年連続で有馬記念3着	高橋周平吉田正尚
1994	11		最多勝達成沢村賞獲得通算1000投球回	ナリタブライアンが三冠馬達成武豊が日本人騎手初の海外GI制覇	大谷翔平京田陽太
1995	12		趣味としてラジコンを始める	サンデーサイレンス産駒の台頭	周東佑京松井裕樹
1996	13	星野仙一		福永祐一ら「花の12期生」デビューエリザベス女王杯が古馬も参加可能に	梅津晃大岡本和真
1997	14		初の開幕投手最多勝、最多奪三振通算100勝通算1000奪三振通算1500投球回	フェブラリーステークス等がGI昇格エアグルーヴが年度代表馬(牝馬として26年ぶり)	小笠原慎之介勝野明慶
1998	15		10勝未達の罰ゲームで中京競馬場を走る (成績は9勝9敗)	セイウンスカイが二冠達成シーキングザパールが日本調教馬初の海外GI制覇タイキシャトルが短距離馬初の年度代表馬沈黙の日曜日	藤嶋健人山本由伸
1999	16		福留孝介、岩瀬仁紀がプロ入り	エルコンドルパサーの海外遠征武豊が史上初の東京優駿連覇	鵜飼航丞村上宗隆
2000	17		0.004点差で最優秀防御率を逃す通算2000投球回	「世紀末覇王」テイエムオペラオーの快進撃エアシャカールが二冠達成	根尾昂吉田輝星
2001	18		通算1500奪三振	馬齢表記が現在のものに改定東京優駿、菊花賞に海外産駒が出走可能にステイゴールドが香港ヴァーズ勝利	石川昂弥岡林勇希
2002	19	山田久志	高橋聡文がプロ入り谷繁元信がFA入団通算150勝ラジコン全国大会で4位	武豊が史上最速最年少で通算1万回騎乗達成アグネスデジタルがフェブラリーステークス制覇し、異なる条件のGI4種で勝利	高橋宏斗土田龍空
2003	20	山田久志	自己最高年俸で契約更改	ネオユニヴァースが二冠達成スティルインラブが牝馬三冠達成シンボリクリスエスが史上初の天皇賞(秋)連覇	小園健太
2004	21	落合博満	堂上剛裕がプロ入りセ・リーグ優勝通算2500投球回	朝日杯FSが牡馬・牝馬限定戦に改定ゼンノロブロイが秋古馬三冠達成	浅野翔吾
2005	22		セ・パ交流戦の開始	ディープインパクトが三冠馬達成
2006	23		吉見一起、平田良介がプロ入りセ・リーグ優勝最年長ノーヒットノーラン最年長セーブ通算2000奪三振	メイショウサムソンが二冠達成
2007	24		堂上直倫、浅尾拓也がプロ入りセ・リーグ優勝、日本一アジアチャンピオン通算500試合登板昆虫収集を封印	ウオッカが東京優駿制覇(牝馬として64年ぶり) ※史上初の父娘東京優駿制覇
2008	25		通算200勝茅ヶ崎市民栄誉賞受賞	ダイワスカーレットが有馬記念制覇(牝馬として37年ぶり)
2009	26		立浪和義が引退	ライトカードの導入安藤勝己が最年長GI勝利を更新(64年ぶり)
2010	27		セ・リーグ優勝	中央競馬の平地重賞が全て国際競争になる
2011	28		セ・リーグ優勝	オルフェーヴルが三冠馬達成
2012	29	高木守道	高橋周平がプロ入り最年長ホールド	ゴールドシップが二冠達成ジェンティルドンナが牝馬三冠達成
2013	30	高木守道	大谷翔平がプロ入り最年長安打最年長打点	武豊が前人未到のGI100勝達成福永祐一が史上最速で通算13000回騎乗達成
2014	31	谷繁元信	祖父江大輔がプロ入り最年長勝利最年長打席	朝日杯FSが中山競馬場から阪神競馬場に変更ジャパンカップダートがチャンピオンズカップへ改称ゴールドシップが史上初の宝塚記念連覇
2015	32		小笠原慎之介、木下拓哉がプロ入り最年長試合出場最年長先発登板引退を発表	120億円事件ドゥラメンテが二冠達成キタサンブラックが菊花賞制覇ワンダーアキュートが史上最年長でGI勝利コパノリッキーが同一GIを最低人気と1番人気で連覇
2016	-		引退試合に登板	サトノダイヤモンドが菊花賞制覇