工作とは
[1] 材料に手を加えて器物を作ること。
大辞林
[2] 土木・建築・製造などの作業。
[3] ある目的の達成のため、あらかじめ関係者に働きかけを行うこと。
本来上記の意味を持つが、ニコニコ動画上で派生した新たな用法として、
[4]のことを指す場合が、ニコニコ動画においては多くなっている。単に「工作」と書くと、特にマイリスト工作のことを指すことが多く、実際の図画工作・電子工作を扱った動画を上回る。本項では[1]~[4]の全ての意味に関して記述する。
単純に図画工作、電子工作を行う過程を撮影・編集した動画のことを指す。
構想・設計・製作・試用・再調整など多くの工程のあるうち、どこに重きを置いているかは動画製作者の姿勢によりまちまちで動画が複数partに渡り続くこともあるが、基本的には上記全ての流れを見せるのが普通である。
しかし悲しいかな、[4]の意味での「工作」の使い方があまりに浸透しすぎてしまった現状、誤解を避けるため本格的な図画工作・電子工作を取り扱った動画にこれを含んだタイトルやタグが付けられることはもはや無いと言って差し支えない。今のところ「ニコニコ動画講座」「ニコニコ技術部」タグが代わりにこの役割を担っている。その他の創作活動関連についてはニコニコ部活動の一覧を参照のこと。
2009年2月以降のニコニコ動画では、個人製作の工作動画とはまた別に、NHK教育の番組「つくってあそぼ」に登場するワクワクさん、ゴロリの工作番組でのかけあいをMADにした作品が急速に流行している。素材は数多あるはずであるが、今のところ特に「ストローロケット」の回だけが使われる傾向にある。元々は[1]の意味である「図画工作」と[4]の意味である「ランキング工作」をかけた動画投稿者兼工作員のウケ狙いであったとも言われているが、長期間ランキング上位に関連動画が鎮座し、流行を後押しした。
しかしこちらの動画も、日本放送協会(NHK)により権利者削除がきっちり行われているため、人気はあっても生き残りは厳しい情勢となっている。しかし削除動画と現存動画の傾向から見る限り、厳しく規制されるのは映像部分のみのようで、音声のみの使用(音MAD等)、静止画の使用、動画映像のモザイク化などである程度は削除を回避できるようだ。
それでもなお、マイリストランキングにひとたび掲載され目立ってしまえば最期、上記対策をしていても消えてしまう。
「ある目的のために働きかけること」の意味が転じて、もっぱら敵対勢力などの情報を合法・非合法手段によって入手することを任務とする諜報活動、スパイ行為を指す用法として使用されているが(工作員も参照)、ネット上でさらに意味が派生し、インターネット上における事実の歪曲や情報操作の書き込みといった行為のことをも指すようにもなった。しかし多くの場合レッテル張りとして用いられ、例えば複数人によるある企業叩きの流れに反して、その企業を擁護する者が単発で現れた場合などに、工作員認定がなされる。
ニコニコ動画では特に「政治、マスゴミ、特定アジア、創価学会」関連に【工作】のレッテルが冠されることが多い。
以上3項目のいずれかまたは全てを揶揄しての蔑称として用いられる。2ちゃんねる由来の場の空気ゆえに、思想の中立やら客観性やらを議論したところでしょせん不毛な結果にしかならないが、以下のような動画を見るにあたってはネット上だけで得た知識ばかりに振り回されることの無いよう、十分注意が必要である。
特に断りがなければ2008年7月31日以前の旧ランキング形式における工作についての記述です。2008年8月1日以降のランキング形式における工作については#ランキング仕様変更に伴う工作の影響#の項目(主に考察)を参照して下さい。
ニコニコ動画のランキング工作疑惑が指摘され始めたのは2007年6月頃からであり、不正操作、八百長、捏造、偽装工作などと呼ばれていた。これらの行為が工作という言葉で定着したのは、2007年7月1日YouTube板にスレッド「ニコニコマイリストのランキング工作動画について」が立ったことがきっかけである。
狭義の「工作」は一人または少人数で実行者の人数分以上、大量に再生数・コメント数・マイリスト登録数を増やす行為のことであり、組織票は含まない。組織票とは例えば、多人数が積極的にまたは要請を受けて朝5時を待って特定の動画に一斉にマイリスト登録した場合などである。しかし、工作と組織票はランキングの見た目からは区別がつかないため、工作に関する議論では組織票も工作と同様に扱われることが多い。また組織票は「多数派による支援という名の工作」としばしば揶揄される。
工作の歴史は古く、β時代にはすでに存在していたと見られる。βからγ初期においては工作対策が不十分だったが、現在では運営の対策によって単純な方法では工作できないように改善されている。現在、工作員は多数のアカウントと多数のIPアドレスを駆使して工作を行っている。
マイリストランキング上位に位置する動画は非常に目立ち、動画自体の魅力が十分であれば継続的に工作を行わなくとも人気動画になっていく(地形効果と呼ばれる)ので、6時付けの本日マイリストランキングで上位に位置することを目的とする朝のマイリスト工作が毎日のように行われている。既に工作は朝の風物詩として定着した感があるが、工作によるランキング操作が周知された影響で、工作が疑われる動画や人気が高いが気に入らない動画に「工作乙」等とコメントするなどして荒らす「工作認定荒らし」も問題視されている。
マイリスト工作の問題については、マイリスト登録数を増やすかどうかの判定を行う際に同一アカウントの他にマイリストを参照していないのが根本的な原因の一つだが、これを改善するとなるとマイリスト登録時にデータベース負荷が大幅に増える問題が生じる[要出典][1]ため対策は難しいと考えられている。
2008年8月現在のランキング仕様では、デイリーランキングの更新は1日1回であるため、早朝工作の意味はなくなった。(詳しくは別項で記述)
5時までに予め大量にマイリストを登録しておき、5時から6時までの間に大量解除することで6時付け本日マイリストランキングから当該動画を追い出す「逆工作」(または「マイナス工作」)と呼ばれる手法もある。
2008年8月のランキング仕様変更により逆工作は事実上不可能となった。
工作には、いわゆる「信者」「アンチ」双方が関わっていると考えるのが妥当である。
ランキング工作が疑われだした当初は、「信者」と呼ばれる者がその動画をランキング上位に押し上げ、更なる人気を集めようとする為に行っていた場合が大半と思われる。
これに対しアンチによる工作は経緯が少々複雑である。なんと、アンチでありながらその動画をランキング入りさせようとするのである。
2007年の夏、工作問題に対しニコニコ動画の掲示板、並びに2chのyoutube板に工作問題について議論するスレが立てられた。ところがスレ内で「80垢」についての議論が盛り上がると、「工作問題について広く知ってもらうために、自分たちもあえて工作することで広く問題提起しよう」という考えを持つものが現れるようになった。
いつしかスレには問題提起の為ではなく愉快犯としての工作員まで集まるようになり、新たに「ニコニコ動画工作支持スレ」が誕生。この頃には「ランキングは工作可能である」ということはユーザーの間では周知の事となっており、ランキングトップが「工作認定荒らし」により連日異様なまでに荒らされる問題が発生。「今日はこの動画を晒しあげて荒らさせようぜ」と申し合わせをする、アンチによる荒らし誘発行動が行われるようになり、「ニコニコマイリストランキング予想スレ」では、純粋に動画の順位や伸びそうな候補動画を予想したいのにスレにURLどころか動画名を出しただけで過剰に順工作や逆工作によるランキング除外を仕組まれて予想にならないといった事態も発生。ランキングトップになることで工作認定コメントで荒らされ、その動画を消してしまう投稿者まで現れ、複数アカウント取得アンチによる工作活動がさらに加速する事となった。
現在でも「この動画の伸びは異常だ。信者の工作だ」「いや、アンチの仕業だ」という水掛け論は続いている。
2008年8月1日、毎時更新のデイリーランキングが1日1回の更新へと仕様変更された。運営は工作対策の面については言及していないものの、結果としてランキングにおける工作の影響は軽減されると考えられる。
従来は早朝1時間の工作で一時的なランキング上位や、そのまま地形効果を得る形での再生、マイリストの伸びが期待できたが、今回の仕様変更で同程度の再生を見込むなら1日分の工作量が必要となる。工作員のモチベーションの低下も考えられ、工作でランクインする動画の数そのものがかなり減ると予想される。
一方でランキング全体のマイリスト登録数も低調になると見られている(適切な記事を参照)。そうなると長時間の工作や一定人数による工作ならばランキング上位も可能であり、多人数が結託した大規模工作によるランキング占拠などは従来より容易になる。
運営は、荒らし対策ほど工作対策に力を入れる姿勢を見せていない。かつてゴースト法、リセット回避法などと呼ばれる一人で大量工作可能なランキングの穴が発覚した際も、運営側が真っ先に気づいて穴埋めに取り組むわけではなく、youtube板工作対策スレ住人が実力行使で野菜動画や工作方法を記述した動画をランキングに押し上げ続けたところ、ようやく重い腰を上げ対策に乗り出したという過去がある。
運営長の見解 開発者ブログ
2008年6月18日と2008年6月25日のブログでランキング対策に触れている。
参考
ひろゆきの見解
つまり野暮なことは言うな
なお、個別動画の掲載は控えるが、一部ジャンル(○ってみた、実○プレイ、東○、等)では売名目的、商業目的の工作が盛んともされている。特にニコニコ動画ユーザが増え、人気作品は金になることも多い最近ではその傾向が露骨になったとの指摘もある。
本来の意味とニコニコ動画上での独自用法が混在していることを逆手に取って、サムネイルやタイトルをパッと見ただけではどちらの意味か分からない、もしくは一方の意味だと確信させておいて実は違いました、という釣り動画的な用法をした応用動画も存在する。
1. これは一部ユーザの間で囁かれている憶測であり、運営がそう解答しているわけではない。この問題以前に運営はこれ以上の対策をするつもりはないとも言われている。
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最終更新:2024/03/29(金) 14:00
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