役不足 単語

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役不足」とは、議論の種である。

用法1

「役不足」というの正しい用例は以下の通りである。

この仕事は簡単すぎて、あなたには役不足かもしれませんが、どうか一つお願いします。

これは役者にたいして「あなたのようなすばらしい役者にこんな小さな役を演じさせて申し訳ない」という例がとされている。「人」に対して、「役」の方が不足している、という意味である。

しかし、近年ではこの用法は誤用により少なくなってきている。

用法2

最近増えてきた使われ方は以下のようなものである。残念なことに一般に広く浸透してきており、本項でも用法2と題してあるがれっきとした誤用である。

「てめーだけじゃ役不足だ」

スラムダンク13巻 58ページ

このように、「役不足」の「役」が、「役者」の「役」の意味に使われており、「役」に対して「人」のが不足しているという意味になっている。「役不足」のす対も、「仕事」から「人」に変わっており、結果的に意味が正反対になっている。「不足」からの類推でこの用法が広まったという説もある。

この用法は広辞苑などの名だたる辞典には載っておらず、その意味ではこの用法は「誤り」である。

しかし、用法が誤っているからといって、殊更にそれを責め立てるのはあまり褒められた態度ではない。

なぜなら、「役不足」のを、上の用法1の意味で使うことが少なくなってしまったからである。用法2が正しくないとしても、用法1の使用法が減ってしまったため、そちらを正しいとしたところでその意味で使っても通じない人が出てきてしまった。それでもこのを用法2で使ってはいけないのだろうか?結論は出ていない。

補足

忘れてはならないのは、言葉というのものは、有史以来、常に変動を続けているという事実である。

例えば、「歩けば棒に当たる」というがある。

こののもともとの意味は、「物事を行うと、思わぬ災いに遭うこともある」と言う意味であった。しかし、現在は、「やってみると思わぬ幸運に遭うこともある」という解釈が広まり、辞典には両方記載してある。

結局このは、「が棒に当たるのが災いなのか幸福なのか」が時代によって解釈が変わっている。従って現在、「このどちらかの用方が絶対誤っている(正しい)」というに説得いのは明らかだろう。

「役不足」も将来的には辞典に両方の意味が併記される日が来るかもしれない。その時になって、「用法2が絶対誤っている」と言うが説得を持っているだろうか?それは未知数である。

ただし「転じて~」という言葉の進化ではなくあきらかな「誤用」による言葉の変遷(しかも逆の意味)のため、辞書に両方の意味を書いてしまったら大変なことになること請け合いだが。
(「正面」という単解説に「その物体が向いている方向のことである、さらにその反対側の方向のこともす」と書くようなものである)

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最終更新:2024/04/20(土) 06:00

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