必殺仕事人とは、1979年から1981年に放送されたテレビ時代劇・必殺シリーズの第15弾である。全84話。
OPナレーション
一かけ 二かけ 三かけて
仕掛けて 殺して 日が暮れて
橋の欄干 腰下ろし
遙か向こうを 眺むれば
この世は つらいことばかり
片手に線香 花を持ち
おっさん おっさん どこいくの
私は必殺仕事人 中村主水でございます
「それで今日は、どこのどいつを殺ってくれとおっしゃるんで?」
ナレーター:芥川隆行
台詞部分:藤田まこと
概要
前作『翔べ!必殺うらごろし』の視聴率低迷で、シリーズ終了になるのではないかと言われた中で作られた作品。
作風だけでなく、秀役の三田村邦彦の人気もあってか、必殺シリーズ最多の84話を誇る作品となった。
奉行所の厳しい取り締まりで「仕業人」・「商売人」と呼ばれる裏稼業の連中が姿を消してからしばらくして、八王子に左遷されていた中村主水が、勘定奉行稲葉の命により突如江戸に呼び戻された。その稲葉を動かしていたのは将棋会所主人であり闇の元締でもある鹿蔵で、その鹿蔵に裏稼業復帰を頼まれたが、かつての仲間達(赤井剣之介とか)の死を思いだし、裏稼業復帰を一旦は断った。
直後に浪人・畷左門に人違いで襲われた主水は、襲わせた張本人である鹿蔵にもう一度会いに行くが、そこで鹿蔵の力強い決意を知り、裏稼業復帰を果たし、左門とともに「仕事人」として活動することになった。
そして最初の仕事は無事に果たすものの、左門が仕置した悪人の背中には細工用のノミが刺さっていた…。
登場人物(仕事人)
- 中村主水(なかむら もんど)
- 演:藤田まこと
『江戸プロフェッショナル必殺商売人』終了後、家族ともども八王子へと左遷されていたが、勘定奉行稲葉の命令で南町奉行所へ復帰、そして「仕事人」として裏稼業に復帰した。
本作より豪快に斬りまくるということが減りつつあり、「セコ突き」へとシフトチェンジすることになる。また、『商売人』まではメンバー全員が同じBGMで仕置していたが、他のメンバーはアップテンポの曲で、主水のみスローバラードの曲で仕置するようになるのも本作からである。
- 畷左門(なわて さもん)
- 演:伊吹吾郎
主家の家老・権藤を斬り、脱藩して妻子と共に江戸へ来た浪人で、鹿蔵の決意に共鳴して「仕事人」となる。
当初は愛刀「胴太貫」で悪人を豪快に斬り捨てていたが、第29話より侍をやめておでん屋となり、殺し技も腰骨を外して真っ二つにする技に変更した。おでん屋開業当初は、妻・涼を妹と偽っていた。
最終回では悪事の大事な証拠となる紙を折り鶴にして娘・美鈴に渡していたが、それが悪人の目にとまり、左門の家を襲撃、涼は殺され、美鈴は記憶を失った。そして全てが終わった後、記憶喪失の娘を連れて巡礼の旅に出た。
- 飾り職人の秀(かざりしょくにんのひで) ※テロップでは「秀」のみ。
- 演:三田村邦彦
若い飾り職人で、以前は仕事人をしていた。
殺された年上の愛人の復讐を果たしたことで、悪党の背中に刺さっていたノミから「飾り職人」の仕業として主水達に狙われるようになり、その後、鹿蔵の計らいで仕事人に復帰することになった。
当初は細工用のノミを武器として仕事をしていたが、第33話より金属製の房がついた簪を使うようになった。
まだ若造であり、何かと主水達に反抗してはよくぶん殴られていたが、徐々に成長していった。
- 半吉(はんきち)
- 演:山田隆夫
元締配下の密偵で表稼業は障子張り替え屋。
出会茶屋の女中・おふくと恋仲だったが、おふくは第23話で殺され、自身も第26話で悪人に利用された挙げ句に殺されてしまった。
- 鹿蔵(しかぞう)
- 演:中村雁治郎(2代目)
闇の大元締であり、将棋会所の主人。
力強い言葉で左門を仲間に入れ、主水を復帰させた。そして秀も仲間にいれた。
しかし早々に元締の座を女房のおとわに譲り、旅に出てしまった。
- おとわ
- 演:山田五十鈴
2代目元締。鹿蔵の後を受けて元締になったが、当初は主水達の力を確かめるべく高圧的な態度で接していた。
ある程度仕事を済ませた後は打ち解けていったが、第21話で実の妹を仕置し、旅に出てしまった。
なお、殺し技は三味線の撥で悪人を切り裂くという、本作前後の山田五十鈴キャラと同じ技である。
- 六蔵(ろくぞう)
- 演:木村功
木更津に住んでいる初老の男で、かつては仕事人だった(鹿蔵・おとわと面識があるらしい)。
元締抜きで仕事をしていた主水達に接触し、3代目元締となった。
なお、六蔵を演じる木村は放送期間中に死去するが、六蔵自体は最終回まで存在するという形を取っていた。
- おしま
- 演:三島ゆり子
元締・六蔵配下で、木更津とつなぎを取る質屋・上総屋の女主人。「許せないわあ」が口癖。
名前も役者も同じだが、『必殺仕置人』に登場した女郎・お島とは別人のようである。
- 加代(かよ)
- 演:鮎川いずみ
元締・六蔵配下で、江戸と木更津の繋ぎ役。
おしまよりも繋ぎを取る回数が多く、鳥追い姿や馬を使って繋ぎを取っていた。
どちらかというと口だけの「何でも屋の加代」とは違い、本作の彼女はかなり有能である。
ファミコン必殺仕事人
まさかの必殺仕事人がゲーム化。製作はバンプレスト。
内容は江戸で童が暴れているのを奉行所が捕まえたことをきっかけに様々な事件が主水達を襲う。
登場する仕事人は初代必殺仕事人(以下初代)からVまでのはずなのに何故か新必殺仕置人で殉職したはずの「念仏の鉄」や、いずれの仕事人本編で一度も出会ったことが無いはずの「飾り職人の秀」、「組紐屋の竜」、「鍛冶屋の政」、「三味線屋の勇次」、「おりく」更に初代のみ登場した「左門」が普通に会話していたりとシリーズには関係無しの展開になっている。
戦闘コマンドは
たたかう
かくれる
ぼうぎょ
の3つ。運要素だがかくれるとぼうぎょを駆使すれば楽に勝てると思う。なお仕事人達の隠れ方はキャラクターによって異なる。
後のプレイステーションやその他ゲーム本体の必殺シリーズのゲームは仕事人と関与して無かったり、仕事人の技から波動が出たりするシステムだったりした。
主題歌
- 浜千鳥情話
- 作詞:茜まさお 作曲:平尾昌晃 編曲:竜崎孝路 歌:金沢明子
※第57~58話を除く
- いま走れ!いま生きる!
- 作詞:三田村邦彦 作曲:小坂明子 編曲:小坂務 歌:三田村邦彦
※本来は挿入歌だが、第57~58話のみエンディングとして使用された(テロップは浜千鳥情話のまま)。
関連動画
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関連コミュニティ
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関連項目
- 必殺シリーズ
- 中村主水
- 藤田まこと
- 翔べ!必殺うらごろし(前作)
- 必殺仕舞人(次作)
- 時代劇
- テレビ番組の一覧
- 京楽