「持っている」ではなく、いまは背負っています。
2012年3月30日、開幕戦1失点完投勝利のヒーローインタビューにて
斎藤佑樹(さいとう ゆうき)とは、プロ野球・北海道日本ハムファイターズに所属するプロ野球選手(投手)。背番号18。
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斎藤といえば早稲田実業高校時代の2006年の高校野球だろう。『ハンカチ王子』と呼ばれ、全国に名を轟かせ、一気に『ハンカチ王子フィーバー』を巻き起こし、人気となった。その当時、トレードマークだったのが青いハンカチである。同じブランドの青いハンカチが完売する程度の人気だった。もちろん、彼の投球術も魅力で、2006年夏の甲子園決勝では、駒大苫小牧高校の田中将大(現・東北楽天ゴールデンイーグルス)と投げ合い、15回引き分け再試合にもつれたのち、再試合でも田中と投げ合い、早稲田実業を優勝へと導いた。ドラフトでの競合が噂される中、彼は早稲田大学への進学を決意し、大学野球でプレーすることになる。
大学野球でもその名を轟かせ、通算30勝を挙げるなど、大学野球界に名を残す活躍をした。2010年秋の東京六大学野球で、早慶戦を戦い、見事早稲田大学を優勝へと導いた。大学時代は大石達也(現・埼玉西武ライオンズ)、福井優也(現・広島東洋カープ)と同級生で、この3人の投手力で早稲田大学は鉄壁の守りだった。
2010年、ドラフト会議でヤクルト、日本ハム、ロッテ、ソフトバンクが1位指名で競合する中、日本ハムが当たりクジを引き、北海道日本ハムファイターズに入団することになった。入団会見は異例の札幌ドームで、ファンの前で会見し、その後、梨田昌孝監督に対し"プロ入り第1球"を投げると言ったパフォーマンスも披露された。この時、北海道の各局では、特番を組むほど盛り上がった。背番号は『18』に決定。
ルーキーイヤーとなった2011年、メディアから大きな注目を集める中、開幕ローテ入りを果たす。プロ初登板となった4月17日の千葉ロッテ戦で5回4失点(自責1)ながら勝利を挙げ、ルーキーの白星一番乗りを果たす(この試合は北海道ローカルで中継され、北海道地区で30%近い視聴率をたたき出した)。が、4試合目のソフトバンク戦で脇腹を痛め1回で降板、6月末まで戦線離脱。復帰後は再びローテ入り、オールスター前で3勝2敗という成績ながら最後の一枠のファン投票で選出され、2試合に登板して無失点に抑える。このときベンチでぼっち状態だったのが一部で話題になった。
8月以降もローテーションを守り、9月10日の楽天戦では田中将大との投げ合いが実現(結果は8回4失点完投負け)。チームが大失速した9月に4連敗したものの、最終的に19試合で6勝6敗、防御率2.69と、ルーキーでローテの5番手投手としては十分な成績を残した。WHIP1.47とランナーを出しながら結果的に抑える(得点圏被打率.192)ベテランのような投球だったが、シーズン終盤には成長を感じさせる投球内容を見せて締めくくり、来年への期待を持たせた。
絶対的エースのダルビッシュ有がメジャーに移籍し、栗山英樹新監督のもと、まさかの開幕投手に指名される。オープン戦でもなかなか結果が出ず、評論家や解説者からのそれこそ「開幕投手には格というものがあるだろう」という批判、当の栗山監督からも何かと強烈なプレッシャーを掛けられる。そんな中開幕戦のマウンドに上がると、埼玉西武を相手にプロ入り初となる完投勝利(1失点)を挙げ、見事に結果で批判をねじ伏せた。ヒーローインタビューでは「『持っている』ではなく、背負っています」の言葉を残した。
4月20日にはプロ初完封も達成するなど、前年より順調なシーズン…と思われたが、6月6日の自身の誕生日に広島戦で2-1で勝利(この日、本人が発言した「最強の24歳になります」発言が後に話題となる)して以降調子を落とし始め、オールスターこそファン投票で選出されたものの、6登板で3敗を喫し防御率も5.70に悪化したため、7月末には1軍登録を抹消された。その後は2軍戦や社会人との練習試合でも打ち込まれる場面が目立ち、苦悩の日々が続いた。
10月に入って一軍に再昇格するも、復帰試合でボコボコに打ち込まれ、日本シリーズでも敗戦処理で炎上するなど、このシーズンはついに復活することは無かった。シーズン全体で見ても、5勝8敗、防御率3.98をはじめ、多くの面で前年を下回る成績に終わった。
それでも侍ジャパンのキューバとの壮行試合のメンバーに何故か選ばれた。
高校時代から大学2年の中頃までは、前述の通り「ハンカチ王子」と呼ばれていた。だが本来、マウンドにハンカチやタオルの類を持ち込むことはルール上許されていない(高校時代はハンカチに隠して乱数表などを持ち込む可能性は低いとして、目を瞑られていた面があった)ため、そのうちこの愛称はあまり使われなくなり、代わりに「佑ちゃん」が定着した。現在でもハンカチ王子と呼ばれることが無い訳ではないが。
ネット上での愛称は「さいてょ」。これは2012年に、あるファイターズファンが「SAITHO」と書かれたプラカードを掲げている画像が出回ってしまったことに起因する。これをローマ字入力すると「さいてょ」になってしまい(正しいスペルは「SAITOH」)、この字面の間抜けた感じがウケたのか、あっという間に広まってしまった。
また、最近はあるドキュメンタリーにて斎藤本人が「カイエン乗りてぇ」「青山に土地買うってヤバいっすか?」などの言葉を残したため、たまに「カイエン」「カイエン青山」とも呼ばれる。
(2012年終了時点)
| 登板 | 完投 | 完封 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | ホールド | 与四球 | 投球回 | 奪三振 | 勝率 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 38 | 3 | 1 | 11 | 14 | 0 | 0 | 83 | 211.0 | 121 | .440 | 3.33 |
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