渡島大野駅 単語


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渡島大野駅とは、北海道北斗市市渡にある、JR函館本線の駅である。駅番号はH70。

概要

2面3線のホームを有する無人駅。あたりには田畑が広がる。旧・大野町の中心部からかなり離れているためアクセスも悪い。
このほか、側線は1・2番線の間と3番線の外側にあり、このうち後者は現在貨物列車の待避線(?)として現役である。

1902年に旧本郷村から「本郷駅」として開業。ただし、線路自体は本郷村の反対にあったことから、旧市渡村に設置された(本郷村と市渡村は1900年に合併して大野村となる)。開業当初から駅員配置駅であった。1942年に村名にあわせて「渡島大野駅」に改称。その後、1986年に簡易委託駅となった後に、1992年に無人駅となった。

そんな駅である渡島大野駅だが、北海道新幹線が開通した際はこの駅が新函館駅(仮称)となる予定である。
渡島大野駅だが、新函館駅と言う仮称がついているため、函館駅と近いかといわれると、実は17.9km(営業キロ数)離れているので決して近いとはいえない。そもそも当駅があるのは函館市ではなく、北斗市である。北海道新幹線が函館で止まるならここに新幹線の駅を設置する必要は無かっただろうが、ここからさらに札幌を目指す上で、青函トンネルから札幌方面へ自然に方向を変えてかつ一番函館に近いのがここ、ということである。北斗市にあるにも関わらず、駅名が「新函館」となっているため、いろいろと揉めているのだがその辺は後述。なお、新函館開業に伴って五稜郭~新函館間(函館~五稜郭間は津軽海峡線開業時に電化済み)は電化され、現状各駅停車での所要時間25分が17分まで短縮される模様。

ちなみに2016年3月開業予定のためなのか、2010年現在駅の周りには、「新函館(仮称)駅建設地」の看板がある。しかしそれ以外は特に見所もない。なので、この駅を興味本位で訪れる人はこのことを踏まえてから訪れてほしい。

2013年3月に公開された図によると、新幹線は2面3線(当面の間は2面2線)、在来線は2面4線(新たに切り欠きホームを設置)となる予定。連絡改札は新幹線1番線と在来線1・2番線の間、および駅舎上に設置される。この構造により、新幹線1番線から在来線1番線に停車する函館方面のアクセス列車と在来線2番線に停車する札幌方面の列車に同一ホームで乗り継ぐことができる(この手法は九州新幹線暫定開業時の新八代駅で行われている)。このほか、南北自由通路が設置される予定。なお、新駅舎は2015年6月完成予定である。
なお、函館駅~当駅間にはアクセス列車(電車)が運行されることになるため、同区間は電化工事が行われている。
新駅南側は、北斗市によって整備が行われる予定で、駅前広場、公園、住宅地、商業地などが整備される予定。このうち、商業地には八戸駅の駅弁を製造している吉田屋が、北海道新幹線の車内販売向けの弁当を中心とした弁当工場を建設する考えを示している。

「新函館」か「北斗函館」か

当駅の北海道新幹線開業後の新駅名の仮称は「新函館駅」となっている。しかし、当駅が存在するのは函館市ではなく、北斗市であり、駅名と矛盾が生じている。もともと、仮称がつけられた時は亀田郡大野町であったため、この仮称で問題無かったのだろうが、合併により市になったため、この駅の存在は無視できないものとなったわけである(函館市の玄関口ではあるが、北斗市の玄関口ともなるため)。
北斗市となった後、北斗市の当時の市長が、市議会で「駅名を北斗駅にすべきだ」と発言し、函館市側が抗議。さすがに北斗市の知名度が低いためか、2012年6月15日に、北斗市議会が駅名を「北斗函館駅」とするよう要望する議案を可決。これに対して、2013年3月25日、函館市議会が「新函館駅」とするように要望する議案を可決。完全に対立する状態となっている。
妥協案として、2012年に北海道商工会議所連合会の会頭が「函館北斗駅」と駅名案を出したが、事態は変わらなかった。2013年10月29日には函館商工会議所の会頭が「新函館北斗駅」なる駅名案を出したところ、北海道側も調整に乗り出す考えを示し、函館市・北斗市と協議したいとした。その後、ようやく11月25日になって、函館市と北斗市が協議を行うことを決めた。なお、駅名案に関して函館市と北斗市が公式に協議したことは一度も無かった。12月16日には協議が行われたが、それぞれの意見を確認する程度に終わり、協議は2014年4月に持ち越されたが、やはり平行線に終わり、結局地元で案を一本化するのは不可能と言う結論になった。

新駅名は開業1年前(=2015年3月頃)までに北斗市および函館市から意見を聞いて決めるとしているが、駅名決定に紆余曲折が予想される。JR北海道としては2014年6月頃(遅くても夏)に駅名を決定させたい方針であるが、地元の意見も尊重する方針であったため、北海道に調整を求めるなどしていた。しかし、北斗市と函館市で意見が一致しなくなった以上、最終的にJR北海道は北斗市案の「北斗函館駅」か函館市案の「新函館駅」のどちらかで駅名を決定させることになった。

なお、2013年現在、開業済みの新幹線駅のうち、設置されている自治体名(開業当時含む)および地名を名乗っていないのは、品川駅(東京都港区)、新白河駅(福島県西白河郡西郷村、ホームの一部は白河市)、くりこま高原駅(宮城県栗原市、栗駒山周辺を「栗駒高原」と呼んでいる)、上毛高原駅(群馬県利根郡みなかみ町、「上毛」は群馬県全体のこと)の4駅のみである。また、現在建設中区間の仮称では、当駅のほか、南越駅(福井県越前市、地域名)、奥津軽駅(青森県東津軽郡今別町、自治体が「奥津軽いまべつ駅」を要望)のみである。

また、過去に自治体同士で異なる駅名を出して論争となった例に燕三条駅(新潟県三条市。燕市と対立)や佐久平駅(長野県佐久市。小諸市と対立)などがある。

ホーム

函館本線

1 函館本線 札幌方面
2 函館本線 函館方面
3 函館本線 函館方面

北海道新幹線開業後は、以下のようになる予定。

1 函館本線 函館方面(函館駅とのアクセス列車が使用)
2 函館本線 札幌方面
3 函館本線 函館方面
4 函館本線 函館方面

北海道新幹線(予定)

1 北海道新幹線 新青森・仙台・東京方面
2 北海道新幹線 新青森・仙台・東京方面
3 北海道新幹線 (札幌駅延伸までに整備予定)

隣接駅

函館本線

隣の駅 当駅 隣の駅
七飯駅
(H71)
渡島大野駅
(H70)
仁山駅
(H69)

北海道新幹線(予定)

隣の駅 当駅 隣の駅
木古内駅 新函館駅(仮) 新八雲駅(仮称)

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関連項目

  • 鉄道
  • JR北海道
  • 北海道新幹線
  • 駅名一覧
  • 新青森駅
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