『日立 世界ふしぎ発見!』とは、1986年4月19日からTBSテレビ系で放送されている長寿クイズ番組である。通称「ふしぎ発見」。
タイトルの通り、日立製作所をはじめとする日立グループの一社提供番組。
ミステリーハンターと呼ばれるレポーターが世界各地に飛び、歴史上の出来事や人物にまつわるテーマを元に難問奇問を出題するクイズ番組。
ワールドレポートクイズとして、先発番組に「なるほど!ザ・ワールド」(フジテレビ)や「世界まるごとHOWマッチ」(毎日放送)があったが、こちらは過去の出来事に特化することによって独自色を打ち出している。
世界中の歴史や紀行を伝える番組としても評価が高く、「ふしぎ発見」の取材が世界初取材となるケースも数多く存在する。
総合司会は草野仁(元・日本放送協会(NHK)アナウンサー)。2005年度からはTBS女性アナウンサーがアシスタントとして加わる。2008年度までは小林麻耶、2009年度以降は出水麻衣(不定期で小林悠が代行)が担当。2019年6月以降は準レギュラー解答者だった岡田圭右が追加され、3人体制に移行した。
レギュラー解答者として、黒柳徹子、野々村真が出演している
また、2012年まで板東英二もレギュラー解答者として長年出演していた。
あまり知られていないが、第1回から出演し続けているのは草野と徹子のみで、板東と野々村は準レギュラーから昇格した解答者である。
草野の柔和ながらも時にはミスリードを促す解答者泣かせの司会術や、予め当日のテーマに沿った内容を予習してくるため正答率の高い徹子、正答率はそこそこなものの草野のミスリードでせっかく書いた正解を消してしまうことも多い板東、天然ボケの頓珍漢な解答で視聴者を爆笑させる野々村という三者三様の個性が受け、この番組を長寿番組にした人気の原動力となっている(※ちなみに、野々村が一時期番組を降板した際、視聴者から「何故出ていないんだ」という電話が殺到した為に番組に復帰したという話もある)。
特に野々村は、2005年に番組開始20周年目にして初めてパーフェクト賞を取り号泣。このパーフェクト賞を記念して帝国ホテルで記念パーティーが開催されたという逸話がある。(なお、2010年5月1日放送分で野々村は2回目のパーフェクト賞を獲得している)
2012年、板東英二の当時所属していた個人事務所が所得隠しを含めた巨額の申告漏れ(約7500万円)があることが発覚。坂東自身がこの悪質な申告漏れを支持していたのではないかとされたため、当時出演していたレギュラー番組をすべて降板する事態となった。「ふしぎ発見」も2013年1月より出演を見合わせ、2月9日にTBSより正式な降板が発表された。
番組開始当初は土曜22時の放送だったが、1987年から1時間繰り上がり土曜21時の放送となっている。
1987年の放送時間変更以降、長らくTBS土曜夜の顔として安定した人気を獲得。特に草野・徹子・坂東・野々村の「ふしぎ発見ファミリー」というべきレギュラー出演者が定着した時代は高い評価を得て、当初日立製作所単体の一社提供番組だったものが1997年10月より日立グループ全社による一社提供番組へ昇格し、日立グループにとっても「日立グループ全体を象徴する番組」という位置づけとなった。
しかし、ひとし君人形が得点に関わらなくなるルール改正や板東英二の所得隠し問題による番組降板のあった2000年代後半~2010年代前半より徐々に人気の凋落がはじまる。
安定した人気と確固たる大企業スポンサーを抱えていたことから年末年始の時期や春・秋の「オールスター感謝祭」を除きほとんど番組休止のなかったふしぎ発見が同時間帯の特番の連発による休止が増え、その影響力を弱めていった。
番組ルールの手直しが頻繁化していくのと同時に、元々制作費のかかる番組形態、日立グループの事業再編、2020年より世界的流行をした新型コロナウイルスによる海外ロケの制限が重荷となっていく。
1995年より行われていたTBS系列局のない秋田県・福井県・徳島県での系列外ネットも2020年6月をもって終了している。
2023年4月、番組開始以来長らく司会を務めた草野仁がクイズマスターという解説者的役回りへ退き、CBCテレビ出身のフリーアナウンサーの石井亮次が2代目の司会者へ就任。クイズもそれまでの個人戦からパネラー全員で解答を導くという団体戦へ変更された。
草野仁がふしぎ発見の番組司会を務めた37年という在任期間は、それまで「パネルクイズ アタック25」によるクイズ番組司会在任期間記録を保持していた児玉清の36年という記録を抜き、日本最長記録を更新している。
2023年10月6日、ふしぎ発見のレギュラー放送を2024年3月をもって終了することが発表。以降は不定期特番として継続されることも同時に公表された。
レギュラー放送最終回の2024年3月16日放送分では通常の1時間枠で過去38年分のエジプト・ピラミッド回の内容を基に再構成された特別編を放送。そしてレギュラー放送最終回の2024年3月30日放送分では放送枠を3時間へ拡大し、過去の名シーンを回顧する内容となる。
これらの回の番組予告では晩年に使用されたテーマ曲のアレンジ版ではなく原曲版がBGMに使用されており、往時の番組予告を彷彿とする雰囲気を演出している。
番組開始から半年間使われていたポイント。お金の入った袋をイメージしたもので、袋に「G」のマークが書かれていた。
ガリンペイロとは、ポルトガル語で金鉱採掘人や発掘人を指す言葉である。
初期のルールでは、最初にガリンペイロが各解答者に10個持たされ、クイズの解答時にガリンペイロを賭けることが出来た。
正解すると賭けた分の倍のガリンペイロが手に出来たが、間違えると解答席の中に吸い込まれる「ボッシュート」 となった。番組終了前に0個になった場合、10個借りることが出来た。
解答が不正解の場合に解答席の中に吸い込まれて消える「ボッシュート」もこの番組の名物となった。
ちなみに、ボッシュートとは「没収」と吸い込まれる様が「ダストシュート」の様なことから生まれた造語である。
残ったガリンペイロは次回の出演時に持ち越され、50個たまると世界旅行がプレゼントされた。 逆に借りてきた10個のガリンペイロも失った場合(マイナス10個)、罰ゲームが用意されていた。
後述する「ひとし君人形」にも、うしろにガリンペイロの袋が付けられていた。
この番組のマスコットキャラクターとしても有名なのが「ひとし君人形」。司会者の草野がモチーフとなっている。
番組開始半年後にルールが改定され、解答の自信度によって通常のひとし君人形とその3個分(後に2個分)にあたる「スーパーひとし君人形」を賭けるというよく知られたシステムになった際に登場した。
長年に渡ってこのルールで親しまれたが、2005年4月の番組リニューアルで視聴者もクイズに参加できるシステムに改定された時に変更があった。
解答者が解答した答えの自信度を示す指標として金・銀・銅のひとし君人形を出すだけとなり、直接得点に結びつくものではなくなった。
このため、このルールではボッシュートの意味が薄れてしまったという意見も少なからず存在した。
2008年末から再びこのルールが改正され、金・銀・銅のひとし君人形の頭にそれぞれ 3・2・1 点が配分され、三問のクエスチョンに一回ずつ使えるという、ひとし君人形が得点に直接結びつくルールへ戻っている。
2012年1月より一度廃止されたスーパーひとし君が復活し往年のルールに近いものへ変更。この時期にパーフェクト賞を獲得した解答者には通常のトップ賞の商品に加えて「クリスタルスーパーひとし君トロフィー」というスケルトンタイプの人形も進呈されていた。
番組最末期の2023年にはこれまでの筆記式回答からパネラー全員によるディスカッション形式回答へ変更され、ひとし君人形・スーパーひとし君人形共にただの解答者席の置物として置かれていた。
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最終更新:2025/12/07(日) 12:00
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