東方無限螺旋

東方無限螺旋 (とうほうむげんらせん) とは、2人組のユニット「ねこタク」が制作した東方Projectの二次創作のひとつで、幻想入りシリーズのライトノベル作品である。2010年9月09日に第一部が完結し、2010年10月19日に第二部が完結している。

その後、2011年9月25日にこのシリーズが完全リメイクされることが発表され、同時に同シリーズのすべての動画が削除された (詳細は後述)。そのため、リメイク版が公開されるまではこのシリーズは閲覧不能となっている。

以降の記述は特に断りが無い限り、リメイク前の作品についてのものである。

概要

この作品の特徴は、先を読ませる数々の伏線の存在と、生きる意味に向けた示唆に富む点にある。

制作者である「ねこタク」は2人のメンバー (『木瀬拓昌』と『ねこまさ』) で構成されており、『木瀬拓昌』はシナリオを、『ねこまさ』は画像を担当している。

二部構成で出来ており全部で25の動画が存在する。ちなみに第二部は、第一部を別の視点で捉えた話である。

• 第一部 『東方無限螺旋〜観測者石崎信吾の記録〜』 (全19動画)
• 第二部 『東方無限螺旋〜オモイカネの証言台〜』 (全6動画)

ストーリー

西暦2010年8月6日、日本の夏。高校二年生の石崎信吾は図書館で勉強をしていた。しかし勉強はあまり進まず、課題作文の役に立ちそうな本を借りて帰る事にした。

帰る途中、急に辺りが静かになりセミの声もしなくなった。怪しみながらも足を家に向けるが、背後から女性の声に呼び止められたかと思えば、ブツブツ何か呟いている。振り返ろうとすると 「あなたにするわ。がんばってね」 の声と共に気絶してしまう。

目が覚めると、そこは枯れた向日葵畑であった。いったい自分に何があったのか解らず混乱していると、突然1人の女性に出会う。女性は何かに驚いているようだ。少し間を置いて、彼女の口から出た言葉は 「まさか――人間が生きていたなんて・・・・・・」 それを聞いた石崎信吾は、その場を立ち去ろうとするが・・・・・・

これ以降、作品の核心に関わる記述、いわゆるネタバレがあります。ネタバレを希望されない方は、当該のエリアをスキップされることをおすすめします。 → [ネタバレをスキップする]

・・・立ち去ろうとする石崎信吾は怪物に襲われるが風見幽香に助けられる。その後、外の世界は600年前に滅んでしまい、現在は西暦3010年8月6日の幻想郷だという事を教えてもらう。そして、元の時代に帰るための方法を知っているかも知れないチルノに会いに行く事になるが、風見幽香は一緒に行かず残る事にした。護衛が欲しければ森の魔女に会うよう言われるが・・・石崎信吾は単身、怪物と会わないよう慎重に森を進まなければいけなくなった。

登場人物

石崎 信吾	第一部の主人公で何の能力も無い、外の一般市民。当初は元の世界に帰ろうとするだけだったが、荒廃した幻想郷での出来事で煩悶し、悩み、この未来を変えようと決心する。しかし・・・・
風見 幽香	枯れた向日葵畑にいる妖怪。幻想郷で最初に主人公が出会う人物である。昔より力が落ちているらしい。過去に自分が犯した罪を後悔し続けている。
アリス＝マーガトロイド	森に住んでいる幻想郷で最後の魔女。主人公に幻想郷で起きた事を簡単に教える。外の世界が滅んだ事により、いろいろな物が幻想郷に来たらしく。レコードを聴いたり、ワインを飲んだりして昔の思い出に耽っている。が、彼女の心が満たされることはない。
大氷精チルノ	幻想郷の東半分の結界を維持する監督役の1人。幻想郷で再び作物が育つ土壌をつくろうと頑張っている。その努力は六ヶ国語を習得している事から伺える。
リグル＝ナイトバグ	幻想郷の西側半分の結界の維持を担当している。紅魔館の本の整理や掃除をしている。チルノが作っているサツマイモをお酒にしようと思っている。
八雲 橙	幻想郷の結界の維持の総監督。チルノやリグルなどの主人公達に何か隠し事をしている。スキマの能力を使うことができるが、不完全である。
蓬莱山 輝夜	第二部の主人公である。石崎信吾に外の世界がどうして滅んだか教えた人物の1人である。石崎信吾と協力して真実を知ろうとする。彼女が求める真実は・・・・
藤原 妹紅	幻想郷で起きた戦争により、気が狂ってしまった人間。近づく者を殺そうとする。そして、誰も知らない真実を知る1人でもある。
八意 永琳	幻想郷の戦争を起こした張本人。輝夜と同じ能力を使う。そして、荒廃した幻想郷・・・世界そのものを救う事ができる最後の1人であり、真実を知る人物でもある。
石崎 千代子	石崎信吾の孫娘である。大学に合格して、文学の勉強をしている。未来に人生をささげた祖父を、突き動かしていたものが何だったのかを疑問に思っている。
八雲 紫	作品の最初と最後に登場するだけだが、重要な人物であるのは間違いない。彼女が見る世界は果たして、どのような世界なのか・・・
餓鬼	石崎信吾が幻想郷で二番目に遭遇する住人・・・・である。数は多く存在し、知能は低いようである。雑食のようで仲間の死体も食らうようだ。
？？？？	リグル・チルノ・橙・信吾・アリス・幽香・妹紅・永琳の8人の意志を継ぐもの。その人物が何者なのかを知る観測者は、真実を見ることが出来たものだけである。

コメントしてる奴らも主人公

『コメントしてる奴らも主人公』とは、第一部の最終話につけられた『登録タグ』である。ここで2010年12月31日までのコメントと動画時間の一部を記録しておく。

◆０１：０８◆（分からないから分かろうとするのだよ）　

◆０１：５２◆（くっどうしようもないのか・・・）

◆０２：０１◆（どっちもつらいぜ）

◆０４：３５◆（ろうそくの火は最後に激しく燃える）

◆０４：３７◆（どんなに小さな灯火でも、小さくても強い火は消えないって！仏教でもあるんだぜ？八意。）

◆０４：４３◆（清らかなる戦士心の力を極めて戦い邪悪を葬りし時、汝自らの邪悪を除きて究極の闇を消し去らん）

◆０５：４５◆（一度でも過去を「なかったこと」にしてしまえばその世界はまた同じ過ちを繰り返すんだぜ。なぜならその先に続く未来はその「過去」から学ぶことができないから。）

◆０６：０３◆（未来は創るものであり、与えられるものではないな）

◆０６：５３◆（倒れていった者の願いと、後からつづく者の希望。ふたつの想いを二重螺旋へ織り込んで、明日へとつづく！）

◆０６：５７◆（どっちも正しいんだろうこれ・・・）

◆０７：０２◆（どちらも守りたいもの、取り戻したいものがあるからな）

◆０８：１０◆（過去は取り戻せない、取り戻してはいけない、同じ悲劇を繰り返したくはないのならば絶対に。）

◆０９：３２◆（ちくしょー・・・やりきれないよ・・・。）

◆０９：４０◆（逃げれたとしても、逃げちゃいけないんだ。生を閉じ込められたとは言え、生を持ってるなら。）

◆１０：１６◆（生き残った者は死んだ奴に恥じないように生きるしかない）

◆１０：５３◆（かぐやがいたのになんで・・・）

◆１２：０５◆（美しい光景・・・だけど）

◆１２：１４◆（うそだろ！？わかりたくねえ）

◆１２：２５◆（これがあの娘に対しての精一杯の禊か）　

◆１２：４９◆（おいおい・・・やめろや・・・。）　

◆１３：０８◆（あばよ・・・未来に賭けた最強の妖怪風見幽香・・・）　

◆１３：２９◆（幻想郷が幻想入りする光景かよ・・・。）　

◆１３：３５◆（またな、また会おう・・・・。）　

◆１３：４１◆（グッドラック・・・）　

◆１３：４２◆（まったくだ）　

◆１３：４５◆（・・・ちっ・・満足そうな顔しやがって（涙））　

◆１５：１０◆（あの壮絶な世界を見たら誰もそんな事は言えんよ・・・）　

◆１６：２７◆（あんた男だよ・・・。）　

◆１７：３０◆（約束だろ）　

◆１７：３１◆（うん・・・）　

◆１８：００◆（どうした・・・・？）　

◆１８：０７◆（なんだ・・？）　

◆１８：１４◆（やべえ・・・今ガチ涙出；；）　

◆１８：１７◆（これはずるいわ・・・；；）　

◆１８：２２◆（汲み取ってもらえたか・・・少なくともこの世界にとっては無駄ではなかったと思いたい）　

◆１８：５３◆（時代は変わっても意志は受け継がれる、そう信じたいな）　

◆１８：５４◆（涙が・・・どうしよう。。。）　

◆１９：１７◆（いい作品に・・・出会えました・・・！諦めかけていた夢・・・もう一度追いかけたくなりました・・・！）　

◆１９：３６◆（なかなか感動させてくれやがってちくしょうｗｗ）　

◆１９：４１◆（頬が涙に濡れて・・・こんなの何年ぶりだ・・・？）　

◆１９：４２◆（ここまで泣いた作品はなかった！！ありがとう！！）　

◆１９：５６◆（いっきに見たから涙が・・あわわ）　

◆１９：５８◆（いろいろ考えさせられたよ）　

◆２０：１２◆（ありがとうございます・・・！本当に・・・ありがとうございました・・・！）　

◆２０：１４◆（文章で泣いたのは初めてだ・・・主ありがとう、ありがとう・・・・）　

◆２０：４４◆（宣伝してくれた奴もありがとう、じゃなかったらこの作品に会ってなかった。）　

◆２０：４６◆（ちぇんが成長したら、紫が老いたら、そんなことを考えてたらここにたどり着きました、偶然だけどほんとよかった）　

◆２１：５２◆（この作品は未来永劫、語り継ぐべきだ。）　

◆２１：５５◆（心に残る作品だ・・・ありがとう。そしてお疲れ様。）　

◆２２：１２◆（ひまわり大好きになった気がするｗ）　

◆２２：１９◆（本当にありがとうｗ）　

◆２２：１９◆（いつかまた。会おう）

以上でネタバレを含む記述は終了です。

リメイク作・動画の削除について

2011年9月25日に右記動画にて、このシリーズの完全リメイクおよびリメイク前の動画の全削除が発表され、リメイク前の動画・マイリストがすべて削除された。詳細な理由については動画を参照のこと。

なお、リメイク版の公開は現時点(2011年9月26日)では12月下旬を予定している。

関連動画・マイリスト

リメイク前の動画・マイリスト (削除済)

 

関連コミュニティ

関連項目

• 東方Project
• 幻想入りシリーズ
• 幻想入りシリーズ一覧（オリジナル）
• 四季映姫ヤマザナドゥの事件簿