柳生宗章とは (ヤギュウムネアキとは) [単語記事]

「柳生宗章」（やぎゅう・むねあき 1566 ～ 1603）とは、戦国時代の剣豪・柳生宗厳の子にして剣にも槍にも通じた剣豪であり、恩義の為に無双乱舞して壮絶な戦死を遂げた柳生一族の隠れた名将。

概要

剣聖・上泉信綱より新陰流の嫡流を継承して柳生新陰流を興した柳生宗厳（柳生石舟斎）の四男に生まれる。兄は柳生厳勝、弟は柳生宗矩。

柳生宗厳が徳川家康に剣術指南役として出仕を請われた際に、弟・柳生宗矩と共に父より推挙を受けたものの、柳生宗章は仕官しなかった。

剣と槍の腕を鍛える武者修行の旅の果てに、小早川秀秋に仕えることとなり、関ヶ原の戦いにも小早川秀秋軍で参加したものの、2年後に小早川秀秋が死んで小早川家が改易されると、伯耆国米子藩主・中村一忠の家老・横田村詮の客将として迎えられた。

客将として柳生宗章を迎えいれて厚遇した横田村詮は、米子城下の整備に才覚を発揮して米子藩の基礎を築いた名将だったが、同僚に妬まれて14歳の若き主君・中村一忠に讒言され、慶事の為に出仕した米子城にて中村一忠の叱責をうけて謀殺されると、横田村詮の一族や家臣らは立て篭もって反抗し、柳生宗章もまた恩義に報いる為に加勢して中村一忠と援軍の堀尾吉晴による鎮圧軍に対抗した。