栗田ターンとは、
のことである。
1944年、フィリピン近海で行われた一連の海戦において、日本側作戦(捷一号作戦)では、栗田健男中将が指揮する「大和」「武蔵」「長門」他高雄型四隻などを中核とする水上砲戦部隊が空母機動部隊である第三艦隊の囮と基地航空隊の援護のもとレイテ湾に突入、フィリピン奪還を目論む米軍輸送部隊を撃滅することとなっていた。
なお、詳細な作戦行動についてはこのニコニコ大百科でも「レイテ沖海戦」の記事が非常に詳しく書いてくれているので、必要ならばそちらも確認されたい。
しかしながら情報の錯綜や進撃中に受けた「武蔵」撃沈をはじめとする多大な損害などもあって栗田部隊はレイテ湾突入寸前に反転、北方へ転針。結果的に作戦は失敗に終わり、太平洋戦争後期の日本軍に黒星を増やすのみの結果に終わった。また、この敗北により囮となっていた第三艦隊と単独で先行突入した西村部隊を失った日本海軍は事実上止めを刺されたと言っても過言ではなく、この後には組織的行動を取ることが困難となった。
終戦後、栗田艦隊の行動について幾多の議論とともに多くの説が囁かれ、栗田中将自身が戦後取材で語った発言などもあるが、その明確な理由は不明のままになったことから、「謎の反転」と呼ばれるようになった。
この「謎の反転」については現代でも研究書が何冊も出版され、議論され続けているものであり、さらに色々と脚色された小説やその小説の描写が正しいと思って議論をする者が現れるなど、その評価は「最悪の愚行」から「当時では最善の判断」まで極めて混沌としている。
このニコニコ大百科でその内容まで書ききれるはずもないので、最後に、当時の英国首相ウィンストン・チャーチルの回顧録からの言葉を引用して記述を終えたい。
「この戦場と同様の経験をした者だけが、栗田を審判することができる」
ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」の戦闘において、マップ内でのルート分岐時には「らしんばんまわすよー」「えー、らしんばんまわすのー……」などの台詞とともに羅針盤が登場し、プレイヤーが画面をクリックすると高速回転して分岐先が決まるというシステムを採っている。のだが……
「羅針盤のせいでボスに辿りつけない」「ボス手前で羅針盤に引っかかって逆方向に行ってしまった」という問題が頻出し、マップクリアや任務達成に苦労するようになった。また、マップによってはこの羅針盤によって向かう方向が明らかにそれまでの道から180度反転し出撃地点へ戻るような形になることもあり、いつの間にか「栗田ターン」と呼ばれるようになった。なお、分岐の中には艦隊に含まれる艦娘の種類や速力、隻数によって進撃する方向が固定、あるいは特定の方向に向かいやすくなる地点も存在する。
ちなみに、羅針盤は回すものではない。
1の謎の反転によって、栗田提督に「反転キャラ」のイメージが付いて回るようになったため、「提督の決断」などの太平洋戦争海戦ゲームでは「とりあえず反転したがる」といったキャラクターが付与されることがある。
なお、本来の栗田提督は水雷に一家言ある、ゲーム内でも普通に有能な提督である。
別に普段から反転するのが趣味だったりするわけではない。
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最終更新:2025/12/10(水) 01:00
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