水曜どうでしょうとは (スイヨウドウデショウとは) [単語記事]

水曜どうでしょうとは、北海道テレビ放送(HTB)制作のテレビ番組である。

概要

1996年10月9日放送開始。かなり無謀な旅をし、その模様を放送する自称「移動番組」。

北海道のローカル番組であったが、大泉洋の巧みな話芸や本来テレビ画面には登場しないはずのディレクター陣のむちゃぶり、ぼやき、喧嘩などをあえてカットせずそのまま流したところ、その斬新さから話題となる。
ローカル番組、さらには深夜放送にも関わらず10％台後半（最高18.6%）という視聴率を記録した。

口コミやインターネット、DVD発売などでファンを拡大。秋田朝日放送を皮切りに全国のテレビ朝日系列局や大都市圏では独立UHF局でも放送され、北海道発ながら知名度が非常に高い人気番組となった。

全国に幅広く放送されている番組である為、ニコニコ動画でも多かれ少なかれどうでしょう(もしくは藤村D)の影響を受けた作品が数多く投稿されている。

ちなみに、北海道外の番組ファンへのフォローとして全国のローソンで水曜どうでしょうグッズの購入が可能なようになっており、グッズの販売日には、購入者である「どうでしょう藩士」が「討ち入り」と称してローソンの店頭で次々と購入していく姿が見られることになる。

現在の放送状況

本家であるHTBでの放送については、2002年9月にレギュラー放送（本編）をいったん終了したが、「一生どうでしょうします」という宣言を掲げ、現在でも不定期に特番扱いにて新作を制作・放映されている。

ちなみに、現在は「水曜どうでしょう」本編の製作に使用したオリジナルテープをデジタルリマスタリングし、レギュラー放送時には加えなかったシーンや撮りおろし前枠・後枠(説明等を入れる必要がある為に作ったもの)を更に追加した「水曜どうでしょうClassic」が最新であり、各地にも番組販売されている。（藤村D曰く、「後は収録テープをそのまま流すしかない位、使えるシーンを入れた。DVDと並んである意味決定版。」との事）

但し、一部地域では「どうでしょうリターンズ」の消化がまだ完了しておらず、また新作の放送についても、対応がバラバラである。（東京キー局であるテレビ朝日は、新作の放送は行っているものの、未だに本編の放送は行っていない。いろいろと面倒な縛りがある模様。）

なお、「どうでしょうリターンズ」の一部では「D・N・A(どうでしょうナビケードあんちゃん)」として、安田顕が登場している。

※各地の放送状況や「リターンズ」「Classic」の詳細は、Wikipediaの「水曜どうでしょう」の項目が一番わかりやすいので、興味のある方はそちらをご覧ください。

新作製作について

2002年のレギュラー放送終了以降、2006年の『ヨーロッパ20カ国完全制覇』までは1～2年に1作のペースで新作が製作され続けてきたが、それ以降から2009年9月現在に至るまで新作は製作されておらず、公式ページでの藤村Dの日記によると、年内の製作はないそうである。

この理由は複数あるが、主なものを挙げるとこうである。

鈴井・大泉出演陣のスケジュール確保が困難
鈴井は事務所の規模が大きくなったことに伴い経営が忙しくなり、自身も映画制作を活発に行っている（2009年9月現在、最新作「銀色の雨」製作中、2010年公開予定）ため、非常に多忙である。大泉も、全国区での知名度上昇に伴いテレビ出演など仕事が激増している。二人とも新作製作には意欲的であるとはいえ、両者が共にスケジュールを確保するのはかなり困難な状況にある。
藤村・嬉野両ディレクターの多忙化
両者とも現在は別の番組の編集を複数担当するようになっているほか、HTB独自でのドラマ製作も担当している（2008年に『歓喜の歌』製作・放送、2009年9月中にも新作を撮影開始）ため、新作に割ける時間がかなり減ってきている。とくに藤村は今シリーズのDVD編集も一人で行い、嬉野は「よさこい」の中継演出を担当するなど他の仕事も増えており、結構いっぱいいっぱいである。
出演者らの知名度の上昇
ローカル放送だった本放送時と違い、DVDも発売された現在となっては全国区での知名度が桁違いに上昇しているため、迂闊な国内ロケが出来ない状況になっている。また、ネットの普及によって、例えばこっそりサイコロの旅をしたとしても、恐らく目撃した人が十中八九ネットにネタバレを流すようになっているため、製作しづらい状況になっている。

これらの理由に加え諸々の悪条件が重なり、現在のところ新作発表の様子はない。ただ、公式ページで藤村や嬉野は「そろそろ一本撮る」ようなことを繰り返し発言しているため、数年のうちに再び新作を見ることは出来そうである。

なお、この4人のうちいろいろな組み合わせで不仲説が噂されるが、今のところ確たる証拠はなく、番組内で罵り合っていること以外にそれをほのめかすものはない。また、鈴井と大泉は事務所の社長と社員の関係であり、藤村と嬉野は取引先のクライアントでもあるため、普通に上司や部下、取引先に対する信頼関係や不満は、人間である以上あって然るべき事であり、このようなうわさ自体が不毛なのかもしれない。

ちなみにミスターが韓国に行くときの壮行会の際には、事務所の部下である大泉に対する羨望と嫉妬を、ディレクター陣には番組当初と後期の方向性に対して複雑な心境を率直に語った。単なる不仲であるならば、なかなかできないことである。

ＥＤテーマ「1/6の夢旅人2002」について

現在流れている「水曜どうでしょうClassic」では、樋口了一の「1/6の夢旅人2002」がEDとして使われているが、これは樋口了一が地方のローカル番組だったこともあり、もう番組が終わっていたと思い込み、「1/6の夢旅人」で使用した曲部分(メロディ)を某事務所の某グループのカップリング曲として提供してしまう。そのため権利関係で使用しにくい状況となってしまった為、許可の労力を減らす為にEDは新しくメロディを作り直した「1/6の夢旅人2002」を使用している。

ただ、本編内で「1/6の夢旅人」を大泉が歌っていたり、ストーリー上でどうしても必要な場面については、そのまま使用している。

なお、アイドルマスターに出てくるキャラクターである秋月律子が「1/6の夢旅人」をキャラクターCDでカバーしている。（カバーCDのクレジットには、「1/6の夢旅人2002」とかかれているそうだが、メロディから「1/6の夢旅人」のほうが正しい。どうやって権利関係を解決したかは不明。）