浦和競馬場とは、埼玉県さいたま市にある地方競馬の競馬場である。
概要
主催は埼玉県浦和競馬組合(埼玉県とさいたま市で構成)。船橋競馬場・大井競馬場・川崎競馬場とともに南関東4競馬場を構成しており、4競馬場が交代で開催を行うほか、競走馬の格付けやレース体系を一本化している。
コースが川の上を二度跨いでいたり、コースを一般道が交差していたり(もちろん競馬開催中は通行できない)と、なかなか変わった場所に設けられている(参考)。
南関東4競馬場の中では、他の3競馬場に比べて不利な点も多いとされる。例えば、
- 4競馬場では唯一常設のGI/JpnI競走を実施していない。持ち回り開催のJBC競走も4競馬場では唯一開催したことがなかった(2019年に初めて開催)。
- コースがフルゲート(最大出走頭数)12頭のみで、11頭しか取れない距離も多い。(大井競馬場は16頭、船橋競馬場・川崎競馬場は14頭)
- 近隣環境の関係でナイター競馬の実施が難しい(ただし薄暮開催は実施している)。船橋競馬が2015年6月にナイターを開始して以降、4競馬場では唯一ナイター開催のない競馬場となった。
- 4競馬場では唯一、場外発売所を自前で設置していない(他の南関東競馬の主催者が設置した場外発売所で浦和競馬の馬券を購入することは可能)。
- 4競馬場の中では、浦和に所属する上位馬が少ない。ただし2010年代から小久保智厩舎が実績を残すといった明るい話題も見られる。
コース
- 1周1200m、左回り
- 施行可能距離:800m、☆1300m、☆1400m、☆1500m、1600m、1900m、2000m
- フルゲート:☆は12頭、それ以外は11頭
コース形状については浦和競馬公式サイトのコース紹介を参照。
800m・1900m・2000mは向正面から、1300m・1400m・1500mはスタンド前から、1600mは第3コーナー途中からの発走となる。
第3コーナーが仕掛けどころとされており、特にそんな第3コーナーの途中からスタートする1600mは鬼畜設定と言われる(しかも外枠の馬の不利が大きい)。浦和競馬公式サイトでも“「日本一難しいスタート地点」と評する中央競馬の騎手もいるほどの難コース”と紹介している。
主なレース
上述の通り、GI/JpnIは施行していないが、JpnIIを2競走施行している。
Jpn●は国内格付け(中央競馬や他地区の地方競馬所属馬も出走可能)、S●は南関東地区での格付け。
- 浦和記念〔JpnII〕 - 3歳以上・2000m
- 例年11月下旬~12月上旬に開催される、中距離の交流重賞。東京大賞典に繋がる秋の中距離戦線を構成する。
チャンピオンズカップと時期が近すぎることもあり、中央競馬のGIレベルの馬はあまり出走してこないためか、交流重賞となった1996年から2015年までの20回で地方競馬所属馬の勝利が9回ある。
- さきたま杯〔JpnII〕 - 4歳以上・1400m
- 例年5月下旬に開催される、短距離の交流重賞。以前はJpnIIIだったが2011年よりJpnIIに格上げ。ダート短距離戦線の春から夏へ続く時期にあるレース。
- オーバルスプリント〔JpnIII〕 - 3歳以上・1400m
- テレビ埼玉が冠協賛して「テレ玉杯 オーバルスプリント」と呼称される。2011年に交流重賞になってからは9月開催が定着しており、JBCスプリントに繋がる短距離戦線を構成する。
- 桜花賞〔SI〕 - 3歳牝馬・1600m
- 南関東競馬における3歳牝馬クラシック三冠競走の1冠目(他は東京プリンセス賞・関東オークス)。上述した難コースといわれる1600mで施行される。
関連動画
(左)浦和競馬場では、レース結果が確定したとき用のファンファーレが用意されている。
(右)騎手デビューから4年以上かけてついに初勝利をもぎ取った、折笠豊和騎手。
関連項目