激突のヘクセンナハトとは、川上稔氏原作の魔法少女もののコミック・文庫作品である。
氏曰く『ストレートな魔法少女もの』とのこと。
概要
少女達はハートを燃やし激突する!
原作を川上稔氏、キャラクターデザインをさとやす氏というカワカミン摂取者にはおなじみのコンビが行い、コミックの作画は剣康之氏が行っている。
この作品ができる経緯は特殊だったようで、文庫1巻のあとがきやTwitterにて裏話をされている。
めんどくせーという方に簡単な要約を。
- 川上氏コミケ参戦。
- 剣氏が長期連載を終え、死体のようになって燃え尽きている様子を見つける(剣さん、お子さんが生まれるそうで)。
- ネタが無い。
- 生活やばくね?
- 原作書くわ。
ということらしい。優しい世界。
なおコミックを買われると剣さんの養育費になるらしいです。作中では魔法少女が世界を救いますが、みんなの応援が剣さんの家庭を救うことになります。もしXBOX-ONEを買っていた場合は皆さん、おわかりですね?
編者としては文庫は川上作品の中でも薄め(なんと1巻が1冊しかない上に後書きを合わせて385ページ)なので「境界線上のホライゾンとか終わりのクロニクルとか興味があるけど分厚すぎるし……」というカワカミンをまだ摂取していない方にお勧めしたい。それでも無理そう、ということであればコミック版から入るも良し。初心者向けと言えるかなと思っております。
テンキーからも作者が出した設定同人誌があるので興味のある方はどうぞ
大まかな話とか
作品の舞台になるのは、「黒の魔女」に支配されている地球。
黒の魔女を月に封印したものの、討伐しない限り人類は戦い続けなければならない……
そこで10年に一度、ヘクセンナハトの夜に封印を一部解き黒の魔女を討伐することにした。
ヘクセンナハトの夜に参加できるのはトップランカーのみ。黒の魔女を倒すため、少女達は思いを胸に抱き戦う――それぞれの目的のために。
時代としては都市シリーズ(伯林、倫敦、巴里など)の過去で、GENESISシリーズ(境界線上のホライゾン)の未来にあたり、obstacle overtureと同じ時代である(が同一ではない。詳しくはこちら)。
登場人物
簡単に説明ー。
四法印学院
-
各務・鏡 (かがみ・かがみ)
- 学年:普通科3年
- 身長:170cm
- 戦種フレーム:聖騎士系
- 使役体:デカ夫(竜属)
- デバイス:剣砲ディカイオシュネ
- 解説:色々と自由な本作主人公。白い長髪に男装。ある特殊な能力(術式なしで流体加工ができる)があるため、戦闘スタイルも自由奔放。言動と行動から女版佐山くんを想像した人も多いはず。欠点としては特殊な能力のために流体がためておけない(その辺から調達)
-
堀之内・満 (ほりのうち・みつる)
- 学年:普通科3年
- 身長:165cm
- 戦種フレーム:巫女系
- 使役体:朱雀(一応鳥。堀之内神社の守り神)
- デバイス:弓砲朱竜胆
- 解説:四法印学院生徒会長でランク4位。日本の神道代表。主に射撃戦が中心で攻撃力前振り。巫女で巨乳でズドンとなると武蔵のズドン巫女こと浅間を想像した人も多いはず。鏡からは満子と呼ばれていたが、どんどん被害が拡大している様子。発禁用語連発ですが、大丈夫でしょうか。
-
エルシー・ハンター
- 学年:特機科3年
- 身長:160cm
- 戦種フレーム:カラテカ系
- 使役体:ヘッジホッグ(ハリネズミ)
- デバイス:盾砲ヘッジホッグ
- 解説:米国代表のネコ耳・ヘソ出し空手着・スパッツのカラテカ少女。ランク3位。米国のバックアップを全面的に受ける。胸ぺた。肉食系女子。
- メアリ・スー
- 学年:術式科3年
- 身長:170cm
- 戦種フレーム:処刑人
- 使役体:マカブル(死神)
- デバイス:束鎌イーラ
- 解説:外国からやってきた転校生。鏡と何らかの関係があるらしい。名前がアレ? と思うかもしれないが由来は小説番2巻のカバー裏の小説か、リンク先を参照。
堀之内家
- 堀之内・充代
- 堀之内・満の母。10年前の前ヘクセンナハト出場者。三賢者の一人。
- 天城・光太郎(あまぎ・こうたろう)
- U.A.H.J 四法印支部第二課副課長でメガネをかけた苦労人。
簡単な用語説明
川上氏の作品は色々と用語が出てくるので、ざっとですが説明。川上作品を初めて読み始めた、という方の助けに少しでもなれば幸いです。
- 魔女
古来はシャーマンや占術師と言った人たちを指していたが、宗教改革以降は主戦力となった者達。
四法印学院に所属する女性、また各陣営の女性には元魔女が多い。
- 四法印学院
魔女達の通う学校。普通科、特機科、術式科、特待科と四つの科に分かれている。それぞれの科のトップが世界ランクの魔女。
- 黒の魔女
この世界を作った魔女。そしてこの世界を滅ぼそうとしている魔女。現在月に封印されているが、ちょくちょく地球にちょっかいを出している。おかげで地球は穴だらけ。
- ヘクセンナハト
10年に一度封印を解除して相対する夜。直訳すると「魔女の夜」。
解放する範囲は狭く相対できる魔女は多くとも2人。それの座を争うものがランカー戦である。
10年前のヘクセンナハトでは戦闘の影響が大きく、地球に多大な被害が生じた(東京はほぼ壊滅、グランドキャニオンは抉られるなど)
- ノーマルフォーム
魔女が使うノーマルデバイス(武器)とノーマルフレーム(戦闘用衣装)をまとめたもの。
召喚者の意思が具現化したものと言われている。基本的に使役体を利用し、流体を加工して召喚される。
流体駆動機を召喚し、その上に装甲や衣装を召喚し、ボルトなどで結合することで成立する。
イメージしにくい方はアニメ「境界線上のホライゾン」に登場する双嬢(ツヴァイフローレン)の戦闘シーンをどうぞ。
- フロギストンハート
ノーマルフォームの中枢システム。見た目はハート型のインジケーター。「燃素信念」。
ダメージを受ける、攻撃をするなど意気が上がるとゲージが貯まり過熱する、要するに必殺技ゲージ。
一定以上のゲージが貯まるとマギノフレームが召喚できる。またゲージを消費し、ノーマルフレームの再構築などもできる。
- マギノフレーム
杖。ただし全長500m超過で加速器と推進器で成り立っている。どう見ても戦艦だが杖。魔女が使うんだから杖で間違いない。
フロギストンハートの熱量が一定以上に至る時、使役体とノーマルフレームを再合一することで出現する。
いわゆるシューティングで出てくるボスの第二形態。
- 使役体
魔女の使い魔。人工の精霊体。流体を高密度化し、精霊として個性を与えたもの。
これを武装に召喚転化することで術者の負担軽減と武装の洗練が行われる。
最初に作ったのが魔女だったため女性しか使用できない。男性は疑似精霊である疑似使役体を使う。
- 流体
万物を構成する因子。術式で加工し、いろいろなものになる。超便利。
魔女が使用するノーマルフレーム、マギノフレームを始め、使役体も流体からできている。
川上作品では数少ない各作品で共通する要素(正確にはEDGEから登場する。作品によっては「エーテル」などと呼ばれることがあるが、基本は一緒)。
- 地脈
流体の流れている所。水道管とかそんな感じ。魔女は地脈をから流体を取り出し戦闘を行う。
地中に沿って流れており、流体を取り出す他、伝導管のようにして意思を伝達することもある。
(境界線上のホライゾンではより具体的に説明があるため、機会があればご参照ください)
- 術式
流体の加工技術や流体を利用した技術のこと。
地脈から取り出した流体を術式で加工することで、ノーマルフォームやマギノフォームといったものを召喚(というより組み立て)を行う。
またダメージ確認や、追尾性能付与といった補助的な術式もある。
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どちらも電子書籍版が出たようですよ。境界線上のホライゾンも早く電子書籍版を……通勤中読むと腕が辛い。
関連項目
- 川上稔 (原作)
- さとやす (コミック版:キャラクターデザイン協力/ラノベ版:イラスト)
- 剣康之 (コミック版:作画/ラノベ版:協力)
- 連射王 (FORTH)
- 終わりのクロニクル (AHEAD)
- 境界線上のホライゾン (GENESIS)
- obstacle overture (OBSTACLE)
- 都市シリーズ (CITY)
- 電撃文庫
- 電撃コミックスNEXT
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