灯火管制とは、空襲に備えて明かりを消す、または光が漏れないようにすることである。
明かりがついている建物が空襲の標的となることを防ぐために行われていた。
なお、20世紀後半ごろからは暗視・レーダーの技術が向上しているため、空襲に対する灯火管制の効果は薄れてきている。ただし、湾岸戦争やコソボ紛争など、その時期に起こった戦争でも灯火管制が行われた例がある。
第一次世界大戦のときにはすでに灯火管制が行われており、ロンドンでは屋外の照明を消す、街灯の一部を黒く塗りつぶすなどの対応をとった。しかし、ロンドン市内だけが暗くなり周りの地域がそのままだった結果、かえってロンドン市街地の位置が敵機にわかりやすくなってしまったという話もある。周辺地域まで暗くして効果が出るようになったとされ、フランスなど他国でも行われるようになった。
第二次世界大戦時でも各国で行われており、政府によって強制的に停電されることもあった。日本でも「煙草の火でも油断大敵」と書かれたポスターが作られるなど、厳しい灯火管制が敷かれた。日本の場合は、以下の三段階が設定されていた。
ただし、昼間の爆撃も多く、末期の夜間爆撃ではB-29に搭載されたレーダーが活用されていたため、灯火管制はあまり効果を持たなかったとも指摘されている。
戦後の日本では朝鮮戦争のときに九州の一部で行われたが、先述したレーダー技術の向上もあり、民間での空襲に対する灯火管制はあまり行われないようになった。ただし、2021年にコロナ禍の中、東京都で外出抑制の目的で店頭の照明を消す要請が出され、SNS上では「灯火管制」と呼ばれた。
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最終更新:2025/12/07(日) 10:00
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