無敵超人ザンボット3とは、富野善幸(現:由悠季)監督・原作のロボットアニメである。
サンライズ(当時は日本サンライズ)初の自社制作作品にして、所謂「黒富野」の代表作。
謎の宇宙人ガイゾックが突如地球への侵略を開始した。
かつてガイゾックに滅ぼされたビアル星人の子孫である神ファミリーは、ビアル星の遺産であるザンボット3とキングビアルを発掘しこれによってガイゾックに戦いを挑む。
しかし巨大すぎる力と力のぶつかり合いは周囲に災害を引き起こしていく。流れ弾で建物は破壊され、海上に落下して巻き起こった津波で街は押しつぶされる。家と家族を失い難民となった人々は、その責任を神ファミリーに「ガイゾックを連れてきた張本人」として押し付け、彼らを迫害する。
……巨大ロボット同士の戦いの結果起きうる状況をリアルに描くという、当時の一種のタブーに踏み込んだのが本作である。敵を倒せばすべて解決するといういわゆる子供向け番組でのお約束は、本作には一切存在しない。
その戦闘シーンも、まだ従来のロボットアニメの延長上ではあるものの独特の生々しいやり取りが交わされる緊張感に満ちた内容となっており、いわゆるリアルロボット系作品の先駆けと言えるかもしれない。
前半では戦いの巻き添えで起きる犠牲が主に描かれていたが、後に人間爆弾によるガイゾックの積極的で残虐な殺戮へと描写がシフトしていき、セミレギュラーも次々と命を落としていく。
宇宙での最終決戦では、神ファミリーは戦闘要員以外の乗員を睡眠薬で眠らせ半ば強引に地球へ送り返す。死闘の中斃れていく神ファミリー。ザンボットも傷つき、宇宙太と恵子は勝平を残し特攻していく。大きすぎる犠牲を払いついにガイゾックを倒すものの、そこでガイゾックの正体から語られた地球攻撃の真実はあまりにも衝撃的で残酷であった。
地球に落下するガイゾックの母船バンドックに取り残された勝平を救うため、唯一残ったビアルI世も犠牲となる。
ただ一人生き残った勝平。だが、地球には彼を温かく迎えてくれる人たちがいた……。
このようにストーリーの中でキャラクターを容赦なく死なせ、最終的に全滅(に近い形)に行き着く富野の作風を、当時のアニメファンは「伝説巨神イデオン」や「聖戦士ダンバイン」等と併せ、「皆殺しの富野」と形容した。
比較的最近になり「ブレンパワード」や「∀ガンダム」等の穏やかな作風の富野作品が見られるようになると、「白富野」と評されるこれらの作品と対比するように、ザンボット3を初めとする作品群は「黒富野」と呼ばれるようになった。
「スーパーロボット大戦」やザンボット3が登場するゲームでは主要キャラ2人のキャストが代役となっている。
勝平役の大山のぶ代が再登板しない理由については、諸説や噂が入り乱れはっきりとした理由は定かではない。
しかし「大山がザンボット3という作品を嫌っているため出演を断っている」という説については、大山自身がラジオ出演の際に本作に対する思い入れを語っているためはっきりと否定できる。→参考動画sm541432
オープニングテーマ:「行け!ザンボット3」
歌:堀光一路、ザ・ブレッスン・フォー、ザ・チャープス・作詞:日本サンライズ企画室・作曲:渡辺岳夫・編曲:松山祐士
・・・「ザザンザーザザン」という最初のフレーズは有名。
エンディングテーマ:「宇宙の星よ永遠に」
歌:堀光一路、ザ・ブレッスン・フォー、ザ・チャープス・作詞:日本サンライズ企画室・作曲:渡辺岳夫・編曲:松山祐士
「さあて・・・どう戦い抜くかな・・・?」
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最終更新:2024/04/20(土) 04:00
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