王将戦 単語


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王将戦とは、将棋の棋戦のひとつ。

概要

棋界のいわゆる八大タイトル戦のひとつであり、七番勝負の勝者は「王将」の称号を得る。2017年現在で66期と、名人戦に次いで歴史ある棋戦である。

番勝負は毎年1月~3月にかけておこなわれ、年明け最初の公式戦は王将戦七番勝負第一局、というのが恒例。この七番勝負では、コスプレなどネタ的な写真が中継サイトに掲載されるのが特徴である(第62期[2013年]の例)。第56期に撮られた、佐藤康光が浜辺で将棋を指す写真が有名。

また美術館に特別ステージを設けて対局場とするなど、妙に凝ったこともする。

永世王将の獲得条件は通算10期獲得で、大山康晴と羽生善治の2名が達成している。

創設当初は「指し込み制」が採用されており、升田幸三が名人に香車を引いて勝つを成し遂げたのはこの棋戦。

王将リーグ

挑戦者を決めるリーグ戦は、王将リーグと呼ばれる。王将リーグ参加者は前期リーグ上位者4名と予選トーナメント勝ちあがり者3名の計7名。その総当り戦で最高成績の者が挑戦者となる。

じつはこの王将リーグ、ファンの間では棋界きっての鬼畜リーグとして名高い。毎年タイトルホルダーをはじめそうそうたるメンバーが名を連ね、これを突破する難度はときにA級順位戦をも凌ぐともいわれる。「こんな強豪棋士がリーグ全敗なんて…」という事例もよくある(例:第61期の森内俊之名人)。王位戦も似たようなシステムなのだが、明らかに顔ぶれが違う。なぜだ。

そんな豪華なリーグなのでファンからの注目度も高いのだが、残念ながらPC対応の棋譜中継はほとんどおこなわれない。いちおう挑戦者が決まる最終局は中継されるのが通例なのだが、全局中継を望むファンは多い。いやホント、マジでお願いします毎日さん。ネタ写真とかそういうのよりもだな・・・

歴代タイトル保持者

  • 第1期(1952年) 升田幸三 (vs木村義雄)
  • 第2期(1953年) 大山康晴
  • 第3期(1954年) 大山康晴 (vs升田幸三)
  • 第4期(1955年) 大山康晴 (vs松田茂行)
  • 第5期(1956年) 升田幸三
  • 第6期(1957年) 升田幸三 (vs大山康晴)
  • 第7期(1958年) 大山康晴
  • 第8期(1959年) 大山康晴 (vs高島一岐代)
  • 第9期(1960年) 大山康晴 (vs二上達也)
  • 第10期(1961年) 大山康晴 (vs二上達也)
  • 第11期(1962年) 大山康晴 (vs加藤一二三)
  • 第12期(1963年) 二上達也
  • 第13期(1964年) 大山康晴
  • 第14期(1965年) 大山康晴 (vs加藤博二)
  • 第15期(1966年) 大山康晴 (vs山田道美)
  • 第16期(1967年) 大山康晴 (vs加藤一二三)
  • 第17期(1968年) 大山康晴 (vs加藤一二三)
  • 第18期(1969年) 大山康晴 (vs内藤國雄)
  • 第19期(1970年) 大山康晴 (vs二上達也)
  • 第20期(1971年) 大山康晴 (vs中原誠)
  • 第21期(1972年) 大山康晴 (vs有吉道夫)
  • 第22期(1973年) 中原誠
  • 第23期(1974年) 中原誠 (vs米長邦雄)
  • 第24期(1975年) 中原誠 (vs米長邦雄)
  • 第25期(1976年) 中原誠 (vs有吉道夫)
  • 第26期(1977年) 中原誠 (vs大山康晴)
  • 第27期(1978年) 中原誠 (vs有吉道夫)
  • 第28期(1979年) 加藤一二三
  • 第29期(1980年) 大山康晴
  • 第30期(1981年) 大山康晴 (vs米長邦雄)
  • 第31期(1982年) 大山康晴 (vs中原誠)
  • 第32期(1983年) 米長邦雄
  • 第33期(1984年) 米長邦雄 (vs森雞二)
  • 第34期(1985年) 中原誠
  • 第35期(1986年) 中村修
  • 第36期(1987年) 中村修 (vs中原誠)
  • 第37期(1988年) 南芳一
  • 第38期(1989年) 南芳一 (vs島朗)
  • 第39期(1990年) 米長邦雄
  • 第40期(1991年) 南芳一
  • 第41期(1992年) 谷川浩司
  • 第42期(1993年) 谷川浩司 (vs村山聖)
  • 第43期(1994年) 谷川浩司 (vs中原誠)
  • 第44期(1995年) 谷川浩司 (vs羽生善治)
  • 第45期(1996年) 羽生善治
  • 第46期(1997年) 羽生善治 (vs谷川浩司)
  • 第47期(1998年) 羽生善治 (vs佐藤康光)
  • 第48期(1999年) 羽生善治 (vs森下卓)
  • 第49期(2000年) 羽生善治 (vs佐藤康光)
  • 第50期(2001年) 羽生善治 (vs谷川浩司)
  • 第51期(2002年) 佐藤康光
  • 第52期(2003年) 羽生善治
  • 第53期(2004年) 森内俊之
  • 第54期(2005年) 羽生善治
  • 第55期(2006年) 羽生善治 (vs佐藤康光)
  • 第56期(2007年) 羽生善治 (vs佐藤康光)
  • 第57期(2008年) 羽生善治 (vs久保利明)
  • 第58期(2009年) 羽生善治 (vs深浦康市)
  • 第59期(2010年) 久保利明
  • 第60期(2011年) 久保利明 (vs豊島将之)
  • 第61期(2012年) 佐藤康光
  • 第62期(2013年) 渡辺明
  • 第63期(2014年) 渡辺明 (vs羽生善治)
  • 第64期(2015年) 郷田真隆
  • 第65期(2016年) 郷田真隆 (vs羽生善治)
  • 第66期(2017年) 久保利明
  • 第67期(2018年) 久保利明 (vs豊島将之)
  • 第68期(2019年) 渡辺明
  • 第69期(2020年) 渡辺明 (vs広瀬章人)

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↑第45期(1996年)で羽生善治が谷川浩司から王将を奪取し、七冠(プロの主要7タイトル)独占を達成したときのものである。前年の王将戦の時点ですでに六冠を保持していた羽生は、前年は谷川に敗れたものの、次の王将戦までの間にあった五冠をすべて防衛した上で谷川に再挑戦し奪取を決めた。

関連項目

  • 将棋
  • 棋戦
  • 王将

リンク

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