番外編とは (バンガイヘンとは) [単語記事]

番外編とは、本編から派生した外伝的物語である。一般にスピンオフなどと呼ばれ、創作界隈に限らず、ビジネスや科学技術分野などでも適用される概念であるが、本項では作品制作における場合のみを扱う。

概要

　番外編は、一般に本編の本筋から派生した外伝作品の事を指して言われる。主人公を除いた特定の登場人物に焦点を当てて物語を展開する「スピンオフ作品」や、世界観をのみを共有する「シェアードワールド」などがこれに属する。また、よく特別編と混同されがちだが、特別編は本編へ追加映像を加えた、いわゆる「ディレクターズ・カット」やTV等における「スペシャル番組」などのような、あくまでも本編の延長にあるものである。

ここでは、番外編の一例を紹介する。

　まず、世界規模で有名な「シェアードワールド」として「クトゥルフ神話」を挙げる。これは米国の小説家ハワード・フィリップス・ラヴクラフト（H.P.L.）が創作した世界観を基にした架空の神話体系である。「はるか太古において地球を支配し、長らく姿を消していたはずの旧支配者と呼ばれる異形の存在が現代に蘇る」というモチーフを主体とする。現在の「クトゥルフ神話」における設定には、ラヴクラフトの影響を受けた小説家のオーガスト・ダーレスが体系化してきたものも含まれる。今では、影響を受けた小説家達によって次々と設定が付加され続け、拡大を続ける一大ジャンルとして確立した。

　　また、ニコニコ動画において有名な「シェアードワールド」としては、「SCP Foundation」が挙げられる。こちらも英語圏のコミュニティによって形成された「シェアードワールド」の一種である。創作者が任意に選んだ画像を元に物語を設定し、「SCP　Foundation」と呼ばれる架空の組織が作成した手順書という形式でストーリーテリングを展開していくという、独特な世界観を持つ創作群である。現在、日本においても活発に創作活動がされており、日本独自の設定も創作されている。