見るに堪えない(「痛い」・「痛々しい」)車という意味に加え、奇抜なデザインが特徴である「イタ車(イタリア車)」との、いわゆる語呂合わせでもある。痛車を指すものとして、
2000年代(00年代)後半より「SUPER GT」「D1」および各種のラリー競技などに、版権者の協賛をも得て、外装を痛車として参加するチームも出てきており、2009年からの「東京オートサロン」には、痛車を出展するファクトリーが出始めるなど、認知度が高まってきている。
個人で(金銭面に糸目を付けず)所有したい場合は、専門施工業者へ発注(同じく2000年代初期から、各社局の増収策として見られるようになってきたデジタル出力・フィルム貼付の全面広告バス「ラッピングバス」の要領)するのが一番手っ取り早い(制作費はじめ工賃は、それなりの金額であり「お察しください」な世界である)。あるいは自作でカッティングシートを「手切り」もしくはその他の手段で切り出し出力したものを貼付(材料は、ホームセンターやカー用品店などで入手。自作および自家貼付の場合は「空気抜き」「マスキングテープ技術(切り出す前のステッカーに、上からこれを用いて一度全面的に押さえつけ、その後に不要なステッカー部分をマスキングテープごと処分)」「曲面処理」など、ある程度のスキル、いわば「職人技」を要する)…など。ここでステッカーの用途の「室内用」と「屋外用」を間違えると…結末はお察しください。
車両全体(車検対応範囲内)の大半、もしくはほとんどをラッピング、またはシールなどを施した車両は「フルラップ」「フルバイナル」(フル)、逆にフューエルリッドカバーや後方の三角窓、リア部など、ワンポイントで控えめにイラスト等が施された場合は「プチ(ぷち)痛車」(「ぷち」)、各種の事情、制限などでマグネットシート(以下「マグネット」)を用いて着脱可能にしている場合は「マグネット痛車」(「マグ車」、後述)などと呼ばれる。
また、諸般の事情で車体とシールとの間にマグネットを用いる(挟む)手法もあるが、「冷蔵庫」状態(後述)に陥ったり、貼り付け不全などの事由で落失し、それに途中で気づいて回収のために引き返したとしても、昨今の交通事情を鑑みると、よほど交通量の少ない場所でない限り、マグネットを原状・無傷で回収することはほぼ不可能である(商用車や公用車からのものと思われるが「交通安全運動」「○○カードがご利用できます」「(地域球団などの誘客・応援)」「○○税の納期です」などのマグネット掲示類が、ズタボロになって道端に落ちていたりする様子からも伺える)。ただし、TPOに応じて使い分けができる(少なくとも通夜・葬儀などに痛車では【会場至近までは】社会通念上行きづらい)ことは利点であり、諸般の事由などで同居者と車両を共有せねばならない場合などでも、「痛車」としては一見かなり不利なようにも感じられるが、その弱点を「マグ車」で華麗にソリューションしてしまった強者も、決して少なくはない。
なお、アニメやゲームのキャラクターを描いた広告目的の商用車両は、通常の広告車両と同じく「ラッピング車両(バス・トレイン)」と呼ぶのが正しい用法であり、個人の趣味で制作される「痛車」や「痛電」(鉄道模型)とは区別される。これは、「痛車」の「痛い」という言葉が、「強すぎるオタ趣味の自己主張に共感できない様子」をも指しているからであり、これに対してアニメやゲームなどの広告車両は、当事者間の金銭の収受を伴う取引行為に基いて車体に描かれる商業上の契約、一種の「ビジネス」のもとに成り立っているもので、「個人の過度な自己主張」という「痛さ」を伴わないためである。
しかし、その見た目から「痛車(痛電)風ラッピング車両」と呼ぶことは出来る。バス・タクシーの場合もラッピング車両が主流であるが、広告宣伝を目的としない「痛バス」「痛タクシー」も存在する。
言うまでもないことであるが、我が国の「著作権法」に照らせば、「痛車」に関連するビジネスはグレーゾーン(原著作権者が黙認している限り)であり、痛車化を希望する顧客と施工業者間で取り交わされる、制作から納車までに至る一連作業での素材原価、コンピュータ稼働費、技術料、人件費はともかく、権利者の許諾なき限り、その他以上の金銭の授受が発生する契約行為、および生産数を複数作成し、広範に販売等をする行為はレッドゾーンである(事実、静岡県東部地区のステッカー業者が2012年春、福岡県警に摘発される事案が起きている)。
絶対に挑発行為には乗ってはいけない。
(交通が流れていさえすれば)おおよそ10分もすれば、事態は収束する(はず)。
可能であれば、先に行かせる。(不本意かもしれないが)進路を譲ろう。
高速道路などを走行中で諍いが収まらなければ、本当の事故になる前にPA・SAなどに引き下がろう。
関係のない他の車をも巻き込むのは、あなた本人自身もしくは同乗者に加え、
あなたと、そして皆が愛する作品自体にとっても、本意ではないはずだ。
例(数値順、キャラクター名などは同名キャラがいれば、代表的なもの)
色分けも一例である(青ナンバーの3桁車は、希望ナンバー車でなくとも余程のド田舎および、希望ナンバー制度で事業者車番とわざわざ整合させているような企業体のバス事業で無い限り、実在率が高い)。
・・ ・9 (東方Projectの「チルノ」。数字の意味は当該記事も参照)
・・ 30 (みお=「けいおん!」の秋山澪、ほか)
・3 73 (みなみ=同名の各キャラクターおよび「みなみけ」ほか)
・4 68 (ヨーロッパ=「映画けいおん!」の罰ゲーム)
・4 87 (シャナ=「灼眼のシャナ」)
・7 73 (ななみ=「ChaoS;HEAd」の西條七海、ほか)
・7 74 (ななし=「2ちゃんねる」の「名無し(派生として 77-43 名無しさん)」)
・7 65 (ナムコ=「アイドルマスター」など)
・8 76 (バンナム=「アイドルマスター」)
25-25 (ニコニコ=「ニコニコ動画」ほか)
39-39 (みくみく・みっくみく=「初音ミク」) など
これらは、登録番号(ナンバープレート)の上の行の「地域名 ABC」の数字のうち、(Aは3~5,7,8など用途)、希望ナンバーであれば「BC」が「30」または「80」以上「98」以下の数字になる。これにより「語呂合わせを知らずに」たまたま、いわゆる「自力取得」であったのか、または否か(同制度を行使したのか)が判定可能(「富士山ナンバー」地域については、払い出し法則が複雑なため割愛)。ただし、その後の車台本体の仕様変更(俗に言う「作品転び」「キャラ転び」、端的に述べれば「浮気」に等しい行為を指す)なども熟慮しないと、変更手数料や、それを偲ばせる文字列で泣きを見ることになる。要は愛を貫き通せるかである。なお、登録番号「25-25」は、用途によっては一部地域において、抽選による払い出し対象とされている。そんなに多いのかニコ厨
参考までに、日本では到底不可能であるが、香港まで行けば英大文字と算用数字の組み合わせ、8桁までで、例えば
K0NYU1 (「けいおん!」平沢唯)
GUPSA0R1 (「ガールズ&パンツァー」武部沙織)
といった登録番号が取得可能な地域もある。方法は金銭取引、カネだよ、カネ。但し、Webのドメインに類似した制度であり、実際に割り当てが残っているか、香港域内の誰かがすでに権利を持っているのか、それともその筋の好事家により、すでに払い出されて摩天楼を颯爽と「けいおん!」や「ガルパン」の痛車が走っているのかどうかは調べようがない。
なお、 GUNDAM (「ガンダム」)は、すでに100,000香港ドル以上で落札済みである。香港人、お前らも物好きだな、まったく。
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最終更新:2024/04/24(水) 03:00
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